ウルトラマンX  これくしょん   作:ベンジャー

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闇の巨人 ダークメフィストドライ
宇宙大昆虫ダイオリウス(SB)
円盤生物シルバーブルーメ(SB)
フィンディッシュタイプビースト ノスフェル
登場。


第11話 『信頼-ヴェールヌイ-』

響があの村を訪れてからあれから数日が経過した。

 

しかし、未だに響の心の傷は癒えることはなく、さらにあのドライによって握りつぶされた姉妹の両親も家にもう少しで到着するというところでビーストヒューマンに襲われ殺害されたらしく、それがより響の心に深い傷がつく結果となってしまったのだ。

 

そしてその響はというと部屋の隅っこでただぼーっとして座っており、あまり眠れていないのか目の下には大きな隈ができており、同じ部屋の暁や雷、電もそんな響を心配するのだが・・・・・・幾ら声をかけても「うん」「そう」とくらいしか返事が返って来なかった。

 

「も、もう! 響ったらちゃんと寝ないとダメよ! 目の下の隈凄いしちゃんと眠らないとお肌にも悪いし全然レディーじゃないわよ!」

「うん・・・・・・」

 

一応返事こそしてはいるがどう見ても暁の話を全く聞いていない。

 

そこで雷は「何時までいじけてるのよ! いつもみたいにはっちゃけてよ響姉! あの村のことは響姉のせいなんかじゃないんだから!」と彼女は響の肩に手を置いてそう語りかけるのだが・・・・・・響は「村・・・・・・」と小さく呟いた瞬間、あの村での出来事がフラッシュバックし、突然彼女は激しく咳き込んだのだ。

 

「ゲホ! ゲホ!! ゴホ!! はぁはぁはぁ・・・・・・! ひゅー!! ひゅー!!」

「ひ、響お姉ちゃん大丈夫なのですか!?」

 

「村」と聞いた瞬間、響は過呼吸となり、慌てて電は響の背中を摩り・・・・・・しばらくすると響はようやく落ち着きを取り戻し雷は自分が「村」と発言したせいで響が過呼吸へと陥ったのだとすぐに理解して彼女は必死に響に頭を下げて謝った。

 

「ごめんなさい! 響姉! あたしが余計なことを言ったから・・・・・・」

「いや、良いんだよ雷。 励ましてくれようとしたんだろ? だから、大丈夫・・・・・・」

 

そう言い終わると響はまた部屋の隅っこで座り込んでしまい、また振り出しに戻ってしまい、暁達3人は互いに顔を見合わせどうやったら響を元気づけてあげられるだろうかと必死に悩んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃・・・・・・どこかの薄暗い場所で1人の男性が立っており、その後ろにはあの腕を組んで立つ等身大のドライの姿があり、男性は「はぁ」と呆れたように大きな溜息を吐いた。

 

「結局まだお前は奴の持つ光の力を奪えてないのか?」

『まぁ、そう言うな。 全ては計画通り、石川があの響とい小娘を『本部の命令』という名目で奴を鎮守府から連れ出し、海の上で俺と最初の対戦・・・・・・その後奴を倒し上手く海の波をコントロールして奴をあの村に連れて行くことができた。 そして計画通りに奴に絶望を叩き込むことができた。 これで奴の光を全て奪い取り、光を闇へと変換させ我が主の復活のエネルギーとすれば・・・・・・主の復活もより早まるというものだ』

 

ドライの言葉を聞き、男性は「主・・・・・・、 『ダークザギ』か」と小さく呟く。

 

「ダークザギ」・・・・・・かつてある世界で「ノア」と呼ばれるウルトラマンによって倒された邪悪な巨人・・・・・・彼らの目的はその「ダークザギ」を復活させることにある。

 

そもそもドライはそのザギが「もしも自分がノアに倒された場合」を考えて造られた言わば「予備」のダークメフィストであり、そのドライの起動条件は「ザギが倒された時」であり、ドライはザギが倒されると同時に起動し、ザギを復活させるために動くシステムだったのだ。

 

そしてその方法はノアにすぐに嗅ぎつけられないように様々な世界を移動し、様々な世界の光の戦士の「光」を奪い、それを大量に集めてそれを闇へと変換させることで以前よりも強力でより強大な「ダークザギ」を復活させようとドライは目論んでいるのだ。

 

しかし、この世界に来てドライは大きな誤算が『2つ』起きたのだ。

 

1つ目は本来はネクサスではなくエックスの「光」を奪おうと考えていたのだが、エックスよりも強大な「光」を秘めた『あの』ウルトラマンが来たこと。

 

2つ目はとうとう自分の存在に嗅ぎつけたノアが・・・・・・好都合にも弱体化したあの姿でこの世界に現れたことだ。

 

恐らくはエックスを守るために駆けつけたのだろう、しかし弱体化した状態でここに来てくれたのはドライにとっては嬉しい誤算だった。

 

そこでドライはエックスは後回しにすることにして先に弱体化しているとはいえ、奪えれば大量の「光」のエネルギーを手に入れられるあのウルトラマンにドライは目を付けたのだ。

 

「しかしまぁ、私にまで彼等が脅しをかけてくるとはね。 少々、彼等を侮っていたかもしれないねぇ」

 

そしてこの人物こそ石川に響を本部に連れてくるように命じた人物・・・・・・「阿久野(あくの)」という男性であり、貴文はドライの方へと顔を向けると1つだけ気になったことをドライに訪ねた。

 

「ところで、1つ気になったんだが今のデュナミストは光を失うとどうなるんだ?」

『恐らく死ぬことはないだろう。 ただ、恐らくは魂が抜けたような状態、廃人になるだろうな』

「そうか、ならば約束通り用が済んだらあの駆逐艦を私に引き渡して貰えるな?」

 

阿久野の言葉に対してドライは無言で頷く。

 

『あぁ、抜け殻になったあの小娘を搔っ攫ってお前に渡せば良いんだろう? 俺とお前の関係が分からなければあいつ等の脅しも特に意味はないしな。 しかし、廃人同然の奴なんて役に立つのか? 手伝って貰った礼だ。 どうせなら活きのの良い艦娘を連れてきてやってもいいが』

「研究の材料としては十分さ」

 

それを聞いてドライは「そうか」とだけ呟くと人間態へと姿を変え、ドライはもう1つ気になったことを阿久野へと尋ねた。

 

「ところで、本当にこの人間の身体を使って良かったのか? 科学者なんだろう? こいつ」

「構わんよ、その男よりも優秀な奴は幾らでもいるからね」

 

ドライは「ふーん」とだけ言い残すと彼と阿久野はそのまま一緒にその部屋から出て行くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、響は未だに何時もの調子に戻ることはなく彼女はただ鎮守府の近くにあった河原でただぼーっと座り込んでおり、その時・・・・・・不意に誰かの足音が聞こえて振り返るとそこには彼女にとっての前提督でもある・・・・・・光が笑みを浮かべて響に対し手を振っていた。

 

「光さん・・・・・・」

「隣、良いかな?」

「構わない」

 

光はそう言われて「じゃ、遠慮無く」と言いながら彼女の隣に座るとポンポンっと響の頭に置き、帽子越しに優しく撫で始め響は少し照れくさそうに「なんだい?」と問いかけてくる。

 

「話は聞いたよ。 まさか響がウルトラマンになるなんて・・・・・・。 だけど・・・・・・みんなも言ってるけどあの事件は君のせいなんかじゃない」

「違う、あの人達は・・・・・・私と関わったから・・・・・・関わったそのせいで・・・・・・私が殺したんだ! 殺したも同然なんだ・・・・・・!」

 

膝を抱えて激しく自己嫌悪しており、そんな彼女を見て光は少し困ったような表情を見せるが・・・・・・。

 

「それなら・・・・・・尚更後ろに向いたらダメじゃないか。 顔をあげて前を向かないと!」

「無理だよ・・・・・・。 怖いんだ、前を向くのが・・・・・・。 私を助けてくれたあの幼い姉妹が目の前で殺された時、私の脳裏に艦だった頃に仲間や・・・・・・姉妹を失った時の記憶が蘇って・・・・・・あの時の恐怖を思い出したんだ。 もう、嫌なんだよ・・・・・・。 もう私は・・・・・・戦えない・・・・・・」

 

「もう戦えない」・・・・・・それは、人類を守る戦士とも言える「艦娘」が言ってはならない言葉。

 

人類を守るために戦うべき艦娘が「戦えない」など、本来は絶対に言ってはならない言葉・・・・・・それは響自身も分かっている。

 

