魔法戦記リリカル00 ~世界を越えた超兵の話~(改定前) 作:かねごんマークII
アレルヤside
あの会議から数日後、僕とはやて、なのは、フェイト、シャマルにフォワード4人はホテル警護の為にヘリに乗って移動していた。その間に隊長達から今回の任務が説明される。
はやて「今回の任務はオークションが開かれるホテルの警護、なんでオークションで警護が必要なんかというと…」
フェイト「このオークションにはロストロギアの出展もあるんだ。もちろん、管理局が安全だと認定したロストロギアなんだけどね」
なのは「それでもそのロストロギアにガジェットが反応して襲撃して来るかも知れない」
はやて「せやから昨日の晩にシグナムとヴィータには先に現地入りしてもらって警護してもらってる。今回の配置についてはフォワードの4人とシャマルはシグナム達と一緒に外の警護。なのは隊長とフェイト隊長にうちとアレルヤは内部の警護を担当するからな」
全員「「「「了解」」」」
スバル「シャマル先生、その鞄はなんですか?」
任務の内容が分かったのでスバル、というかフォワードの4人は鞄の中身が気になってるらしい。
シャマル「隊長達とアレルヤ君のお仕事着よ」
ティアナ「アレルヤさんもですか?」
アレルヤ「ああ、僕の着替えだと思うよ。内部警護だからこの陸士の制服は駄目なんだって」
どうやらみんな納得したらしい。ヘリの窓から外を見る、…いい天気だな。
アリオス<いいですか、ケリュケイオン。私達は主を守る為に……>
ケリュケイオン<はあ…>
なんか………アリオスがケリュケイオンに講義してるし。どこまで人間くさいんだろうか?
レイジングハート<アリオス、新人にそこまで求めるのは酷ですよ>
そこにレイジングハートまで加わる。なんだ、この状況。
アリオス<ですがレイジングハート、彼らが新人だからこそ今のうちに言っておく必要があるのでは?>
レイジングハート<新人は覚える事が沢山あります。最悪、今言ったことは忘れ去られるかもしれない。私だったら今、教えるよりも余裕が出来た頃に教えてメモリーに刻み付けます>
アリオス<それも有効でしょう。ですがそうやって後回しにしてしまって自分の主に被害がおよんでしまっては本末転倒ですよ>
クロスミラージュ<先輩方のお話……、勉強になります>
ストラーダ<……私もクロスミラージュに賛同する>
ケリュケイオン<だったら誰か代わりに相手をして下さいよ。聞いてる私はしんどいんですよ>
マッハキャリバー<それは嫌、だって面倒くさいですし>
クラールヴィント<やれやれ……みな、元気がいいのはいい事ですが……騒がしいことです>
バルディッシュ<………ZZZ……>
ストームレイダー<あの…静かにしてもらえませんか?>
段々とカオスな空間になりつつあるヘリの中。バルディッシュは我関せずらしい……というか寝てないか?
なのは「にゃはははは、面白いね!」
フェイト「バルディッシュ……何で無口なんだろう……」
はやて「はぁ〜〜〜……うちもリィンを連れてくればよかったわ〜」
シャマル「は、はやてちゃん……」
隊長達は賑やかだ。なのはに関してはつぼに嵌まったらしい…。
スバル「クロスミラージュはティアに似てるね」
ティアナ「それを言ったらマッハキャリバーはあんたの性格にそっくりよ」
エリオ「ケリュケイオン……なんだか大変そうだね」
キャロ「ストラーダはエリオ君みたいに真面目だよね」
4人のデバイスはそれぞれの持ち主に似ているみたいだし。
ヴァイス「やれやれ…賑やかなことで…」
ホテル・アグスタに着くまでヘリの中は騒がしかく、とても賑やかだった。
ホテル・アグスタ内部
ヘリから降りた後、みんなはそれぞれの配置に散らばっていった。僕はシャマルから渡された鞄を持って割り当てられた部屋に行き、服を着替えていた。
アレルヤ「ふぅ…こんなものかな…。どうだい?アリオス」
アリオス<お似合いですよ。髪はオールバックにしてみてはどうですか?>
アレルヤ「そうかい?……こんな感じ、かな?」
アリオスに指摘を受けながら身なりを整えていく。陸士の服の時も思ったけど…スーツなんて着ることが無かったからなぁ…。
アリオス<バッチリですね。後は甘い言葉の一つや二つくらい言えればマイスターは女性に大人気に間違いなしでしょう>
アレルヤ「ははは……。そろそろ時間だし、行こうか。女性を待たせてはいけないだろうし」
アリオス<了解しました、マイスター。紳士の態度を心得てますね>
妙なテンションのアリオスの言葉を流しつつ、アリオスをスーツの内ポケットに入れて部屋を出る。
待ち合わせ場所のロビーに来たけどはやて達はまだ来てないみたいだ。
アレルヤ「まだ来てないみたいだね…待っていようか」
近くにあった柱に寄り掛かり目を閉じる。…何だか眠くなってきたな…少し疲れてるのかな……。
?「すまない、休んでいる所を申し訳ないが青年、君に頼みたいことがあるのだが…」
目を開けるとそこにいたのは僕と同い年くらいで黒い髪に瞳、僕と同じくらいの身長の青年が立っていた。
アレルヤ「…誰ですか?」
?「ああ、すまない。私はカイゼルと言う者でな、君に少し頼みたい事があるんだ」
僕に頼みたい事?……とりあえず悪い人ではなさそうだし…手伝ってあげるか。
アレルヤ「…僕も人を待ってますから、すぐに終わる用事なら手伝いますよ」
カイゼル「ありがとう!直ぐに済む、こっちに来てくれ」
彼について行くと何人かの男の人が荷物を部屋に入れようとしているのが見えた。けど……
カイゼル「実はオークションの一つが大きい品物でね、リヤカーが引っ掛かってしまったんだ。だから男性を集めて荷物を部屋に押し込んでしまおう、という訳なんだ」
アレルヤ「なるほど…、わかりました。それなら早く部屋に入れてしまいましょう」
僕を含めた男性数人で荷物を押し込むとリヤカーの引っ掛かりが外れたのか案外とすんなり入ってくれた。
カイゼル「ふぅ、これでよし。協力に感謝する、おかげで助かった」
カイゼルは頭を下げてきた。律儀な人だな。
アレルヤ「いや、たいしたことでもなかったし、これくらいなんてことは無いですよ。それじゃ、僕はこれで」
