今回だいぶ短いです。
それでは、本編どうぞ
「カズマ、早速討伐に行きましょう! それも、沢山の雑魚モンスターがいるヤツです! 新調した杖の威力を試すのです!」
めぐみんが杖を振り上げて叫んだ。
なんでも、キャベツ狩りクエストとかいう謎の緊急クエストのおかげで、杖を新調したらしい。
キャベツ狩りとはなんなのか。
たかがキャベツのなにが緊急なのか。
そもそも何故そんなクエストで大金が稼げるのか。
疑問は溢れて止まらないけど、クエストに行きたいのは俺も同じだ。
「俺もクエストに行きたい。にっくきアンデッド討伐クエストのせいでほとんど戦えてない。できれば超好戦的なモンスターが出るヤツ希望」
「まあ俺も、ゾンビメーカー討伐じゃ、結局覚えたてのスキルを試す暇もなかったしな。安全で無難なクエストでもこなしにいくか」
「いいえ、お金になるクエストをやりましょう! ツケを払ったから今日のご飯代もないの!」
「私はめぐみんに賛成! 私もやっと新しいスキルを覚えたし、ちょっと試し打ちがしたい!」
「いや、ここはホムラのいう通り、強敵を狙うべきだ! 一撃が重くて気持ちいい、すごく強いモンスターを……!」
「我はどこでもよいぞ。出来ればドラゴン系統と戦いたいがな」
まとまりがない!
「とりあえず、掲示板の依頼をみてから決めようぜ」
パーティリーダーの意見に、俺を含む全員がぞろぞろと掲示板に向かう。
……あれ?
「……依頼がないよ?」
ベルの言葉通り、いつもなら依頼で溢れ返っている掲示板にはほとんど依頼の紙が貼られていなかった。
しかし、俺の目当てのクエストはすぐに見つかった。
「なあ、カズマ。この、レッドクロー討伐ってヤツ受けようぜ」
レッドクローとは、怪鳥と言われるかなり凶悪な鳥である。
「いや、カズマ! これだ、これにしようではないか! 山に出没するブラックファングと呼ばれる巨大熊を……」
「このボルケーノドラゴン討伐はどうじゃ? 我とこいつは昔からの親友でな。一度戦ってみたかったんじゃ」
「却下だ却下! 三人とも馬鹿じゃないのか!? それにしても、何だよこれ! 高難易度のクエストしか残ってないぞ!」
いいじゃん別に。
そんなことを思っていると、ギルド職員がやって来た。
「ええと……申し訳ありません。最近、魔王の幹部らしき者が、街の近くの小城に住み着きまして……。その魔王の幹部の影響か、小の近辺の弱いモンスターは隠れてしまい、仕事が激減しています。来月には、国の首都から幹部討伐のための騎士団が派遣されるので、それまでは、そこに残っている高難易度のお仕事しか……」
全然問題ないですよ、俺たちはそれ受けるんで、と言おうとした。
が、文無しのアクアが急に悲鳴をあげた。
「な、何でよおおぉぉお!」
……だから、いいじゃん別に。
「全く……! 何でこのタイミングで引っ越してくるのよ! 幹部だか何だか知らないけど、もしアンデッドなら見てなさいよ!」
文無し女神がバイト雑誌をめくりながら、涙目で愚痴っていた。
それなら最初から俺かダクネスかのクエスト案を呑んどきゃいいのに。
女神のくせに意気地がないんだな。
他の冒険者も高難易度のクエストを受ける気はないようで、普段よりも酒場は繁盛している。
魔王の幹部ってどんな奴だろ。
そもそも目的はなんだろうか。
この街にいる冒険者の実力ははっきり言うと最低辺だ。
ここは、駆けだし冒険者が最初に訪れる、初心者のための修行の街。
こんな街にある城なんて、一つしか思い当たらない。
俺はこれからの予定に思いを馳せて、ニヤリと笑った。
誤字脱字、感想などお待ちしております。