だがそれでも・・・・・・言わずにはいられなかった、「戦うのが怖い」「戦いたくない」と響は頭を抱え・・・・・・その表情は恐怖で歪んでおり、彼女は目からポロポロと涙を流し始めた。

 

「もう私は戦うのが怖い、それで誰かを失うのが怖い、私と関わった人が死ぬのが怖い・・・・・・! だけど・・・・・・それじゃ私の姉妹も仲間も守ることができない・・・・・・! 私は、私はどうしたら良いんだ! こんなんじゃ私はもう戦えない、でも大切なものは守りたい! 戦わないと守りたいものは守れないのに!! 私は・・・・・・私は・・・・・・!」

「落ち着いて?」

 

光は響の肩に手をかけて優しく声をかけ、彼は響に深呼吸するように言うと響は言われた通り深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。

 

「・・・・・・すまない、光さん、取り乱してしまって」

「ううん。 でもさ、響。 戦うのが怖いって言うけど・・・・・・みんなを守りたいって気持ちはあるんだよね?」

 

光の問いかけに対し、響は「こくん」っと首を縦に振って頷いた。

 

「みんなを守りたいって気持ちがあるのならそれはきっと・・・・・・本当はまだ諦めてないんだよ、『守るために戦う』ってことを」

「本当に、そう・・・・・・なのかな? 分からないよ、私には・・・・・・戦うのが怖いっていう気持ちは本物だと思うし・・・・・・」

「まだ分からなくてもそれは良いと思う。 多少時間はかかるかもしれないけど何時かきっと分かるよ。  ただ・・・・・・響、これだけは・・・・・・覚えておいて欲しい。 過去は変えられないけど、未来なら・・・・・・変えることができる」

 

光の言葉に響は顔をあげて光を見つめ・・・・・・彼の言葉を繰り返すように「過去は変えられないけど、未来なら変えられる・・・・・・」と呟き、光は笑みを浮かべて頷く。

 

「だけど、過去に起こった悲劇を変えられないなら、そんなの無意味・・・・・・」

「無意味なんかじゃない。 僕は過去に、過ちを犯した。 だけど、君の妹の電は僕と同じ過ちを繰り返さなかった。 それは・・・・・・未来を変えたってことなんじゃないかな?」

 

その言葉を聞き、響はそれを聞いて「確かにそうなのかもしれない」、そう感じた・・・・・・。

 

それを聞いた響は少しだけ気持ちが晴れる気がした。

 

響は立ち上がると「ありがとう、光さん」とお礼を述べてそろそろ鎮守府に戻らないといけないからと光に別れを告げて鎮守府に戻ろうとした時、「おーい!」と暁や雷、電が手を振ってこちらに向かって来ていることに気がついた。

 

響も軽く暁達に手を振り、彼女たちが響の元に駈け寄ると響は「そんなに慌ててどうしたんだい?」と訪ねると暁達は3人は互いに顔を見合わせて響に目をつぶって手を差し出すように言い、響は首を傾げつつ言われた通りに目を閉じて両手を差し出すと暁が「はい!」と言って響の手の平に小さな何かを置いた。

 

「もう良いわよ響姉、目を開けても」

 

雷に言われて響がそっと目を開けると自分の手の平の上には鳥のような小さなキーホルダーがあり、響は「これは?」と尋ねると暁が「えっへん!」と胸を張る。

 

「私たち3人で作った御守りなのです!」

「どうどう? 可愛いでしょ?」

「最近、響元気がないから・・・・・・。 こんなので元気になって貰えるか分からないけど私たちに出来ることって言ったらこんなことくらいだから・・・・・・」

 

電、雷、暁の順でそう響に話し・・・・・・響は自分の姉妹の優しさに触れて泣きそうになるが・・・・・・それをぐっと堪えて満面の笑みを浮かべて「ありがとう、みんな」とお礼を言ったのだ。

 

数日ぶりの響の笑顔に、暁達も自然と笑みを浮かべた。

 

「『こんなの』なんかじゃないよ、凄く嬉しい・・・・・・。 ところでこれ、1つ気になったんだけど名前とかあるのかな?」

「一応『ガンバルクイナ』くんって名前よ!」

 

それを聞いて響は「そうか、良い名前だ」と響はその御守りであるガンバルクイナを大切そうに握りしめ、その様子を見ていた光も少しは元気になってくれた響を見て嬉しそうに笑みを浮かべていた。

 

『光さんは、カウンセラーとか向いてると思います』

「えっ? そうかな?」

 

同化しているメビウスにそう言われるが、光はイマイチしっくり来ていない。

 

するとそこで雷が光の存在に気づき、「指令かーん♪」と嬉しそうに勢い余って抱きつくが・・・・・・その勢いのせいで光は川に落っこちるのだった。

 

「ふごぉ!?」

 

最も雷は光が慌てて押し返したため一緒に川に落ちることはなかったが。

 

「成程、これがオチか」

「上手いこと言わなくて良い!!」

 

久しぶりにジョークを口にする響に暁が素早くツッコミを入れ、それを見た電はやっと響が何時もの調子に戻って来ていることが分かった。

 

「って早く光さんを助けるのです!」

「うわぁーん! ごめんなさい司令かぁん!!」

 

まぁ、元々身体能力が異常に高いの+メビウスと同化してさらに身体能力が向上しているので光は自力で川から戻って来たが。

 

一方、響の中にあった曇りがほんの少しとはいえ、晴れたことを感じ取ったドライはというと・・・・・・。

 

『っ!』

「どうかしたのかドライ?」

 

貴文の問いかけに対し、ドライは「そろそろ奴の心を完全に砕かないといけない時間だな」とだけ貴文に告げてドライも人間の姿へと変わり、ドライの言葉を聞いた阿久野は嫌らしい笑みを浮かべて「それは楽しみだ」と呟くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の午後のことである・・・・・・街に突如としてスペースビーストと化したダイオリウスとシルバーブルーメが同時に出現し、ダイオリウスは積極的に逃げ惑う人々を捕食し、シルバーブルーメはなぜか次から次へとビルやデパートなどを押しつぶすように破壊活動を行っており、2体の出現を知った夜空の鎮守府はすぐさまダイオリウスとシルバーブルーメに対処するため出撃準備を行う。

 

「はぁ、全くこれから暁ちゃんのモンスフュージョンのテストを行うところだったのに空気読めない奴等だねぇ・・・・・・」

「そんなことはどうでもいい。 俺も出撃するからスカイマスケッティの出撃準備だ」

 

自分の研究所で気だるそうに喋るリョーガに対してそう言い放つタカト、そしてリョーガはタカトに「はいはい」と言いながらスカイマスケッティの出撃準備に取りかかろうとするのだがその際、暁のモンスフュージョンのテストに付き合っていた響が不安そうな表情を見せていることに気づき、リョーガは彼女の元へと駈け寄った。

 

(き、来た! 怖い・・・・・・怖い、けど・・・・・・! ここで、逃げたらダメだ! 姉さん達を私が守らないと! 仇を、討たないと! あの人達の・・・・・・!)

「大丈夫かい響ちゃん?」

「えっ? あ、あぁ・・・・・・平気だよ」

 

口では「平気」だとは言うがその肩は小刻みに震えており、リョーガは「無理そうなら出撃はやめておくべきじゃないかい?」と問いかけるが響は「みんなが出撃するのに自分だけ留守番する訳にはいかない」と返し、響は艤装を展開しようとするが・・・・・・。

 

「響!」

 

するとそこに夜空が響の元へと現れ、響は「なんだい司令官?」と首を傾げると夜空は彼女に対し、待機命令を出したのだ。

 

「っ、司令官! 私は・・・・・・!」

「大丈夫じゃないだろ。 ウルトラマンの力があると言っても今のお前じゃ足手まといになりかねない。 鎮守府で待機しろ」

「だけど・・・・・・! 私は、今は・・・・・・ウルトラマンなんだ! どれだけ怖くても・・・・・・私には大いなる責任があるんだ! だから、私は行かなくちゃ・・・・・・!」

 

そう言い放ちながらこの際、変身して飛んでいこうと思った響はエボルトラスターを取り出し、鞘を引き抜こうとするのだが・・・・・・響はエボルトラスターを、引き抜くことができなかった。

 

「そんな・・・・・・どうして!? 私は行かないと行けないんだ! あいつ等をぶっ倒さないといけないのに!! 村の人達の敵を討たないと行けないのに!! 力を・・・・・・力を貸してくれウルトラマン・・・・・・!!」

 