カイゼル「あ、待ってくれ!君の名前を教えてくれないか?今は忙しいから無理だが、また会うことがあればお礼がてらに飯くらい奢りたいからな」
そう言いながらカイゼルは手を差し出してきた。別にお礼なんて気にしなくていいのに…本当に律儀な人だ。
アレルヤ「僕の名前はアレルヤです。荷物を押し込んだだけだからお礼なんていいですよ」
カイゼルの手を握り握手をする。
カイゼル「アレルヤか…お礼は私がそうしたいからするだけだ。気にしないでくれ。それじゃ、また何処かで」
アレルヤ「うん、それじゃ、また機会があれば」
そう言ってカイゼルと別れ、僕は待ち合わせ場所に戻る。はやて達を探すが姿はまだない。受付に聞いたがまだ見ていないそうだ。
アレルヤ「よかった。まだ来てなかったみたいだ」
アリオス<もし遅れでもしたら八神部隊長に何を言われるか分かったものではないですからね>
はやて「誰が何やって?」
その声に振り向くとそこにはドレスを着飾ったはやて、なのは、フェイトがいた。
アレルヤ「何でもないよ、はやて。3人とも誰か解らないほど綺麗だね」
取りあえず、アリオスの発言をごまかそう。
なのは「む〜…それは普段は綺麗じゃない、ということなのかな?」
さ、3人の笑顔がなんか怖いんだけど……
アレルヤ「いや…普段は綺麗というより可愛いと僕は思うけど」
フェイト「あ…ありがと……//」
先程と違って今度は3人とも顔を真っ赤にして俯いてしまった。何か変な事を言ったかな?
アリオス<マイスターは天然で女性を口説けますね>
アレルヤ「?、それより……エスコート致しましょうか?美しいお嬢さん方?」
3人「「「よ、よろしくお願いします…//」」」
?、なぜ敬語なんだろうか…。!、そうか、場所が場所だしはやて達はそれなりに高い階級だし…僕もしっかりしないと。
アレルヤ「了解、では参りますか」
隊長Side
なのは「ひさびさにこんな服を着たね」
フェイト「うん、普段はずっと仕事着だからね」
はやて「くふふ…、この姿ならアレルヤも動揺するやろ…楽しみやな〜〜」
3人でドレスに着替えてロビーに向かう。仕事で来てるのにドレスの理由、それは管理局の宣伝みたいなものだ。
なのはとフェイトは管理局内外でとても有名だ。雑誌の表紙や特集が組まれるほどだ。
はやても美少女ではあるがむしろヴォルケン・リッターの長、最後の夜天の主として管理局内で有名である。その3人は美少女であるが故に、今日のように著名人や有名人に管理局の宣伝みたいな事をやらなければならなかった。
はやて「ま、暗く考えてもしょうがないし、アレルヤをからかって満足しよ〜」
なのは「はやてちゃん…」
フェイト「凄く生き生きしてるね…」
ロビーに着いた3人はアレルヤを探す。彼は身長が高いからすぐにみつかった。
アリオス<もし遅れでもしたら八神部隊長に何を言われるか分かったものではないですね>
後ろから静かに近づく三人。どうやらアレルヤとアリオスは、はやての話をしているらしい。
はやて「誰が何やって?」
声をかけられて振り向くアレルヤ。3人は思わず見惚れた。普段は髪を伸ばしたままの大人しい雰囲気のアレルヤが髪をオールバックにしていたのであまりの変わりように驚いてしまった。
なのは(うわ、カッコイイ…//)
フェイト(なんだか…胸がドキドキする…//)
はやて(は〜〜〜……男前やんか//)
アレルヤ「何でもないよ、はやて。3人とも誰か解らない程に綺麗だね」
むむ、それは聞き捨てならないな。
なのは「む〜…それは普段は綺麗じゃないということなのかな?」
アレルヤ「いや、普段は綺麗というより可愛いと僕は思うけど」
そう言われては怒れない、むしろ嬉しいな。
フェイト「あ…ありがとう…//」
うあ〜〜、今の私たちの顔、絶対に真っ赤だよ〜〜
アレルヤ「それじゃ、エスコート致しましょうか?お嬢さん方?」
はやて「よ、よろしくお願いします…//」
あかん、無理や、降参や。うちはアレルヤには勝てへんわ。思わず敬語でしゃべってるし。
アレルヤ「了解、では参りますか」
そうして私たちは会場に入った。
スカリエッティSide
ジェイル「ふむ……機動六課はホテル・アグスタにいるのか……」
私は椅子に座りながら考える。
どうしたものか……あそこで行われるオークションには私の研究意欲を刺激する物が出るからどうしても欲しいのだが……
ジェイル「とりあえず欲しい物はルーテシアとゼストに頼むとして、ガンダムはどうするべきか……」
ガジェットでは相手にならないだろうし、ジンクスでも心許ない……なら……
ジェイル「アレを使ってみるのも一興かな……ウーノ、いるかい?」
ウーノ「お呼びですか?ドクター」
暗い通路から一人の女性が歩いてくる。彼女の名前はウーノ、私の作品の一人で研究の助手や研究所の維持、金銭管理を任せている
ジェイル「アレの2番機を出すよ。準備してくれ」
ウーノ「よろしいのですか?アレは製作にそれなりに金額が張ったのですが…」
ジェイル「ふふ、構わないさ…2番機には六課のガンダムの相手をしてもらうからね……相手のデータを取るにもうってつけさ」
それに2番機にはあの装備が付いている。あの装備にどう対応するのか……
ジェイル「是非とも機動六課には頑張って欲しいものだ…特にプロジェクトFの遺児とあのガンダムにはね……くくくく……はははははは!」
ウーノ「はぁ……、またやりくりしなきゃならないわね」
彼女の独り言が聞こえたが私は笑って聞こえないふりをした。
ティアナSide
ティアナ「はぁ……やっぱり私は凡人よね…」
最近、暇になったりするとよくこの考えが頭をよぎる。何で私は機動六課に招かれたのか…、隊長達のような強さは当たり前だけど私にはない。キャロのような特殊な魔法も使えないし、エリオやスバルのように強くもない。
ティアナ(少し位の自主練じゃ駄目ね。もっと頑張らないと…)
少しだけどなのはさんの訓練が終わった後、私は自主練をしていた。けれど…
シャマル『緊急連絡、こちらに向かってガジェットが接近してくるのを確認したわ。総員で迎撃体制、フォワードの4人はホテルの警護に専念、離れている敵はシグナム達で対処して』
後ろにいたら何も出来ない…もっと戦って経験を積まないと!
