異世界魔王話   作:lite-car

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本日3話目です!


第1章 3話 死闘と伝説

「ぶはっ!」

 

イジスが【限界突破】を使ってから約半時間。【限界突破】は10分前に終了してしまい、イジスは体のところどころに血を流していた。マスターウルフは倒せず、魔王化してしまい先ほどより手ごわくなってしまった。ちなみに、現在のマスターウルフのステータスは以下の通りだ。

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魔王ダークマスターウルフ

Lv50←Lv23

 

スキル

【闇魔法】全般Lv6

【力魔法】全般Lv5

【呪魔法】全般Lv3

 

闇の神の祝福 追加効果あり

└攻撃力4倍 防御力4倍 魔法全般攻撃力90%カット

└エネミーデッド(発動率5%)

 

 

称号

闇の神に誓ったモノ

仲間を犠牲にするモノ

闇の神の部下となったモノ(NEW)

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先ほどより確実に強くなっており、厄介な事に【闇魔法】をほとんど覚えてしまった。それから、自分を強くする【力魔法】や相手を戦闘不能にすることも出来る【呪魔法】なども増えている。攻撃力は4倍になっていて一回一回の攻撃が凄く重い。しかも防御力が4倍に多くなっているから、頭を切り落とす勢いで剣を突いてもかすり傷程度しか負わせる事ができない。魔法は得意な【火魔法】を試したが、ほとんど無効だった。兵士は全員死んでしまい、今なんとか生き残って戦っているのはイジスのみだ。

 

「ガハっ!」

 

イジスは吹っと飛ばされ、背後にあった家の壁に背中をぶつけてしまう。言うまでもないが、イジスはボロボロだ。

 

「クソッ!歯がたたない!」

 

イジスは撤退を考えるが、背後にはまだ逃げ遅れている人たちや家の下敷きになっていて逃げ出せない何人もの人たちがいるのだ。ここで逃げて、その人達を見殺しにするわけにはいかない。

 

「どうすれば--- グワッ!!」

 

急いで思考を巡らせようとするも、相手にしているモンスター ---魔王ウルフは容赦無いようだ。イジスが倒す方法を探ろうとするも魔王ウルフによる巨大な手にまた吹っ飛ばされ、違う壁に当たってしまい、多量の血を吐き出してしまう。

 

「ウウウゥぅ・・・」

 

今の一撃は今までの中で一番強く、一気に体力が失せてしまった。自分の体力がどれくらい残っているか知りたいところだが、【鑑定】には短点があり、自分が鑑定できないのだ。

 

「ここで、終わりか・・・・」

 

イジスはまだ戦いたいが体が無理をしたからか、思うように反応してくれない。イジスは、少しずつ静かに近づいてくる魔王ウルフを見やる。魔王ウルフはイジスの前で止まると、片腕を大きく上げる。

 

「これで終わりか---」

 

イジスは、魔王ウルフが片腕を下げるところで目を閉じて意識を失った。

 

 

□■□■

 

(マラス視点)

 

エレレン王国の避難場所でマラスはイジスの手当をしていた。マラスは戦場に行くと、巨大なモンスターに叩き潰されそうになっているイジスを発見して、イジスを素早く【光魔法】の【転移】で助けたのだ。

 

目の前のベッドで横になっている少年---イジスは、激しい戦いを繰り広げたのが目に見えるかのように体のあちこちを傷つけている。片足は曲がってはいけない所に曲がっていたり、上半の所々に紫色のアザが出来ていたり、口から吐き出したのだろう血の跡が生々しく残っている。

 

「まったく、無茶するんですから・・・」

 

マラスはそう呟くと、目の前の少年の胸部に手をかざすと【治療魔法】の【ディア】を唱える。

 

「女神の優しさをここに示す 〈ディア〉!」

 

唱えると、イジスの傷が少しだけ閉ざされていく。しかし、やはり意識は戻らないようだ。

 

「いつも無茶をしますよね・・・・まあ、これがあれば次回は何とかなるでしょうか・・・」

 

マラスはそう言うと、ナメントンさん(・・)の店で買った【火魔法】と【闇魔法】付属の双剣をイジスの手元に置く。

 

「にしても、あの巨大モンスターの近くにこんな物が落ちているなんて・・・」

 

マラスはまた声を漏らすと、ポケットの中から小さい茶色の紙を取りさす。紙には、真ん中にこの大陸---デズワルス大陸の地図が書かれており、紙の端にはそれぞれ【炎魔法】【氷魔法】【嵐魔法】【地魔法】を表す4つの魔法陣が描かれている。そして、大陸の端に赤い罰で記された場所がある。

 

「裏は何も・・・っ!?」

 

紙の裏をみてみると、そこには4人の名前が書かれていた。その名前は「【炎魔法】イジス。【氷魔法】リシア。【嵐魔法】マラス。【地魔法】テラト」と書かれている。

 

「さっきまでは、書かれていなかったのに・・・」

 

そう、先ほどこの紙を拾った時裏には何も(・・)書かれていなかった。それが今こうして書き足されるとなると---

 

「これは、人類が危機になった時に現れると言う・・・伝説の武具・・の地図? いや、でもまだそうと決まったでは・・・」

 

地図の裏側をボーっと見ながらあれこれ考えてると、不意にも紙がパーっと光る字を表し、字が光終えるとそこには「この4つの武具を『マスターマニア』という」と書き足されていた。

 

「大変な物を拾ってしまったみたいですね・・・」

 

そして、マラスはそう呟いてしまう。偶然とはいえ、今日はついていないようだと思うマラス。

 

「重大な事とはいえ、これは後にするべき。今はイジスさんの回復ですね」

 

そう言い、またイジスの胸部に手をかざすマラス。そして、また【治療魔法】の【ディア】を唱える。

 

「女神の優しさをここに示す 〈ディア〉!」

 

そして、今度は閉じかけていた傷も全て閉じられて見事イジスの完治が終わった。だが、意識を取り戻すかどうかの問題だ。

 

「ううぅぅ・・・」

 

「イジスさん!!」

 

しかし、心配は無用のようだ。傷が閉じると、直後にイジスは意識を取り戻す。

イジスは部屋を軽く見回すと納得したのか、縦に首を振る。

 

「ここ、天国の訪問室かな?」

 

「違うに決まってます!!!」

 

イジスの途端な言葉にマラスは一瞬意味が分からなかったのか、顔を歪ませるがすぐに言葉の意味が分かり、ツッコミを入れる。

 

「あれ?そうなのか? じゃあ、ここは?」

 

マラスの言葉を聞いて、納得しないイジスに呆れ気味の視線を向けるとイジスは「何故怒っているんだ?」とでも言いたげに顔色を変える。

 

「はぁ・・・イジスさんのことですから、これくらいは予想してましたよ・・」

 

それだけ言ってマラスはさっきまで手に持っていた茶色の紙をポケットから取り出し、イジスに見せる。

 

「なんだこれ?」

 

「多分・・・伝説の地図だと思います・・・」

 

イジスの疑問にマラスは普通に答え、その紙を強引にイジスに押し付けるとマラスは部屋を出て行く。

 

「さて、どうしたもんか・・・ ここまでを整理するかな・・」

 

1人、部屋に残されたイジスはそう呟いたのだった。

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