それでもやはり響はエボルトラスターを引き抜くことはできず、彼女は膝を突き、顔を俯かせその瞳から涙が溢れ出る。

 

「響・・・・・・」

「響姉・・・・・・」

「響お姉ちゃん・・・・・・」

 

そんな響の元に暁、雷、電が心配そうに寄り添う。

 

「お前の代わりに夕張が出撃することになった。 暁、雷、電は響の側にいてやってくれ。 艦隊Xio、出動!!」

『了解!』

 

夜空の言葉にその場にいた出撃が決まったメンバーが返事を返し、夜空は申し訳なさそうな表情を浮かべて響に言葉をかける。

 

「キツいことを言ってすまない、響。 だけど俺はお前が今、まともに戦える状態だとは思えない。 今、お前の中にあるのは恐怖と怒りと憎しみ、それが全面的に押し出されてる。 そんなお前を戦場に出す訳にはいかない。 そのせいで仲間を危険に晒すのはお前自身、嫌な筈だろう?」

 

夜空の言葉に響は顔を俯かせたままだったが、納得してくれたらしく静かに頷くと彼女は暁達と一緒に自分たちの部屋へと戻っていくのだった。

 

その際、雷が「あたし達も行かなくて大丈夫?」と少し心配そうに夜空に訪ねていたが夜空は今、響の側にいるべきなのは姉妹である暁達以外に他ならないと返し、雷は「分かったわ!」と言って暁達と一緒に自分たちの部屋へと連れて行った。

 

「みんな海から行ってくれ! その方が早い! メンバーはそれぞれ半分に別れてそれぞれの旗艦を夕張と時雨にする! 相手はただでさえ厄介な奴等がスペースビースト化した奴等だ! 油断するな! 俺もジオポルトスで現場に向かう!!」

『了解!!』

 

そして自室へと戻った響達はというと・・・・・・響は隅っこの方で膝を抱えて蹲り、暁達はそんな響を心配そうな表情を浮かべて見守る。

 

「みんな、すまないけど・・・・・・しばらく1人にさせてくれないかな?」

 

響のその言葉に対し、暁達は顔を見合わせてどうするべきかと悩んだが・・・・・・今はそういった時間も必要だろうと思い雷が「分かったわ」と響に答え、3人は部屋から出て行くのだった。

 

(私は・・・・・・何をしてるんだろう・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後、でシルバーブルーメとダイオリウスと戦闘を繰り広げている一同はというと・・・・・・既にその場には「ウルトラマンエックス」が出現して艦娘達と共にシルバーブルーメとダイオリウスと戦っており、エックスはシルバーブルーメの出した触手を掴みあげてフルスイングし、地面へと叩きつける。

 

『シュア!!』

「みんな今だ!!」

 

時雨の合図で艦娘達が地面に倒れ込んだシルバーブルーメに一斉に砲弾を撃ち込むが大した効果はなく、シルバーブルーメはすぐさま体制を整えて幾つもの触手を伸ばしてエックスに攻撃を仕掛けてくる。

 

『サイバーブラックキング、ロードします』

「ブラックヘルマグマ!!」

 

しかし朝潮がブラックキングの力を宿した炎の砲撃・・・・・・「ブラックヘルマグマ」を放ってシルバーブルーメの触手を焼き尽くすが・・・・・・焼き尽くされた触手はすぐさま再生し、シルバーブルーメの触手はエックスの手足を拘束し、動きを封じてしまう。

 

「そんな・・・・・・再生した!?」

「ちょっと! シルバーブルーメにあんな能力ない筈よ!?」

 

朝潮と満潮は本来存在しないシルバーブルーメの能力を見て驚き、さらにそこからダイオリウスがエックスに向かって蜂のように針を発射し、それらがエックスに直撃してエックスの身体から火花が散る。

 

『ジュアアアアア!!?』

「ダイオリウスは針出したよ~!?」

 

さらに新たな能力を見せるダイオリウスに文月も驚きの声をあげ、そしてシルバーブルーメが一度拘束を解くと複数の触手の口から光弾、ダイオリウスは針を発射してエックスに攻撃し、夜空は素早くサイバーカードをエクスデバイザーに装填する。

 

『サイバーベムスターアーマー、アクティブ!』

 

「ベムスターアーマー」を装着してベムスターのシールドでシルバーブルーメとダイオリウスの攻撃を吸収し一気に攻撃を跳ね返そうとするエックスだが・・・・・・シルバーブルーメは触手の一本を地面に潜らせるとエックスの背後からその地面に潜らせた触手が飛び出し、そこから光弾を放ってエックスの背中を攻撃する。

 

『グアッ!!?』

 

攻撃を受けてモンスアーマーが解除され、倒れ込んだエックスに向かってダイオリウスは口から蜘蛛糸のようなものを出してエックスを地面に拘束し、エックスは完全に動きを封じられてしまった。

 

「このままじゃエックスが・・・・・・!」

「ファントン光子砲、発射!!」

 

スカイマスケッティが援護しようとダイオリウスを攻撃するがダイオリウスはあっさりとそれを回避してしまう。

 

「くそ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は戻り、鎮守府の第六駆逐隊の自室では・・・・・・響は未だに膝を抱えて隅っこで座っており、彼女はポケットにしまってあるエボルトラスターを取り出す。

 

「君はどうして私を選んだんだい? こんな私は・・・・・・ヒーローになる資格なんてない、私は・・・・・・私が憧れたヒーロー達のようには・・・・・・なれない・・・・・・」

「まさか一度心を折ってやったら・・・・・・ここまで不安定な状態になるとはな。 これならまだ急ぐ必要はなかったかな?」

 

いきなり、この鎮守府にはいない筈の人間の声が聞こえ、響は顔をあげるとそこにはいつの間にいたのか・・・・・・石川が立っていた。

 

「石川・・・・・・なんでお前がここに!?」

 

響はすぐさま立ち上がってブラストショットを構え、警戒する。

 

「つまりはこういう事さ」

 

すると今度は石川の身体が紫色に発光すると石川は等身大の「ダークメフィストドライ」の姿へと変わり、それを見た響は驚きを隠せず目を見開いた。

 

「どういう、ことだい? あの船の時、石川とドライはそれぞれ別々の場所に同時にいた筈じゃ・・・・・・!?」

『忘れたか? 俺は『ダークイリュージョン』という分身能力を持っている。 しかもそれは実態を持ったものだ。 つまりはそういうことさ。 まぁ石川の時はちょっと間抜けなキャラになっちまったが、元々だから良いだろ』

「元々・・・・・・? どういうことだ!?」

 

ドライが言うにはこの世界で活動するには活動しやすいように人間の身体が必要であり、丁度石川の立場的にドライは使えると考えこの石川という人間を殺し、そのまま彼の身体を奪い取ったらしく、つまり今彼は死人の身体を使っているのだというのだ。

 

『まぁ、この人間が艦娘や深海棲艦を実験台に使って極悪非道なことをやっていたのは変わらんがな』

「お前・・・・・・!」

 

響はドライを睨み付けてブラストショットから光弾をドライに向かって放つが・・・・・・その時、光弾が撃ち抜いたのはドライではなく・・・・・・ドライはいつの間にか消え去り、場所もどこかの野原に代わっており、ドライの代わりにあのアカツキという、自分を助けてくれた少女だったのだ。

 

「っ!?」

「ひび、き・・・・・・おねえ・・・・・・ちゃん。 どう、して・・・・・・」

 

それだけを言い残してアカツキはブラストショットによって撃ち抜かれた胸と、口から血を流しながらその場に倒れ込み、倒れ込んだアカツキに彼女の妹であるリコが駈け寄ったのだ。

 

「おねえちゃあああああん!!」

「そんな、どうして・・・・・・あの娘達は、死んだはずじゃ・・・・・・!」

「どうして・・・・・・どうしてお姉ちゃんを殺したの!?」

 

泣きながらアカツキに寄り添いながら響を憎悪に満ちた目で睨み付けるリコ、それを見て響はたじろく。

 

「ち、違う・・・・・・! 私は殺すつもりなんて・・・・・・!」

「返してよ! お姉ちゃんを・・・・・・返して!!」

「わ、私は・・・・・・」

 

少しずつ、後ろに下がっていく響・・・・・・すると今度は唐突に現れた巨大な拳がアカツキの亡骸と共にリコを無残にも「ぐしゃり」と握り潰し、響は目の前でまたあの姉妹を潰された場面を・・・・・・しかも今度は間近で・・・・・・残酷な姉妹の死を目撃してしまったのだ。

