問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜 一般人の問題児 〜   作:not Give

4 / 16
文字数が多くなり時間がかかってしまいました!もっと頑張ります!


3話 蛇神・秘密・仲間

「人類最高クラスのギフト保持者…、黒ウサギは大丈夫かな…」

 

「ジン〜お腹減った〜」

「黒ウサの姉ちゃんはまだ戻ってこねえの〜?」

「わたし疲れた〜」

 

連れている子供たちをあやしながら少年は今はいないコミュニティのまとめ役 黒ウサギの心配をしていたがそれは杞憂だったようだ。

 

「ジン坊ちゃーん!新しい方を連れてきましたよ〜!」

 

「おかえり黒ウサギ、そちらの3人が?」

 

「YES!こちらの4人方がーーーー えっ?もうひとりいませんでしたっけ?全身から“俺問題児!”みたいなオーラを放っている殿方が…」

 

「ああ、十六夜くんのこと?彼ならーーーー」

 

『ちょっと世界の果てを見てくるぜ!』

 

「ーーーーとか言いながら駆け出していったわ」

 

久遠がそう答えると

 

「なんで止めてくれなかったんですかぁ!」

 

「“止めるんじゃねえ、男には行かなきゃならねえときがあるんだ…”とか言われたんだ、俺は行かなかったけど」

 

「ならどうして黒ウサギにひと言…」

 

「・・・“黒ウサギには言うなよ"と言われたから」

 

「嘘です!ダウトです!実は面倒だっただけでしょう!」

 

「「「うん(おう)」」」

 

ガクッっと擬音が聞こえてきそうな感じで黒ウサギはその場に崩れ落ちた。

 

「たっ大変です! “世界の果て”には野放しにされている幻獣が!」

 

「幻獣?」

 

「はい、ギフトを持った獣を指す言葉で特に“世界の果て”付近には強力なギフトを持ったものがいます。出くわせば最後とても人間では太刀打ちできません!」

 

「あら それは残念、じゃあもう彼は…」

「ゲーム参加前にゲームオーバー?・・・斬新」

「世界の果てはゲームオーバーに手足がついて動き回ってんのか、おっかねえな」

 

と軽く冗談を混ぜたが

 

「冗談を言ってる場合ではありません!」

 

怒られてしまった…

 

「ジン坊ちゃん、申し訳ありませんが3人方のご案内をお願いしてもよろしいでしょうか?」

 

怒りでプルプルと震えている黒ウサギ、心なしか空気も揺れてる気がする

 

「黒ウサギはーーー問題児を捕まえに参ります」

 

その瞬間 青色だった黒ウサギの髪が淡い緋色に変化し

 

「“箱庭の貴族”と謳われるこのウサギを馬鹿にしたこと、骨の髄まで後悔させてやります!」

 

ドゴッっと地面に穴を開け弾丸のようなスピードで飛んでいった。いやあ箱庭のウサギはスゴイなあ〜

 

「…箱庭のウサギはずいぶん速く跳べるのね」

 

どうやら久遠も同じことを考えていたらしい。

 

「ウサギたちは箱庭の創始者の眷属、力もそうですが様々なギフトの他に特殊な権限も持ち合わせた貴種です。彼女ならよほどの幻獣と出くわさない限り大丈夫だと思うのですが…」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

黒ウサギSide 世界の果て付近の森の中

 

「あーもう!いったい何処まで行っちゃったんですか!?」

 

(この辺りは特定の神仏のゲームテリトリー 彼らの口車に乗せられてゲームに参加させられていたら…)

 

ドゴォン!と南の方向で爆発音が聞こえてきた

 

「っまさか!」

 

黒ウサギは足を急がせ爆発音がした場所へ急ぐ

 

「あれ オマエ黒ウサギか? どうしたんだその髪の色」

 

と滝の岩場に腰掛ける十六夜が声をかける

 

「もう!いったい何処まで来ているんですか!“世界の果て”ですよここ!」

 

「なるほど、だから底が見えねえのか」

 

「納得している場合ですか!十六夜さんが幻獣のゲームに挑んではいないか心配していたんですよ!?」

 

「幻獣?ああーーーーーアレのことか?」

 

十六夜が指を向けた先でーーーー

 

『まだ試練は終わっていないぞ、小僧ォ!!』

 

十六夜の丈の10倍はあろうかという大蛇が鎌首をもたげ咆哮した。

 

「水神の眷属…蛇神…! ってどうやったらこんなに怒らせられるんですか!?」

 

「なんか偉そうに『試練を選べ』とかなんとか、上から目線で素敵なこと言ってくれたからよ・・・ 俺を試せるかどうか試させてもらったのさ、結果はまあ残念な奴だったが」

 

十六夜はどこまでも不遜に答える

 

「付け上がるなァ!人間!我がこの程度で倒れるか!!」

 

「…!! 十六夜さん下がって下さい!」

 

「下がるのはてめえだろうが黒ウサギ、これは俺が売って奴が買った喧嘩だ。邪魔するならオマエから潰すぞ」

 

と獰猛な声で黒ウサギを威圧する

 

『心意気は買ってやる、それに免じてこの一撃を凌げば貴様の勝利を認めてやろう』

 

「寝言は寝て言え、決闘は勝者を決めて終わるんじゃない、敗者を決めて終わるんだよ。」

 

『フンーーーーその戯言が貴様の最期だ!』

 

その声と共にあらわれる3つの巨大な水流、膨大な質量をもつ塊が束になって十六夜に襲いかかるーーー

 

(これこそ時に生態系をも崩す“神格”のギフトを持つ者の力…!これでは十六夜さんが!)