ティアナ「シャマル先生、私にもガジェットの配置を教えてくれませんか?今後のためにもいろいろ学んでおきたいんです」
シャマル『わかったわ。クロスミラージュにデータを転送しておきます。けれど…無茶はやめてね』
ティアナ「大丈夫です。こんな時のために訓練してるんですから」
こんな時のために練習した武装を試す絶好の機会なんだし…やってみせる!私は近くにあったオブジェの上に移動する。
ティアナ「クロスミラージュ、スナイパーライフルでいくわよ。スバル達が合流するまでここから仕留めるわ」
クロスミラージュ<了解、マシンガン形態に変型後、スナイパーライフル形態に移行します>
クロスミラージュが変形してスナイパーライフルになる。ただアリオスのくれたデータ通りだと使いにくいのでスコープを取り付けて目標を直接狙うようにシャリオさんに改造されている。私は姿勢をとると木々の間を飛んでくるガジェットに狙いをつける。
ティアナ「訓練ではあまり使わないけど……あるのなら使わないと……ね!」
目標をスコープに捕捉して引き金を引く!うまく当たったのかガジェットが爆発した。
ティアナ「よし……次!」
私はスバル達と合流できるまでの間にガジェットを牽制しつつ撃破していった。
アレルヤSide
会場内でなのは達と別れた僕はシャマルからの連絡でガジェットの襲撃を知ったのでアリオスから現在の状況を確認していた。
アレルヤ「みんな上手く立ち回ってるみたいだね」
アリオス<はい、特にティアナとキャロはシールドビットとスナイパーライフルを上手に扱えてますね>
今のところはガジェットしか現れてないか……一応オークションの品物を警護しに行こうかな…
カイゼル「アレルヤ!君もオークションの参加者なのか?」
後ろから声をかけられて振り向くとさっき別れたカイゼルともう一人、緑の髪の長い人の良さそうな青年が立っていた。
アレルヤ「カイゼル、君こそオークションの参加者なのかい?」
カイゼル「まぁ暇つぶしにね…、こういう場所はいわゆる顔見せも兼ねてるからな」
そう言って肩をすくめるカイゼル。どこかの御曹子なのかな?
アレルヤ「いろいろ大変そうだね……。ところで、そちらの方は?」
カイゼル「ああ、彼はヴェロッサ・アコース、私の友達だ。ヴェロッサ、彼はアレルヤ、さっき困っていたところを助けてもらったんだ」
ヴェロッサ「はじめまして、紹介にあった通り、カイゼルの友達のヴェロッサという者だ。よろしくね、アレルヤ君」
人のよさそうな笑みでヴェロッサが手を差し出してきたので僕はその手を握り返す。
アレルヤ「アレルヤ・ハプティズムです。こちらこそよろしく」
ヴェロッサと握手を交わすとカイゼルが笑顔を浮かべて僕達の間に入って肩を組んできた。
カイゼル「これで私達3人は友達だ!それを祝して乾杯といこうじゃないか!」
その手には3つのワイングラスとワインのボトルが握られていた。いつの間に取りに行ったんだろう?
