魔法戦記リリカル00 ~世界を越えた超兵の話~(改定前)   作:かねごんマークII

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意外な決着で終わった模擬戦。倒れたアレルヤは医務室へと運ばれた。


第09話 自己紹介

アレルヤside

 

 

アレルヤ「…ハッ!此処は!?」

 

目が覚めた瞬間、僕は跳び起きて回りを確認する。全体的に白に統一された部屋、様々なビンを入れた棚がある所を見ると、此処は医務室かな?状況を確認して、気絶する前の事を思い出して気が滅入ってしまう。

 

アレルヤ(はぁ……、まずいなぁ。まさかあの場面でハレルヤが出てくるなんて……)

 

あの後の記憶が無いけれど、間違いなく問題が起きたに違いないだろう。

 

アレルヤ(そうじゃ無かったら僕が医務室のベットに寝てる理由がないし)

 

僕が頭を抱えているとドアが開いて地上部隊の服に白衣を着た金髪の女性と青い犬?が入って来た。

 

?「あら?まだ寝てなくちゃ駄目ですよ、アレルヤさん」

 

アレルヤ「あの…、貴女は?」

 

?「ああ、自己紹介がまだでしたね。私はこの六課の医務官で名前はシャマル、でこっちの狼はザフィーラ。私達もヴィータちゃんと同じ、はやてちゃんの守護騎士です」

 

ザフィーラ「ザフィーラだ。主から話は聞いた、コレからはよろしく頼む」

 

アレルヤ「犬が喋った!?」

 

ザフィーラ「狼だ……」

 

アレルヤ「あ、ゴメン…ところで守護騎士というのは?」

 

シャマル「あら、まだ知らなかったのね。守護騎士というのは…」

 

シャマルさんは守護騎士とはやての関係を簡単にだけど話してくれた。今、目の前にいる彼女と狼、おまけにあのシグナムやヴィータも魔導書プログラムらしい。

 

アレルヤ「普通の人間に見えるけど…こっちの世界に来てからは驚く事ばかりだよ」

 

シャマル「フフフ…とりあえずは体に異常はないですけど念のためにもう少し休んで下さいね」

 

シャマルさんはそう告げるとザフィーラと共に用事があるらしくまた出ていってしまった。

 

アレルヤ「……暇だな……」

 

やる事がないな…。アリオスも無いし。ボンヤリと外を見ているとまたドアが開いた。

 

はやて「おはようさん。なんや、心配しとったけど意外と元気そうやな」

 

はやては多少驚きながらベットの横にある椅子に座った。多分だけどハレルヤの事を聞きに来たんだろうなぁ…。

 

アレルヤ「まあね。………びっくりしただろう?今回の事」

 

いずれ聞かれるなら僕から話しをした方がいいだろうな。本当の事は話せないけど…

 

はやて「はは…まあな?名前はハレルヤ…でよかったかな?」

 

アレルヤ「うん………見ていて分かったと思うけど、僕は二重人格なんだ。二重人格といっても僕達は互いにその存在をちゃんと理解してるけどね」

 

はやて「記憶とかはどうなん?片方が起きてたら片方は寝てる…とかあるんかな?」

 

アレルヤ「ほとんどの場合は僕もハレルヤもどちらが主人格でももう片方は起きていて記憶も共有してる。……時々は片方の意識がなかったりするけどね。今回の模擬戦の時はハレルヤが強制的に僕と替わったから僕の意識がなかったけどね」

 

おかげで何が起きて、どうしてこうなったのか分からないけれど。

 

はやて「なら一応説明するな?あの時、模擬戦に熱くなりすぎたヴィータとハレルヤはお互いに全力を出して戦おうとしたんよ。施設が破壊されそうやったのと、ハレルヤのあの性格がなのはちゃんを刺激してもうてな。…おもいっきりの一撃を二人にお見舞いしてしもうたんよ」

 

アレルヤ「そんなことがあったのか…そうだ!ヴィータはどうなったんだい!?」

 

まさか…ハレルヤが殺してしまったとは思いたくないけど…はやてを見ると彼女は微笑みを浮かべていた 。それを見て僕は最悪の事態にはなっていないのは分かった。

 

