ウルトラマンX  これくしょん   作:ベンジャー

8 / 24
アロー シーズン1から3まで見てたら結構遅れてしまいました。

時期外れとかいうのはナシね。
後、今回出てくる怪獣の能力が原作とかなり違います。

それと今回轟沈台詞あるんでご注意を。



フィンディッシュタイプビースト ガルべロス
インセクトタイプビースト バグバズングローラー
インセクトタイプビースト バグバズンブルード
登場。


第7話 『父が起こす聖夜』

ある時、ある場所で1人の少女が薄っすらと目を覚ました。

 

目を覚ました少女は完全に意識を取り戻したのだが周りは真っ暗でなにも見えず、少女はその場から動こうとしたがなぜかそこから動くことができなかった。

 

そこで少女は気づいたのだ、彼女は自分が身体に「うねっ……」とした物が身体にへばり付き、壁に張りつけられて身動きを封じられているのだと。

 

するとやがて暗闇に目が慣れてきた少女は辺りを見回すと……周りにはなにかの液体で固められて自分と同じように壁に張りつけられた人々が何人もいることに気づいたのだ。

 

しかしその人々は生気を失ったかのように虚ろな目をしており、その異様な光景に少女は「ひっ!」と小さな悲鳴をあげるがすぐに冷静さを取り戻し、自分と同じように拘束している人々に語りかけようとするのだがそんな時。

 

「ギジャアア……!」

「っ!?」

 

なにかの鳴き声のようなものが聞こえた。

 

しかもその鳴き声は動物にしては妙に不気味で……少女のその表情は恐怖に歪んだものへと徐々に変化していった。

 

そんな時、少女は自分の足元辺りに小さな……しかし気味の悪い、卵のようなものがあることに気づき、よく見れば他にも卵のようなものが幾つもそこにはあり、中には卵が開いてその中からなにかが飛び出したかのような痕跡があった。

 

そして……少女の足元にある卵も『ぬちゃっ……』という音を立てながら開いた瞬間、そこから「なにか」が飛び出し……次の瞬間少女はまた気を失ってしまうのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはまだクリスマスごろの時期だった時の話……。

 

「提督、メリークリスマス! なんてね? えへへ……」

 

その頃、鎮守府でサンタクロースのような帽子と白い大きな袋を持った時雨がニコっとした笑顔で執務室に現れて夜空にクリスマスプレゼントを渡していた。

 

「……なぁ、時雨、色々言いたいことがあるんだが……」

「んっ? なにかな?」

「なんでお前サンタの恰好してんの? って言っても帽子と袋だけだけど」

「副司令がどうしてもやってほしいって言うから……えっと、その……変、かな……?」

 

時雨は不安げな表情で夜空の顔を覗き込むが……夜空は慌ててフルフルっと首を横に振ってそれを否定し、笑みを浮かべて「いや、可愛いと思う」と言葉を返したのだった。

 

「えへへ、ありがと提督♪」

 

どことなく夜空に褒められてどこか照れ臭そうにする時雨だが、夜空はそれよりも時雨が自分に渡してくれたクリスマスプレゼントの方が気になって仕方がなかった。

 

なぜなら夜空に渡されたプレゼントと言うのが……なにかこう、夕立っぽいぬいぐるみだったからである。

 

「なにこの夕立っぽいぬいぐるみ?」

「可愛いでしょ? ちなみにお腹を押すと『ぽい!』って鳴るよ」

 

時雨の言う通りに夕立っぽいぬいぐるみのお腹を押すと本当に「ぽい!」という音声……しかもしっかり夕立ボイスが鳴り、なぜに自分にこれをくれたのかは謎だったが夜空は取りあえず「ありがとう、大事にする」とお礼はしっかりと伝えるのだった。

 

「さて、それじゃみんなそろそろ寝静まった頃だろうし他の娘達のクリスマスプレゼントを配りに行くね!」

「なんで時雨がサンタ役なんだ? 別に俺とかタカトさんでも良かった気がするけど……」

 

ちなみに今夜空が挙げた名前の中に奈々とリョーガがいなかったのは当然「なにしでかすか分からないから」である。

 

それとなぜ時雨がワザワザ、サンタの役をやらなければならないのかというと奈々に頼まれたかららしく、時雨も「少し楽しそうだから」ということでこれを引き受けたのだ。

 

「まぁ、でも1人でプレゼントを配るのは大変だろ? 俺が手伝うよ」

「えっ? でも悪いよ! もう真夜中だし……僕たち駆逐艦は夜には強いから平気だけど」

「俺がそうしたいんだよ、いいから手伝わせろ」

 

ニッと笑みを浮かべながらポンっと時雨の頭に手を置き、少し乱暴気味に彼女の頭を撫でると時雨は少し照れ臭そうにしつつも「ありがとう、提督」とお礼を述べるのだった。

 

尚、このときの2人のやり取りの様子をこっそりと覗き込んでいた奈々はというと……2人が一緒にプレゼントを配りまわることになったことに安堵したようなため息を吐き、奈々はクスリと小さく笑った。

 

「私の計画通り! 全く、無自覚カップルってああいうこと言うんですかねぇ。 さっさとケッコンカッコカリくらいはしちゃえばいいのに」

 

奈々は誰にも聞こえないくらいの小さな声でそうボヤいた後、静かにその場を歩き去って行くのだった。

 

そしてその後、みんなが寝静まったであろう時間に時雨と夜空は先ずは第六駆逐隊の部屋へと入り、彼女たちのプレゼントを枕元に置こうとしたのだが……1つ、夜空は気になったことがあった。

 

それは「彼女たちはなにが欲しがっているか」ということであり、それを時雨に聞いてみると時雨は「ちゃんと考えてるよ」と答え、時雨が指差す方向を見るとそこには4人の置手紙のようなものが置いてあった。

 

「あぁ、成程、紙に欲しいものを書いてもらったのか。 でもこれ、遠回しにサンタはいないって言ってるような気が……」

「その辺は大丈夫だよ、そうしないとサンタさんは来てくれないんだって説明しておいたから」

 

それを聞いて夜空は「あぁ、なるほどね」と納得し、2人は早速第六が紙に書いたプレゼントの内容を見て見ることに。

 

最初に見たのは長女の暁、夜空と時雨は暁が書いたプレゼントがなにかを確認するとそこに書かれていたのは……。

 

『私と菊月以外のツッコミ役が欲しい』

 

と書かれていた。

 

「ごめん無理! 流石に人は用意できない!」

「いつもツッコミご苦労様!!」

 

取りあえず暁は代わりに可愛らしいペンギンのぬいぐるみを置いておき、続いて響の書いた紙を確認してみるとそこには……。

 

『ターミ〇ーター(シ〇ワちゃんのやつ)の設計図』

 

と書かれていた。

 

「だから無理!? スカイ〇ット先ず作らないと! 世界滅びかけるけどな!」

「いや、リョーガさんからターミ〇ーターの設計図だけは貰ってるよ。 正確にはそれに似たものだって言ってたけど」

「えぇっ!? あるの!?」

 

時雨が言うにはなんでもこのあいだ大破したMG5のパーツを使えば一応の制作は可能らしい。

 

なんでもMG5、あれは特殊な素材でできているため二度とMG5を作ることができず、修理が不可能……そのため、リョーガが「余ったパーツ捨てるのも勿体ないし、折角だから弟子である響ちゃんにあげよう」ということでリョーガが響またなにか新しい物を作ってくれるのを期待して彼女へのプレゼントになった訳である。

 

尚、次は雷の番だが……既に嫌な予感がしてならない。

 

だが見ない訳には行かないという訳で夜空と時雨が雷の書いた紙を確認するとそこには……。

 

『プラズマキャ〇ン(無論本物)』

 

と書かれていた。

 

「なんで!? なんでプレ〇ターの肩についてるあの武器なの!? 映画見たからか!?」

「えっと、提督……これもリョーガさんが既に作ったのが……」

「子供にあげるためのプレゼントだよなこれ!? 聞いたことないんだけどクリスマスプレゼントが本物のプラズマキャ〇ンとか!?」

 