ヴェロッサ「いいね、さすがはカイゼル。アレルヤ君は酒は大丈夫かい?」
アレルヤ「少しだけね。今は仕事中だから…」
カイゼル「仕事?何の仕事だい?」
う〜ん、上手くはぐらかさないと…任務の事を話たらはやてに怒られるだろうし……
アレルヤ「美しいお嬢さん方のエスコートかな」
次の瞬間、カイゼルとヴェロッサの目が光った……気がした。
ヴェロッサ「美しいお嬢さんか。是非お目にかかりたい、どこに居るんだい?」
カイゼル「俺も興味があるな…アレルヤが言うくらいだ。どれくらい美人なんだ?」
アレルヤ「どれくらいと言われても…」
何だか火に油を注いでしまったようだ。
はやて「アレルヤ、こんな所に居たんか」
なのは「もう、集合時間になっても来ないから捜しちゃったよ」
フェイト「?、アレルヤ、そちらの方達は?」
なんてタイミングだろう。はやて達からこっちに来るなんて。
はやて「ん〜〜?ヴェロッサやんか。なんやアレルヤと知り合いになったんか?」
ヴェロッサ「や、やあ、はやて。アレルヤとは…その、どういう関係なんだい?」
はやて「アレルヤは六課の仕事仲間や。今日の任務、オークション会場の警護でついてきてもらったんよ」
なんだ、ヴェロッサとはやては知り合いなのか。
カイゼル「はじめまして、美しいお嬢さん。私の名はカイゼル、お見知り置きを」
なのは「は、はぁ…」
カイゼルはなのはを口説いてるよ。手が早いね。
フェイト「あ、あのね。アレルヤ、私のドレスどうかな?//」
そう言われて僕はフェイトの方を振り返る。
ハレルヤ「は〜ん…その姿は俺を誘ってんのか?フェイト」
アレルヤ(また勝手に替わってるし…最近は特に多いよね)
フェイトには悪いけど、僕は呆れながら様子を見ることにした。
フェイトSide
フェイト「ハ、ハレルヤ!?なんでいきなりアレルヤと替わってるの!?」
どうして私と話をしたりするときはハレルヤが出て来るんだろう…
ハレルヤ「いい女が目の前にいるんだぜ?そしてその女は俺が気に入った女だ。出ない理由がないだろうが」
いい女……は!?、ダメだよ私!彼の言葉に惑わされちゃダメ!
フェイト「そ、そんな事を言われても嬉しくなんかないもん…//」
ハレルヤ「顔が真っ赤なヤツが言う台詞じゃ〜ねぇな〜」
う〜〜〜//、どうしてそんなに人の揚げ足取りをするかな〜〜。おまけにいつも嫌な笑顔で笑ってるし……
ハレルヤ「俺は骨董品なんざに興味はねぇ、そんなものより目の前のいい女をモノにする方が断然いい」
ハレルヤSide
目の前のフェイトは顔を真っ赤にしてワタワタしてやがる。ククク…おもしれぇ。
アレルヤ(ハレルヤ、ほどほどにしといてよ。後が大変なんだから)
ハレルヤ(アレルヤ、そんな事は俺の知ったことじゃねぇな。フェイトは俺の女にするって決めてんだよ。だから少し黙ってろ)
そう言うとアレルヤは黙った。さて、フェイトをいじるか。
ハレルヤ「フェイト、この前の返事をまだ聞いてなかったな、今ここで聞かせろ」
フェイトを壁に追い詰めて腕を壁ついて逃げ道を塞ぐ。これでフェイトは逃げられない。
フェイト「うう……ひ、卑怯だよ、私が逃げられないようにしといて……」
ハレルヤ「オイオイ、獲物は追い詰めて、逃げられないようにして、じっくりと味わうのが常識だろ?」
顔をフェイトに近づけて耳元で囁く。フェイトは押し返そうとしてるが耳元で息がかかると力が抜けていった。後少しだな……
ハレルヤ「ちょうどホテルに居ることだし…何なら部屋でも」
アリオス<マイスター・ハレルヤ、シャマル女医からの連絡です。擬似GNドライブを掲載したアンノウンを確認した……との事です>
チッ!またいいところで邪魔が入ったか……
フェイト「はっ!?また流されるところだった!」
アレルヤ(ぐ……何だ、頭になにか…!)
フェイトは正気を取り戻しちまうし……おまけにアレルヤはなんか干渉を受けて不調だしよ……
ハレルヤ「ハ!俺達の脳量思波に干渉してくるなんてよ………イイゼ、相手が呼んでんなら行ってやろうじゃねぇか!」
売られた喧嘩は倍にして返してやるぜ!
はやて「はぁ………またハレルヤか」
振り返るとタヌキ女がいた。フェイトは俺の隙をついてそそくさとタヌキ女の後ろに隠れちまった。
ハレルヤ「あ?タヌキ女か、俺は敵を叩きに行くからな。こっちはお前らでどうにかしろや」
はやて「またタヌキ女って…………まぁええわ、言われんでもどうにかするわ。はよう行って敵をさっさと倒してきぃや」
ハレルヤ「ハ!話が早くていいな!フェイト、続きはまた今度だ!」
俺は女達をおいて外へ向かう。
ハレルヤ「ひさびさの戦いだ、ぶちのめすぞ!」
アリオス<了解しました、マイスター・ハレルヤ>
そんじゃ…ぶっ殺しに行くかぁ!
シグナムSide
シグナム「ふん…他愛のない…我が剣、そしてベルカの騎士の前に数は意味がない」
シャマルの指示通り、ここら一帯のガジェットは全て切り伏せた。
シグナム「この辺りはもういいか、他の者の援護にでも…っ、殺気!」
私は気配を感じると同時にその場から前に跳び、追撃に備えて体を反転させながら着地する。
シグナム「?!、なんだ…アレは?」
何か白い小刀のようなモノが赤い霧を撒き散らしながら私のいた場所を勢いよく通過した。
シグナム(あのままあの場にいたら死んでいたな……)
その白い小刀は空に舞い上がる。その先にいたのは……
シグナム「な!ガンダムだと!?」
アレルヤのアリオスとは違うオレンジと白でカラーリングされたガンダムが擬似GNドライブからでる赤い霧を撒き散らしながらそこに浮いていた。
そのガンダムは右肩の大剣をその手に握ると私に向かって突撃して来た!