はやて「大丈夫、ヴィータは生きとるよ。あのなのはちゃんの一撃を喰らっても1時間もしたらぴんぴんしとったからな」

 

それを聞いて安心した。デバイスの非殺傷設定のおかげでハレルヤが多少は怪我をさせたかもしれないけれどヴィータを殺さずに済んで本当によかった。

 

はやて「ま、今日はゆっくり休んで、明日は新人達と一緒に訓練してもらうからな?」

 

アレルヤ「了解、そういえば新人達に自己紹介してないや」

 

はやて「それも明日にしとき。ほな、私は仕事に戻るからゆっくり寝ときよ」

 

はやては一言、そう言うと医務室を出ていってた。

 

アレルヤ「…ふぅ、寝よう」

 

また暇になった僕は明日からの訓練に備えて寝ることにした。

 

 

ティアナSide

 

 

スバル「ねぇ、ティア。あのロボットの戦い、凄かったね!」

 

ティアナ「はいはい、その話は分かったから、サッサと食べなさいよ」

 

私達はあの模擬戦の後、いつも通りに訓練をして夕食を食べていた。

 

エリオ「でも一体誰なんでしょうか?」

 

キャロ「凄かったですよね、ヴィータ副隊長に互角で戦ってましたし…」

 

私たちの話題は昼間のヴィータ副隊長と謎のロボットの模擬戦で賑わっていたらなのはさんが食事を持ってコチラに向かってきた。

 

なのは「みんな、お疲れ様」

 

四人「「「「お疲れ様です!!」」」」

 

なのはさんは空いていた隣の席に座るとスバルが質問をし始めた。

 

スバル「なのはさん、今日のヴィータ副隊長とロボットの模擬戦の事を聞いてもいいですか!?」

 

なのは「いいけど…何を聞きたいのかな?」

 

スバル「え、と…あのロボットは管理局の新型デバイスなんですか?あと誰が使ってたんですか?あとそれから…」

 

ティアナ「スバル、質問をちゃんとまとめて、一つずつ質問しなさい」

 

まったく…でも興味あるな。少ししか見れなかったけど、あれだけの動きに副隊長と互角にやり合う実力 …どんな人なんだろう。

 

なのは「え〜と、明日みんなに紹介する予定だったんだけど……そうだね。少しだけ教えて上げようか。 名前は明日一緒に訓練する事になるからその時に自己紹介してもらうね。他には…男性で私より背が高くて、20代でみんなや私より年上のカッコイイ人だよ」

 

エリオ「男の人なんだ……なんだか嬉しいな」

 

キャロ「なんで嬉しいの?エリオ君」

 

エリオ「前線で戦う男の人は僕しかいなかったかし、六課は女の人が多いからね」

 

確かにエリオくらいの年頃なら頼れる男の人が近くにいるのは嬉しいことなんだろうな。

 

スバル「ティア!ティア!年上のカッコイイ人だって!楽しみだね!」

 

ティアナ「はいはい、分かったから早く食事を済ませなさい。私はもう食べ終わったわよ」

 

スバル「え!?ティア、早いよ〜!」

 

ティアナ「あんたが遅いだけよ!速くしなさい。待ってるから」

 

まったく。それにしても…年上の男性か。これからは仕事で一年は一緒に戦っていくのよね…。 そういえば…兄さんが死んでもう10年くらいになるのかな…。私、頑張ってるよ兄さん。兄さんを馬鹿に した人達に教えてやるんだ。ランスターの弾丸に貫けないものは無いって!だから…見守っていてね…兄さん。

 

 

フェイトSide

 

 

フェイト「そんな事があったんだね」

 

なのは「本当、びっくりしちゃったよ」

 

仕事を終えた私は食堂でなのはと合流して今日の出来事をお互いに話し合っていた。 特に驚きだったのはアレルヤが二重人格であった事。 そして今日の模擬戦で、アレルヤのもう一人の人格、ハレルヤが出て来てヴィータと互角の戦いを繰り広げた事かな。 映像も見せてもらったけどハレルヤとアレルヤは真逆の性格みたい。

 

フェイト「でも面白い武器を持ってるよね、アリオス」

 

なのは「うん、シールドかと思ったら捕獲用のクロー見たいになったり更にはクロー部分が伸びたり…」

 

