この素晴らしい世界に混沌を!   作:薄翅蜉蝣

13 / 15
どうも、七星天道です

それでは、本編どうぞ


第十二話 ホムラと幹部と爆裂娘

 突然ですが、俺は今、ベルを連れて近くの廃城に来ています。

 魔王軍の幹部がアクセルの街付近の小城に住みついたらしい。

 俺が知ってるアクセルの街の近くにある城はここくらいだ。

「ね、ねえ、ホムラ。なんだかおばけでも出そうな気がするんだけど……」

「お主、仮にも女神であろう?」

 ベルの中から、もう一つ声が聞こえてきた。

「なんだフォル、ついてきてたのか」

「うむ。我はどうやら、ベルからあまり離れられんようだからな」

 そんな制限もあるのか。

「ん? アンデッドの気配かな……?」

「さっそくか」

「ベルよ、ここから出してくれ」

「え? あ、そうだね。『召喚』」

 フォルが実体化するのと、ゾンビめいたモンスターが現れるのはほぼ同時だった。

 それにしても……。

「多すぎるね、これは……」

「一度引くか?」

「いや、ここは忍者スキルの出番だろ。『影走り』!」

 瞬間、地面に吸い込まれるような感覚を覚える。

 影走りとは、その名の通り影になって移動することのできるスキルだ。

 魔力を糧に使う、忍者系統唯一のスキルでもある。

 そして俺達三人は、影になって城の最奥を目指した。

 

 

 

 一方その頃カズマとめぐみんは……

<カズマSIDE>

 俺は、めぐみんと共に街の外へ出ていた。

 クエストを受けられないせいで爆裂魔法が撃てず、悶々としているめぐみんに連れられ散歩に出たのだ。

 聞けば、こいつは一日に一度爆裂魔法を撃つことを日課にしているらしい。

 ひょっとすると、国の首都から騎士団が派遣される来月まで、毎日コレに付き合わされるのだろうか。

「もうその辺でいいだろ。適当に魔法打って帰ろうぜ」

 街からちょっと出たところでめぐみんに言う。

 しかしめぐみんは首を横に振った。

「駄目なのです。街から離れた所じゃないと、また守衛さんに叱られます」

「今お前、またって言ったな。音がうるさいとか迷惑だって怒られたのか」

 俺の言葉に、めぐみんはさも当然というようにコクリと頷く。

 しょうがない、たまには遠出してみるか。

 

 思えばこの世界に来てから、こうして外をぶらぶらすることはあまりなかった。(というか元の世界でもあまりなかった)

 出歩くとしても、それはモンスター討伐のクエストがらみ。(元の世界ではゲーム関連)

 こうして、のどかに散歩するなんてことは……。

「……? あれは何でしょうか。廃城?」

 遠く離れた丘の上。

 そこに、ぽつんと佇む朽ち果てた古い城。

 それは、まるでお化け屋敷みたいな……。

「薄気味悪いなあ……。おばけでも住んでそうな……。」

 俺のつぶやきに、

「あれにしましょう! あの廃城なら、盛大に破壊しても誰も文句は言わないでしょう」

 心地良い風が吹く丘の上。

 のどかな雰囲気には場違いな、爆裂魔法の詠唱が風に乗った……!

 

 

 

 少しさかのぼってホムラ達……

<ホムラSIDE>

「よし、この扉の奥がこの城の最深部だな。フォル、火で扉を壊してくれ」

「うむ」

 結局魔力切れで、途中からは敵を倒しながら、やっと奥まで辿り着いた。

 案の定、一番奥の部屋には鍵がかかっていた。

 幸い木製の扉だったため、フォルの炎で何とかなるはずだ。

「燃えよ……!」

 相変わらず、あの炎はどうやってだしているのだろうか。

 まあいい。

「よし、突入!」

「うん!」

「うむ」

 扉を開けると、

「『エクスプロージョン』……!」

 聞き覚えのある声を聞き、目の前で慌てる首の無い騎士を見ながら、視界が暗転した。

 

 

 




誤字脱字、感想などお待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。