シグナム「チッ!やはり敵か!」
私もレヴァンティンを構え、ヤツに向かって跳躍する。
シグナム「ハァ!」
私の掛け声と同時に互いの剣がぶつかり合い火花が散る。そしてその場で何度か切り結ぶ。
シグナム「なかなかやるな……しかし!」
私はヤツの横からの一撃をわざと力を抜いて弾き飛ばされてやると、レヴァンティンを一度鞘に戻して居合の姿勢をとり、カートリッジをロードする。
シグナム「少し考えが甘い。そしてくらうといい、我が一撃を………飛竜、一閃!」
剣を鞘から抜き放ち、炎を纏った連結刃はガンダムへ向かっていく。
が次の瞬間、ヤツは大剣を私に向けて投擲してきた!
シグナム「クッ!あれだけの大剣を投擲するとは!」
連結刃での攻撃を一時中断。かろうじて避けると次は先程の小刀のようなモノを飛ばしてくる。
シグナム「そんな貧弱な武装で勝てると思ったか!」
私はレヴァンティンを鞭のように操り、ヤツの飛ばしてきた小刀を切り落とそうとした…がそれは突然、機動を変えて射撃してきた!
シグナム「チッ、小細工を!」
もしや、ヤツはアリオスと同じようなデバイスなのだろうか…。
だがヤツは私に考える暇すら与えないかのように攻撃してくる。
シグナム「クッ……私が後手にまわってしまったか…」
ヤツの攻撃が少しづつだが確実に鋭くなってきている……。
私は鞘と剣を使ってヤツの小刀からの攻撃を防ぐ。そして小刀が一つだけ私の頬を掠めた。
一瞬の隙、だがこの場においてその隙は致命的だった。ガンダムから目をはなしてしまったのだ。
シグナム「しまった……!どこにいった……?」
今だに小刀が空を飛び回り注意しなければならないので自然と視界が制限されてしまう。
フ…と影が私におりた。
シグナム「上か!!」
ヤツは大剣を振り下ろしながら落下してきた。
私は上からの一撃を剣と鞘を交差させて大剣を防ぐ、…がヤツは逆宙返りの要領でレヴァンティンを蹴り上げ、私の防御が崩れた瞬間に勢いをつけた右足で私の腹に蹴りを叩きこんだ。
そして私はそのまま地面に背中から叩きつけられてしてしまった。
シグナム「カハッ………!くそ……私は……負ける訳には……」
叩きつけられた衝撃で私はうまく息が出来なくなり、その間にヤツは小刀を腰のホルダーに収めると地面に降り立ち、こちらにゆっくりと歩いてきた。
シグナム「(なんとか立たなくては……だがダメージで体に力が入らない……!)こんな、ところで、やられる訳には……!」
せめてヤツに一撃を、と思ったがレヴァンティンをヤツに蹴り飛ばされてしまった。
そしてヤツの大剣が私の首筋にあてられた。もはや、ここまでか……。
シグナム「申し…訳ありま…せん、主はやて。私は…ここまでのようです」
ヤツが大剣を振り上げ、私の首を切り落とそうとしたその時、ヤツの頭に雷を纏った青い槍が直撃してヤツが吹き飛ばされた!
それと同時に私を守る様に白いシールドビットが飛んできた。
エリオ「大丈夫ですか!シグナム副隊長!」
キャロ「助けに来ました!」
シグナム「お前達……っ…助かった、礼を言うぞ」
痛む体を起こし、辺りを見回すがあのガンダムはすでに離脱したらしくエリオがヤツに投げたストラーダだけが残されていた。
私はエリオに支えられながらなんとか立ち上がり、キャロが取って来たレヴァンティンを受け取る。
シグナム「ぐ……ティアナとスバルはどうした?あっちにも敵がいた筈だが…」
エリオ「はい、僕たちもティアナさんの指示で合流しようとしたんですけど……」
キャロ「途中で通信と念話が繋がらなくなってしまったんです。ですからエリオ君と相談して最後に位置の確認ができたシグナム副隊長の援護に行こうと決めてこっちに来ました」
私は感心した。小さきながらも冷静に判断した二人、これも高町の訓練の成果か。
シグナム「そうか…。お前達の素早い判断のおかげで私は命をつなげることができた。ありがとう。……しかし、通信も念話も通じないとは……シャマル、聞こえるか?シャマル!」
応答はなし……本当に通信も念話も駄目か……関係があるとすればあのガンダムくらいだが……。
シグナム「二人とも、とりあえずホテルの方に戻るぞ。嫌な予感がする」
エリオ・キャロ「「はい!」」
私達は急いでホテルに戻る事にした。
ティアナSide
ティアナ「このガジェットの動き……有人操作!?」
私達はいきなり転移されて来たガジェットに苦戦していた。スバルとはすぐに合流できたけど直後に敵側のジャミングがかかり、エリオ達の位置が解らなくなった。
ティアナ「スバル!気をつけなさい!こいつら有人操作されてるから動きが素早いわよ!」
スバル「わかった!!」
物影に隠れながらクロスミラージュでガジェットを撃ち抜こうとしてるけど………
ティアナ「く……、単発では避けられる……魔力はなるべく節約したいけど…仕方ないか。数で攻めて一気にいくわ、クロスミラージュ、カートリッジロード!」
クロスミラージュ<了解、カートリッジ・ロード、マシンガン連射モード>
薬莢を排出してクロスミラージュをマシンガン形態で双銃して魔法弾をばらまく。次々と爆発していくガジェット、やっぱりこちらの方が有効だったわね。
ティアナ「スバル!残りを一気に殲滅するわ。クロスシフト、いくわよ!」
スバル「オッケー!行くよ、マッハキャリバー!」
マッハキャリバー<了解です、相棒>
スバルがガジェットの隙間をウイングロードで駆け抜けていくとそれを追い始めるガジェット。
ティアナ「よし……いくわよ、クロスミラージュ!」
クロスミラージュ<了解しました、マスター。あまりご無理をされませんように>
ふん、多少の無理をしなくちゃ強くなんてなれないわよ。カートリッジをロードして私は自分のまわりに沢山の魔力弾を作り、タイミングをはかる。
ティアナ「よし、頃合いね。クロスファイヤー………シュート!」
物影から飛び出て一気に魔法弾を放つ。次々とガジェットに当たり、ガジェットが爆発していくが一発だけ弾道がそれてスバルの方に……!!