 

響が見上げるとそこにはドライの姿があり、響は唇を噛み締めてエボルトラスターを引き抜こうとする。

 

「貴様あああああああああああ!!!!!」

 

しかし、やはりエボルトラスターを引き抜けず、響はそれに苛立ち舌打ちする。

 

「こいつだけはぁ!! こいつだけは何がなんでもぶっ倒す!! お前だけはぁ!! お前だけは絶対ゆるさなああああああい!!!!!」

 

響はネクサスに変身できないのならばと考え、艤装を展開し主砲をドライに向かって構えるが、その時響の周りの風景が変化し・・・・・・元の部屋へと戻ってきたのだ。

 

「あっ・・・・・・夢・・・・・・? いや、違う・・・・・・」

 

そこへ突然誰かが彼女の髪を強引に引っ張りあげると突然その誰かに顔を殴りつけられて響はその場に倒れ込んでしまう。

 

「この弱虫!!」

「ぐあっ!? 姉・・・・・・さん・・・・・・? 雷に、電?」

 

そこには冷め切った表情を浮かべて響を見下ろす暁、雷、電の姿があり、響は訳が分からず困惑する。

 

「何時までもウジウジと! いい加減ウザいのよ」

「ホントそれ、流石にアンタみたいな奴に気を使うの嫌になってきたわ」

「ね、姉さん・・・・・・雷、なにを・・・・・・?」

 

暁や雷の冷たい言葉が信じられず、彼女たちに手を伸ばそうとする響だが・・・・・・その手を電がパシっと叩き、響は電までもがそのような態度を取ることに驚きを隠せないでいた。

 

「分からないのですか? あなたがいると私達まであの村の人達のように無残に死ぬかもしれないんですよ?」

「そうそう。 響、私達まだ死にたくないのよ。 アンタがいると周りの人がみーんな死んじゃうの。 だからさぁ・・・・・・出てってよ。 ここから」

「っ・・・・・・! 嘘、だよね・・・・・・? 姉さん達がそんなこと言うわけ・・・・・・」

 

響は暁達が自分にこんな態度を取るわけない、そんなの信じないと自分に言い聞かせた。

 

だがそれでも暁達の様子が変わることはない、その時・・・・・・「ザシュッ!」という鈍い音が聞こえ、響が音のした方へと顔を向けるとそこには腹部を後ろからドライのメフィストクローによって貫かれた電の姿があった。

 

「・・・・・・えっ・・・・・・? ごふぅ・・・・・・!」

「い、電ぁ!! ドライ貴様あああああああ!!」

 

血を流しながら電は倒れ込み、響はドライに殴りかかろうとするがドライはすぐさま姿を消し、今度は雷の喉をメフィストクローで切り裂き、雷を溢れ出る血を右手で押さえながらもその場に倒れ込んでしまった。

 

「あっ・・・・・・! げほっ!」

「雷ぃ!! はっ! 姉さん!!」

 

響はすぐに次のドライの狙いが暁だと分かり、彼女へと手を伸ばすが・・・・・・響は突然目の前に現れたドライに蹴り飛ばされてしまう。

 

「がはっ!?」

 

壁に激突し、床へとひれ伏す響・・・・・・それでも彼女は必死にその手を暁へと伸ばした。

 

「姉・・・・・・さん! 逃げて・・・・・・!」

 

そして暁のその表情は恐怖に歪んでおり、ドライは暁に容赦なくメフィストクローを振りかざし切り裂いたのだ。

 

「あ・・・・・・がっ!?」

 

暁の身体から「ブシャァ!!」と勢いよく大量の血が噴水のように噴き出し、彼女は力なく倒れる。

 

「姉さあああああああん!!!! ドライ!! お前だけは、お前だけは絶対に・・・・・・許さなあああああああい!!!!!」

 

響は今にも噛みつきそうな喰らいの勢いでドライに駈け出そうとするのだが、その際暁が呟いた言葉で響は動きを止めた・・・・・・。

 

「が・・・・・・はっ! は、はは! なに・・・・・・言ってんのよ? だから言ったでしょ? アンタがいると周りがみーんな死ぬって・・・・・・。 これは全部、アンタの、せい・・・・・・なの、よ・・・・・・」

「っ!?」

 

暁はそれだけを言い残して力尽き、それを聞いた響はその場に膝を突いた。

 

「私の・・・・・・せい? 私が・・・・・・。 あっ・・・・・・あ、うああああああああああああああ!!!!!」

 

響は頭を抱えて絶叫し、それと同時に響の足から紫色の煙のようなものが徐々に彼女の身体を包み込もうと蠢く。

 

「っはぁ・・・・・・。 はぁ・・・・・・。 私は・・・・・・誰も守れない、ヒーローになんて・・・・・・なれない。 力があるのに、守りたいものを守れないどころか、誰かが私のせいで死ぬくらいなら・・・・・・私自身が消えてしまえば、良い・・・・・・」

『ふむ、これだけやれば十分か』

 

ドライはそう言いながら指をパチンっとすると周りを薄暗い空間へと変えた。

 

一方、響のいる部屋の扉の前では・・・・・・そこには暁達やリョーガ、グルマンが険しい表情を浮かべて立っており、一同の視線の先には暁達、第六駆逐隊の部屋・・・・・・しかし、その中は真っ黒な霧のようなもので覆われて中が見えないようになっており、暁やリョーガは何度か部屋に入ってみようと試したのだがどうやっても誰も部屋の中に入ることができなかったのだ。

 

『見たところ、特殊なエネルギーフィールドのようなものが張られているらしい。 これはそう簡単に部屋へは入れそうにないな』

「そんな・・・・・・! この中には響がまだいるのよ!?」

「そうだ! 暁お姉ちゃん、ジオデバイザーで連絡を!」

 

電はジオデバイザーを取り出して部屋の中にいるであろう響に通信を行うのだが・・・・・・ノイズが入るばかりで響の声は全く聞こえず、結局ジオデバイザーで通信を行うことはできなかった。

 

「あぁもう! ややこしい! いっそのこと砲撃でこのバリアだかなんだかよく分かんないの壊せないの!?」

 

苛立ち気味に雷が艤装を展開して主砲を構えるがそれはやめておいた方が良いとリョーガに止められる。

 

「例え砲撃で壊せたとしたら中の響ちゃんにまで被害が及ぶ可能性がある。 迂闊に強力な攻撃を仕掛けるのは得策とは言えないね」

『だが壊せる方法があるとすれば・・・・・・レベルを上げて物理で殴って無理矢理この中に入るしかないだろう! それならば中の響が傷つく恐れは殆どない』

「科学者の癖に意外と脳筋な方法ね!?」

 

しかし、レベルを上げて物理で殴るといっても一体どうすれば・・・・・・と雷は考え込むが、すると暁が何かを思いついたようにある物を取り出した。

 

それは・・・・・・「サイバーカード」、つまり怪獣の力を借りてパワーアップし、このバリアのようなものを破壊すれば良いと暁は考えたのだ。

 

「よし、雷! 電! 3人でカードを使ってこのバリアをぶっ壊すわよ!」

「分かったわ!」

「なのです!」

 

暁、雷、電はそれぞれサイバーカードを取り出してジオデバイザーに装填し、それぞれザラガス、ネロンガ、エレキングの力をその身に宿す。

 

『サイバーザラガス、ロードします』

『サイバーエレキング、ロードします』

『サイバーネロンガ、ロードします』

 

サイバー怪獣の力を宿した3人は一斉に部屋の中のバリアを力いっぱいに殴るが・・・・・・バリアから電撃のようなものが放たれて3人は弾き飛ばされてしまう。

 

「「「きゃあああ!!?」」」

『おぉ!? みんな大丈夫か!?』

 

グルマンは弾き飛ばされた3人に駈け寄り、リョーガはこのバリアを見て「どうやらこれでも力が足りないようだ・・・・・・」と流石に策が尽きたかと思うが・・・・・・。

 

「まだよ! もう1回よ! 雷!! 電!!」

「うん!」

「はいなのです!!」

 

負けじと暁、雷、電は立ち上がって再びバリアを殴りつけるが・・・・・・やはり3人はバリアによって弾かれてしまい、3人は背中から壁に激突する。

 

「ぐっ!? まだ・・・・・・まだ!!」

「そうなのです! 今の響お姉ちゃんには・・・・・・私達が、ついていないと・・・・・・!」

 

それでも暁、雷、電は立ち上がってバリアを殴り・・・・・・何度弾かれても何度も響を助けるため、救うため、守るために殴り続ける。

 

