問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜 一般人の問題児 〜   作:not Give

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投稿遅れてすみません!課題が終わらずなかなか執筆が出来ませんでした…
4話です!よろしくお願いします!


4話 勧誘・友達・外道

ジンSide

 

黒ウサギが十六夜を追いかけているちょうどそのころ

 

「じゃあ貴方がエスコートをしてくださるのかしら?」

 

「え あ はい、あと僕はこのコミュニティのリーダーをしているジン=ラッセルです。齢11になったばかりの若輩ですがよろしくお願いします。 あと三人方のお名前は?」

 

「…春日部耀」

「久遠飛鳥よ、よろしくねジンくん」

「鈴木凛だ。お前も若いのにリーダーなんて大変だな。」

 

11歳なんて向こうの世界じゃまだ小学4、5年くらいの歳だ、責任のある立場に身を置いているというのは純粋に関心したが

 

「あっ…はい、大変ですねやっぱり…」

 

ジンの顔に一瞬陰がさしたのを俺は見ていた。

 

「自己紹介はこのくらいにしてどこかお店に入らない?話をちゃんと聞くためにもどこかに腰を落ち着けたいのだけど…」

 

「…お腹減った」

 

「そうですね、どこかお店に入りましょう!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

入ったのは六本傷と呼ばれるコミュニティが経営しているカフェだった。俺たちがいるテラスは陽当たりも良く、多くの客で賑わっている。

 

ウェイトレスが注文を聞きにきたがこれまた頭にネコ耳をつけていた。今度はネコ娘か、もうなんでもありだなこの世界は…

 

「オーダーはお決まりですか?」

 

「紅茶3つに緑茶ひとつ」

 

「あと軽食にコレとコレも」

 

「にゃあー!」

 

「ティーセット3つとネコマンマですね、以上でよろしいでしょうか?」

 

「えっ、ネコマンマなんて頼んで…」

 

「いえいえ確かに頼まれましたよ?そちらの毛並みの綺麗な旦那さんが」

 

「!?」

 

その言葉に劇的に反応したのはさっきからずっと猫を撫でていた春日部だった。

 

「三毛猫の言葉が分かるの?」

 

「そりゃ分かりますよ〜私は猫族なんですから」

 

「にゃーにゃー(ねーちゃんもかわいい鍵尻尾やな、今度機会があったら甘噛みしに行くわ)」

 

「やだも〜お客さんったらお上手なんだから♪」

 

「…箱庭ってすごいね 私以外にも三毛猫の言葉が分かる人がいたよ」

 

「にゃー(来てよかったな お嬢)」

 

「ちょ ちょっと待って春日部さん!貴方猫と会話が出来るの?」

 

「もしかして猫以外もできるのか?」

 

「うん、水族館や動物園で知り合ったライオンやペンギンといけたからきっと誰とでも」

 

「全ての種と会話が可能なら心強いギフトですね、幻獣などとの言語の壁は大きいですから」

 

「春日部さんは素敵な力があるのね 羨ましいわ」

 

「久遠さんは…」

 

「飛鳥でいいわ、よろしくね春日部さん」

 

そう言って久遠は微笑む

 

「分かった、それで飛鳥はどんな力を持っているの?」

 

「私?私のはこんなに良いものじゃないわよ…」

 

飛鳥の口調が軽く沈むのが分かったが確かにそうだ、春日部は色々な動物と話せるようだし、箱庭に呼ばれたのだから久遠も何かギフトを持っているのだろう。しかし俺は…と考えたら胸の中に何かモヤモヤとしたものが生まれた

 

そんななか俺たちの会話に割り込んでくる声があった。

 

「おんやぁ?誰かと思えば東地区最底辺のコミュニティ、“名無しの権兵衛”のリーダー・ジンくんじゃないですか 今日はお守役の黒ウサギは一緒じゃないんですか?」

 

「…僕らのコミュニティは“ノーネーム”です“フォレス・ガロ”のガルド=ガスパー」

 

「黙れこの名無しめ、聞けば新しい人材を手に入れたらしいじゃないか。よくもまだ未練がましくコミュニティを存続させるなどできたものだ、そこの3人もそう思わないかい?」

 

“手に入れる”なんて俺たちは道具扱いかよくそ、っと内心毒づく。

 