ティアナ「スバル!避けて!!」
スバル「へ?」
駄目!間に合わない!
次の瞬間、スバルのいたところで爆発がおきる。私は数歩後ずさる。認めたくない、私がスバルを撃ってしまったなんて………。
ティアナ「私は……なんて事を……」
次の瞬間、爆煙の中からウイングロードを使ってスバルが現れた。
ティアナ「え、どうして………」
スバルも不思議そうに私を見ている。一体なにがおきたんだろう?
煙りが晴れていくと、そこにいたのはアリオスをセットアップしたアレルヤさんだった。
アレルヤ・ハレルヤSide
僕はフレンドリーショットをしたティアナを見る。彼女はかなり驚いていた。
ハレルヤ(ほっときゃいいのによ。アレルヤさんは優しいことで)
アレルヤ「(ほっとくわけにはいかないさ、ハレルヤ)ティアナ、スバルと一緒にホテルの防衛に専念してくれないか?」
ティアナ「!!」
スバル「アレルヤさん、今のはその、作戦だったんです!」
スバルの言い訳は苦しいものがある。あれは誰が見ても明らかにミスショットだ。
アレルヤ「僕に君達を指揮できる権限はない、けどそう言って今の事を見逃すわけにもいかないよ。それに今の状況は無理してでも敵を倒さなくちゃいけなかったかい?」
黙り込む二人。僕は作戦の事に関しては素人かもしれないけどさっきの状況は無理をしなくても二人の実力なら十分いけた筈だ。
ハレルヤ「ま、味方を撃っちまいそうな馬鹿に背中に立ってほしくねぇ〜んだよ」
俺はガキどもに背を向ける。……どうやら来たみたいだな。
空に赤い粒子が舞い、ソイツはゆっくりと着地した。
アレルヤ「あれは…、スローネ・ツヴァイだね」
スバル「ガンダムが…もう一機?」
スローネはバスターソードを右手に持ちその場から動かない。よく見ると頭部にダメージを受けたのか少し火花がちっている。
アレルヤ(誰かと戦ったのかな?)
アリオス<これでほぼ確定しましたね。明らかにマイスター達の世界から誰かこちらに来ています>
アレルヤ「ああ、おまけにスローネが出てくるところを考えると僕たちと敵対した誰かだろうね」
俺は右手にビームサーベルを、左手にツインビームライフル、左腕にキュリオスのシールドを装備した。スローネは両手でバスターソードを俺に向けて構えた。
ハレルヤ「敵が誰だろうと関係ねぇ、殺される前に殺してやるよ!」
アレルヤ「君達は下がってくれ、あれは僕たちが倒すべき敵だから」
スバル「わかりました。ティア、行こう」
ティアナがスバルに引っ張られて離れて行く。それと同時にスローネが赤い粒子をさらに噴き出し始めた。明らかに突撃してくるつもりだ。
ハレルヤ「行くぞ!アリオス!!」
アリオス<了解、フルブースト!>
一歩、踏み出すと同時にスラスターを吹かし、一気に距離を詰める。スローネも同時に突撃してきた!
ハレルヤ「おらぁ!俺を楽しませろよ!」
すれ違いざまに互いの武器が交差して火花を散らす。俺は勢いをつけたまま空へと上がる。
スローネも同様に空へ上がってきた。
カイゼルSide
私はアレルヤが会場から出ていった後、会場の人目がないところで自分のデバイスからの映像を見ていた。映像には2機のガンダムの戦闘の様子が映っている。
カイゼル「やはり…、アレルヤがあのアリオスだったか。私の勘も捨てたものではないな」
?<自身のご自慢もよろしいですが、マスターは援護には行かれないのですか?>
自分のデバイスに注意?されて肩をすくめる。
カイゼル「行こうにも今、私が動けば六課の足並みを乱しかねないからなぁ……」
?<……そうですか、そういう事にして置きましょう>
なんか今日は反抗的だな、私のデバイス…。
カイゼル「ま、これぐらい何とかなるだろう。もし駄目だったら行けばいいのだから」
?<…素直にいうなら実力を知りたいのではないのですか?貴方は強敵とやり合えるならすぐに飛んで行く人ですから>
ばれてたか。さすが私の相棒、よく分かってらっしゃる。
カイゼル「今回は我慢するさ、アレルヤがどれくらい強いか知りたいし……それに今後の敵の対策の為にもな」
?<……了解しました。映像を記録しておきます>
カイゼル「頼んだ……そろそろ会場に戻るかな」
?<では私は待機しておきます>
映像を消して会場に戻る。今、オークションの品物を解説しているところらしい。
カイゼル(古き骨董品も、心を震わす高価な絵画も私の心を満たしてはくれない。今の私にはガンダムしか目に入らないからな…)
早く手合わせ願いたいものだな、アレルヤ・ハプティズム。
アレルヤ・ハレルヤSide
俺たちの戦いは決着がなかなか着かなかった。原因はこっちはスピードでは勝ってるがパワーで負けてやがる。スローネはパワーで勝ってるがスピードで負けていやがるからだ。
ハレルヤ「チッ!埒があかねぇ!」
ヤツの攻撃をかわしながらビームライフルを連射して撃ちまくる、がヤツはバスターソードのハラでビームライフルを防御するとまた突撃してくる。
アレルヤ(ハレルヤ、気をつけて、ヤツはまだアレを使ってない)
ハレルヤ「だからイラつくんだよ!機械ふぜいが…おちょくってんのか!」
またビームサーベルでバスターソードを受け流す。まともに受ければ吹き飛ばされてやられかねない。
アレルヤ(どうしてファングを使ってこない?)