しかし、それでもバリアを破壊することはできず、制限時間も訪れてしまいサイバーカードの力が消えてしまった。

 

「だったら、別のカードで・・・・・・いや、ちょっと待ってよ? そうだわ! リョーガさん! まだテストしてないだけで私、モンスフュージョン使えるわよね!?」

「あぁ、確かに制限時間が来てもモンスフュージョンは使えるが・・・・・・実戦で使うにはまだ危険だ!」

「危険だろうがなんだろうが響が危ないかもしれないのよ!?」

 

それでもリョーガはまだ使うには危険だと言い張るが・・・・・・それでも暁は一歩も引こうとしない。

 

「リョーガさん、私ね。 最初に怪獣と戦うことになった時、響に言われたのよ。 『私がみんなを守る』って。 だから私は言った、『響がみんなを守るなら私が響を守る』って。 だから!!」

 

暁はリョーガの制止を振り切ってサイバーカードをジオデバイザーに再び装填させる。

 

『サイバーザラガス、ロードします』

「力を貸して!! 相棒《ザラガス》!!」

『サイバーザラガスフュージョン、アクティブ!』

 

すると暁の服には紫色のライン、左腕にザラガスの背中を模した主砲を装備した盾「ザラガスシールド」、右腕にザラガスの頭部を模した手甲「ザラガスホーン」が装備された「サイバーザラガスフュージョン」となり、暁はザラガスホーンを構えてバリアに突撃する準備をする。

 

「例えダメでもザラガスはダメージを受ける度に強くなる! これなら!!」

「だがやはり・・・・・・!」

 

それでもリョーガは暁を止めようとするがグルマンに肩を捕まれて止められる。

 

「グルマン!」

『確かに危険かもしれない、だが信じようじゃないか。 彼女を、彼女たちの絆というものをな』

「っ・・・・・・」

 

グルマンにそう言われ、暁を止めるのをやめるリョーガ、そして暁は雷と電の方へと振り返る。

 

「頼んだわよ、暁姉!」

「お願いなのです!」

 

雷と電が笑みを浮かべながら暁にそう言うと暁も笑みを浮かべて「勿論よ!」と胸を張って言葉を返したのだった。

 

そして暁はザラガスホーンを構えてバリアに向かって突撃するが・・・・・・やはり弾かれてしまい暁は壁に激突・・・・・・さらにそれだけではない、まだテストを行っていないため不完全だからか彼女の身体からバチバチと火花のようなものが飛び散り、雷達が心配そうに暁の名を呼ぶ。

 

「平気よ・・・・・・これくらい!」

 

するとザラガスホーンが一瞬だけ発光し、先ほど暁がダメージを受けたため先ほどよりも暁の身体がザラガスの能力によって強化され、暁はもう1度バリアに向かって突撃。

 

「せめて・・・・・・先っぽだけでも!!」

 

暁がそう願った瞬間、ザラガスホーンがバリアの中へとめり込み、彼女はそのまま突っ切ろうと力を込めてザラガスホーンを押し込んでバリアを砕き、暁はバリアの中へと侵入することに成功したのだ。

 

バリアが破られたため、雷達も中に入ろうとするがバリアはすぐに修復されてしまい、彼女たちまでバリアの中に入ることはできなかった。

 

「あーもう! 何なのよ!!」

「後はもう、暁お姉ちゃんに頼るしかないのです・・・・・・」

 

電の言葉に雷は静かに頷き、バリアをジッと見つめて「頼んだわよ、暁姉」と姉たちの帰りを信じて待つのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その響はというと・・・・・・。

 

響は膝を突いて顔を俯かせたまま何もせず、ただじっとしており、その身体は徐々に闇の力に侵食されてきており、既に胸の辺りまでにその侵食が進んでいる。

 

『どうやら、誰かが侵入してきたようだな。 んんっ? どうやらお前の姉らしい』

 

当然、その場にはドライも居合わせており、暁がバリアの中に侵入してきたことも気づいていた。

 

そしてドライはそのことを響に伝えるが・・・・・・。

 

『聞こえていないか。 このまま放っておいても問題はないが・・・・・・ただそれだけではつまらんな。 今度は幻ではない、本当のお前の姉妹の死体を持って来て見せてやるよ』

 

ドライはそう言うと右手をあげて「行け」とだけ言うと小さい虫のような「何かが」がどこかへと向かって飛んでいったのだ。

 

そして・・・・・・バリアの中へと侵入することに成功した暁は薄暗く、紫色の霧のようなものを払いながら響どこにいるのかを探し回っていた。

 

「っていうか、なんで1つの部屋の中なのにこんなに広いのよ? 亜空間ってやつかしら・・・・・・? あぁもう、暗いのと霧のせいで前がよく見えない・・・・・・ッ!?」

 

その時、不完全ザラガスフュージョン副作用としてまた暁の身体からバチっと火花が散り、暁は多少とはいえ痛みを感じ顔を歪める。

 

だがそんなことを今は気にしている場合では無い。

 

一刻も早く響の安否を確認しなければならないため、どれだけ辛くても彼女は響を見つけるまで進むのを決してやめようとはしなかった。

 

(響はもっと痛くて・・・・・・辛くて、苦しくて、悲しい想いをしたのよ! この程度の痛み、屁でもないわ!!)

 

その時だ、突然・・・・・・暁に向かって何かが飛んで来たのは。

 

暁は「わっ!?」と驚きながらもそれを両腕で掴み取り、彼女は「一体何なのよ!?」と苛立ちながら掴み取ったものを見ると・・・・・・。

 

「キジャアア!」

 

バスケットボールくらいのあるイナゴのようなスペースビースト、「インセクトタイプビースト ビーセクタ」だったのだ。

 

「ピィイイイイイイヤアアアアアアアアアア!!!!!!?」

 

ビーセクタを間近で見た暁は思わず大声で悲鳴をあげながらビーセクタを高く投げ飛ばし、彼女は「ぜぇ、ぜぇ・・・・・・」と肩で息をする。

 

「うぅ、何だったのよ今のぉ・・・・・・! しかも触っちゃったしぃ」

 

だがこれで終わりでは無い、なんと今度は・・・・・・ビーセクタの大群が一斉に暁に向かって飛んで来たのだ。

 

「ピィイイイイイイヤアアアアアアアアアア!!!!!!? 今度はいっぱい来たああああああああ!!!!!?」

 

暁に一斉に向かってくるビーセクタ、だが・・・・・・その時ビーセクタと暁の間に眩い光が割り込むように入り、先陣を切っていたビーセクタの何体かがその光の発した衝撃によって吹き飛ばされてしまう。

 

「こ、今度はなに・・・・・・!?」

 

そしてその光の中から現れたのは・・・・・・「ウルトラマンメビウス」だったのだ。

 

「メビウス!」

 

戦闘BGM「メビウス!」

 

メビウスは暁に対して頷き、メビウスは左腕のメビウスブレスから放つ光刃「メビュームスラッシュ」を連続してビーセクタ達に放ち、何体かは撃破したが全滅させるには至らずビーセクタはメビウスに狙いを定めてメビウスの身体中に纏わり付く。

 

『シュア!?』

 

だがメビウスは両腕を交差してエネルギーをチャージするとそれを一気に解き放ってその衝撃で一気に身体に纏わり付いたビーセクタを焼き尽くす。

 

「やったわ!」

 

しかしなんと生き残ったビーセクタが全合体、「カイザードビシ」にも酷似しているが赤みのあった部分が黒くなり、両腕も鎌となった巨大なビーセクタ・・・・・・「インセクトタイプビースト キングビーセクタ」となり、キングビーセクタは腹部の口からインナーマウスを出してメビウスに攻撃するがメビウスはそれを避けてインナーマウスを掴みあげてスイングし、遠くへと投げ飛ばす。

 

そしてメビウスが暁の方へと振り返るとある方向を指差す。

 

「メビウス・・・・・・? あっ! もしかして向こうに響が!?」

 

その暁の問いかけにメビウスは頷き、暁は「分かったわ! ありがとうメビウス!」と言い残してメビウスが教えてくれた方向へと暁は走り出した。

 

『さて・・・・・・こっちも!』

 

挿入歌「ウルトラマンメビウス」

 

立ち上がったキングビーセクタは今度は両腕を伸ばしてすれ違いざまに両腕の鎌でメビウスの身体を斬りつけ、メビウスは身体から火花を散らして倒れ込むが・・・・・・すぐさま立ち上がり、メビウスはジャンプしてキングビーセクタに跳び蹴りを喰らわせる。

