魔法科高校の劣等生~Lost Code~   作:やみなべ

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こちらは、今までに出てきた独自解釈・設定の用語集です。
今後も気が向い……こほん、折を見て加筆していくつもりです。


設定
用語集 2016/3/21


1.主要オリキャラ

 

名前:衛宮(えみや) 竜貴(たつき)

年齢:15歳(高校一年)

誕生日:3月8日

身長:140.8cm

体重:38.7kg

好きなもの:掃除し甲斐のある部屋、節約

苦手なもの:手持無沙汰、一人暮らし

特技:生活に役立つ裏ワザ開発、値切り、我慢比べ

イメージカラー:銅色(あかがねいろ)

天敵:一族の女性陣、衛宮士郎

魔術系統:投影、鍛造、結界など

魔術回路/質:D

魔術回路/量:B

魔術回路/編成:異質

属性:鞘

起源:鞘

備考:潜在的に極めて微量だが竜の因子を保有しているが、比率としては一万分の一程度。だが、人間と竜の種としての格差を思えばそれでも強過ぎる位。これは衛宮と遠坂の直系全員に言える事だが、開発しない分には特に影響はない。逆に言えば、因子の開発を行えば多かれ少なかれ影響を受けるという事でもある。ましてや、その力を引き出そうとすれば尚の事……。

 身体能力は並、魔術回路の性能も数はそこそこ多いがそれ以外は並、竜の因子との親和性も並と、衛宮の魔術師としては平均的で特筆すべき点はない。身体能力に優れた母、魔術師としてそれなりに優れていた祖父、開祖であり衛宮の在り方を決定づけた特異な魔術師である曾祖父と比べれば平々凡々。もし彼の存在に特別な物があるとすれば、それは聖剣の鞘を埋め込む以前から、生まれながらに彼の属性と起源が「鞘」だったことくらいだろう。

 衛宮の伝統として家事全般が得意だが、中でも掃除好き。ただし、「綺麗好き」なのとは少し違う。彼にとって散らかった部屋、汚い空間は「許せない」存在ではなく「宝の山」に等しい。汚れていれば汚れている程、散らかっていれば散らかっているほど嬉々として、なおかつ生き生きと掃除に勤しむだろう。また、上京と共に一人暮らしをするようになってからというもの、益々趣味嗜好が所帯じみて来て、最近では「節約」「値切り」「裏ワザ開発」がマイブーム。反面、一人暮らしだと「食事をふるまう相手」もおらず、家事も自分の事しかやる事がないのでやり甲斐もなく、どこか物足りない様子。一人暮らしが苦手なのは、寂しいからではなくそう言う理由から。また、「手持無沙汰」が苦手なことからも分かる通り、根っからの働き蟻。

 

 

 

名前:遠坂(とおさか) (かなで)

年齢:12歳(中学一年)

誕生日:9月6日

身長:152.6cm

体重:43.0kg

好きなもの:手のかかる人、宝石

苦手なもの:賭け事

特技:物事のコツを掴むこと、歌

イメージカラー:朱色

天敵:遠坂凛

魔術系統:宝石魔術

魔術回路/質:A

魔術回路/量:B+

魔術回路/編成:正常(若干変異の兆しあり)

属性:水

起源:流転

備考:遠坂三百年の歴史の中でも凛に次ぐ才能と期待されている。苦手な物の存在を許さない完璧主義者であり、大抵の物事は一ヶ月もあればそれなり以上に物にする器用かつ克己心に富んだ才女。が、ある程度できるようになると興味が薄れるようで、本腰を入れて極めようとする事は少ない。彼女が執心しているのは魔術と拳法。

 物事の流れやその芯にある物を捉える事を得意としており、長ずれば最高位の座に位置する魔術師の証たる“世界を見通す眼”『千里眼』に至る…………かもしれない。彼女がその段階に至るには、軽く限界を百は越えなければならないので、極めて困難と言える。今の彼女では、目の前の出来事の先を見通すのが精々。ただしこれも、“必然”と“意思”の積み重ねの先を見通すだけで、“運”や“偶然”が挟まると精度が落ちる。彼女が賭けごとの類が苦手なのもこれが理由。基本、性格的にも能力的にも博打に向いていない。

 根っからの世話焼きだが、別に無条件に世話を焼く訳ではない。彼女の基準で自身の庇護下にある者、自身の庇護を必要とする者が主な対象。ただし、彼女にとって世話を焼く対象とは即ち「自分の所有物」も同然であり、当然人権も認めない。人権を認めてほしくば独り立ちして見せろ、という具合。ただし、これは彼女なりの素直ではない愛情表現の一環。大切であればある程、自分の手元を離れて幸福を掴む事を望んでいるが故の扱いでもある。