本当に僕達をからかっているのか?
?(……コ…………テ…)
アレルヤ(何だ?……声が聞こえる?)
頭に直接、声が聞こえた。これは……僕の脳量子波に干渉してきてる。
?(コロシテ……)
また声が聞こえた。するとスローネの動きが鈍く………いや、ぎこちなくなった。
アレルヤ(まさか………この声はスローネから?)
?(ワタ…シ……ヲコ…ロシ…テ!!)
するとスローネがいきなり降下………いや墜落した。
ハレルヤ「ハア!?なんでいきなり落ちんだよ!?」
アレルヤ(ハレルヤ、僕に替わってくれ。僕が相手をする……いや、しなくちゃいけないんだ)
ハレルヤ(ああ!?チッ……わぁーたよ、ったく、興ざめだぜ)
ハレルヤと僕は替わるとスローネの近くに降りてスローネを見る。どこか壊れたのか目が明滅していた。
アレルヤ「……アリオス、スローネからの生体反応は?」
できれば聞きたくはなかった。もし生体反応があっても人間として、五体満足であることを願いたい。
アリオス<………………マイスター・アレルヤ、生体反応は確かにあります。ですが………反応はスローネの頭部からしかありません>
僕の悪い予感は、当たってしまった。
アレルヤ「……そうか、…さっきの声は君かい?」
スローネ(キコエルノ?ワタシノコエガ?)
スローネに話し掛けるとさっきの声が頭に響く。やっぱりスローネからだった。
アレルヤ「ああ、聞こえるよ。………君は、死にたいのかい?」
スローネ(シニタイ。モウ、イタイノハイヤ。ワタシハ、タタカイタクナイ。ソレニ、ワタシハ、ノウダケシカ、イキテナイ。イキルイミモ、ナイ。ダカラ、シニタイ)
アレルヤ(悲しすぎる……。どうして………どうして世界は!こうも歪んでいて!僕や君みたいな人を生み出すんだ!!)
スローネは首だけを動かして僕の方をみる。明滅は収まったのか黄色い目が僕を、アリオスの姿をを写す。
スローネ(アナタハ、ヤサシイ。ダカラ、ワタシヲ、コロシテホシイ。ワタシガ、ホカノ、イノチヲ、ウバウマエニ。ジブンノイシガ、アルウチニ)
アレルヤ「………助ける方法はないのか?アリオス」
アリオス<………残念ですが無理です。スキャニングをしてみましたが脳にチップのようなものがあります。おそらくスローネが行動停止か、寝返ったりした時に自爆、あるいは強制操作される可能性があります。今の自分の意思で行動している状態も頭部のダメージのおかげでしょうから、後どれくらいもつか…>
そんな………僕には、スローネを、君を殺す事でしか助ける事が出来ないのか!!
スローネ(イマダケ、ワタシノ、イシデ、シヌコトヲ、エラベル。ダカラ、コロシテホシイ)
このスローネは……誰かを殺す事を、殺してしまう事を望んでない。
そして恐らく自分の意思で死ぬことが出来ないようにされてるんだろう…。
なら……せめて君の、人としての意思があるうちに僕が、その命を終わらせてあげよう。
アレルヤ「………わかった、僕の名前はアレルヤ。君の命を奪ったヤツの名前だ。覚えておいてくれ」
僕はビームライフルをスローネの頭に向けて魔力をためる。
なのはに教えてもらったチャージショットなら一発で、楽に死なせてあげられる。
…………六課にいる人やはやて達には嫌われるかもしれないな……。
スローネ(アリガトウ、アレルヤ。ワタシヲ、コロシテクレタ、ヒト)
そして………僕は僕の意思でガンダムスローネ・ツヴァイを撃った。
はやてSide
うちは内部警護が終わってすぐに着替えもせずに現場へ走った。
はやて「こんな時にガンダムが襲撃……話にしては出来過ぎや…!」
シャマルからの通信でアレルヤがガンダムと交戦、撃破したと報告を受けうちはアレルヤの元へ走った。
現場に着いたうちは嫌な空気を感じた。
アレルヤはすぐに見つけたけど彼は撃破したガンダムの傍に立って、その姿をじっ………と見ていた。
周りにはシグナムやフォワードの4人、ヴィータ、シャマル、ザフィーラもいた。
シグナムがうちに気付いてこちらに歩いて来た。
はやて「シグナム、これは?」
シグナム「は…。アレルヤが撃破したガンダムなんですが、どうやら特殊なモノだったらしいのです。それをアレルヤに聞いても何も答えないので皆、どうするべきか迷っていたのです」
シグナムの話を聞いてもアレルヤの行動はわからず、とりあえずアレルヤに近づいてみる。
はやて「……アレルヤ、ぼんやりなんかして、どないしたんや?」
アレルヤ「…………はやて?」
振り返ったアレルヤは目が赤くなっていた。
はやて「泣いてたんか、悲しい事でもあったん?」
アレルヤは俯いて何も言わへん。でも、アレルヤとうちの身長差のせいで見えてしまう。とても……、辛そうな顔が。
アレルヤ「………ゴメン、説明は……六課に帰ってからでもいいかな…?」
そんな辛そうな顔されて言われたら断れるわけないやんか。
はやて「ええよ、今日は疲れたやろうし………説明は六課に帰ったらちゃんとしてな?」
アレルヤ「うん、ごめんね…、少し休むよ」
アレルヤは会場の方へ足取りも重く、歩いていった。
はやて「アレルヤと過ごすようになってしばらくになるけど……あんな顔は初めてみたなぁ…」
ヴィータ「はやて、とりあえずコイツはどうする?」
ヴィータは頭のないガンダムの傍にしゃがんでコンコンと叩く。