取りあえず雷にはリョーガ制作のプラズマキャ〇ンを置き……最後に電となった訳であるが……姉妹3人の要望が要望なのでかなり不安になりつつも夜空と時雨は電の紙を見て見るとそこには……。

 

『怪獣さんやもう数少ない深海凄艦さんと仲良く一緒に世の中を平和に暮らせるために少しでも役に立ちそうなものがあれば、それが欲しいのです。 無理は言いません、でも、どうか……よろしくお願いします』

 

と書かれていた。

 

「いい娘過ぎだろぉ!? 姉3人……特に次女と三女あんなお願いしてるのにこの娘だけかなり切実!!」

「ぐすっ……電、いい娘だね……。 提督、何時か……実現するといいね、そんな日が……」

 

電の切実な願いに感動して少しだけ涙を流す時雨、彼女は何時の日か電が望むような世界が来ることをただ静かに願うのだった。

 

それはもちろん夜空も同じであり、何時の日か……怪獣や、怪獣だけではなく深海凄艦とも共存できる方法がないかと今よりももっと深く探そうと決意するのであった。

 

第六駆逐隊へのプレゼント配りが終わり、続いて菊月へのプレゼントを配りに行くことになった夜空と時雨。

 

そして菊月の欲しいものというのが……。

 

『セクハラしない常にまじめな副指令』

 

「……俺も欲しいよ」

「多分神様でもそれを叶えるのは無理だと思う」

 

その次に荒潮。

 

『血がドバドバ出しても死なないサンドバック』

 

「怖いよ!? なにそれどんなサンドバック!? 死なないってどういうこと!? 生き物渡せってこと!?」

「トマトジュースがドバドバ出るサンドバックならリョーガさんから貰ってるけど」

「どっちにしてもどんなサンドバック!?」

 

さらに朝潮。

 

『司令官がもっと私に命令してくれるような物』

 

「なんだよそれ分かんねえよ!!? っていうかなんか怖いんだけど!?」

「こればっかりは提督がもう少し朝潮に命令してあげないとね」

 

そのまた次は皐月。

 

『ウォッカ』

 

「だろうな!」

「まぁ、ちょっとだけなら……」

 

そのまたまた次は夕立。

 

『フリスピー』

 

「意外と普通!」

「夕立、フリスピーを提督に投げて貰ってそれを自分が取ってくる遊びがしたいって言ってたなぁ、そう言えば」

「犬じゃん!! 犬の遊びじゃん!! それでいいのか夕立!?」

 

続いて如月。

 

『最近胸が窮屈になってきたから可愛らしい新しい下着』

 

「サンタになにお願いしてんの!?」

「そっかぁ、如月は最近大きくなってきてるのか……」

 

なぜか自分の胸をペタペタと触る時雨だが、その光景を見て夜空は「意外にもその辺気にしてるんだな」とついつい呟いてしまい、それを聞いた時雨はどこかムッとした表情を浮かべる。

 

「そりゃ、気にするよ。 女の子だし……なにより妹の夕立や村雨、1つ上の白露姉さんとかの方が大きいから。 て、提督だってそういう娘の方が好み……でしょ?」

 

照れくさそうにそう尋ねる時雨、それに対して夜空はどこか困ったような表情を浮かべる。

 

「俺は女じゃないから分かんないけど……俺は別にそういうのは気にしないけどなぁ。 って話脱線してる気がするから早く次に行こう」

「う、うん」

 

以下割合……。

 

そして全てのプレゼントを配り終えた時雨と夜空、そのまま時雨は夜空に「それじゃもう寝るね、お休み」と言って自分の部屋へと戻って行こうとするのだが……その際、夜空に腕を掴まれて引き止められた。

 

「えっ、提督……?」

「お前はいいのか?」

「えっ?」

「いや、だって……お前だけ、艦娘の中でプレゼント貰ってないし……」

 

それに対して時雨は苦笑しつつ「僕は別にいいよ」と言って特にプレゼントはいらないと言うが……どうにも夜空はそれに納得できないらしく「明日予定あるか?」と時雨に尋ねる。

 

「いや、特にはないけれど……」

「じゃあさ、明日は休みだしクリスマスに何もないって言うのはやっぱり寂しいから明日お前の行きたいところどこにでも連れて行ってやるよ……」

「提督、それってもしかしてデートのお誘いかい?」

 

時雨が悪戯っ子のような笑みで夜空に尋ねると彼は「そうかもな」と少しだけ苦笑いしながら答えると、時雨は自然と笑みを浮かべて「いいよ、楽しみにしてるね」とだけ言い残して自分の部屋へと戻って行くのだった。

 

彼女が出て行った直後、エクスデバイザーに宿るエックスが夜空に対して話しかけてきた。

 

『やはり、みんなが言っているように君は時雨のことが好きなのか?』

「よく、分からない……実際は」

『クリスマスにデートを申し込むなんて惚れてるとしか思えないがな?』

 

エックスの言葉を聞いて夜空はデート云々よりもなんで宇宙人のエックスがそんなことを知ってるのかとそっちの方が気になった夜空だが……宇宙人もクリスマスを祝ったりするんだろうか? 

 

だが、やはりエックスが言うように夜空はやっぱり自分は時雨に気があるのだろうかと考えるが……やはり時雨に対する気持ちがどうなのかよく分からず、取りあえず今は明日に備えて寝ることにするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、昨夜は遅かったため昼から2人で出かけることになった夜空と時雨は2人で電車に乗って街の方へと行き、目的の場所に到着するとそこから2人のデートが開始されるのだが……その2人をビルから狙う者が……。

 

「提督め……昔から時雨とは仲が良かったのは知ってたけど遂に手を出したね。 あたしの妹に手を出した罪、その身を持って償って貰おうかな……。 江風か菊月、ちょっとアンタ等どっちか土台になってくれない?」

「「待たんかいいいいいいいいい!!!!」」

 

時雨と夜空……というか夜空を狙っていたのは2人が前に努めていた鎮守府の駆逐艦娘の1人、サングラスをかけてスナイパーライフルを構えた「白露型1番艦 白露」であり、そんな白露に対し、同じく2人が前務めていた鎮守府の艦娘である「白露型9番艦 江風」と菊月が即座にツッコミを入れた。

 

「白露の姉貴なにしてんの!? 村雨の姉貴から連絡受けて一大事だー! とか騒いで無理やりこんなところ連れて来られたかと思えばなに前提督……しかも時雨姉貴の彼氏抹殺しようとしてんの!?」

「彼氏じゃないよ!! 前提督は悪い人じゃないのは知ってるけどあたしは前提督をまだ彼氏とは認めないからね!!」

 

ワーワーと騒ぐ白露を一緒についてきていた村雨と「白露型5番艦 春雨」がどーどーと一度白露を落ち着かせる。

 

ちなみに今、この場にいるのは彼女たちの他にはツッコミ役として連れて来られた菊月を始め、現在夜空がいる鎮守府の暁、響、雷、電と夕立……前鎮守府にいた「白露型6番艦 五月雨」と「白露型10番艦 涼風」「白露型7番艦 海風」が来ており……要するにこの場は時雨を除けば白露型大集合な状況にあった。

 

「江風、あたしは別に前提督を抹殺する気なんてないよ。 ただあたしは時雨に手を出したら撃ち殺すってだけ」

「ほぼ一緒だろそれ! 司令官を殺す気満々じゃないか!」

 

菊月が即座に白露にツッコミを入れ、江風は海風などにも白露を説得してくれるように彼女の名を呼ぶが……。

 

「誰が海風ですか。 海風13と呼んでください」

 

そこには白露と同じくサングラスをかけてスナイパーライフルを構える海風がいた。

 

「……」

 

もはやなにも言えなくなる江風、それを見て同じく呆れ顔の暁が「なにしてんの?」と尋ねると海風は……。

 

「私、前提督が去った後に着任しましたから。 だからそんなよく分からない男にそう簡単に姉を渡すつもりはさらさらありませんので」

「ねえ、菊月、江風、涼風、雷……この人達どうすればいいと思う……?」

 