 

 

 

名前:マリーカ・フォン・アインツベルン

年齢:不明

誕生日:不明

身長:176.8cm

体重:57.6kg

スリーサイズ:90/57/85

好きなもの:電気製品、学習

苦手なもの:繊細な物

特技:力仕事

イメージカラー:雲色

天敵:遠坂奏

魔術系統:―(本来は錬金術なのだが、今の彼女に使用する事は出来ない)

魔術回路/質:A

魔術回路/量:A

魔術回路/編成:異質(魔力と電気の互換が可能)

属性:風

起源:吸収

備考:元はアインツベルンの本拠地において遺棄されていた中でも、比較的状態の良かったホムンクルス。これをノインが手を加えて起動させ、疑似サーヴァントの最終実験に使用した個体。一度は疑似サーヴァント化の過負荷から機能停止してしまうが、結果的には蘇生する。その後は治療のついでに衛宮と遠坂の管理下に置かれるも、しばらくの間は意識を取り戻さなかった。しかし、やがて意識を取り戻し以降は世話好きの奏が色々面倒をみる。元がアインツベルン性のホムンクルスなので、魔術回路の性能は非常に優秀。

フランケンシュタインの雷撃を浴び、それによって蘇生したことからフランケンシュタインとしての能力を持つ。具体的には、魔力を電気エネルギーに変換したり、逆に電気エネルギーを魔力に変換したりする事が可能。また、これに伴い電子機器など電気を動力とする物に対して相性が良い。

戦闘用に鋳造された個体という事もあり、身体能力には優れているが微妙な力加減は苦手。奏に付き合って色々な物に触れるうちに、様々な事柄を学んでいく。元々が奉仕する側の存在なので、現在は衛宮と遠坂の「メイド」を自称する。ただし、奏としてはいずれ独り立ちすることを望んでいる。

 

 

 

名前:ノイン

年齢:不明

誕生日:不明

身長:不明

体重:不明

好きなもの:聖遺物収集

苦手なもの:金策、人付き合い

特技:諦めを知らない

イメージカラー:灰汁色

天敵:資本主義社会

魔術系統:錬金術

魔術回路/質:A+

魔術回路/量:A

魔術回路/編成:正常

属性:地

起源:証明

備考:アハト翁の後継機として鋳造されたホムンクルス。だが、最高傑作であるイリヤスフィールの誕生によりお払い箱に。第五次聖杯戦争で悲願が成就するにしろしないにしろ結論は出るという考え。実際、第五次聖杯戦争においてイリヤスフィールが敗退した事を受け、アインツベルンという工場は千年続いたその機能を停止した。

その後、彼は全てが停止したアインツベルンの城の底で予定外の起動を果たし、以後は独自の理念の下、アインツベルンが存在したことを証明する為に行動する。

 

 

 

2.その他のオリキャラ

 

名前:衛宮(えみや) 天音(あまね)

概要:竜貴の母、衛宮家二代目当主。身体能力だけなら、衛宮はおろか遠坂を含めても歴代随一。竜貴が継承者として必要な物を一通り修めると、さっさと当主の座を譲って今は悠々自適な主婦生活を満喫中。主婦兼パート、ついでに密かに骨董売買など金策に手を出している。夫は穂群原学園高等部で数学の教鞭をとる教師兼剣道部顧問。本人曰く「お父さんがお母さんに一目惚れして、猛アタックの末に結ばれたのよ」ということらしいが、具体的な話は竜貴も知らない、父方の親戚とも会った事がない。

 

 

 

名前:衛宮(えみや) 御奈(みな)真奈(まな)

概要:竜貴の妹の双子。一応魔術の存在は知っているが、それ以上ではない。無論魔術回路・竜の因子の開発も行っていない一般人。ただし、血筋故に狙われる事は考慮して護衛体制はしっかり敷かれている。魔術協会があった頃なら、他家に養子に出さなければならなかったかもしれないが、今なら「保護」の名目の下に研究材料にされる心配はないので、そう言う意味で言えば幾らかマシと言える。

 

 

 

名前:遠坂(とおさか) 公司(こうじ)