はやて「せやなぁ…、ザフィーラ、ヘリに運んどいてくれるか?他のみんなは現場の事後処理を頼むな。うちとフェイト隊長、なのは隊長も会場の方が落ち着き次第こちらに合流するから、それまで間はよろしくな」
全員「「「「「了解」」」」」
ザフィーラ「では、持っていくか」
エリオ「え!どうやって持っていくんですか!?」
キャロ「どう考えても無理ですよ!」
ザフィーラ「そんなことはない。……はあ!」
ザフィーラが掛け声と同時に光り輝き、光が収まるとそこには人間形態のザフィーラがいた。
ザフィーラ「これなら問題あるまい。……どうした、何をほうけているのだ?」
みるとフォワードの4人は目を見開いて驚いてる。
はやて「ああ、そういえば4人はザフィーラの人間形態の事を知らんかったんや」
スバル「凄い筋肉……ザフィーラは格闘技とかやってるの?」
スバルは別の事で驚いていた。ときどきだがスバルは普通の人との観点にズレがあるのでは?とうちは思う事がある。
ザフィーラ「そうだな…私は盾の守護獣だ。いざという時はこの身をもってして主を護らねばならない。だからつね日頃、体を鍛える為、そして主を護る為に格闘技を身につけてはいるが、それがどうかしたか?」
スバルはそれを聞くと目を輝かせてザフィーラに詰め寄った。
スバル「だったら今度でいいから手合わせしようよ!」
ザフィーラ「う、うむ。暇な時でよければだが……」
ヴィータ「……初めて見たような気がする。ザフィーラが戦闘以外でひるむ姿」
はやて「せやな。うちも同意見や、ヴィータ」
スバルに詰め寄られてひるむザフィーラ、大変めずらしい光景や。
はやて「て、こんな事してられへん。はよう会場に戻らんと」
シグナム「分かりました、あと…アレルヤなのですが、よかったらなんでもいいので話をしてやって下さい。こちらの事はやっておきますので」
シグナムの言葉にうちは驚いた。
はやて「珍しいな、シグナム。いつものシグナムなら軟弱者め!とか言ってそうなのに」
シグナム「私をどういう目で見ているのですか……。それはさておき、実際に今のアレルヤはかなり落ち込んでいます。原因は解りませんが…あのままにして置くのはよくないと私は思います」
確かにあの状態はよくないな。今にも消えてしまいそうな感じだったしなぁ。
はやて「わかった。ならこっちの事は任せるわ、後で報告書にまとめて報告してな?」
シグナム「了解しました。それでは…スバル、いつまでザフィーラに詰め寄っている。早く仕事に掛かれ」
シグナムはすぐに仕事を始めた。それを背にしてうちはその場を離れて会場に戻ることにした。
はやて(あんな悲しい顔、誰にもして欲しくないんやけどな……)
アレルヤと何を話すか考えながら会場へ歩いて帰った。
アレルヤSide
アレルヤ「…ん……なんで…はやての顔が……?」
目が覚めた僕が最初に見たのは、はやての寝顔だった。
アリオス<目が覚めましたか?マイスター>
アレルヤ「アリオス、なんでこの状況になったんだい?」
僕の記憶が正しければあの戦闘の後、一人になりたかったから僕にあてられた控室で横になって……寝てしまったんだよね。それがどうしてはやてに………
アレルヤ(ひざ枕をされてるんだろうか…)
アリオス<マイスターが眠られた後、着替えの終わった八神部隊長がマイスターを呼びに来たんです。ですがマイスターが寝ていた為、八神部隊長はしばらくの間、うろうろしながら何か独り言を呟いた後にマイスターにひざ枕をしてそのままご自身も眠られてしまいました>
そうか……今の話ではっきりしたな。
アレルヤ「アリオス、見て見ぬフリをしたね?」
アリオス<いえいえ、決してそんな事は……あ、ちなみに六課の皆さんは八神部隊長の指示で先に帰られました>
え………僕たちはどうやって帰るんだろう?
はやて「…ん……ん……ア…レ…ル…ヤ」
アレルヤ「はやて?起きたの?」
だけど目は閉じたままだ。寝言かな?
はやて「そんな……悲しい…顔を…せん…といて……」
!!、……心配をかけさせてしまったんだね……。僕は片手ではやての頭を撫でる。
アレルヤ「ありがとう、はやて」
はやては頭を撫でられると嬉しそうな顔をして寝息をたてはじめた。
アレルヤ「寝言か…」
アリオス<愛されてますね、マイスター>
そうなんだろうね、そして僕はまた目を閉じる。今回のスローネみたいな敵との戦闘はまたあるだろう、けど……
アレルヤ(僕は僕の意思で、感情で、エゴで銃の引き金を引こう。はやて達に僕のような嫌な思いをさせたくはない。そんな思いをするのは僕一人で充分だ)
そう思いながらまた眠る事にした。
おまけ
カイゼル「やれやれ、あの空気の中に入る度胸は私にはないな」
?<仕方ないですよ。二人が起きるまで待つしかないですね>
部屋の外ではカイゼルとそのデバイスが待っていた。
カイゼル「しかし……八神部隊長に呼ばれて来てみれば二人とも寝ているし、帰ろうにも二人を乗せないと帰れないし」
カイゼルは会場で知り合いになったはやてに車に乗せてくれと頼まれたのだ。
?<まぁ、気長に待ちましょう>
そしてはやてとアレルヤの目が覚めてカイゼルが帰れたのはこの会話から3時間後のことだった……。
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