「…同席を求めるならまず氏名を名乗ったのちにひと言添えるのが礼儀ではないかしら?」

 

久遠もそのことを気に障ったのか声が平坦なものになっている。

 

「おっと失礼 私は箱庭上層に陣取るコミュニティ“六百六十六の獣”の傘下である「烏合の衆の」コミュニティのリーダーをしているーーーー」

 

「って誰が烏合の衆だ 小僧ォ! 口を慎めや、紳士の俺にも聞き逃せねえ言葉はあるんだぜ…?」

 

「街を荒らす獣に礼儀で返す必要はありません」

 

「そういう貴様は自分のコミュニティがどういう状況か理解できてんのか!」

 

「ハイ ちょっとストップ」

 

口論になる2人に久遠がストップをかける

 

「貴方たちの仲が悪いことは承知したわ。それでジンくん 、ガルドさんが指摘している私たちのコミュニティが置かれている状況… リーダーの義務として説明していただける?」

 

「その点については俺も気になっていた、ガルド…さんも見て思ったがやっぱりジンくらいの歳でリーダーをやってるのにもそれが関係しているのか?」

 

「そ それは…」

 

「レディやそこの少年 貴方たちの仰る通りだ、しかし彼はそれをしたがらないでしょう。よろしければこの私が客観的に説明させていただきますが」

 

そしてガルドが芝居がかかったような動作で立ち上がり説明を始めた。

 

「まずコミュニティとは複数名でつくられる組織の総称です。人間は家族とも組織とも国とも言い換えられ幻獣では“群れ”とも言い換えられる」

 

「それぐらいは分かるぞ」

 

「そしてコミュニティが活動するためには“名”と“旗印”が必要になり、特に旗印は縄張りを示す重要なもの。この店にもあるでしょう?」

 

「そして例えばこの店を自分たちのコミュニティ下に置きたいのであればあの旗印のコミュニティに両者合意で『ギフトゲーム』を仕掛ければいいのです、私のコミュニティは“実際”そうやって大きくしました。この辺りは全て私の支配下にあります、残すはこの店のように本拠が他区にあるコミュニティと奪うに値しない名もないコミュニティぐらいですよ」

 

といいガルドはちらりとジンの方に目をやる、ジンは何かに耐えるように下を向いていた。

 

「さてここからが貴方がたのコミュニティの問題、実は貴方がたの所属するコミュニティは数年前までこの東地区最大手のコミュニティーでした」

 

「あら 意外ね」

 

「リーダーは優秀な男だったそうですよ ギフトゲームの戦績では人類最高の記録を持っていたとか、…まあ先代はですが」

 

「“人間”の立ち上げたコミュニティではまさに快挙ともいえる数々の栄華を築きしかし… 出る杭は打たれると言うのでしょうか、彼らはこの箱庭で絶対目をつけられてはいけないものに目をつけられ・・・ たった一夜でほろぼされたのです。 “魔王”と呼ばれる者たちにね」

 

「…!」

「なっ…」

「マジかよ」

 

これには俺たちも驚かざるえなかった。

 

「名も旗印も主力となる人材も全て失い残ったのは膨大な居住区画の土地だけ、今や失墜した名もなきコミュニティのひとつでしかありません」

 

「名も旗印も無いコミュニティが一体どんな活動が出来るでしょう?商売?主催者? 名もない組織など信用されません、ましてや優秀な人材がこんな弱小コミュニティに集まるでしょうか?」

 

「…誰も加入したいとは思わないでしょうね」

 

「まあ当然ですよね!」

 

久遠の同意を得てますます饒舌になるガルド

 

「もっと言えば彼はコミュニティの再建を掲げてはいますが、その実態は黒ウサギにコミュニティを支えてもらうだけの宿り木です」

 

「 箱庭のウサギと言えばコミュニティにとって所持しているだけで大きな“箔”がつく存在 でどこのコミュニティでも破格の待遇で愛でられるはず」

 

「なのに彼女は毎日毎日ここのリーダーやガキみたいな穀潰しのために僅かな路銀で弱小コミュニティをやりくりしている、他のコミュニティならもっと彼女を上手く使えるでしょうに」

 

まただ こいつは・・・

 

「…事情は分かったわ それでガルドさんはどうして私たちにこんなに丁寧に話をしてくれるのかしら?」

 