あまりにもボケをボケで重ねてくる白露と海風に暁はどこか諦めたような表情を浮かべ、もうどうすればいいのか菊月と江風と涼風と雷に意見を求めるが……その4人もこの状況を一体どうすればいいのか分からず苦笑いする意外になかった。

 

「えっと、取りあえず白露さんと海風を引き止めた方がいいですよね……?」

「それもそうね、人の恋路を邪魔するなんて全くレディーじゃないもの! 雷と響も手伝って!」

 

電の提案で白露と海風をみんなで止めようと雷と響に呼びかける暁……しかし、雷は「は~い」と答えたのは良かったのだが響に関しては「誰が響だい?」と先ほどの海風と似たような言葉を話した響に対して暁は思わず「んっ?」と冷や汗を流しながら彼女の方へと顔を向けると……。

 

「シルバーアローと呼んで貰おうか姉さん?」

 

そこには緑のフードを被って弓矢を構える響の姿があった。

 

「アンタなにしてんのおおおおおお!!?」

 

当然、そんな恰好の響に暁は即座にツッコミを入れる。

 

「その恰好なに!? そのフードと弓矢どっから取り出したの!? それとシルバーアローってなに!? グリー〇アロー気取り!? しかもシルバー要素アンタの髪の色以外皆無!」

『お前は、街を汚した』

「なにが!? 私別になにもしてないけど!? 後その声どうやって出してんの響!? 完全に吹き替えの人の声じゃない!?」

『ボイスチェンジャーを作った。 面白そうだからちょっと私も参加してくる』

 

「またおかしな物を作って……」っと思いながら頭を抱える暁だったが白露、海風、響のターゲット(時雨と夜空)が移動し始めたため、3人は急いで時雨と夜空の後を尾行し、暁と菊月は「はぁ……」と溜め息を吐きながら視線を村雨の方へと向ける。

 

「あれ? どうかしたの2人とも?」

 

そもそもこうなってしまった原因は白露にこの事を知らせた村雨だというのに全く反省しておらず、悪びれた様子もない村雨……菊月はそんな彼女に対し、「こうなる事は予想できたんじゃないか? 大方?」と尋ねると村雨は特に否定することもなく、「そうね~」と相変わらずのニコニコ笑顔で答える。

 

「なんであんなことになると分かってて白露さん達を呼んだのです?」

「それはほら……面白そうだからよ!!」

 

なぜかそこで「ドヤァ」という効果音が聞こえて来そうなくらいの勢いのいい返事を返し、江風が即座に「余計なことしかしてねーよ姉貴‼」とツッコミを入れた。

 

「と、取りあえず白露お姉ちゃん達を早く追いかけましょう! あのままじゃなにをやるか分かりませんし!」

「五月雨の言う通りね、無理やり連れ戻すのは難しそうだからあのバカ共が本当にバカやらかさないように見張っとかないと」

 

五月雨の言葉に対して暁がそう答え、彼女が菊月に視線を送ると彼女は頷く、2組ほどメンバーを分けて白露たちを見張るメンバー、他の場所から夜空と時雨を守るメンバーを決め……2人のデートの邪魔をしようとする白露たちを全力で阻止しようと決めるのだった。

 

しかし、菊月は途中で鎮守府に戻る用事ができちめ、一度鎮守府に戻ったが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方鎮守府では睦月、如月、菊月、皐月、文月の睦月型の5人がリョーガのラボへと呼び出されており、菊月は少し苛立った様子で「何の用だ?」とリョーガに尋ねた。

 

「なんだ? 菊月の奴少し機嫌悪くないか?」

「リョーガさんのことだからきっとまだ下らないことしようとしてるんじゃないかって思ってるんじゃないかしら?」

 

グルマンの問いかけに如月がそう答え、小声で話していたつもりだったがリョーガにはしっかりと2人の会話が耳に入っており「下らないとは失敬な!!」と少しだけ怒る。

 

「普段の行いのせいにゃし~」

「はっはっは! なに言ってるんだい? まるで私が問題児みたいな言い方じゃないか睦月ちゃん!」

「実際その通りだろうが」

 

リョーガの発言にイラっと来たのか菊月はすかさずリョーガの頭にアイアンクローを喰らわせ、リョーガは「いだだだだ!!? 離して! 離して菊月ちゃん!!」と必死に懇願した結果ようやく離して貰い、グルマンはその様子を見てこのままリョーガに任せていたら一向に話が進まないと思いグルマンから今回睦月達が集められた理由を説明することに。

 

「実はサイバーカードの新たな利用方法をリョーガと一緒に思いついてな。 エックスはサイバーカードをモンスアーマーという形にしてサイバー怪獣の力を使用する。 そこで私たちは考えた。 エックスのモンスアーマーのような力を君たちにも使えないかと」

「うーん? つまり、どういうこと? 僕たちジオデバイザーを使えば怪獣の力は借りられるけど?」

 

皐月の言葉に対し、グルマンは「確かにそうだ」と頷き、続いてリョーガからの説明が入る。

 

「だけど、それはほんの一部の力を借りているに過ぎない。 それに制限時間だってある。 そこで我々が思いついたのが君たち艦娘の艤装とサイバー怪獣の力を融合させるということだ」

「睦月型である君たちは燃費がいいこともあって初期段階では君たちの艤装がこの計画には最適だということだ。 最も怪獣の力を完全に解放できる訳ではないが……」

 

リョーガとグルマンの話を聞いて菊月は「成程……」と呟き、菊月は姉達に「どうする?」と尋ねると睦月達の答えは「YES」だった。

 

「それじゃよろしくね~」

「睦月達パワーアップ楽しみにゃしー!!」

 

そう言って彼女たちは艤装をリョーガとグルマンに預けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、取りあえず、白露たちの見張り役は第六駆逐隊の響以外の3人と五月雨と涼風に任せ、それ以外のメンバーは別の方向から時雨と夜空を守ろうとするチームに分かれることになったのだが……。

 

((なにしてんだろう、あの娘達……))

 

とすっかり夜空と時雨には既に気づかれていた。

 

(なに!? なにしてんの白露姉さんに海風!? そのサングラスとスナイパーライフルなに!? なにになり切ってるの姉さん達!?)

(っていうか響お前その恰好なんのつもりだぁ!? しかもなんで他2人はスナイパーライフル構えてるのにお前だけ弓矢!?)

 

時雨と夜空は自分たちを尾行する白露達の恰好についてツッコミを入れ、時雨は「はぁ」と溜め息を吐くと夜空の手をいきなり掴みあげる。

 

「提督、一気に逃げるよ」

「お、おう……?」

 

時雨と夜空は突然走りだし、それを見た白露達も当然追いかけるが時雨と夜空は路地裏に入った直後、時雨は艤装を展開して夜空を抱きかかえるとそのまま空高くジャンプし、一気に建物の屋上へと飛び移ると白露達が追いかけて来ない内にそそくさと逃げ去る。

 

その際夜空が「あれ? 俺がお姫様抱っこされる方なの?」と少しだけ不満げな声をもらしたりしていたが。

 

ちなみに艦娘である時雨は元より普通の人間よりも身体能力は高いが、艤装を装着するとさらに身体能力はあがる。

 

「あれ!? 時雨と前提督どこ行った!?」

 

そして白露達は完全に夜空たちを見失ったのだった。

 

「どうやら前提督達、私たちの尾行に気づいてたみたいですね」

「そりゃ、こんな大人数で尾行してたら気づくだろうさ」

 

五月雨と涼風がそんな会話をしている中、白露達は「くそー! 前提督めえええええ!!」と叫んでいたとか……。

 

その後、無事に白露達を上手く巻いた2人はというと……辺りに見知った顔などがいないかどうかだけを確認し、2人は再び一緒に歩きだそうとするのだが……。

 

「やあ、お2人さん、クリスマスにデートかな?」

 

そんな時、サンタクロースの恰好をした老人が時雨と夜空に話しかけ、夜空と時雨はいきなり話しかけられて驚くが……。

 

