今日から鎮守府を平和にします。   作:エマーコール

2 / 11
提督と艦娘とのご対面です。
終わり方雑……。もうちょっとうまくなりたいなぁ。


2話

 とある鎮守府……小さな港に建物、と、鎮守府に必要の最低限のものは取り揃えている模様だ。

 その提督の部屋に、二人の女性がいた。

 一人は左目の部分に眼帯が、もう一人は腋の部分が見える少女。

 腋の見える少女が持っている箒から察するに、どうやら掃除していた模様だ。

 

「……今日から新しい提督が来る、か」

「そうね……どんな人かしら?」

「前の提督よりかは、マシだといいんだけどな」

 

 ゴミ袋片手に、「ゴミ出してくるぜ」と、眼帯の女性は部屋を出る。一人残された少女。残りは提督の机だけの模様で、箒は壁に置いておき、バケツの中にある雑巾を取り出して拭き始める。

 と、動きを止める。机の引き出しが少し気になったからだ。

 

「……そう言えば、前の提督はこの中に資料を入れていたのよね」

 

 思い出したかのように引き出しに手をかけ、開けようとする。が、どうやらカギがかかっているらしく、開けることはできなかった。

 しかもどういう訳だが、引き出しから引き出しまでカギをかけているらしく、厳重に保管されているらしい。

 

「……」

 

 カランカラーン

 

 ベルが鳴る音が提督の部屋に響く。気づいた少女はあわてて雑巾を置いて、急いで玄関へ。

 

「はーい……今開けま……」

 

 ガチャ。

 

 開けた先にいたのは……………

 

 青みのかかった黒髪の少年だった。身長からして、中学生ぐらいだろうか。

 

「…………」

「………あの?」

「……迷子ですか?」

「違います!」

 

 あわてて少年は訂正する。……だが、どうも疑り深い。本当に、この子が提督なのか……?

 

「……え、えっと、本日付でこの基地の提督を任されました―――」

「嘘!?」

「……あ、ははは……まぁ、疑うのも無理はないですよね。ですが……これ」

 

 そう言って少年……提督? が肩に下げているバックから取り出して見せたのは、提督であることを証明するライセンスだ。……どうやら、嘘偽りなく100%に提督らしい。確かに、白い制服に水兵帽と、服装から見れば提督の疑いようはなくなる。だが………。

 ……一体本部は何をやってるの? と、少女はそう思った。

 

「……信用、してくれますかね?」

「……そう、ね。よろしくお願いします。提督さん」

「はい。よろしくお願いします」

 

 二人は律儀に一礼。その後、少女はポン、と手を叩いて少し下がる。

 

「ここで立つのは難でしょうから、部屋に案内します。どうぞ」

「あ、ありがと」

 

 提督はそのまま中へと入り、歩きながらも辺りを見渡した。

 中は昭和の学校を想像させるような木造造り、ただ、外観はレンガで覆われているので意外と快適なのかも。と思っていた。

 

「……こちらです。提督」

「えっと、ここだね……失礼します」

 

 扉を開き、中へ入る。少女たちが掃除していたおかげか、中は結構きれいだった。

 

「今日から提督としてここに就くのか……」

「そうなのですか?」

「うん……今でもちょっと信じられないんだけどね」

 

 提督は荷物を下ろしながら話を続ける。

 

「……本当に、今日からなんだ。今の今まで………う、ううん! なんでもない!!」

「はい?」

「おーい! 大鳳ー! ゴミ捨て終わったぜー」

 

 さらに部屋に眼帯をしてる女性が入ってくる。二人の注目はそちらに集まり、やがて女性も、提督に目を向ける。

 

「………おい大鳳。こいつ……」

「えぇ天龍。提督よ。本日付でここに配属されたの」

「………頼りなさそうだな」

 

 女性、天龍の容赦ない言葉に提督は反論できずに「あはは…」と後ろ手で頭をかく。まさに的を得た発言であり、心の中で若干へこんでいた。

 とりあえず気にしてないふりをしながら、机に向かおうとして、ふと目を止める。雑巾だ。

 

「……あ、もしかして掃除中だった?」

「え? ………あ! あぁすみません! 今すぐに……」

「いや大丈夫だから。これぐらい僕もやれるよ」

「ですが……」

「……じゃ、じゃあ……他の子たちにも挨拶してくるよ」

 

 仕事の邪魔をしてはいけないのか、提督は、肩下げカバンを持ち出して部屋を後にする。

 しんと静まり返る部屋。残った大鳳と天龍は顔を見合わせる。

 

「……一応、マトモ……かしら?」

「そう思うのはまだ早いとは思うけどな。……それに、あの容姿からして、どちらかと言えば不安だなあいつは」

「……そうね」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。