「そうですね単刀直入に言いましょう。もしよろしければ黒ウサギ共々私のコミュニティに来ませんか?」

 

「な 何を・・・!」

 

「結構よ」

 

ジンが反論しようとしたのを遮ったのは久遠の声だった

 

「私はジンくんのコミュニティで間に合っているもの …春日部さんはどう思う?」

 

「別にどっちでも 私はこの世界に友達を作りに来ただけだもの」

 

「じゃあ私が箱庭の友達1号に立候補していいかしら?」

 

「…飛鳥は私の知る女の子とちょっと違うから大丈夫かも」

 

「えっと、俺も友達2号に立候補していいか?」

 

俺も元の世界の女子と違い裏表のなさそうな春日部とは仲良くしたいと思った。

 

「・・・男の子だし保留で」

 

「あら、ダメだったの?残念ね凛くん。」

 

久遠がちょっと自慢気にからかいながら聞いてくる。地味にショックだ… まあ数回しか喋ってない男子と友達ってのもな

 

「それで凛くんはどうするの?ガルドさんのお話」

 

「ああ、俺も断る。」

 

自分の納得のいかない展開に体を震わせているガルド

 

「…理由を教えてもらっても?」

 

「だから間に合っているのよ。 私 久遠飛鳥はーーー裕福だった家も約束された将来もおおよそ人が望みうる全てを支払ってこの箱庭に来たのよ、「小さな一地区を支配しているだけの組織の末端として迎え入れてやる」などと言われて魅力に感じるとでも思ったのかしら」

 

「俺も久遠と同じだ。ガルドさん いや…ガルド、人を使う使わないだとか言って道具扱いするようなお前が俺は嫌いだ。それに嫌いな奴がいるところに入りたいとは思わないだろ」

 

「てめえら、自分が何言ってーーーー」

 

「私の話はまだ終わっていないわ『貴方は黙って聞いて下さる?』

 

久遠がそういうとガルドが何か言おうとしていた口が勢いよく閉じた。

 

「貴方はこの地域のコミュニティに“両者合意”で勝負を挑み勝利したと言っていたわ、けれど… ねえジンくん コミュニティそのものをチップにするゲームなんてそうそうあることなの?」

 

「い いえ かなりのレアケースです」

 

「そうよね では貴方はなぜコミュニティを賭けあうような大勝負を続けることが出来たのかしら『教えて下さる?』

 

「ぐっ」

 

(なん…だ…!?口が勝手に…)

 

「…あ 相手コミュニティの女子供を攫って脅迫しゲームに乗らざるを得ない状況に圧迫する。コミュニティを吸収した後も…逆らえないように子供を数人ずつ人質にとってある」

 

「…外道ね、さすがは人外魔境の箱庭の世界といったところかしら」

 

「彼のような悪党は箱庭でもそうそういません!」

 

「この外道を今の証言で裁くことは出来るのかしら?」

 

「厳しいと思います、裁かれるまでに逃げられてしまえばそれまでですから…」

 

「そう なら仕方ないわ」

 

そう言って久遠がガルドの拘束を解く

 

「俺に手を出したな…」

 

「この小娘がァァァーーー!!!」

 

ガルドが激昂すると着ていたタキシードが弾け飛び、中から本来の姿 ホワイトタイガーとなったガルドが久遠に向かって木の幹のような腕を振るう

 

「きゃっ!」

 

数瞬反応が遅れた久遠が叫ぶがその前に俺の体が動いていた。

 

「がぁっぁ!!」

 

「凛くん!」

 

ドゴォっと鈍い音が響き俺は店のテラスの外ーーー区画通りまで吹き飛ばされた。頭を打ったのかクラクラする、肋骨あたり何本か折れたなと考え、テラスの方を見るとさっきと同じように命令しガルドの動きを止める久遠とガルドのあの巨体をなんともないように押さえつける春日部の姿があった。

なんだ…2人でも全然なんとかなるならさっきのも御節介でしか無かったのか… そう考えたらまたあのモヤモヤしたものが生まれ、霞む視界に身を任せ俺は意識を手放した。

 

 

 

 




感想、評価があればお願いします!やっぱり評価などがあると身も引き締まるので!

これからは学校の方が始まるので大体1週間に1話くらいのペースになると思います!お願いします!
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