「フフ、幸せそうにデートする君たちにプレゼントをどうぞ」

「えっ? いや、ちょっと」

 

半ば強制的にサンタから箱に入ったプレゼントを渡される時雨と夜空だったが、サンタはプレゼントを2人に渡すとそそくさとその場から離れ、夜空と時雨は顔を見合わせてお互いに首を傾げるのだった。

 

「なんだったんだあの人?」

「さ、さあ?」

『夜空! 夜空!』

「っ!? ちょっ、エックスなんだよ急に!?」

 

すると突然話しかけてきたエックスに少し不満げに文句を言い、時雨はそんな夜空を見て不思議そうに首を傾げて「どうかしたの?」と尋ねられてきたため、夜空は慌てて「なんでもないよ!」と答える。

 

『あそこにいる女性を連れたあの男……人間じゃないぞ!?』

「えっ!?」

 

そうエックスに教えられて夜空は慌ててエクスデバイザーをエックスが教えくれた男性の方に向けて解析してみると……確かに人間ではない生命体の反応が検出され、夜空は急いでその男性の元へと駆け出す。

 

「提督!?」

 

もちろんいきなり走りだした夜空に時雨は慌てて一緒になって追いかける。

 

やがてエックスが先ほど言った女性を連れた男性は人気のない場所へと行くと男性は女性を地面に寝かせて顔を近づけようとするが……その時、突然現れた夜空の蹴りが男性の顎に直撃し、男性は軽く吹き飛ばされてしまう。

 

「グゥ……!?」

「お前……何者だ? その人になにをしようとした!?」

 

護身用としてリョーガから渡されていた光線銃「ジオブラスター」を構えると男性は立ち上がってこちらを忌々しそうに睨み付ける。

 

「貴様コソ、何者ダァ……? オ前ハ普通ノ人間デハナイナァ……?」

 

すると男性の姿が紫色に輝くと身体が変化しゴキブリに酷似した怪物「インセクトタイプビースト バグバズンブルード」へと変化……それを見た夜空は外見の醜さから「スペースビーストか!?」と驚きの声をあげた。

 

「このタイプのビーストは始めて見るな」

 

スペースビースト……宇宙から現れ、知的生命体の恐怖を餌に成長し、「攻撃」と「捕食」の感情しかないというまさに正真正銘の怪物であり、夜空は即座に目の前に現れたブルードを駆除対象の危険性物として判断し、ジオブラスターから光弾を発射する。

 

しかしブルードがジャンプして攻撃を回避し、夜空に跳びかかって来るがそこにすかさず現れた艤装を装着した時雨が主砲でブルードを殴りつけ、ブルードを吹き飛ばした。

 

「提督! 大丈夫かい!?」

「あぁ……しかし、人語を話すスペースビーストとは珍しいな。 しかも完全に人間の姿に変身するなんて……」

 

時雨によって殴り飛ばされたブルードだったが、ブルードは即座に立ち上がって再び人間態に変身し、そのままこの場から逃げだそうとするが当然時雨も夜空もみすみす逃がすつもりはなかった。

 

「「待て!!」」

 

慌てて2人はブルードを追いかけ走りだすが……即座に夜空のジオブラスターで胸を撃ち抜かれてブルードはその場に倒れこみ、夜空と時雨はブルードの元に駆け寄るが……。

 

突然地響きが鳴り響き地中から犬のようなスペースビースト……「フィンディッシュタイプビースト ガルべロス」が出現し、ガルべロスは時雨と夜空、青年の姿をその目に捉えると3人を踏み潰そうとこちらに向かって来たのだ。

 

3人は慌てて砲弾や光弾をガルべロスに浴びせながら走り出して逃げるがその途中、菊月からエクスデバイザーに緊急の連絡が入った。

 

『おい司令官! 私たちの尾行には気づいていただろ? それに今、暴れている犬みたいな奴も見えるだろ! 私たちに急いで指示を!』

「分かった、白露型の奴らを戦闘に廻してくれ! あいつ等もサイバーカード持ってるよな!? それ以外の奴等は民間人の避難を!! それと今俺たち追いかけられてるからこっちにも誰か応援を寄越してくれ!」

『了解した!』

 

そこで一度通信を切ると夜空は時雨にサイバーカードを使うように指示し、彼女はジオデバイザーにゴモラのサイバーカードを装填するが……。

 

『エラー』

「えっ!? なんで!?」

 

なぜか……今まで使えていた筈のゴモラのカードが使えなくなっており、もう1度装填し直してみるがやはり「エラー」という表示が出てゴモラのカードの使用ができなかった。

 

ならばと思い、他のカードを取り出してジオデバイザーに装填する。

 

『サイバーキングジョー、ロードします』

「キングジョーデストロイ砲、発射!!」

 

時雨は両手に持つ主砲にエネルギーをチャージし、放つ光線「キングジョーデストロイ砲」を発射しガルべロスに直撃させるとガルべロスは大きく吹き飛ばされて地面に倒れこむ。

 

「グルァ!!?」

 

そこに丁度、夕立や白露が艤装を装着して駆けつけ……他の場所からも白露型駆逐艦達による攻撃がガルべロスに向かって降り注ぎ始める。

 

「夕立、白露姉さん……」

「お姉ちゃんが時雨のピンチにいっちばーんに駆けつけたよ♪」

「夕立も一緒っぽい!」

 

時雨は白露と夕立の顔を交互に見た後、静かに頷き夜空にすぐにここから離れるように言い放つ。

 

「時雨……分かった、気を付けろよ」

 

できれば彼女の傍から離れたくはなかったが……自分が「提督」という立場を考えればここから離れるべきなのか最善の選択なのだが……。

 

「エックス!! ユナイトだ!!」

『よし、行くぞ!!』

 

エクスデバイザーをXモードに変形させるとエックスのスパークドールズが出現し、リードさせて夜空はエクスデバイザーを掲げ、夜空は光に包まれ「ウルトラマンエックス」へと変身する。

 

『ウルトラマンエックスと、ユナイトします』

「エックスーーーーーー!!」

『エックス、ユナイテッド』

 

戦闘BGM「Xの戦い」

 

エックスはガルべロスの目の前に現れファイティングポーズを取って構える。

 

『シュア!』

「ウルトラマンエックス!!」

「あれが……ウルトラマンエックス……」

 

エックスが現れたことに喜びの声をあげる時雨、そして始めて生で見るウルトラマンに驚きの声をあげる白露。

 

エックスはガルべロスに向かって駆け出し、ガルべロスは両肩の口から火球をエックスに向かって放つ。

 

しかし、夜空は即座にサイバーカードをエクスデバイザーに装填。

 

『サイバーベムスター、ロードします』

 

するとエックスの身体には「宇宙大怪獣ベムスター」のアーマー……「ベムスターアーマー」が装着される。

 

『サイバーベムスターアーマー、アクティブ!』

 

ベムスターアーマーを装着したエックスは走りながらシールドアーマーでガルべロスの火球を吸収し、そのまま一気に接近して至近距離でガルべロスの火球を撃ち返す「ベムスタースパウト」を繰り出し、ガルべロスは身体中から火花を散らし……瞬時にアーマーを解除したエックスの蹴りを腹部に喰らって吹き飛ばされる。

 

「グオォ!!?」

『デイヤ!』

 

さらに続けてエックスは跳び蹴りをガルべロスに向かって繰り出すが……ガルべロスはその長い腕を振るってエックスを払い除ける。

 

『ウアッ!?』

 

地面に倒れこんだエックスに向かってすかさずガルべロスの放つ火球が降り注ぎ、エックスは身体中から火花を散らしてダメージを負うが夜空は素早くエクスデバイザーにサイバーカードを装填する。

 

『サイバーゴモラ、ロードします』

 

「古代怪獣ゴモラ」の力を宿した「ゴモラアーマー」をエックスは身に纏い、エックスは火球による攻撃を受けながらもゴモラアーマーの自慢の防御力のおかげで耐えて立ち上がり、そのままガルべロスの放ってきた火球を両腕の爪で弾き飛ばし、そのままガルべロスに火球を投げ返す。