 

「グギャアア!!」

 

負けじとキングビーセクタはメビウスに掴みかかるがメビウスは膝蹴りを叩き込み、さらにチョップをキングビーセクタに食らわせる。

 

だがキングビーセクタはメビウスから離れようとはせず、両腕を鎌からビーセクタの顔へと変化させ、メビウスの両腕に噛みつく。

 

『ウアアアア!!?』

 

そしてキングビーセクタはメビウスの腕を離すとそのまま体当たりで突き飛ばし、両膝にある目と両腕のビーセクタの口から破壊光弾を発射し、それらがメビウスに直撃する。

 

『グウウウ!?』

 

しかしメビウスはそれを耐え抜き、立ち上がると炎の紋章をその身に宿した「バーニングブレイブ」へと強化し、キングビーセクタに向かって駆け出し、キングビーセクタはこちらに向かって来るメビウスに向かって光弾を放つがメビウスは意にも返さずただ真っ直ぐキングビーセクタに向かい強烈な拳がキングビーセクタの顔面に叩き込まれる。

 

『シュア!!』

「ギジャア!!?」

 

さらに腹部に何発もの拳を叩き込まれ、最後は腹部に蹴りを叩き込まれるキングビーセクタ。

 

そしてメビウスはメビウスブレスから発生した炎のエネルギーを胸の部分に集中させて、巨大な火球を敵に放つ「メビュームバースト」をキングビーセクタへと繰り出し、直撃を受けたキングビーセクタは炎に包まれながら爆発した。

 

『ハアアア、セアアアアア!!!!』

「ギッシャアアアアアアア!!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてキングビーセクタが倒れたドライはというと・・・・・・。

 

『キングビーセクタが倒されただと!? チッ、どれだけ余計な邪魔が入れば・・・・・・』

「燃えるレディーのぉ!!」

『んっ?』

「火の車キィイイイイイイイイイイイイック!!!!!!」

 

その時、なぜか上空から急降下しながらの暁の跳び蹴りをドライは喰らってしまい、ドライは軽く吹き飛ばされるがギリギリ両腕を交差して攻撃を防いだため、ドライには大したダメージは無かった・・・・・・のだが。

 

暁は一瞬ドライの目の前に行くとザラガスホーンでドライを殴りつけようとする。

 

「よくも私の可愛い妹をパアアアアアアンチ!!!!」

『ぐおおおおおお!!!!?』

 

どうにか攻撃を防ごうとしたドライだが間に合わず、暁の攻撃を喰らって遠くへと吹き飛ばされてしまったのだ。

 

「よし、不意打ち成功。 これで邪魔者はいなくなったわ」

 

そして暁は闇の力に飲まれようとしている響の元へと駈け寄り、暁は腰を下ろして響の肩を掴み「響! 響!」と彼女に呼びかける。

 

「姉・・・・・・さん・・・・・・? なんで・・・・・・だってさっき、雷や電も、殺されて・・・・・・」

「勝手に殺さないでよ! それに電や雷もまだちゃんと生きてるわ!!」

 

そう言って暁は響の頭にチョップを叩き込み、響は「あぅ!?」と小さく悲鳴をあげる。

 

「だってさっき、ドライにみんな、私のせいで殺されて・・・・・・。 あの姉妹も、村の人もみんな・・・・・・私と関わった人がみんな死んで・・・・・・!!」

 

頭を抱えて怯えるように震える響、そんな彼女の姿を見て暁は優しく彼女を抱きしめた。

 

「大丈夫よ。 アレは・・・・・・あなたのせいなんかじゃないわ。 むしろ響のせいだって言う奴がいるのならそいつはバカでアホな間抜けよ!」

「だけど、私は・・・・・・!」

 

響が何か言おうとした時、暁は人差し指を響の唇に押し当てて黙らせる。

 

「それでも、響は自分のせいだって言うなら戦って弱い自分と向き合いなさい。 今、分かったわ。 きっとあのウルトラマンが力を貸してくれなかったのはあなたが弱い自分と闘い向き合おうとせず、逃げようとしたから」

「それは・・・・・・」

 

暁にそう言われて響は「確かにそうかもしれない」と感じた。

 

実際、戦うことに恐怖を覚えていたのは光に打ち明けた通り事実だ。

 

「けど、姉さん・・・・・・。 私はそれだけじゃない、あいつ等が・・・・・・ドライ達が憎くて憎くて仕方がないんだ・・・・・・! あいつ等を叩きつぶさないと気が済まない・・・・・・! そんな感情も、私にはあるんだ! こんな感情のまま戦っちゃダメだって分かってるのに・・・・・・!」

 

今にも泣き出しそうな響を暁さらに強く・・・・・・けれども優しく抱きしめる。

 

「響、怖くても憎くても悲しくても・・・・・・そんな感情を持って戦っても私は良いと思う。 だって響にはもっと大きな想いがあるもの。 私は知ってる、それがあるから・・・・・・響は戦えるんだって」

「恐怖や憎しみなんかよりも・・・・・・大きな想い・・・・・・?」

 

響の問いかけに暁は「そうよ」と小さく頷く。

 

「私は・・・・・・姉妹や、仲間を・・・・・・関わった人達みんなを守りたい・・・・・・。 でも私は!! 守れなかった!! あの村を・・・・・・大いなる力があったのに!! だから・・・・・・結局なれないんだよ、ヒーローになんて・・・・・・私は・・・・・・」

「それでも立ち止まっちゃいけない、だからこそ前に進むしかないじゃない! それが・・・・・・大いなる責任なんじゃないの・・・・・・? 『責任というのは【誰がやったんだ?】と訊かれた時、そこから逃げ出さないこと』なんじゃ、ないの・・・・・・?」

「っ! その言葉・・・・・・!」

 

暁の最後の方で言った言葉、その言葉には聞き覚えがあった。

 

それは響の好きな蜘蛛の力を持った赤と青のヒーローの叔母がそのヒーローに対して言った言葉、当然・・・・・・響はこの言葉を知っていた。

 

「響、忘れたの?」

 

暁にそう言われて「えっ?」と首を傾げる響。

 

「『誰でもヒーローになれる。 特別なことをしなくても・・・・・・。 傷ついた少年の肩に上着をかけて、世界の終わりじゃないと励ませばいい』 この言葉、響なら誰が言ったか分かるんじゃ無いかしら?」

「それは・・・・・・」

「そしてこれは私の、私自身からの言葉。 よく聞いてね?」

 

響は無言のまま頷く、暁は少しだけ息を吸う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「諦めるな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たったそれだけ、それだけの言葉・・・・・・だが、その言葉だけで響は救われた気がした。

 

なぜだかは分からない、だけどそれでもそう思えて仕方がなかったのだ。

 

「響はヒーローになれる、なんたって・・・・・・私の妹だもん!」

 

胸を張って満面の笑みを見せる暁、それを見た響は・・・・・・。

 

「なれる、かな・・・・・・。 私も」

「なれるに決まってる。 信頼してるから、私・・・・・・響のこと。 ううん、私だけじゃない、雷も電もみんなも」

「ははっ・・・・・・私もだ、姉さんも雷も電も・・・・・・みんなも、私は信頼しているよ」

 

そしてその時・・・・・・響が御守りとしてポケットにしまって持っていたガンバルクイナくんが眩い光を放ち始めたのだ。

 

その光は響に纏わり付いていた闇を吹き飛ばし、その光は周りを包んでいた闇も・・・・・・まとめて弾き飛ばしたのだ。

 

「っ!? これは・・・・・・?」

 

光が収まるとそこには何時もの部屋・・・・・・なのだが、1つだけ何時もと違う光景があった。

 

「ひ、響・・・・・・それ・・・・・・」

「えっ?」

 

暁が自分を指差し、何事かと思い自分の身体を見てみると・・・・・・服装が何時もと違っていたのだ。

 

「これはまさか・・・・・・?」

 

そう、その姿は響の「改二」とも言える姿・・・・・・「ヴェールヌイ」だったのだ。

 

「ヴェールヌイになった・・・・・・?」

 

とそこへ響・・・・・・ヴェールヌイと暁が戻って来たことに気づいた雷と電は部屋へと慌てて入り、2人は暁とヴェールヌイに同時に飛びつくように抱きついたのだ。

 

「響姉!! 暁姉!!」

「お姉ちゃん達戻って良かったのですぅー!!」

「「おわ!?」」

 

