この素晴らしい世界に混沌を!   作:薄翅蜉蝣

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どうも、七星天道です。
久しぶりの更新です。

それでは本編どうぞ


第五話 ホムラは一人で感情爆発

「なあ。聞きたいんだがスキルの習得ってどうやるんだ?」

 

 転職についてきちんと知り、俺がグロッキー状態になっていたその時、カズマがこんなことを聞いてきた。

 スキルって普通に習得できるんじゃなかったっけ…。

「スキルの習得ですか?そんなもの、カードに出ている現在習得可能なスキルってところから…。ああ、カズマの職業は冒険者でしたね。初期職業と言われている冒険者は、誰かにスキルを教えてもらうのです。まず目で見て、そしてスキルの使用方法を教えてもらうのです。すると、カードに習得可能スキルという項目が現れるので、ポイントを使ってそれを選べば習得完了なのです」

 めぐみんがカズマの質問と俺の疑問の両方に応えてくれた。

 なるほど、冒険者って面倒くさいだな。

 ってことは

「つまりカズマがめぐみんに教えてもらえば、爆裂魔法を覚えられるってことか」

「その通りです!」

「「うおっ!」」

 あまりに熱のこもった応答に隣のカズマと俺は驚く。

「その通りですよホムラ!さあカズマ、私と一緒に爆裂道を歩もうじゃないですか!」

 ずい、とカズマに顔をよせるめぐみん。

 …今カズマの頭を後ろから押せば、キスするんじゃないか?

 いや、流石にしないけど。

「ちょ、落ち着けロリっ子!つーか、スキルポイントってのは今3ポイントしかないんだがこれで習得できるものなのか?」

「ロ、ロリっ子……!?」

 3ポイントって、少なすぎるだろ。

 てか、こっちに答え求めんなよ!

 そうだ、アクアとベルなら。

「おいお前ら、どうなんだ」

「んー、無理だよ」

「冒険者が爆裂魔法を習得しようと思うなら、スキルポイントの10や20じゃきかないわよ。十年くらいレベルを上げ続けて一切ポイントを使わず貯めれば、もしかしたら習得できるかもね」

「待てるかそんなもん」

 そりゃそうだよな。

「ふ……、この我がロリっ子………」

 ロリっ子、という単語にショックを受けたっぽいめぐみんはぐったりと項垂れた。

 しかしカズマはそんなめぐみんをフォローするでもなくアクアに話を振る。

「なあ、ホムラ、アクア、ベル。何かないか?お手軽な、ポイントをあんまり使わないスキル」

 そんなこと言われてもなぁ、俺まだスキル使ったことないし。

「私のスキル、ポイント喰うよ」

「俺は自分のスキルが良く分からん」

 まあ、アクアが何とかしてくれるだろ。

「……しょうがないわねー。言っとくけど、私のスキルは半端ないわよ?本来なら、誰にでもホイホイと教えるようなスキルじゃないんだからね」

 なんだかものすごい期待させてくれる。

 でも何なんだろうか、この期待感とともにやってくる不安は…。

「じゃあ、まずはこのコップを見ててね。この水が入ったコップを自分の頭の上に落ちないように載せる。ほら、やってみて」

 どうしよう、不安だけが大きくなってきた。

「さあ、この種を指ではじいてコップに一発で入れるのよ。すると、あら不思議!このコップの水を吸い上げた種はにょきにょきと……」

「誰が宴会芸スキル教えろっつったこの駄女神!」

「ええ―――――!?」

 はぁ、このパーティ、入ってよかったんだろうか。

「あっはっは!面白いねキミ!ねえ、キミがダクネスが入りたがってるパーティの人?有用なスキルがほしいんだろ?盗賊スキルなんてどうかな?」

 突然、横から声が掛けられた。

 そちらを見ると、女性が二人、立っていた。

 カズマに声を掛けたのは、銀髪の少女。

 名をクリスという盗賊だ。

 俺も何度か会ったことがある。

 その隣には、昨日カズマに面接を受けていた変態もいた。

「えっと、盗賊スキル?どんなのがあるんでしょう?」

「よくぞ聞いてくれました。盗賊スキルは使えるよー。罠の解除に敵感知、潜伏に窃盗。持ってるだけでお得なスキルが盛りだくさんだよ。キミ、初期職業の冒険者なんだろ?盗賊のスキルは習得にかかるスキルも少ないしお得だよ?どうだい?今なら、クリムゾンビア一杯でいいよ?」

 そう言えばコイツと一緒にクエスト受けたことあったっけ。

 その時も相手を縛るスキルでたいへん楽できた覚えが。

 昔を懐かしんでると、カズマが返事をした。

「よし、お願いします!すんませーん、こっちの人に冷えたクリムゾンビアを一つ!」

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

「まずは自己紹介をしとこうか。あたしはクリス。見ての通りの盗賊だよ。で、こっちの無愛想なのがダクネス。ん?キミの隣にいるのはもしかしてホムラかい?」

「ああ、そうだ。さっきもいたのに、気づかなかったのか?」

 それはそれでショック。

「いや、まさかホムラがパーティに入るなんて想像できなくてさ。まあそれはそうと、ホムラじゃない方はなんていうの?」

「ウス!俺はカズマって言います。クリスさん、よろしくお願いします!」

 ギルドの裏にある広場に向かった三人についてきた。

 理由は面白そうだったから。

 俺達四人は人気のない広場に立っていた。

 へこんだままのアクアとめぐみんはベルがフォローしている。

「では、まずは《敵感知》と《潜伏》をいってみようか。《罠解除》とかは、こんな街中に罠なんてないからまた今度ね。ダクネスとホムラ、じゃんけんして?」

「?分かった。…じゃんけんポン」

 あ、負けた。

「負けたのはホムラだね。じゃあ、ちょっと向こう向いてて?」

「?ああ」

 とりあえず言われたとおりに後ろを向く。

 そして少したったころ。

コツン

 頭に石が飛んできた。

 イラッとして後ろを向くと、そこには不自然に一つだけタルがあった。

 俺は何も言わずにそのタルに近づく。

「敵感知……。敵感知……!ホムラが怒ってるよ!ねえホムラ!?分かってるだろうけど、これはスキルを教えるためにやってることだからね!?だから怒らないでああああああああああ、やめてええええええ!

 ⁉︎………ね、ねえ、なんで蓋したの?ちょっとホムラ?ねえ、どこ行くの⁉︎」

 転がしていたタルを起こして、上に板と重そうな石を載せる。

 さあ、一時間は反省してもらおうか。

 




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