 

「グオォ!?」

『シュア!!』

 

さらに高くジャンプしてエックスは右腕の爪を振りかざしてガルべロスを斬りつけ、ダメージを与える。

 

「僕たちも攻撃するよ!」

「オーケー!」

「任せるっぽい!!」

 

夕立と白露もサイバーカードをジオデバイザーに装填し、ガルべロスの攻撃を開始しようとする。

 

『サイバーバードン、ロードします』

『サイバーガルべロス、ロードします』

 

白露は「火山怪鳥バードン」の力を、夕立はガルべロスの力を宿し、時雨を含めた3人は主砲をガルべロスに向かって構えるのだが……。

 

その時、ガルべロスの目が赤く不気味に光ると3人の放った攻撃はなんと狙ったはずのガルべロスではなくアーマーを解除した直後のエックスの背中に直撃した。

 

『ウアッ!? 時雨達はなにを!?』

「あれ!? 確かにあいつを狙った筈なのになんでエックスにあたし達は攻撃を……」

「あっ、そう言えばガルべロスって相手に幻影見せる効果があるの忘れてたっぽい!!」

「それを先に早く言ってよ夕立!」

 

夕立の言葉を聞いて白露は通信越しに全員に下手に攻撃をしないように指示するが……ダメージを受けて膝を突いたエックスに向かってガルべロスは腕を振るって殴り飛ばし、地面に倒れこんだところでガルべロスは素早くエックスの肩に噛みつく。

 

『ヌアアアアア!?』

「クソ、幻影を使ってあいつ等に俺達を攻撃させたのか……」

『お姉ちゃん! 援護しないとエックスさんが……!』

 

五月雨が白露に通信でそう言うが……今自分たちが見ているエックスが本物であるかどうかが分からない以上、下手に攻撃することができない。

 

そしてエックスはガルべロスを蹴りあげてどうにか自分から引き離すことに成功し、すぐさま立ち上がるが……ガルべロスはいつの間にかその場から姿を消しており、エックスは警戒しつつ辺りを見回す。

 

「気を付けろエックス、あいつは幻を見せる……なにが起こるか分からないぞ!」

『分かっている!』

 

すると突然目の前にガルべロスが現れ、腕の爪を振るってエックスの胸部を斬りつけたのだ。

 

『ジュア!?』

「ガアアアアアア!!」

 

ガルべロスの目が再び赤く輝くとガルべロスは2体、3体と分身し……計6体の分身をガルべロスは生み出しエックスは困惑する。

 

『どれが本物なんだ……?』

 

そしてガルべロス達は一斉にエックスへと襲い掛かり、エックスは真っ先に自分に向かって来たガルべロスに拳を振るうがその拳がすり抜けてしまい、背後から迫ってきたガルべロスに爪で背中を斬りつけられてしまう。

 

『ウウッ!?』

 

その後もエックスはガルべロスに翻弄されて攻撃を受け続けカラータイマーは激しく点滅を開始し、エックスは膝を突く。

 

『ジュッ……』

 

ガルべロスはそのままエックスに向かって分身たちと共に火球を放ち、エックスは爆発の中に姿を消してしまう。

 

『ジュアアアアア!!?』

「グアアア!!」

 

ガルべロスは分身を消して勝ち誇ったような雄たけびをあげるが……煙が晴れるとそこにはエックスの姿がなく、ガルべロスは慌てて周りを確認するがやはりエックスの姿はどこにもない。

 

そんな時である、ガルべロスの足元からグビラアーマーを装着したエックスが地中から現れ、エックスは右腕のドリルでガルべロスの真ん中の顔を顎から貫いたのだ。

 

「ギシャアア!!?」

『デアアアア!!』

 

そのままエックスはドリルをガルべロスの腹部に突き刺してから持ちあげ、ドリルを回転させて投げ飛ばしガルべロスは火花を散らして空中で爆発した。

 

「ギャアアアアアア!!?」

 

ガルべロスが倒され、エックスはアーマーを解除するとそのまま空へと飛び去り、ガルべロスが倒されたことで時雨達はホッと一安心するが……すぐそこに自分たちをつけていた夕立と白露がいることを思い出し、2人がガルべロスが倒されたことに喜んでいる隙に彼女はまたつけられないように素早くそこからそそくさとこっそり逃げだしたのだった。

 

(提督には後でジオデバイザーで合流するように連絡しておこう)

 

そして白露と夕立が時雨がいなくなったことに気づくのはそれから数十秒後のことだった。

 

「全く、なんで姉さん達がこんなところに……しかも姉妹全員で。 もしかして提督と出掛けるのを邪魔しに来たとか?」

 

時雨はプクッと小さく頬を膨らませながら不満を口にし、時雨はジオデバイザーで夜空に合流場所を伝える。

 

「送信完了っと……。 まぁ、あの小さな敵も倒せたし一件落着かな……。 んっ? えっ、な……に?」

 

時雨は少し早歩き気味に歩きだそうとしたその瞬間、背後から突然甘い匂いがしてきて彼女がその匂いを吸い込むと時雨は急激な眠気に襲われてその場に倒れそうになるが後ろにいた男性が時雨を支え、男性は時雨の顔を覗き込むとイヤらしくニヤっとした不気味な笑みを浮かべた。

 

「ぐっ、まさか……もう、1体……」

 

時雨はその言葉を発した後、彼女は目を閉じ意識を失ってしまった。

 

「戻ル、カ……」

「姉貴!?」

 

男性が時雨をどこかに連れ去ろうとしたその時、丁度江風、五月雨、海風、涼風が偶然近くを通りかかり、涼風は「お前姉貴をどうするつもりだ!?」と男性を睨み付けながら問いかけるが男性はなにも答えずにその場から時雨を抱き抱えて涼風達とは逆方向に走りだす。

 

「あっ、逃げちゃいます!!」

「分かってるよ!!」

 

五月雨たちは男性を追いかけようとするがするとそこに数体のバグバズンブルードが現れて行く手を阻むために彼女たちに襲い掛かってきたのだ。

 

「てやんでぇ!! 邪魔すんじゃねえ!!」

 

彼女たちは一斉に艤装を展開してブルードとの戦闘を開始、涼風達はなるべくブルードから距離を取って主砲から砲弾を発射しブルード達を次々に殲滅していく。

 

「他の人達にも時雨姉さんが連れ去られたことを教えないと!」

 

海風はすぐにジオデバイザーでの通信で時雨が連れ去られたことを仲間たちに報告し、数分後、無事にブルードを殲滅することに成功したのだった。

 

「クッソ、邪魔しやがってこいつ等……」

「涼風!!」

 

そこに丁度夜空が涼風達の元へと駆けつけ、夜空は「時雨は!?」と慌てて彼女がどこにいるのか尋ねると涼風は気まずそうな表情を浮かべつつも「報告通りだよ……」と答えるしかなかったのだった。

 

「っ、時雨……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、一同は鎮守府へと戻り、敵のデータ収集のためブルードの死骸の1体をリョーガとグルマンに渡して調べて貰った結果、恐るべき事実が判明した。

 

「レジストコード、バグバズンブルードを調べてみた結果……こいつは人間の細胞と融合しているんだ。 しかも複数存在する」

 

リョーガの鎮守府にある研究所でリョーガとグルマンからバグバズンブルードについてのことを夜空達と艦娘達に伝え、それを聞いて朝潮が「人間の細胞と融合してるとはどういうことですか?」と尋ねるとリョーガとグルマンはどこか言い辛そうにするが……。

 

数秒後、グルマンから言葉の意味の説明が入った。

 

「こいつは捕食した人間に擬態する能力を持っている。 最近街で発生している行方不明事件もこいつ等が原因だろう」

「ってことはまさか時雨も……」

 

タカトが最悪の状況を予測したが白露が「そんな訳ないじゃん!!」と彼に怒鳴り、タカトも自分が失言したことに気づいて「すまない」と謝った。

 

