この素晴らしい世界に混沌を!   作:薄翅蜉蝣

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どうも、七星天道です。

今回はほとんど原作通りに進みます。

それでは、本編どうぞ


第六話 ホムラとクリスと変態野郎

「さ、さて。それじゃあたしの一押しスキル、窃盗をやってみようか。これは、対象の持ち物をなんでもひとつ奪い取るスキルだよ。相手がしっかり握っている武器だろうが、鞄の奥にしまいこんだ財布だろうが、なんでもひとつ、ランダムで奪い取る。スキルの成功確率は、ステータスの幸運値に依存するよ。強敵と相対したときに相手の武器だけ奪ったり、大事に隠しているお宝だけかっさらって逃げたり、いろいろと使い勝手のいいスキルだよ」

 一時間がたち、タルから解放されたクリスが盗賊スキルの説明をする。

 もっとも、閉じ込めたのは俺だが。

 それにしても窃盗スキルは普通にうらやましい。

 カズマの幸運値は高かったはずだから、このスキルは使えるだろう。

「じゃあ、ホムr…いや、キミに使ってみるからね?行ってみよう!『スティール』ッ!」

 なぜだろう?

 クリスがこっち見た瞬間に顔色変えた。

 ただにこっと笑っただけなのに。

「あっ!俺の財布!」

 …気付くと、クリスがカズマの財布を握っていた。

 カズマの持っている中では当たりだろう。

「おっ!当たりだね!まあ、こんな感じで使うわけさ。それじゃ、財布を返…」

 そこでクリスは、いたずらを思いついたような顔をして、こう言った。

「…ねえ、あたしと勝負しない?キミ、さっそく窃盗スキルを覚えてみなよ。それで、あたしから何か一つ、スティールで奪っていいよ。それが、あたしの財布でもあたしの武器でも文句は言わない。この軽い財布の中身だと、間違いなくあたしの財布や武器のほうが価値があるよ。どんなものを奪ったとしても、キミはこの自分の財布と引き換え。……どう?勝負してみない?」

 そこからの流れを大まかに話そう。

 カズマが勝負に乗り、やる気になる。

 カズマは窃盗を覚える。

 クリスはさっき拾ったというたくさんの石を見せ、これが残念賞だ、と言う。

 カズマがクリスから何かを奪う。

 そして今。

「……なんだこれ?」

 カズマが陽にかざしたのは、一枚の白い布。

 結果、カズマは変態だった。

「ヒャッハー!当たりも当たり、大当たりだああああ!」

「いやああああ!ぱ、ぱんつ返してええええええええええっ!」

 出会ってから初めて、クリスがかわいそうだと思った。

 …そして、ダクネスが空気だとも思った。

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 俺、カズマ、クリス、ダクネスがギルドに戻ると、それはもう大変な騒ぎだった。

 アクアのやった宴会芸が人を呼び、その人だかりがまた人を…というようにどんどんどんどん人が増えていた。

 こいつ、これで食っていけるな。

「―――あっ!ちょっとカズマ、やっと戻ってきたわね、あんたのおかげでえらいことに……。って、その人どうしたの?」

 俺たちに気づいたらしいアクアがこっちにやってくる。

「強いて言うならカズマは変態だったな」

「うむ。クリスは、カズマにぱんつ剥がれた上に有り金毟られて落ち込んでるだけだ」

「おいお前ら何口走ってんだ!待てよ、おい待て。間違ってないけど、ほんと待て」

 この変態(カズマ)はクリスのぱんつを剥いだ後、自分のパンツの値段は自分で決めろと言いだした。

 そしてその金額が満足できなかったらクリスのぱんつは変態の巣窟(カズマの家)の家宝になるとも。

 クリスは泣く泣く自分の財布と変態(カズマ)の財布を奴に渡すことで何とか下着を取り返したのだった。

 俺とアクアとめぐみんが若干引いてると、クリスが落ち込んでいた顔を上げた。

「公の場でいきなりぱんつ脱がされたからって、いつまでもめそめそしててもしょうがないね!よし、ダクネス。あたし、悪いけど臨時で稼ぎのいいダンジョン探索に参加してくるよ!下着を人質にされて有り金失っちゃったしね!」

「おい、待てよ。なんかすでに、アクアとめぐみん以外の女性冒険者の目まで冷たい物になってるからほんとに待って」

 わざと周りに聞こえるように言ったクリスの言葉に、周りの冒険者の目がまるで汚物を見るような目に変わった。

 罪人(変態)にはこのくらいの報いは必要だろう。

「このくらいの逆襲はさせてね?それじゃあ、ちょっと稼いでくるから適当に遊んでいてねダクネス!じゃあ、いってみようかな!」

 いいながら、クリスは冒険者掲示板へと走って行った。

「うーん、やっぱりクリスって誰かに似ているような…」

 ベルが思案顔でつぶやく。

 俺には誰のことか全く分からない。

「なあ、それ前も言ってたが、誰のことなんだ?」

「わかんない」

 誰にも似てないと思うんだがな…。

 っと、そうだ

「カズマ、俺ちょっとベルと二人でクエスト行きたいんだがいいか?」

「ん?ああ、別にいいけど」

「サンキュ」

 俺は、この前目をつけていたクエストを受けるために掲示板へ向かった。 

 

 

 




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