概要:遠坂家8代目当主。凛や奏とは比べるべくもないが、遠坂の当主としては過不足ない人物。「余裕を持って優雅たれ」の家訓は順守しているが、融通は利く方らしく時と場合に合わせて柔軟に対応できる。密かに電子機器に詳しく、特にカメラなどの撮影機材にはうるさい。この辺りは、士郎の影響を受けて遠坂の伝統をぶち壊し電子機器にも理解のあった父(竜貴にとっての祖父)の教育の賜物らしい。

 

 

 

3.Fate原作からのキャラ

 

名前:遠坂(とおさか) (りん)

概要:遠坂家6代目当主であり、衛宮士郎の妻。時計塔在りし日には冠位(グランド)の称号さえ得た稀代の大魔術師。齢120を間近にしながら、未だ60代で通る外見をしている魔女。しかし、これは魔術による延命や年齢の固定ではないらしく、本人曰く「優雅とは程遠い」とのことで魔術は一切絡んでいない。恐らく、精神的な活力が常人とは比較にならないのだろう。

彼女が冠位に叙せられた主な功績は二つ、「神言の解析」と「第二魔法の限定的再現」。片や神代に失われた技法であり、片や魔術師たちが目指す深奥への階。時計塔を支配する君主たちですら、まず至る事の出来ない頂に至るに相応しい功績だろう。

 現在はアインツベルンが冬木郊外に移築し、聖杯戦争後に放置した城とその森の裏側に創り上げた異界の管理をしつつ隠居し、後進を育てながら従者と共に余生を過ごしている。

 

 

 

名前:セイバー

概要:遠坂凛に百年近くに渡り仕える使い魔であり、冬木で行われた第五次聖杯戦争で召喚された剣士の英霊。凛にとっては家族であり、親友である最も近しい相手の一人。凛同様アインツベルンの城の異界に住み、彼女を見取った後にあるべき時代に戻るつもりでいる。

 凛は妊娠の折に彼女の因子をパスを通して逆流させ、我が子に竜の因子を根付かせた。以降、衛宮と遠坂の子ども達はセイバーの持つ竜の因子を僅かだが保有する様になる。また、教育係の様な事もしてきた為、彼女にとっても衛宮と遠坂の子等は我が子に等しい。衛宮と遠坂の子等にしても、セイバーの事を敬愛し騎士王に仕える事を第一義としている。

 聖杯からのバックアップがないので本来の性能は発揮できない。聖杯戦争時を100とすれば、現状は良くて50が精々。ただし、それでも軽く人間の限界を超越した白兵戦能力を有する。そりゃこんなのに鍛えられれば嫌でも強くなるというものだろう。実際、竜貴が人外相手にも渡り合えるのは彼女との稽古の賜物。衛宮の戦闘技術は、基本「対セイバー」を前提に構築されているので、パワー・スピード・耐久力・反応速度、諸々全て上の敵が相手でもある程度は持ち堪えられる。

 

 

 

名前:間桐(まとう) (さくら)

概要:凛の血を分けた実の妹。その優れた資質を惜しんだ父により、間桐に養子に出された。彼女のその後についてはFate原作を参照。聖杯戦争後、生涯一度の蛮勇を発揮した慎二が間桐の実態を凛と士郎に伝えた事により、紆余曲折を経て呪縛から解放される。その際に、盛大な姉妹喧嘩を繰り広げたりしたらしいが……関係者は黙して語らない。結局魔術と縁を切る事はできず、なんやかんやと凛や士郎と行動を共にしたり、多忙な姉夫婦に変わり子育てしたりと様々な面でサポートする。

資金繰りに悩む姉を見かねて自然と金策を担当する様になり、現在の間桐はすっかり衛宮と遠坂の財布役になっている。しかし一方的に資金を提供している訳ではなく、霊脈の管理など魔術ならではの形で手は貸しているので、ギブアンドテイクの間柄と言える。

結婚はしていないが子どもはたくさんおり、士郎がどこかから拾ってきた訳ありの子どもを預かっては養育していた。現在の間桐はその子孫の系譜。本人は愛した人と結ばれる事はなく、抱いてもらった事すらなかったがそれなりに幸せだったらしい。現在も存命中だが、凛ほど元気ではなくほとんど寝たきり状態。

 

 

 

名前:ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト

概要:遠坂凛の終生の好敵手。凛同様未だに存命し、互いに「死んだら相手の葬式を挙げる」約束をしているが、別に仲が良いとかではなく、「こいつの葬式に出るのが最後の楽しみ」「アイツに葬式を挙げられるなんて死んでもごめん」と思っているからにすぎない。案外、二人の長生きの原因はこの約束かも。不倶戴天の敵というのが双方の認識だが、一周回って親友の様なものだろう。「魂の双子」「精神的には鏡映し」とは二人をよく知る者の弁。凛以外とは基本的に友好的で、セイバーはもちろん遠坂や衛宮の子ども達にも親切。