フェイト「一瞬の油断が命取りだね。現にヴィータは一回捕まってる」

 

映像は崩れ落ちる瓦礫の中からハレルヤがヴィータに突撃してクローで捕まえた場面になってた。 私でも初見であれをやられたら捕まってしまうだろうな。見ていると戦いが最後に差し掛かっていた。ヴィータもハレルヤもお互いが最後の一撃に全力を込めているのが目に見えてわかる。

 

なのは「あ、この後は…」

 

なのはが何かを言おうとした瞬間、映像からなのはの言葉が聞こえた。

 

なのは《喧嘩ならよそでやってよね!》

 

ピンクの魔力に二人は飲み込まれ、画面がピンク一色に染まった。そこで映像は終わっていた。

 

フェイト「……………なのは?」

 

なのは「にゃははは……やっちゃった♪」

 

熱くなりすぎた二人も悪いけど、警告も無しに撃たれた二人に私は同情してしまった。

 

 

ヴィータSide

 

 

私は一日の仕事を終えてベットに寝転び、今日の模擬戦を思い出していた。

 

ヴィータ「ハレルヤ…か」

 

アレルヤの性格とは真逆でかなり好戦的で口が悪い。だけど…

 

ヴィータ(アタシが一番最初に感じたあの感じとはまったく違った。あの悲しいような、悔しいような感じとは…)

 

なんで初対面のアレルヤに対してそんな気持ちになったのか分からない。それに…

 

ヴィータ「アリオス、だっけか。あのデバイスにも何か変な気持ちになるんだよな。嬉しいような……懐かしいような……ま、考えたってしょうがねぇな。寝よ…」

 

電気を消して目を閉じると疲れていたせいか、すぐに睡魔に襲われて私は眠った。

 

 

アレルヤside

 

 

目が覚めると暗い部屋のなかで薬品の匂いがした。

 

アレルヤ「…………はぁ、そうか。医務室で寝てたんだっけ」

 

体を起こしてベットから出る。医務室は苦手だな………あの頃を思い出してしまうから。

 

アレルヤ「お腹空いたな…」

 

空腹感に後押しされて服を着て医務室を出る。明るい廊下をあてもなく歩く。今は何時だろう?

 

アレルヤ「…?話し声が聞こえる」

 

話し声が聞こえる方に向かうとはやて、なのは、フェイト、そして昼間に模擬戦の前に見た新人達?が話をしながら食事をしていた。

 

フェイト「あれ?アレルヤ、もう身体は大丈夫なの?」

 

アレルヤ「あ、ああ。大丈夫。心配かけたね」

 

はやて「でも、どないしたんや?こんな時間に起きてくるなんて」

 

壁に掛けられ時計をみると夜の9時を回ったところだった。

 

アレルヤ「いや、何だか目が覚めてさ。何か食べようと思ったんだけど……間に合わなかったみたいだね 」

 

食堂の厨房はすでに暗くなっていて人の気配がなかった。

 

はやて「なんや、お腹がすいたんか。なら、私が作ってあげようか?」

 

アレルヤ「はやて、君は料理が出来るのかい?」

 

はやて「まぁ、女性としてのたしなみや。すぐに作るから楽しみに待っといてな〜」

 

はやては楽しそうに笑いながら厨房に入っていった。

 

アレルヤ「はやての手料理か。少し楽しみかな」

 

?「はやてちゃんの料理はとても美味しいですよ〜!」

 

聞いた事のない声の方に顔を向けると、そこには身長が30センチ位の長い銀髪の人形?が食事をしていた 。…て、

 

アレルヤ「今、喋ったのは君かい?」

 

?「そうですよ〜。はじまして、はやてちゃんのユニゾンデバイスのリィンフォース・ツヴァイと申しま すです!気軽にリィンと呼んで下さい!」

 

アレルヤ「あ、あぁ。僕はアレルヤ・ハプティズム、よろしくね。あと僕の事もアレルヤと呼んでくれ 、リィン」

 

リィン「はい!こちらこそよろしくです!アレルヤ」

 

小さな、けれどとても元気な女の子と握手(正確には僕の人差し指をリィンが握っている)を交わす。何だか………何でも有りだよね。魔法の世界って。

 

なのは「あの、アレルヤ…さん?」

 