 

とっさに黒ウサギが助けようと目を向けるが

 

「ーーーーーーハッ

 

 

しゃらくせえ(・・・・・・)!!!」

 

 

 

一撃だった。

蛇神の放った渾身の一撃は十六夜の右の拳によって霧散した。

 

「嘘!?」

 

『馬鹿な!?』

 

「まあなかなかだったぜ、オマエ」

 

十六夜の蹴りが胴に入り蛇神は激しい水飛沫を上げて水辺に倒れ伏す。

 

(人間が…神格を倒した!?それもただの腕力で!?そんなデタラメがーーーー)

 

【彼らは間違いなく、人類最高クラスのギフト保持者だよ】

 

「信じられない…だけど本当に、最高クラスのギフトを所持しているのなら・・・!」

 

(コミュニティの再建も夢じゃないかもしれない!)

 

「と ところで十六夜さん、蛇神様はどうされます?というか生きてます?」

 

心配そうに蛇神を見つめ

 

「馬鹿、命までは取ってねえよ。殺すのは別段面白くもないしな。」

 

「ならギフトだけでも戴いておきましょう、きっとすごいものが戴けますよ!」

 

「って 見てください!こんなに大きな水樹の苗を貰いました!これがあれば他所のコミュニティから水を買う必要もなくなります!これで黒ウサギのコミュニティもーーー」

 

ウッキャー!っとはしゃぐ黒ウサギだったが

 

「おい黒ウサギ…オマエ何か俺たちに決定的なことを隠しているよな?」

 

「っ…なんのことです?箱庭の話ならお答えすると約束しましたしゲームのことも「違うな」

 

「俺が聞いているのはもっと核心的なことだ。黒ウサギたちはどうして俺たちを呼び出す必要があったんだ?」

 

その質問に黒ウサギは一瞬ビクッと身体を震わせる。

 

「それは…十六夜さんたちにこの箱庭をオモシロオカシク過ごしてもらおうと…」

 

「俺も初めはそう思ってたんだが、お前はなんだか必死に見える」

 

「俺の勘だが黒ウサギのコミュニティは弱小チームか、もしくは訳あって衰退しているチームなんじゃねえのか?」

 

「・・・」

 

「沈黙は是と取るぜ黒ウサギ、この事実を隠していたってことは俺たちにはコミュニティを選ぶ権利があると判断出来るんだが」

 

(今のコミュニティの状態を話すのはリスクが大きすぎる…一体どうすれば…)

 

「話さないなら話さないでいいぜ?俺さっさと他のコミュニティに行くだけだ」

 

「…話せば協力していただけますか?」

 

「面白ければな」

 

「…分かりました、お話しましょう。」

 

そして黒ウサギは重く口を開いた。

 

「まず私たちのコミュニティには名乗るべき名前がなく“ノーネーム”と呼ばれる蔑称で呼ばれています。次に私たちにはシンボルとして掲げる旗印もありません。トドメに… コミュニティの中核を成す仲間は1人も残っていません、黒ウサギとジン坊ちゃん以外はみんな10歳以下の子供ばかりなのです!」

 

「オマエがゲームに参加すればいいじゃねえか、俺がみたところオマエはそうとう強いように見えるぜ?」

 

「それはウサギたちが“審判権限(ジャッジマスター)”と呼ばれる特権を持っていることに由来します。"審判権限”を持つ者が審判をするゲームはルール違反は即敗北となるため多くのゲームで必要とされています。」

 

「ですが“審判権限”の所持には色々と縛りがありそのせいで黒ウサギはゲームに参加する機会が少なかったのデスよ…」

 

「崖っぷちだな」

 

「それもこれも全ては箱庭を襲う天災“魔王”のせいです。」

 

「私たちは魔王のゲームに強制参加させられ、かつての地位も、名誉も、仲間も、全てが奪われてしまいました。だからっ!」

 

黒ウサギの声に強い感情がこもる

 

「魔王から誇りと仲間を取り戻すため、そしてこのコミュニティ再建のため どうかその強大な力 我々に貸していただけないでしょうか…!」

 

「魔王から誇りと仲間を ね。 いいな、それ ロマンがある」

 

「ーーーーは?」

 

「HA?じゃねえよ。協力してやるって言ってんだもっと喜べ黒ウサギ」

 

「へっ?今の流れってそんな流れでございました?」

 

ポカンとした表情で黒ウサギがいうが

 

「そんな流れだったぜ、それとも俺がいらねえのか?」

 

そういって十六夜は後ろを向く

 

「い 十六夜さんは私たちに必要です!お願いします!」

 

「素直でよろしい、ま こんなデタラメで面白い世界に呼び出してくれたんだ その分の働きはしてやるよ」

 

「まあよろしくな、黒ウサギ」

 

そういって振り返った十六夜の顔は少年のような屈託の無い笑顔だった。

 

 

 




感想、意見お願いします!ヒロインも募集してますのでよろしくお願いします!次はジンSideです
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。