だがグルマンとリョーガが言うには「まだ時雨は無事な筈だ」とのことであり、それを聞いて白露は「どういうこと?」と尋ねるとなんでもこのブルードの生態を調べたところ、餌となる人間を一度巣に持ち帰る習性があるそうなのだ。

 

「先ほど、ブルードは捕食した人間に完全に擬態できる能力があると言ったが……どうやらその捕食の方法は人間の体内にブルードの幼体を植え付け、内部から捕食するというものだ」

 

グルマンからの説明を受け、タカトは「なんてエグイ……」と呟く。

 

「どちらにしても急がないと時雨姉さんが危ないのは間違いないですね」

「提督! 直ちに救出作戦を!!」

 

五月雨が夜空にそう言い、彼は無言で頷いた後、すぐさま作戦を伝える。

 

「リョーガさん、ブルードを追跡するための装置は?」

「あぁ、ブルードの死骸を分析して完成した。 これで街のどこに奴等がいるかが分かる。 それに例の艤装強化も睦月ちゃんと如月ちゃんのは完了しているよ?」

 

夜空はそれを聞いて「随分早いんだな……」と関心の声をあげ、リョーガ曰く「そりゃ私とグルマンがいるんだから早いに決まってる」と自信満々な様子で答えた。

 

「よし、その中でもより多くブルードが集まってるところが奴等の巣だろう。 街の方は第六と朝潮型の奴等、皐月、文月、菊月に任せる。 白露型、睦月、如月は人命救助を最優先、その後敵を殲滅! お前等、あいつ等に誰に手を出したのか思い知らせてやれ!! 逆にあいつ等に恐怖を叩き込んで来い!! 艦隊Xio、出動!!」

『了解!!』

 

夜空のその発言を聞いて夕立は「提督さん、なんか怒ってるっぽい……?」と春雨に小声で尋ねると春雨は苦笑しつつ「そりゃあ……」と答える。

 

「冷静そうにして見えるけど実は滅茶苦茶怒ってるんじゃ……」

「ほら、いいから早く出撃すンぞ!」

 

江風に急かされて春雨と夕立は素早く出撃準備を整え、現場へと急行しようとするのだが……その際、白露は出撃する前に夜空の方へと顔を向けサムズアップし……。

 

「提督、提督の分もあたしがあいつ等ぶん殴ってくるよ!」

「……頼んだ」

 

白露の言葉に夜空は頷き、それに対して白露も頷いた後、彼女たちは出撃する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここね? ブルードの反応が多い場所は……」

 

その後、白露達は街外れにある廃墟へと辿り着き、涼風、五月雨、春雨、夕立、のチームと白露、海風、江風、村雨、如月、如月のチームに分かれて行動し身をなるべく茂みなどを利用して隠れながら互いに通信を取り合いつつ様子を伺う。

 

「マジでここがあいつ等の隠れ家みたいだな」

 

涼風の言う通り、ブルードの人間態と思われる者達が複数その廃墟に出入りしており、睦月は白露に「どうする?」と問いかけると白露は少しだけ考え込むが……時間があまりないということを考えると取る行動は1つ。

 

「強行突破あるのみ!!」

 

戦闘BGM「Xio版ワンダバBGM」

 

白露がそう叫ぶと同時に彼女たちは茂みから姿を現し、先ずは廃墟の周りにいるブルード人間態たちを次々に主砲で撃ち抜き、突入する。

 

「睦月ちゃん! リョーガさんとグルマンさんが用意してくれた新システム、早速使ってみる?」

「よーし、張り切ってまいりましょー!!」

 

睦月と如月はジオデバイザーを取り出し、サイバーカードを装填する。

 

『サイバーガルラ、ロードします』

『サイバーサラマンドラ、ロードします』

 

すると睦月の艤装が「超古代怪獣ガルラ」の胸部を模した形に変化し、さらに手に持つ主砲も砲口はそのままでガルラの頭部を模したシールドのような形状に変化し、睦月の服も銀色のラインが入ったものへと変化。

 

如月の艤装はサラマンドラの胴体部分に酷似した模様が入り、主砲がサラマンドラの頭部を模したものとなり、左手にサラマンドラの爪を模した武器が装着され、服にはグレーのラインが入った姿となった。

 

『サイバーガルラフュージョン、アクティブ!』

『サイバーサラマンドラフュージョン、アクティブ!』

「なんていうか……私の装備、どっかで見たことあるわね……」

 

サラマンドラの顔の主砲を見つめつつ、如月はそんなことを呟くと睦月はなにかに気づいたような表情を浮かべる。

 

「ドラ〇クローじゃない?」

「確かに似てるけど!」

 

そうこう駄弁っている間に彼女たちに気づいたブルードが一斉に2人に襲い掛かかり、その内の1体が睦月に跳びかかって攻撃を仕掛けるが睦月は主砲に装着されたシールドを構えると巨大なバリアフィールドが展開され、ブルードを弾き飛ばす。

 

「にゃああああしいいいいい!!」

 

そのまま睦月はバリアフィールドを解除して1番近くにいたブルードを殴り飛ばすとブルードは一瞬で消し飛び、睦月はさらに主砲から砲弾を発射してブルード達を撃ち抜く。

 

「うーん? なんか主砲の威力自体はあんまり変わってないような気がするなぁ」

「多分それ、パワーと防御力重視なのよきっと」

「って如月ちゃん後ろ!!」

 

睦月に言われて如月は主砲を構えて主砲から炎を纏った砲弾を発射しブルードを撃ち抜き、如月は駆け出してすれ違いざまに左腕の爪でブルード達を切り裂く。

 

「外にいる奴等は私たちに任せて頂戴! 白露さん達は人命救助を!!」

「了解!!」

 

この場を如月と睦月に任せ、白露達は建物内に侵入すると早速ブルード達が巣を守ろうと彼女たちに襲い掛かってくるが夕立が素早く飛び蹴りをブルードの一体に叩き込み、そのブルードの腕を掴みあげると背負い投げして白露の方へと投げ飛ばした。

 

「白露ちゃんパースっぽい!」

「おわああ!!?」

 

思わず白露は条件反射でブルードの顔面を殴りつけて吹き飛ばし、白露は「なにすんのさ!?」と夕立に怒鳴るが……。

 

「いや、だって白露ちゃんこいつ等ぶん殴るって言ってたから」

「だからってパスしなくていいからね!?」

「いいからさっさとこいつ等ぶっ潰して捕らわれた人達救出するぞ!」

 

涼風に言われて白露は「分かってるわよ!」と言い放ち、彼女たちはブルード達を倒しながら進んでいくとやがて繭のようなものに身体を拘束された人々とブルードの卵らしきものを発見。

 

「大丈夫ですか!?」

「た、助けて!! 早く!!」

「っ……」

 

白露はすぐに人々を救出しようとしたが周りには血のような跡が見え、卵の気持ち悪さもあり涼風や春雨は青ざめた表情を浮かべ、他の者達は怪訝な表情を浮かべるがそれよりも先にやることがあるのをすぐに思い出し、五月雨、涼風は卵を撃ち抜いて駆除。

 

夕立、江風、春雨はこちらに向かって来るブルードの迎撃、白露、村雨、海風は繭に捕らわれている人々を救出する。

 

「大丈夫ですか!?」

「あ、ありがとう……」

 

白露、村雨、海風は囚われた人々を次々に繭から救い出していくが……時雨の姿が一向に見つからなかった。

 

「時雨姉さんはここにはいないのかしら?」

「涼風、五月雨、春雨はこの人達を安全な場所まで連れて行って! あたし達はまだ捕らわれてる人がいないか、時雨もいないか探してみる!」

「「「了解!!」」」

 

白露の指示に従って涼風、五月雨、春雨の5人は囚われていた人々を連れてその場を離れ、残りのメンバーは時雨や他に捕らわれの人々がいないかを探し始める。

 

その頃、その時雨はというと……。

 

「っ……んっ?」

 

彼女もまた、捕らわれていた人々と同じように繭のようなもので身体を拘束されており、時雨は目を覚まして自分の置かれている状況を把握する。

 