2人に抱きつかれてヴェールヌイも暁もその場に倒れ込み、抱きつかれた2人は雷と電の顔を見ると余程心配してくれていたのか今にも泣き出しそうな顔をしていた。

 

「心配をかけてすまない、もう大丈夫だ」

「ホントに?」

「あぁ」

 

ヴェールヌイが優しく雷と電の頭を撫で、彼女らに対して微笑みを向けると雷と電は顔を見合わせヴェールヌイの様子からどうやら彼女が立ち直ったことが分かった。

 

「そう言えば・・・・・・響お姉ちゃんその姿・・・・・・」

「あぁ、ヴェールヌイになった。 でも別に呼び方は今までと変えなくて良いよ?」

「っていうかそれよりも! 今の響ならもう大丈夫だろうし、私達も出撃しなくちゃ!」

 

そこで思い出したように暁がそう言い放ち、響は暁の言葉に頷いて立ち上がり、全員で出撃しようとするのだが・・・・・・。

 

「うぐっ!?」

 

突然、暁の身体から「バチバチ」という音が聞こえ・・・・・・ザラガスフュージョンも流石に限界が来たのか、ザラガスフュージョンが強制的に解除されて彼女の元の姿に戻り、倒れ込みそうになるがそれをヴェールヌイ達が支えた。

 

「暁ちゃん、やはりこれ以上の戦闘は無理だ。 今はゆっくり休め」

「でも・・・・・・!」

「大丈夫だよ、姉さん。 姉さんは十分戦ってくれた。 だから、今度は私達が!」

 

ヴェールヌイのその言葉で暁は納得してくれたのか「しょうがないわね」と言うと彼女はヴェールヌイ達を指差し・・・・・・「必ず勝ってきなさい」と言うのだった。

 

「あぁ、勿論だ。 それに・・・・・・どんなに離れていようとも、私達の心は共にあるからね」

「えぇ! 行ってきなさい! みんな!」

 

暁の言葉にヴェールヌイ、雷、電が頷き、艤装を展開して出撃準備を始める。

 

「第六駆逐隊、アッセンブルだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてエックス達は・・・・・・ビーストとしての新たな能力を授かったダイオリウスとシルバーブルーメの猛攻に苦戦しており、エックスは「時雨アーマー」を装着して両手に持つ主砲から砲弾をダイオリウスとシルバーブルーメに放とうとするが・・・・・・。

 

地面に触手を潜らせていたシルバーブルーメがエックスの両腕を拘束して動きを封じ、ダイオリウスが針を発射してエックスを攻撃、針は時雨アーマーを破壊しエックスは大ダメージを受ける。

 

『グウウウ!!?』

「もう! あいつ等厄介な能力使ってムカつくわね!」

 

夕張は悪態をつきながらエックスを援護するためエックスを拘束しているシルバーブルーメの触手を時雨や村雨と一緒に砲撃で攻撃し、シルバーブルーメは拘束を解くが・・・・・・その時、夕張達の後ろからシルバーブルーメが地面に潜らせていた別の触手が現れ、夕張達に襲いかかる。

 

「危ない!!」

 

夕張、時雨、村雨はすぐさま反撃しようと主砲を構えるが・・・・・・その時、触手は別方向から放たれた砲撃によって弾かれ、触手は地面の中へと戻っていった。

 

「今のは・・・・・・」

 

時雨が砲弾が飛んできた場所に視線を移すと・・・・・・そこには雷、電・・・・・・そしてヴェールヌイが主砲を構えて立っていたのだ。

 

「響! 雷! 電!!」

「って響ちゃん、その姿は・・・・・・?」

 

村雨がヴェールヌイの姿を見て首を傾げ、ヴェールヌイはサムズアップして「改二ことヴェールヌイになったよ」と彼女たちに教えた。

 

「待たせたね、もう・・・・・・私は大丈夫だから」

 

そう言いながらヴェールヌイはエボルトラスターを取り出し、それを鞘から引き抜いて掲げると彼女は光へと包まれ、彼女は銀色の巨人・・・・・・「ウルトラマンネクサス アンファンス」へと変身したのだ。

 

ネクサスは現れると同時に空中を飛んでいたダイオリウスに跳び蹴りを喰らわせてたたき落とし、さらに両腕のアームドネクサスから放つ光刃「パーティクル・フェザー」をシルバーブルーメに喰らわせる。

 

「グギャア!?」

 

ネクサスはエックスの元へと駆け寄ると右手を差し出し、そこから光の粒子のようなものを出してエックスのカラータイマーに注ぐとエックスの赤く点滅していたカラータイマーが青に戻り、ネクサスはエネルギーを分け与えたのだ。

 

「響・・・・・・。 はは、もう大丈夫みたいだな!」

『行くぞ夜空! ここからが反撃だ!』

「あぁ!!」

 

エックスは立ち上がるとネクサスと共に並び立つ。

 

そこへ、地面を突き破って「フィンディッシュタイプビースト ノスフェル」と「闇の巨人 ダークメフィストドライ」が出現し、ドライは怒りに震えたように拳を握りしめる。

 

『よくも・・・・・・よくもぉ!! 貴様だけは絶対に許さん!! 何がなんでも貴様の光を奪い取ってやる!!』

『私もお前だけは絶対に許さない! 懺悔の用意はできているか!!』

 

挿入歌「ウルトラマンX」

 

そしてエックスとネクサスはシルバーブルーメ、ダイオリウス、ノスフェル、ドライへと向かって駆け出し、エックスはジャンプして空中にいるダイオリウスの顔面に拳を叩き込むとダイオリウスは地面に落下する。

 

すると今度はエックスが地面に着地した瞬間を狙ってノスフェルが背後から爪を振りかざして来るがエックスは振り返りざまにその爪を掴み、腹部に蹴りを叩き込む。

 

『シュア!!』

「グル!?」

 

一方でネクサスは触手で攻撃してくるシルバーブルーメの触手をアームドネクサスで切り裂くが・・・・・・斬っても斬ってもシルバーブルーメの触手がすぐに再生・・・・・・いい加減しつこく感じたネクサスは一瞬の隙を突いて両腕を交差して高速で動く「マッハムーブ」を使いシルバーブルーメに一気に接近する。

 

そしてその勢いを利用した「アンファンスパンチ」をシルバーブルーメに叩き込んで殴り飛ばし、ネクサスは高くジャンプすると右足を発光させてドリルのように回転しながら放つ急降下キック「スピニングクラッシュキック」をシルバーブルーメに叩き込んだ。

 

するとシルバーブルーメの本体の部分にヒビが入り、シルバーブルーメは苦しむ様子を見せる。

 

どうやらそこを再生する様子がないことを考えると再生するにも限度というものがあるらしい。

 

『デア!!』

 

そこにドライがメフィストクローでネクサスに攻撃を仕掛けるがネクサスはそれを回避すると同時にドライの胸部に肘打ちを叩き込む。

 

『グゥ! ハァ!!』

 

ドライは左腕のメフィストクローをメフィストウィップに変化させてそれをネクサスに振るうがネクサスはそれを掴みあげ、そのまま勢いよく引っ張ってドライを引き寄せるとそのままドライの顔面に拳を叩き込む。

 

『シェア!!』

 

さらにネクサスの頭上を飛び越えてエックスが跳び蹴りをドライに叩き込み、ネクサスは後ろから迫ってきていたノスフェルに回し蹴りを喰らわせ、アームドネクサスでノスフェルの両手の爪を切り落とすとノスフェルの口を掴みあげて無理矢理開けさせ・・・・・・電達に視線を送る。

 

「そこを攻撃しろってこと?」

「よし! みんなやるよ!」

 

夕張、雷、電が主砲を構えると一斉に砲弾をノスフェルの口の中に発射し、砲弾はノスフェルの弱点でもある口の中に命中・・・・・・これでノスフェルの持つ再生能力が消え去り、ネクサスは蹴りを叩き込んでノスフェルを引き離す。

 

『後は私達でやる』

 

そして・・・・・・ネクサスが右拳を胸の前にかざし、それを振り下ろすとネクサスの姿が変わり・・・・・・白い姿・・・・・・「ジュネッスホワイト」へと姿を変えたのだ。

 

『夕張!』

 

それと同時にグルマンから夕張に対して連絡が入り、夕張が通信に出ると「どうしましたグルマン博士?」と問いかける。

 

『お前のカードが出来た! 今すぐエックスに送るんだ!』

「もう出来たんですか!? 分かりました! エックス、受け取って!!」

 

夕張は転送された自分のサイバーカードを自分が持つジオデバイザーを使い、カードをエックスへと送り、夜空は新たに送られたカードを受け取る。

 