凛同様魔法使いの領域に片足を突っ込んだ事により、エーデルフェルト本家は魔術を継承し続けている。この辺りは凛とルヴィアのライバル関係も無関係ではなく、対抗意識を燃やして競うように研鑽を積んでいたらいつの間にか……という具合だったらしい。持つべきものは、好き家族と善き友、それに良き好敵手という事か。

 

 

 

名前:衛宮(えみや) 士郎(しろう)

概要:故人。衛宮家初代、封印指定を受けた稀代の魔術使い。魔術師としては一生涯半人前だった物の、魔術使いとしては超一流。『衛宮の魔術を扱う』という一点において、彼に勝る者が生まれる事はない。

 この世界線においては、核兵器テロを阻止した際に彼が使用し露見した魔術の存在が、後に魔法という技術が確立されるきっかけとなる。その情報は当時まだ存続していた時計塔をはじめとした神秘側の組織によって隠蔽・抹消された物の、十師族や古式魔法師、あるいは政府高官の間ではそれなりに知られている。この為、衛宮士郎や衛宮という一族を指して「始まりの魔法師」などと呼んだりもする。

 三十代半ばにさしかかった頃、死にもの狂いでとある内戦を治めたものの内戦の元凶という罪を着せられる。ちなみに、彼が内戦を治めた手段と言うのが、強硬派の一掃という手段だった。これにより穏健派が主権を握ったのだが、それでも誰かしら責任を取る……つまり、罪を被って死ぬ人間が必要だった。しかし、責任を取るべき強硬派の有力者は殺された後。そうなると穏健派から人身御供を出さねばならないが、そうなると折角の流れが途切れてしまいかねない。そこで都合のいい生贄として罪を着せられた士郎は、「それで丸く収まるのなら」と制止の声を振り切って出頭しようとする。だが、その道中に何者かの手により斬殺された。一説では強硬派残党の報復とも囁かれているが、真相は不明のまま。遺体は穏健派に政治的に利用された後行方不明という名目で時計塔が回収。しかし、その時計塔が機能しなくなった段階で衛宮と遠坂により奪還され、今はアインツベルンの城の地下で保管されている。これは、「もし自分の身体を回収できた時には……」という本人の遺言でもあった。

余談だが、当時中学生だった彼の息子は旅行先で大怪我を負いつつも、妙に晴れ晴れとした表情で帰国したらしい。その手には、父の形見である赤い宝石が握られていたとか……。

 

 

 

4.魔法科高校の劣等生から変更のあるキャラ

 

名前:(しゅう) 公瑾(こうきん)

解説:表面上は横浜中華街の人気中華料理店のオーナー。裏では亡命ブローカーをはじめ、ブランシュの手引きなどを行う人物。ノインの協力者でもある。

身分証明書上の年齢は24歳だが、実際の年齢は不詳。十数年前に大漢の片隅でノインと出会い、その際に魔術回路の開発及びその扱いの手解きを受ける。ただし、二人の関係はあまり長く続かず、ある日行方不明になってしまう。その後、公瑾は魔法の師に見出され、紆余曲折を経て現在に至る。

 ノインと再会したのは割と最近になってから。亡命の手引きをしている際に再会し、そこでノインの計画を知り協力する事に。ノインは未だに、かつて彼が付けた「李思源」の名で呼ぶ。

 

 

 

5.関連用語

 

魔法

解説:ここで言う魔法とは、現代で普及している技術のこと。魔術師たちが追い求める魔法とは別物。詳しくは魔法科高校の劣等生を参照。この世界線では、衛宮士郎の秘匿を無視した魔術行使が発端となり研究が始まり、魔術基盤の消失により魔術を失いつつあった魔術師の協力もあって確立されるに至る。ただし、それは協力した魔術師の望んだ物とは程遠いものだったが。

 

 

 

魔術

解説:二十世紀末から二十一世紀初頭にかけて急激に衰退していった、魔力を用いて人為的に神秘・奇跡を再現する術の総称。ある時からその根底を支える魔術基盤が消失していき、大半の魔術師はその力を失う事になった。現在生き残っているのは「魔法使い」と「魔法の領域に踏み込んだ魔術師」、あるいは「独自にして単独の魔術の使い手」のみ。その為、仮に魔術師に弟子入りしたとしても魔術を習得できる訳ではない。生き残った彼らが使う魔術基盤に触れる事ができるのは、結局その直系に位置する者だけだからだ。ただし、魔術回路まで失われた訳ではないので、魔術回路の開発と魔力の運用位なら習得は可能。

