問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜 一般人の問題児 〜 作:not Give
色々と忙しく、他の趣味や小説の方に手を付けていたらこんなに間が空いてしまいました…
しっかりと物語は進めて行きたいです!
ガルドとのギフトゲーム当日
「さあーーーーーー出陣よ!」
ノーネームの居住区画に飛鳥の声が響き、耀やジンにも気合が入る。 特に正義感の強い飛鳥は人質や脅迫といった不当な手段でゲームに勝ち、あまつさえコミュニティの仲間である凛に怪我を負わせたガルドに強い憤りを感じていた。
「それでは“フォレス・ガロ”の舞台区画に行きましょう」
そう黒ウサギが促すが飛鳥たちは疑問符を浮かべた。
「舞台区画って?」
「ギフトゲームを行うための専用区画でございますよ」
「昨日みたいにゲーム盤の中でやるんじゃないの?」
「違いますね、本来白夜叉様のように別次元にゲーム盤を用意できる方なんてごく少数なんですよ?」
「やっぱり凄いんだな あの和装ロリ…」
十六夜は決闘か挑戦かを問うたときの白夜叉の威圧感を思い出し、なるほどと納得する。
そのとき向こうから息を切らして走ってくるネコミミがあった。
「みなさーんっ、これから決闘ですよね!」
『おっ、鍵尻尾のねーちゃんか!そやそや今からお嬢達の討ち入りやで!』
そういったのは先日飛鳥たちがお茶をしたカフェ“六本傷”の店員だった。
「うちのボスからもエールを頼まれました!ウチのコミュニティも連中の悪行にはアッタマきてたところです!だからもう二度と不義理な真似が出来ないようにケッチョンケチョンにしてやってください!」
ブンブンと両手を振り回しながら応援する猫娘。飛鳥は苦笑しながらも力強く頷く。
「ええ、そのつもりよ」
「おお!心強いお返事だ!」
満面の笑みで返す猫娘、しかし急に声を潜めヒソヒソと呟く。
「実は今回のゲーム… 領地の舞台区画ではなく居住区画で行うらしいんですよ。しかも傘下のコミュニティや部下は全員ほっぽり出して、ガルド=ガスパー単身で!」
「それは確かにおかしいな」
猫娘の話を聞き、凛もそれに同意する。
居住区画は文字のとおり自分達が生活する場所だ。ゲームに巻き込まれ破壊されるリスクを考えれば普通は舞台区画で行うはずだし、何よりもガルド単身というのが気になる。この前に見た
「ですよね!なんのゲームかは知りませんがとにかく気を付けて下さいね!」
猫娘の熱烈なエールを受け、一同は“フォレス・ガロ"の居住区画へと向かった。
「あっ、見えてきました!……………けど」
黒ウサギは一瞬目を疑った。しかしそれは他のメンバーも同様。それというのも、居住区が森のように豹変していたからだ。ツタの絡む門をさすり、鬱葱と生い茂る木々を眺めて呟く。
「……ジャングル?」
「あいつは虎だしな、おかしくはないだろ」
「いや、おかしいです。“フォレス・ガロ"の本拠は普通の居住区だったはずです。それに………」
ジンは居住区を覆う木々に手を当てる。その樹皮はまるで生き物のように脈を打ち、肌を通して胎動の様なものを感じさせた。
「やっぱり
ある心当たりをジンは必死に否定しようとしたがこの下層でこのようなことが可能な人物をジンは一人しか知らなかった。
「じゃあ改めて
飛鳥はそう言うと持ってきた
ギフトゲーム名 “ハンティング”
プレイヤー一覧
久遠飛鳥
春日部耀
ジン=ラッセル
クリア条件
ホストの本拠地内に潜むガルド=ガスパーの討伐。
クリア方法
ゲーム内に配置された指定武具でのみ討伐可能。
指定武具以外によってガルド=ガスパーを傷つけることは“
敗北条件
降参かプレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
宣誓
上記を尊重し誇りと御旗の下、“ノーネーム”はギフトゲームに参加します。
“フォレス・ガロ”印
「まずは指定武具を見つけないとね、一体どんな武器なのかしら…」
「はい!それに必ず何かヒントがあるはずなので大丈夫です!でなければルール違反により“フォレス・ガロ”は反則負けです!この黒ウサギがいる限り反則は許しません!」
黒ウサギは大きな胸をドンと張り、自信に満ちた表情をする。
その表情に少し顔を綻ばせた耀が
「黒ウサギもこう言ってるし、きっと大丈夫だよ」
「…ええ、そうね」
黒ウサギに励まされやる気を見せる2人、その陰で十六夜はジンに風呂場でのことを話していた。
「いいか御チビ、この勝負に勝てないと俺の作戦は成り立たない。負けたら俺はこの先ノーネームには一切協力はしない、いいな?」
「…分かっています。絶対に負けません」
ジンも覚悟を決めた。こんなことで躓くわけにはいかない。
三人が居住区画の門を開けようとしたそのとき、凛が後ろから声をかけた。
「あのさ!」
その声に振り返る三人。
「こういうのは柄じゃねえし…やられたお前が言うなって思うかもしれないけどさ。
三人とも、無茶するなよ」
確かにくさいと思う、だがこれは凛の本心から出た言葉だった。それがきちんと伝わったのか飛鳥たちも
「大丈夫です。絶対に勝ちますから」
「…私も頑張る」
「ふふっ、心配してくれてありがとう。そうね、凛くんを心配させないように気を付けるわ」
「なっ!…」
そういたずらっぽく飛鳥が笑うと凛は顔を赤くした。
“フォレス・ガロ”居住区画から少し離れた塔の上
そこだけが漆黒に包まれ、まだ昼間だというのに濃い影を落としている。
そしてそこにはその影よりさらに濃い、鴉羽色の翼を畳んだ美しき
その紅玉のような瞳に宿るのは好奇の光…それから憂い。
「さて、どう出る?新生“ノーネーム”…」
蔦の絡む“フォレス・ガロ”の門は開かれ、様々な思惑が絡んだギフトゲームは始まった。
読んでくださりありがとうございます!
評価、感想お待ちしております。
これからは進級のため不定期更新になると思いますがどうかお付き合い下さい!