「ギシャアア……」

「っ!?」

 

時雨はすぐ近くにブルードが数体いることに気づき、早くここから出ようと必死にもがくが繭は内側からでは全くビクともしない。

 

さらに周りに付着した血の跡や死臭、こちらに気づいている筈なのに襲ってこないブルード、目の前に広がる卵のようなものから彼女は自分がこれからどうなるのかなんとなくではあるがこの後、自分がどうなってしまうのか彼女は予想できてしまい、彼女は静かに唇を噛み締めた。

 

(……提督……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、鎮守府の執務室では夜空と奈々が2人でおり、夜空はジオデバイザーで白露に連絡する。

 

「白露、状況は?」

『外にいる奴等は如月と睦月がなんとかしてくれてるし、民間人も何人か救出した。 でも時雨の姿が見当たらないし、他にまだ人がいるかもしれないって感じかな』

「そうか、気をつけろよ」

『うん、大丈夫だよ!』

 

そこで一度通信を切り、奈々は「行かないんですか?」と問いかけると夜空は……。

 

「行きたいさ。 けど、俺……今凄い怒ってるんだよな」

「それはまぁ、冷静そうに見えますけど凄い押さえてますね」

「あぁ、だからこのままで戦えば多分、まともに戦えないかもしれない。 スペースビーストは厄介な相手だ。 だから……」

 

だが、そんな時のことである。

 

いきなり誰かの笑い声が聞こえ、夜空と奈々は慌てて声のした方へと顔を向けるとそこにはあの時、時雨と夜空にプレゼントを渡してきたサンタクロースが椅子に座っていたのだ。

 

奈々は怪しいこの人物にジオブラスターを素早く構え「何者ですか!? どこから入って……」と警戒するが夜空は「やめろ」と言って彼女に銃を降ろさせた。

 

「提督?」

「アンタ、あの時のサンタか? なんでこんなところに……」

 

夜空はあの時のサンタになぜこんなところにいるのか問いかけたが、サンタは椅子から立ち上がり「細かいことは気にするな」と笑みを浮かべながら彼の肩にポンっと手を置く。

 

「それよりも、確かに君の言う通り怒りに囚われては勝てるものも勝てないかもしれんな。 だが、怒りの気持ちをコントロールできて初めて人はより強くなれるのではないかな?」

「怒りの……気持ちをコントロール……」

 

サンタは静かに頷き、夜空はサンタの顔を見ると彼は「分かりました」とだけ短く答え、執務室を出て行き、外に出ると周りに他に誰かいないことだけを確認しエクスデバイザーを取り出す。

 

「エックス、ユナイトだ!!」

『よし、行くぞ!!』

 

上部のボタンを押して側面のパーツをX字に展開したXモードに変形させるとエックスのスパークドールズが出現し、それをリードさせてエクスデバイザーを掲げる。

 

『ウルトラマンエックスと、ユナイトします』

「エックスーーーーー!!!!」

『エックス、ユナイテッド!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、時雨はというと……。

 

既に目の前にある卵が不気味に開き始め、中からミミズのようなブルードの幼体が這い出てくる。

 

「っ……!」

 

彼女は目尻に涙を溜め、必死にそこから抜け出そうとするがやはり抜け出すことができない。

 

「もう……ダメ、なのかな……みんな、提督……」

 

そしてブルードの幼体は時雨に狙いを定め……。

 

「僕も、ここまでか。 提督、みんな……さよなら」

 

彼女は目を閉じ、ブルードは時雨へと飛びかかった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁに轟沈したら言いそうなセリフ言ってんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『「私/俺たちがいる限り、そんなものは無い!!」』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時雨が目を開けるとそこには……人間大の大きさの「ウルトラマンエックス」が、手刀でブルードの幼体を切り裂き、時雨の目の前に立っていた。

 

(エックス……? でも、今、提督の声が……)

 

エックスは光エネルギーを矢じり型にして放つ「Xスラッシュ」を周りを囲んでいるブルードに放って瞬殺し、その後エックスは時雨を包む眉を引き千切って彼女を抱きかかえてその場をすぐに離れるために走りだす。

 

その途中、時雨を探していた白露達に合流、白露達は等身大になってるエックスに唖然としたがエックスはすぐに時雨を白露に渡す。

 

『私の透視能力で確認したが、既にここに人はいない、早くここから出るんだ』

「え、えっと、わ、分かりました!!」

 

エックスに言われてすぐさま建物内から脱出する白露達、エックスは逆に残りのブルードを倒そうと考えたのだが……その時である。

 

建物が突然揺れ始め、まずいと感じたエックスは天井を突き破って外へと飛び出し、一気に巨大化して大地に降り立つ。

 

『なんだ? どうして建物が……?』

「あれは……」

 

そして建物を破壊しながらその場に出現したのは……「インセクトタイプビースト バグバズングローラー」であり、さらにグローラーは建物の崩壊に巻き込まれなかったブルードの唯一の生き残りを発見し、口から触手を飛ばしてそれをブルードに突き刺す。

 

「ギジャアア!!?」

 

するとブルードはグローラーからエネルギーを吸入されて巨大化し、ブルードとグローラーは同時にエックスへと襲い掛かる。

 

戦闘BGM「スペースビースト -Charge-」

 

「グアアアアアア!!」

 

ブルードは飛び上がって急降下しながら右手の爪を振るってエックスに攻撃を仕掛け、エックスはそれを受け流してこちらに向かって来るグローラーに廻し蹴りを喰らわせる。

 

『シュア!』

 

続いて背後からブルードが襲い掛かってくるが振り返りざまに拳をブルードの腹部に叩き込むが直後にグローラーが口から伸ばした触手に首を絞めつけられ、エックスは苦痛の声をあげて触手を引き離そうとするが……。

 

その隙にブルードの爪がエックスの胸部を斬りつけ、さらにグローラーは触手の拘束を解くと同時にエックスの背中を右手の鎌で斬りつけ、ブルードのラリアット攻撃をエックスは受けて吹き飛ばされてしまう。

 

『ウアッ!?』

「こうなったらゴモラカードで……!!」

 

夜空はサイバーカードを取り出すが、その瞬間背後から火球による攻撃を受け、エックスは軽く吹き飛ばされてしまう。

 

『ジュア!!?』

「ぐっ、あいつは……!」

 

エックスが後ろを振り返るとそこにはガルべロスの姿があり、夜空は忌々しそうにガルべロスを睨み付ける。

 

「そう言えばあいつ、生命力高いんだったな」

『まさか完全に倒されてなかったのか?』

 

すると今度はブルードが膝を突くエックスを無理やり立ち上がらせてエックスの両腕を掴みあげて拘束し、ガルべロスは爪、グローラーは鎌でエックスの身体を斬りつける。

 

『グッ、デヤァ!!』

 

しかしどうにかブルードを払いのけ、肘打ちをブルードに叩き込むが今度はガルべロスが幻影を使用し、ガルべロス、グローラー、ブルードが数十体いるようにエックスに見せる。

 

「あれエックスが危ないンじゃ……」

「でも、援護するにしてもまたガルべロスの幻影で邪魔される恐れが……」

 

江風や海風はエックスを援護しようかと思ったが、ガルべロスがいる以上、また幻影を使われてエックスを援護してるつもりがエックスを攻撃してる結果になる可能性があるため、彼女たちは迂闊にガルべロス達に攻撃することができなかった。

 

やがてスペースビースト達の攻撃に耐えきれなくなったエックスは遂にその場に倒れてしまい、ガルべロス達は勝利の雄たけびをあげる。

 

「エックス!!」

 

地面へと倒れこんだエックス……エックスはどうにか立ち上がろうとするが、思うように力が出ずやはりその場に倒れこんでしまう。

 

「立つんだ……エックス、俺たちは……負けちゃいけない!!」

『勿論だとも……! だが、力が……』

 

そんな時だ、いきなり誰かの声が2人に聞こえてきたのだ。

 

『ウルトラマンエックス、そして西崎 夜空よ……』

『誰だ?』

 