 できる事の上限や幅だけを見れば未だ現代文明には負けない物の、コストやリスクを考えると釣り合わない。

 

 

 

魔術回路

解説:魔術師が体内に持つ、魔術を扱うための擬似神経。生命力を魔力に変換する為の「路」であり、基盤となる大魔術式に繋がる「路」でもある。詳しくはFate原作など型月作品を参照。

 生命力を魔力に変換する器官だが、その際に当人の保有する想子や霊子と混ざり合う形で精製され、魔力の通った物には魔法による直接干渉は効果が薄い。

 また、魔法にも多少の応用が可能で、魔法式の保存や演算を肩代わりする事ができる。ただし、最終的にイデアに出力する際には魔法演算領域を介さねばならないので、規模と強度においては自前の魔法演算領域の限界を越える事は出来ない。

 

 

 

 

概念武装

解説:自然干渉的な破壊力等の効果ではなく、「意味・概念への干渉」を起こす強力な武装のこと。主に、儀式や積み重ねた歴史、語り継がれる伝承などにより付与された概念(すなわち魂魄の重み)に依って能力を発揮する。当作品では、物理的な破壊力で対象を攻撃するのではなく、対象のエイドスそのものを攻撃する様なものと解釈している。その為、例え物理的な破壊力は足りなくても、エイドスそのものが破壊ないし効果を受ける為に、結果的にその実体にも同様の作用が発生する。

 これに耐えるには物理的な防御力ではなく、エイドスの強度……あるいは存在強度が重要となる。宝具も、基本的な所はあまり変わらない。魔法でこれに対抗しようとするなら情報強化が最も適しているが、宝具や概念武装クラスが相手だと絹ごし豆腐と木綿豆腐程度の違いしかない。

 

 

 

衛宮

解説:現代に生き残った数少ない魔術師の一族、宝石魔術の大家「遠坂家」の分家という事になっている。とはいえ、その歴史はたかだか百年程度。魔術基盤の消失を乗り越えられたのは、初代が封印指定を受ける程の特異な魔術の使い手だったからであり、理由としては三番目のそれに当たる。

初代は生粋の魔術使いだったが、以降は魔術師としても行動する様になり、その探究の在り方を「いずれ聖剣を手放す王に相応しい剣を捧げる」とし、家伝の魔術で得た様々な聖剣・魔剣の製造方法を分析・再現している家系。とはいえ、魔術協会なき今となっては資材の入手が非常に困難な為、色々苦労もあるらしい。

 しかし、根が魔術使いなので基本的に「家伝の魔術をどう使うか」という考え方。その為、魔術の探究の為ではなく、効率的な運用の為に自身の肉体に色々と手を加えている。また、この自己改造の中には弱点を補う、という目的も含まれている。

 魔術の他にも竜種の因子を受け継いでいたり、現存する宝具を継承していたり、何故か継承者の属性と起源が『鞘』で統一されていたりと、色々秘密が多い。

 

 

 

遠坂

解説:日本国九州地方の片隅にある地方都市であり日本屈指の霊地「冬木」の管理者でもある、三百年続く宝石魔術の大家。現状、第二魔法の継承に最も近いと言われ、冠位の魔術師すら輩出した名門。現代まで生き残れた理由は二番目に当たる。

 第二魔法の領域に片足を突っ込んだ事もあり、この世界内であれば様々な空間干渉系の魔術を可能にする。ただし、使う触媒が宝石なのでとにかく出費が激しいのが悩みの種。凛が復活させた神言詠唱もようやく奏という後継者を得られたが、大魔術を一言で発動、とまではいかないので宝石で底上げする必要がある。

 

 

 

間桐

解説:衛宮と遠坂と深い縁のある家。かつては魔術師の家系だったが、すでにその血は絶えている。現在は衛宮と遠坂の財布役として、両家とギブアンドテイクの間柄。また、もし両家の子女を養子に出さなければならなくなった場合の受け皿の役割もあるとか。

 

 

 