なのはを見るとなんだか申し訳なさそうにこちらを見上げてくる。………そうだった、彼女にはハレルヤが迷惑をかけたんだった。

 

アレルヤ「なのは、その……昼間はハレルヤが迷惑をかけてしまったね。替わりにだけど僕から謝っておくよ、ゴメン」

 

なのは「いえ!私もごめんなさい。二人を止めるためとはいえ、少しやり過ぎちゃったから…」

 

僕たち二人の間に気まずい空気が流れはじめた。……話題を変えようと辺りを見回すと一人の男の子と目が合った。

 

アレルヤ「そうだ、なのは。彼らが新人達なのかい?」

 

なのは「あ、はい、そうですよ。本当は明日の朝に自己紹介をしようかと思ってたんだけど…ちょうどい いからここで自己紹介しちゃおうか。4人共、こちらが話してた民間協力者でアレルヤ・ハプティズムさんだよ」

 

なのはの言葉に新人達4人は立ち上がりそれぞれが敬礼と同時に自己紹介を始めた。

 

?「ティアナ・ランスターニ等陸士です」

 

?「スバル・ナカジマニ等陸士です!」

 

?「エリオ・モンデュアル三等陸士です!」

 

?「キャロ・ル・ルシエ三等陸士です」

 

4人は夜にも関わらず元気がよかった。

 

アレルヤ「あらためて自己紹介をするよ。アレルヤ・ハプティズムです。よろしくね」

 

4人と握手を交わす。そこでちょうどはやてが料理を運んできた。

 

はやて「おまたせ〜。簡単なものやけど作ったで〜。アレルヤの口に合えばええけど…」

 

料理は野菜炒めとご飯、ワカメスープだった。

 

アレルヤ「ありがとう、はやて。では、いただきます」

 

 

はやてSide

 

 

アレルヤ「ごちそうさま。美味しかったよ、はやて」

 

はやて「当たり前や、小さい頃から料理してるんや、まずかったら目もあてられんよ」

 

ふぅ〜、アレルヤの口に合ってよかった〜。正直、男の人に手料理なんて作ったことなかったし、緊張し たな〜。

 

アレルヤ「はやては将来はいいお嫁さんになれるよ」

 

はやて「いやいや、今は彼氏すらおらんからな〜。なんならアレルヤがもらってくれへんか?」

 

私を緊張させたバツや、慌てさせたろ。

 

アレルヤ「いいよ」

 

はやて「そうか〜、ええんか……………て」

 

その場の全員「「「えええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」」」

 

嘘!?慌てさせるつもりがなんや変な方向に!?いや、待て!落ち着け、私!ああ〜、駄目や!?自分がめっちゃ混乱してる!

 

はやて「あ、あはははは〜〜じ、冗談なんやけどな〜〜なんて?」

 

アレルヤ「はは、思った通りだ、僕をからかおうとしたね?」

 

は!?しもうた、逆に引っかけられた!するとアレルヤが頭を撫でてきた。うぅ、恥ずかしい…。

 

アレルヤ「まぁ、はやては美人だからほっといても男から寄ってくるさ。けど、悪い男には引っ掛からないようにね?それじゃ、おやすみ、みんな」

 

アレルヤは私の頭を撫でた後、食堂をでていった。

 

はやて「は〜〜〜、焦った〜〜〜!」

 

なのは「あの返事にはびっくりしちゃったよ」

 

フェイト「はやてが見事にカウンターをかえされたね」

 

はやて「でも、このままじゃ終われへん!絶対にアレルヤをギャフンといわせたる!」

 

決めた!絶対にアレルヤを顔が真っ赤になるまで焦らせたる!胸に新たな決意を宿して私は食堂を後にした。

 

おまけ

 

ヴィータ「あのままやってたらあたしが勝ってたね」

 

ハレルヤ「ハハハ!冗談はその体型だけにしとけよ、ヴィータ!」

 

ヴィータ「………………死ねぇぇえ!!」

 

ハレルヤ「ひゃはははは!!」

 

その後、賭けの件でまた戦い始めた二人。しかしまたもやなのはに撃墜された事により賭けの件は無効となったそうな。めでたし、めでたし。

 

ヴィータ「ちくしょ~…高級アイスが~!!」

 




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