「新しい艦娘のカードか! よし、行くぞエックス!」

『あぁ!』

 

夜空は受け取った夕張のカードをエクスデバイザーに装填させる。

 

『軽巡洋艦 夕張、ロードします』

 

するとエックスの身体に夕張の艤装を模したアーマーが装着され、両手には時雨の時は「持つ」タイプの主砲だったのに対し、夕張のは「両腕に装着」するタイプの主砲が装備された「夕張アーマー」をエックスは纏ったのだ。

 

『軽巡洋艦 夕張アーマー、アクティブ!』

 

それからネクサスは右拳を掲げるとそこから光が放たれ、黄金の光が滝のようなものが降り注がれ・・・・・・戦闘用不連続時空間「メタフィールド」が展開され、その場からシルバーブルーメ、ダイオリウス、ドライ、ノスフェル、エックス、ネクサスがその場から消え去ったのだ。

 

「消えた・・・・・・?」

 

そしてメタフィールドの中ではエックスとネクサスがドライ達を激しくぶつかり合っており、ドライはネクサス達に有利とも言えるこの空間を塗り潰そうとネクサスのメタフィールドを無効化する暗黒時空間「ダークフィールド」を展開しようとメフィストクローを地面に突き刺すが・・・・・・。

 

『無駄だ!』

 

ネクサスが右手を一降りするとそこから眩い光が放たれて逆にダークフィールドの展開が無効化されてしまったのだ。

 

『バカな! ふん、だが幾ら貴様等に有利な空間でも4対2、貴様等に勝ち目はない!!』

『2人だけじゃない・・・・・・』

『なに?』

 

ネクサスは右手を自分の胸に当てて高らかに叫ぶ。

 

『私達の心は・・・・・・共にある!!』

 

挿入歌「飛び立てない私にあなたが翼をくれた」

 

ドライとノスフェルは共にネクサスに向かって行き、ドライは右手のメフィストクローでネクサスを斬りつけるのだが・・・・・・ドライのメフィストクローは「バキィ!!」という音を立てながら砕け散ってしまった。

 

『なんだと!?』

 

そこに今度はノスフェルがネクサスに掴みかかってネクサスの肩を噛みついて来るのだが・・・・・・今度はノスフェルの歯が「バキ!」と折れ、ノスフェルは悲鳴をあげ、ネクサスは何発もの拳をノスフェルに叩き込む。

 

『シェアアアアッ!!』

「グアアアッ!!?」

 

ならばと思いドライは左腕のメフィストクローを鞭状に変化させてネクサスの首に巻き付けて締め上げ、流石にこれは効いたのかネクサスは苦痛そうな声をあげるが・・・・・・そこにエックスが放った砲弾がメフィストウィップを焼き尽くし、ネクサスは首に巻き付いたメフィストウィップを投げ捨てる。

 

『貴様ぁ!!』

 

ドライは怒りに震えてネクサスに向かって跳び蹴りを繰り出しネクサスに喰らわせるがネクサスはビクともせずドライの足を掴みあげるとそのまま地面に叩き伏せ、拳をドライに振りかざそうとするがノスフェルの突進を喰らってネクサスは吹き飛ばされてしまう。

 

立ち上がったドライは巨大な闇の球を造り射出する。闇の玉は小さな小弾に分裂し、敵目がけて降り注ぐ「ダークレイクラスター」を放つがネクサスは頭上に円状のシールド「サークルシールド」を展開して攻撃を防ぎ切り、さらにそのサークルシールドを右手に持つとそれをノスフェルに向かって放つ「サークルシールドスロー」を繰り出し、シールドによってノスフェルは切り裂かれ、ノスフェルは火花を散らして爆発した。

 

『シェアアアアアア!!!!』

「ギジャアアアアアアア!!!!!?」

 

またシルバーブルーメとダイオリウスと戦うエックスは・・・・・・。

 

シルバーブルーメはまた触手を幾つか地面に潜らせてエックスに攻撃を仕掛けるが・・・・・・エックスはまるで出てくる場所が分かるように触手が出てきた瞬間に主砲を放ち、触手を撃ち抜く。

 

「最強の対潜攻撃力を持つ夕張の力だからな、地面に潜っても意味ないんだよ!」

 

だがそこにダイオリウスが針を発射して来るが・・・・・・エックスはその全てを主砲で撃ち落とし、そのままダイオリウスに砲弾を喰らわせ、さらにはシルバーブルーメのヒビの入った部分を狙い、本体に砲弾を喰らわせると・・・・・・シルバーブルーメの身体から火花が散る。

 

そのままシルバーブルーメは火花をあげながら爆発したのだが・・・・・・今度はダイオリウスが体当たりを仕掛け、エックスはダイオリウスの体当たりを受け止め・・・・・・零距離からの砲撃を喰らわせてダイオリウスを吹き飛ばす。

 

そしてエックスは全主砲にエネルギーをチャージし・・・・・・それらを一斉に発射する「フルスロットルブラスト」をダイオリウスに喰らわせる。

 

「フルスロットルブラスト!!」

「ギュアアアアアアア!!!!!?」

 

フルスロットルブラストを喰らったダイオリウスは空中で爆発四散した。

 

そしてネクサスはドライが振るってきた左腕のメフィストクローを掴み、それをヘシ折ると強烈な拳を叩き込んで殴り飛ばす。

 

『グゥ!? ハアアア!!』

 

ドライはメフィストクローから放つより強力な「ハイパーメフィストショット」を発射するがネクサスはそれらを右腕のアームドネクサスで受け止め・・・・・・それを2倍の威力にして跳ね返す「ネオスピルレイ・ジェネレード」を繰り出しドライに喰らわせ、ドライは身体から火花を散らす。

 

『成程、その姿・・・・・・防御力に優れてるのか・・・・・・。 ならば強力な一撃を喰らわせてやる!!』

 

ドライは「ダークイリュージョン」を使って3人に分身すると右腕にエネルギーを溜め込み、発射する強力な破壊光線「ダークレイ・シュトローム」を3人のドライがネクサスに向かって放つ。

 

そこにエックスが駆けつけ、ネクサスと頷き合うとエックスは再び「フルスロットルブラスト」を発射し、ネクサスは右手を掲げるとそこから巨大なエネルギーシールドを作り出し、それをドライ達に向かって放つ「シールドレイ・シュトローム」を繰り出す。

 

「フルスロットルブラスト!!」

『ハアアア、シュア!!』

 

ネクサスとエックスの技がドライの技が激しくぶつかり合うが・・・・・・すぐにネクサスとエックスの技が押し返し、それらがドライを包み込み、ドライは身体中から火花を散らす。

 

『ぐあああああああああああ!!!!!? 申し訳・・・・・・ありま、せん・・・・・・ザ・・・・・・ギ・・・・・・』

 

激しく火花を散らしながらドライは倒れ、爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「響!」

 

戦いが終わり、夜空が彼女の元へと駆け寄ると彼女はジッと自分の持つエボルトラスターを見つめていた。

 

「響、お前・・・・・・その姿・・・・・・」

「もう飽きてきたな、その反応」

 

響が苦笑しながら夜空にそう返すと・・・・・・エボルトラスターが突然消滅し、夜空はエボルトラスターが消滅したことに驚いた。

 

「消滅した・・・・・・?」

「いや、受け継がれたんだ・・・・・・」

「受け継がれた?」

 

夜空の問いかけにヴェールヌイは静かに頷く。

 

「光は絆だ。 誰かに受け継がれ、再び輝く・・・・・・」

「光は、絆・・・・・・」

「それと、司令官・・・・・・君に1つだけあのウルトラマンからの伝言だ」

 

ヴェールヌイにそう言われ、首を傾げる夜空。

 

「『諦めるな』。 君にそう言ってくれって・・・・・・。 どうしてこの言葉を伝えて欲しかったのか、何の意味があるのか、私には分からない。 でも私は、この言葉に救われた。 きっと、近い未来に必要なことなのかもしれないね・・・・・・」

「・・・・・・『諦めるな』、かっ・・・・・・。 そう言えば、あのウルトラマン、なんて名前だったんだろうな・・・・・・?」

 

するとヴェールヌイは口元に笑みを浮かべ・・・・・・あのウルトラマンの名前を口にした。

 

「絆・・・・・・ネクサス」

「ウルトラマン・・・・・・ネクサス・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

ED「どこまでも響くハラショー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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阿久野についてはまた別エピソードで。




阿久野についてはまた別エピソードで。
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