エーデルフェルト

解説:フィンランドに居を構える、遠坂と並び称される宝石魔術の大家。かつてはいくつかの分家を抱えていたようだが、魔術基盤の消失と共に彼らは魔術を失い、今魔術師として生き残っているのは本家のみである。ただし、分家の中には魔法師として路線を切り替えた家も少なからずあるらしい。また、衛宮や遠坂とはそれなりに親交があり、遠縁の間柄でもあるとか。だが、その財力は両家を合算してもなお余りある程に豊か。

 

 

 

アインツベルン

解説:千年を優に超える歴史を持つ錬金術の大家であり、第三魔法の系譜に属する一族。ただし、百年前に行われた第五次聖杯戦争に最高傑作であるイリヤスフィールが敗退した事を受け、自らその電源を切った。

 しかし、限界を迎えつつあったアハト翁の後継機として鋳造しながらも、イリヤスフィール誕生により廃棄した個体が謎の起動を果たす。以後、「アインツベルンが存在したことを証明する」事を目的に準備を進め、最近になって行動を開始した。

 

 

 

創成

解説:竜貴の固有魔法……と言いつつ、たぶん衛宮の後継者は大体この魔法を持っていると思われる。魔法式でエイドスに干渉するのではなく、魔法式を疑似的なエイドスとしてイデア上に展開し、「エイドスが存在するのに実体がない」という矛盾を解消する為に、周囲のチリや埃などを集積して結果的に実体を創り出す魔法。引き起こされる現象だけを見れば収束系に分類されそうだが、実際には異なり、あまりに特殊過ぎる為に厳密な分類はできずにいる。

 また、表面的には物質の創成にも見えるが、そう都合のいいものではない。結局周囲のチリや埃を集めて形にしているだけなので、強度は皆無。細かく構成や材質を指定してもエラーが出て機能しないなど、正直使い勝手は最悪に近い。その為、学術的な価値が中心。ただし、もしエネルギーに限定し、それも膨大なエネルギーを集められるとしたら、真の意味での物質の創成も可能かもしれない。ただし、その際に引き起こされる現象はあまりに……。

 

 

 

アインツベルン城

解説:冬木市郊外に広がる森の中に佇む焼け落ちた廃墟……というのは表向きの姿。第五次聖杯戦争後、凛がいつの間にかこの森の土地権利関係を接収。元々霊地としての下地があり、アインツベルンの影響を受けて歪んだ土地に、凛が世界の裏側との境界線上、その間隙に創った鏡面界。虚数属性の桜の協力とあらゆる裏技を駆使し、楔に聖槍の複製まで用いてようやく創り上げた異界。同じものをもう一度作ろうとしてもできない大結界である。

 内部はアインツベルンの影響を受けてか常冬の世界。中心部に往年のアインツベルン城があり、凛やセイバーはそこでその管理をしつつ隠居している。門の位置はランダムで変わり、空間の異常に敏感な衛宮や、この結界を張った張本人である遠坂でなければ、その場所を見つける事すら困難。その上、衛宮か遠坂の魔術刻印が鍵に当たるので、これなしには基本的に入る事は不可能。

 

 

 

疑似サーヴァント(仮)

解説:ノインが作り上げた特殊な英霊召喚術式。

聖杯戦争のサーヴァントの様に、クラスという枠を用いてこそいるものの、実体化させている訳ではない。英霊の持つ力、「基本性能」「スキル」「宝具」などを召喚者に外装として纏わせる憑依術の一種。その為英霊の人格は基本的になく、多少は召喚者に影響を及ぼすかどうかという程度。

Fate/Grand Orderの疑似サーヴァントやデミサーヴァントとも異なり、融合している訳でもない。プリズマイリヤのクラスカードによる「夢幻召喚(インストール)」に近いが、あちらは英霊の力を自身に置換しているのに対し、こちらは外装として纏っているだけ。一番近いのは漫画「マギ」における「魔装」だろう。ただし、英霊化している間は自身の持つ技術やスキルはほぼ封印される。

英霊は人々の想念によって編まれている関係から、本人の自前の想子の他に、莫大な想子を地層の様に複雑かつ分厚く纏っている。このため、基本的に魔法による干渉を受け付けない。この辺りは、宝具や概念武装も同様。纏っているのが一挙手一投足が音速を突破してくる化け物だけに、反応速度もそれに比例して怪物。人間レベルなら見てから動いても十分間に合ってしまう。その為、衛宮は対処が間に合う寸前まで引きつけてから行動するという、超ハイリスクな戦法で対処している。

 (仮)が付いているのは、暫定的な呼び方に過ぎないから。

 




いまのところは、大体こんな所ですかね。
もし何か追加した方が良い項目などありましたら、お教えいただければ幸いです。

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