するとエックスの目の前にあの時のサンタが巨大化した姿で現れ、突然のことにエックスや夜空はもちろん、白露達やビースト達も驚きの様子を見せた。

 

「あの時のサンタ!?」

『エックス、夜空! 挫けるな!! 立ち上がってスペースビーストを倒すのだ!』

 

サンタの言葉を聞き、夜空とエックスは同時に頷くと彼等は力を振り絞り立ち上がる。

 

「当たり前だ……!!」

『立ち上がるに……決まっている!!』

 

サンタはそんなエックスと夜空の姿を見て頷き、サンタは右手をかざすとそこから光の粒子を降り注ぎ点滅するエックスのカラータイマーが青へと変わる。

 

『あなたは、一体……』

 

そこでガルべロスが雄たけびをあげながらサンタへと襲い掛かって来るが、サンタはガルべロスに向かって振り返ると同時にその姿を変え、自分に向かって来たガルべロスの真ん中の顔を右ストレートで殴りつけた。

 

「ギシャア!!?」

 

挿入歌「ウルトラの奇跡」

 

『私の名は……ウルトラの父』

 

サンタは1人のウルトラマン……「宇宙警備隊大隊長 ウルトラの父」へと変わり、殴りつけられたガルべロスは大きく吹き飛ばされて地面に激突するがブルードとグローラーは怯まずにウルトラの父へと向かって行く。

 

ブルードは爪をウルトラの父に向かって振るうがウルトラの父は余裕でそれを回避し、背後に回り込んだグローラーが鎌を振るって攻撃を仕掛けるがウルトラの父は振り返りざまにグローラーのその腕を掴みあげ、腹部に肘打ちを叩き込む。

 

そこで立ち上がったガルべロスがウルトラの父に向かって火球を放つがウルトラの父は腕でそれらすべてを弾き飛ばし、弾き飛ばされた火球は全てガルべロス、グローラー、ブルードに返されビースト達は火花を散らしてダメージを負う。

 

『夜空、私が渡したプレゼントは覚えているか?』

「えっ、あっ! これか!!」

 

夜空はあの時渡されたプレゼントをすぐに取り出して箱から出すとそこには1枚のサイバーカードが入っており、夜空はウルトラの父を見るとウルトラの父は静かに頷く。

 

「よし!!」

 

夜空はカードをエクスデバイザーに装填し、そのカードの力を使うが、直後にガルべロスがそうはさせまいと目を赤く光らせて自分たちの分身を作り出す。

 

『ウルトラの父、ロードします』

『ウルトラアレイ!!』

 

エックスは鉄アレイ形の武器「ウルトラアレイ」を出現させ、右手に持ってそれを掲げるとそこから眩い光が放たれガルべロスの目が火花を散らして破壊される。

 

「グアアア!!?」

 

挿入歌「ウルトラマンX」

 

それによってガルべロスの幻影は無くなり、夜空とエックスは「今だ!!」と叫ぶ。

 

『「ザナディウム光線!!」』

 

両腕を左側へゆっくりと振りかぶり両腕を胸の前でX字にクロスさせて発射する必殺光線「ザナディウム光線」をガルべロスに向かって発射し、直撃を受けたガルべロスは爆発しスパークドールズにさせたため、もう復活することはない。

 

「怒りをコントロールしてあいつ等叩き潰すぞ!! エックス!!」

『おう!!』

「時雨!! 力を貸してくれ!!」

『駆逐艦 時雨、ロードします』

 

夜空は時雨のサイバーカードをエクスデバイザーに装填し「時雨アーマー」をエックスは装着させる。

 

『駆逐艦 時雨アーマー、アクティブ!』

 

エックスは主砲を逆手に持ち、グローラーを先ず殴りつけるがすぐさまブルードがエックスに攻撃を仕掛ける。

 

だがエックスはそれを回避し、主砲の持ち方を直して主砲から砲弾を発射しブルードに直撃させる。

 

「ギャア!!?」

「バーストデストロイヤー!!」

 

エックスは主砲にエネルギーをチャージし、そこから放つエネルギー弾「バーストデストロイヤー」を放ち直撃を受けたブルードは火花を散らして爆発。

 

それを見て形勢不利と見たグローラーは翼を広げて飛行し、空に逃げるが即座にウルトラの父が腕をL字に組んで放つ光線「ファザーショット」を撃ち、グローラーに直撃、グローラーは粉微塵に爆発した。

 

「ギシャアア!!?」

 

そして時雨アーマーを解除したエックスはウルトラの父の方へと向き直る。

 

『見事だった、ウルトラマンエックス、西崎 夜空』

『いえ、あなたがいなければどうなっていたことか……』

『しかし、君たちには不屈の精神がある。 だからこそ、君たちが諦めない限り、君たちが負けることはないだろう』

 

ウルトラの父からその言葉を聞き、夜空とエックスは力強く「はい!!」と頷くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、街に散らばっていたブルード達は暁達が全て殲滅し、鎮守府に帰ると奈々、グルマン、リョーガ、タカト、妖精さん達はクリスマスパーティーの準備を完了させており、白露達を含んで盛大にパーティーをすることになった。

 

「パーティーっぽい!! パーティーっぽい!!」

「ふ、ふん! クリスマスパーティーなんかではしゃぐなんてお子様なんだから」

「1番ウキウキしてそうな暁姉さんだけには言われたくないな」

 

なんてことを言いながらみんなでパーティーを開始してどんちゃん騒ぎ、みんな楽しそうに過ごすのだった。

 

「少し、外の風に当たってくる」

 

夜空はそう言ってパーティー会場の部屋から出て行き、時雨はなんとなく「僕も」と言って夜空の後をついて行くように彼女も部屋を出る。

 

「時雨、今日は散々なクリスマスだったな」

「うん、でも……こんな風にパーティーできるのは凄く嬉しいよ? 僕はそれで十分さ」

「けど、お前にプレゼントとか買ってやれなかったし……」

 

少し申し訳なさそうにする夜空に対し、時雨は「ううん」と首を横に振って「僕は気にしてないから」と笑みを浮かべるがやはりどうも夜空の気は晴れないらしい。

 

「うーん、じゃあ……また、頭、撫でてほしいなって……僕が満足するまで」

 

少し恥ずかしそうに頬を赤く染める時雨、そんな彼女に対し、夜空は「そんなのでいいのか?」と驚きつつもそう尋ねると時雨は顔を真っ赤にしたまま「コク」っと頷いた。

 

夜空は戸惑いつつも彼女に言われた通り、時雨の頭に手をポンっと置くと優しく撫で時雨は嬉しそうに笑顔を見せる。

 

「提督に撫でられるの、凄く気持ちいなぁ」

「そうか?」

「うん!」

 

夜空はしばらく時雨の頭を撫でていると不意に時雨が「ねえ、提督?」と夜空に話しかけ、夜空は「んっ? どうした?」と返すと時雨はどこか言い辛そうにしつつ、どうにか口を開きあることを尋ねようとする。

 

「提督ってさ……もしかしてウルトラ……」

「……えっ?」

 

時雨がそこまで言いかけて夜空はまさかバレたのかと不安になったが……。

 

「ウルトラマンモス健康体?」

「……はぁ!?」

 

時雨の訳の分からない質問に夜空は困惑し、時雨は苦笑して「ごめん、変なこと聞いたね!」とすぐに謝った。

 

一方そんな2人の様子を鎮守府の屋根から等身大となったソリに乗ったウルトラの父が見つめており、ウルトラの父は手を空へとかざし、そこから光弾のようなものを放つと空から雪が降り始めた。

 

「わあ、提督、雪だよ!」

「あぁ、ホワイトクリスマスだな」

 

夜空は少しはしゃぐ時雨を見てどこか満足そうに笑みを浮かべるのだった。




>轟沈台詞あるんでご注意を。
まあ、普通にブレイクしますけどね。


最初は今回の客演はネクサスにしようかとも思ったんですけど、クリスマスなんだからウルトラの父の方が良さそうってことで彼にしました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。