この素晴らしい世界に混沌を!   作:薄翅蜉蝣

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どうも、七星天道です。

投稿遅れました。
すいません。

それでは、本編どうぞ


第二話 ホムラと女神とタランチュラ

「無事冒険者になったはいいが、何をするんだ?」

 さっそく路頭に迷ってしまった…

「うーん、どうしよう…」

 10分ほどうなった挙げ句にベルが出した答えは…

「よし、働こう」

「嫌だよ!!」

 何で異世界にまで来て、労働の喜びや苦しみを学ばなくちゃならないんだよ!!

 コイツはホントに神様なのか…?

 ん?神様といえば、

「そう言えば、お前って戦の女神とか言ってる割には筋力と敏捷低いんだな」

「だって私は戦略や戦術の神だもん。自分自身は戦わないの」

 地球にもそんな神様いたな……アテナ、だったか?

「そんなことより、何でそんなにホムラの筋力と敏捷は高いの?」

「…それ、言わなきゃダメか?」

「絶対に言わなきゃダメ!」

 言ったら笑われる事が大半。

 いや、笑われるならまだしも、まるで痛い子を見るような目で見てくる人もいる。

 心にズシリと来るんだよな、あの視線…。

「俺は忍者なんだ」

「……これが噂の厨二病?」

「チゲぇよ!!!」

 止めろ、そんな目で俺を見るな!俺はそんな痛い奴じゃない!!

「家が忍者やってるんだよ!!」

「……じゃあなんで防御が低かったの?」

 頼むからその疑いの目を止めろ。

 家が忍者やってるのは事実なんだよ!

「当たらないから」

「え?」

「だから、相手の攻撃が一発も当たらないから防御を鍛える必要がないんだ」

「ウザっ」

 わかってる、わかってるんだ、そんなこと。

 だって模擬戦をした全ての人が途中で舌打ちするんだぜ?

 戦うっていうより俺の場合よけるだけで相手が降伏。

 本気で戦えるのは親父だけだったんだよ!

「っていうか当初の目的を忘れてないか?」

「目的?…ああ、ホムラのウザさについてだね」

「もうそれについては触れるな」

 これは結構切実な願いだったりする。

 俺は鋼のメンタルを持っているわけではないのだ。

 いや、豆腐でもないが。

「これから何をするかについてだ」

「ああ!そう言えばそんな話もあったね」

 忘れてたのかよ…

「それについて提案があるんだ」

「どんな?」

「ここに三千エリスある。安い武器ならきっと買えるだろう。それを使ってクエストに行こうと思うんだ」

「賛成!!」

 これに関しては五千エリスもくれたあの人にマジ感謝だな。

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 水の滴る音がやけに雰囲気を出している洞窟の中、俺たちは多くの蜘蛛に囲まれていた。

「あーっははは!!クモだクモだ!!蹴散らせえええええ!!!」

「虫風情が私の歩みを妨げるなんて、馬鹿にもほどがあるよ!!」

 訂正しよう、俺たちは数十匹のクモを蹂躙していた。

 あの後、近くの武器屋に駆け込んだ俺は持っている金で買えるものを買った。

 買える武器は木刀だけだと言われたときは流石にショックだったが…

 結局木刀を手に入れた俺と、アークウィザードの魔法をいくつか習得したベルは、数週間前から食人スパイダーの一種、ペルグランデタランチュラの討伐依頼を受けていたのだった。

 このクモは名前の通り、巨大化したタランチュラのような形態をしており、腹が減るとに人を襲って食うそうだ。

 俺たちは先日からこのクモを狩って生活している。

 本来ならこいつらは上級冒険者がパーティを組んで狩るモンスターらしいのだが、ベルの魔法があまりにも強いため安全に駆除ができる。

「よし、今日のところはこの辺にしとくか」

「そうだね」

 もう十匹以上倒したから、かなりの額手に入るはず。

「今更だけどホムラって戦う時だけ性格が変わるよね」

「そうか?」

 別に何もないと思うんだけどな。

「なんと言うか、戦闘に快楽を見出しているって感じがする」

「そんなことないと思うんだけどな」

ガサゴソ…

 変な音が聞こえ、そちらを向くと…

「キシャアァアア…!」

 いつの間にかすぐそばまで迫っていた、クモがいた。

「「わああああああ!!!」」

 そのあとベルを抱えて出口に向かって走ったようだけど、全く記憶がない。 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

――冒険者ギルド内

「おお、疾風の兄ちゃん、聞いたか?新人冒険者がこのギルドにやってきたんだとよ」

 “疾風”という呼ばれ方が俺はかなり気に入ってたりする。

 俺の敏捷の高さから付けられた名前なんだけれど、すごいかっこいいと思う。

 名付けてくれた人ありがとう。

「アークプリーストと冒険者っていう変な組み合わせらしいぜ」

「確かに。なんでアークプリーストが冒険者とつるんでるんだ?」

 ちなみに、冒険者とは数ある職業の中で最弱と称される職業で、アークプリーストは上級職と呼ばれる中の一つで、かなり素質のある者しかなれないという。

 ついでにベルも俺もその上級職である。

「……ください!もう………パーティも拾って……ないんです!荷物持……も何でもします!お………です、私を捨てないでください!」

 ん?外から女の子の声が…

 野次馬してくるか。

「ちょっと見てくる」

「あ、私も行く」

 さっきから空気だったベルがここぞとばかりに挙手する。

 

 俺たちが外に出ると、街の人から冷たい目線を浴びている青年と、粘液まみれの女の子二人を見つけた。

「―――やだ……。あの男、あの小さい子を捨てようとしてる……」

「―――隣には、なんか粘液まみれの女の子を連れてるわよ」

「―――あんな小さい子を弄んで捨てるなんて、とんだクズね。見て!女の子は二人ともヌルヌルよ?一体どんなプレイしたのよあの変態」

 俺が野次馬していると、ベルがちょんちょんと肩をつついてきた。

「あそこにいるの、女神アクアだよ」

「マジすか」

 いきなりの衝撃カミングアウトである。

 女神なのか、あの青い髪の人。

 ていうかそれをすんなり信じられるあたり、俺も変な出来事に慣れてきたのか?

「あ、さっきの人たち行っちゃうよ」

「よし、追うぞ」

 ちょっとばかり面白くなりそうだ。




次回、ホムラがカズマのパーティに入ります。

誤字脱字、感想などお待ちしております。
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