「・・・あの駄神は何やってんだ?」
ダンジョンでの探索を終え、自らのホームへの帰還中、十代半ば程の少年の後ろをこそこそとついていく我らが主神様がいた。
「・・・」俺
「・・・」リュー
「・・・」命
「・・・」リリ
無言だった、誰一人この今、目の前で起きていることに言葉が出なかった。
「・・・犯罪ですね。」
「ギルティ、です。」
「・・申し訳ありません、ヘスティア様。弁護の仕様がありません。」
「とうとうショタに行っちまったかぁ。いい歳して何、発情してんだあの
リューの発言を皮切りに好き放題言いまくる
まるで神様を敬っていない酷い言い草である。
「あ、裏路地のほうに入っていきましたよ。」
「おっ!喰うのか!ある意味で!!」
「「・・・(スッ)」」
「・・・2人ともまずその拳を下ろそうか。」
無言で拳を振りかぶるリューと命、彼なりの冗談だったのだが2人には通じずジリジリとレイトに近付いていく。
「何をやってるんですか・・」
「見ればわかんだろ、襲われかかってんだ。いいから助けろよ、いやホント、マジで。」
「そんなことよりもどうします?ヘスティア様行っちゃいましたけど。」
「そんなことってお前、流石にレベル6と3の奴らに殴られたら無事じゃあすまんのだが。」
「そ・れ・よ・り・も!どうするのか聞いてるんですが!?」
「あー、はいはい姫さんねぇ。どーすっかなぁ」
うーんと顎に手を当て悩み始めると同時にレイトの頭に何かが引っかかった。
そうだ、この感覚は昔にも合った気がする。
そう、そん時は確かリリと出会って―――――
「・・・あの少年」
「レイト様?」
「追うぞ。」
「え?」
「な~んか面白いことが起きそうな気がする。」
あんときと同じなんだったら間違いないはずだ。
さて、なんの適合者なのかねぇ?
「・・わかりました。」
「おう!んじゃ行くと「その前に」――――へ?」
裏路地へと足を進めようと一歩踏み出したところでリリに服の裾を引っ張られ後ろを振り向くと愛らしい笑顔を浮かべているリリ。その後ろでボキボキと拳を鳴らしている2人の戦士が今か今かと待ち構えていた。
「リリは下世話な会話って嫌いなんです。」
「あ~と、マジか」
「じゃあ、お二人様リリの分も入れて強めにお願いしますね。」
「言われなくとも」
「そうするつもりです。」
リューと命が俺の前まで歩み寄る。
背中に変な汗が出てきた気がするが気のせいではないだろう。
だって、2人とも腕に何か巻き付いてるもん。魔力的な何かが出てんだもん。
「で、ほかに言いたいことは?」
「・・・・・や」
「や?」
「や、優しくしてね」
「「却下だ(です)」」
2人の腕が振るわれる、その先にあるのは両頬。
狙いすまされた腕は功を描き、大きなパンッ!!という音と男の悲鳴があたり一帯に響き渡ったのだった。
今日もオラリオは平和である。