魔法戦記リリカル00 ~世界を越えた超兵の話~(改定前)   作:かねごんマークII

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第27話 二人目の漂流者

アレルヤSide

 

 

 

アレルヤ「ん……ここは?」

 

教会で仮眠をしようと眼を閉じて、次に眼を開けると、そこは雪の降る丘のような場所だった。

 

ハレルヤ「来たか。いつものお決まりで精神世界だ、ほらよ!」

 

アレルヤ「ハレルヤ…と…!…銃?」

 

後ろにいたハレルヤが僕に投げて寄越したのはハンドガンだった。

 

ハレルヤ「レント対策だ。ちなみに見た感じだが今回の世界は地球の海鳴市みたいだぜ。どういう理屈で精神世界に海鳴市になるのやら…あ?誰か来たみたいだぜ?」

 

ハレルヤの見ている方に視線を向けると、どこかで見たことのある子供が二人ほど、こちらに歩いて来た。

 

アレルヤ「あれは…なのはと、フェイト?」

 

二人の子どもを見ると二人ともなのはとフェイトの面影がある。

 

ハレルヤ「なんだ?ヴィータ達も一緒か……なんだ?あの女?」

 

アレルヤ「女?……あ、彼女の事か」

 

なのは達と一緒に現れた長い銀髪に黒い服を着た女性がこちらに歩いて来た。

 

ハレルヤ「なんか見ているだけで寒そうな格好してんな、あの女」

 

アレルヤ「なんだか、リインフォース・ツヴァイに似てるね」

 

リインが成長したら彼女みたいな感じになるんだろうな………成長するかどうかは、解らないけれど。

 

なのは小「本当にいいんですか?」

 

?「いいのだ、これで…」

 

フェイト小「でも、せめてはやてにはお別れを言った方が…」

 

?「主はやては優しいお方だ。彼女の悲しむ顔は……見たくない」

 

僕とハレルヤの目の前で彼女達は話を始めた。

 

ハレルヤ「フン、どうやら俺達に気付いてねぇみたいだな…」

 

アレルヤ「気付いてないというより、僕らは誰かの記憶をみているのかも……隊長陣とかヴォルケンズの誰かのね」

 

どうしてこんな夢を見れるのかが分からないけれど…。

彼女達の話の内容はどうやら銀髪の彼女が存在しているとはやての身体に害を与えてしまうらしく、はやてに負担をかけない為に自分を消滅させるらしい。

 

ハレルヤ「んな事できんのかよ?」

 

アレルヤ「…聞いてる感じだと彼女、プログラムみたいだし…可能なんじゃないかな」

 

彼女の足元に白い魔法陣が拡がり、輝き始める。

 

はやて小「待って!リインフォース!!」

 

ハレルヤ「お?ちびはやてのご到着……つか、リインフォース?」

 

アレルヤ「はやてが車椅子に…?あ、危ない!」

 

はやて小が車椅子ごとこけそうになったのを支えようとしたけど僕は彼女の体をすりぬけてしまった。

 

アレルヤ「やっぱり、触れる事は出来ないのか…」

 

リインフォースがはやてに近寄り、言葉を交わす。

はやては自分が頑張るから逝かないでと言い、リインフォースは自分の消滅こそが自分とはやてが助かる唯一の救いと言う。

 

ハレルヤ「で、結局は消滅かよ。呆気ねェな」

 

アレルヤ「…………うん?」

 

ハレルヤ「ァ?どうかしたのか、アレルヤ」

 

アレルヤ「いや…彼女の声、どこかで聞いたような…」

 

そして粒子となり、消えていくリインフォース……彼女の姿が消えると同時に景色にひびがはいり、世界がガラスを叩きつけたような音をたてて割れた。

 

ハレルヤ「チッ!……アレルヤ、気ィつけろよ…」

 

アレルヤ「分かってる」

 

ハレルヤと一緒に、ハンドガンを構えて闇の中で周囲を警戒する。

不意に、気配と視線を感じた!

 

アレルヤ・ハレルヤ「「誰だ!?」」

 

?「待って下さい、私です。マイスター・アレルヤ、マイスター・ハレルヤ」

 

ハレルヤ「あァ?なんでアリオスがこの世界に居るんだ?」

 

アリオスの声が聞こえる方角の暗闇からこちらに歩いてくる“人影”が見える。

 

ハレルヤ「んな…!?」

 

アレルヤ「そうか、やっぱり…」

 

その姿はたった今さっき、僕たちの前で消えたリインフォースだった。

 

ハレルヤ「どういう事だ?」

 

アレルヤ「……君はなんて呼べばいい?リインフォース?それとも……アリオスかい?」

 

リイン大「そうですね……ではリインフォースとアリオスの名前を合わせてリイン・F・アリオスでお願いします、マイスター・アレルヤ」

 

そう言って微笑むリイン・F・アリオス……

そう、僕が聞いたことのある声だと思ったのはアリオスの声とリインフォースの声が同じだったからだ。

 

ハレルヤ「おい、リイン……長ェし、めんどくせェな。略してリースでいいだろ。つまりアリオスはリースだった、てことか?」

 

リース「そうです、マイスター・ハレルヤ」

 

ハレルヤの質問に答えるリース。

 

アレルヤ「でも、どうして僕たちのデバイスになったんだい?それに…自分自身の事は解らない、て言ってた筈だけど?」

 

そう…この世界に来た当初は僕はマリーの事を忘れていて、アリオスは自分自身が解らないと言っていた。

 

リース「一つ目の質問に関しては…先程、見てもらった通り、私は一度消滅した身ですから体がありません。なので一時的にマイスターの持っていた端末を改良し、デバイス化して私をそれに入れました」

 

さっきのはリースがリインフォースの時の記憶だったのか…でも、待てよ?

 

ハレルヤ「なんでそんなめんどくせぇ真似をしてまで俺達に着いて来た?」

 

リース「それは二つ目の理由にもなっています。私にはヤツ、ダーク・サイレントを止めなければならない使命があり、私の存在をヤツに悟られる訳にはいかなかった。ですから私は自分自身にプロテクトをかけて記憶を封印していました」

 

レントに知られたくない…か。

 

アレルヤ「それは、どうしてなんだい?」

 

この質問に対して彼女はとても悲しげな表情をした。

 

リース「…今の私は身体を再構築している途中で私自身はマイスターに使って貰わないと何も出来ない状態です。それをレントに知られる訳にはいきませんでした。………レントとっては私も復讐の対象ですから…」

 

アレルヤ「どういう事だい?君とレントの関係は…」

 

次の瞬間、リースは何かを感じたのかいきなり後ろを振り向いた。

 

リース「クッ…!ヤツの意識が…すみませんマイスター、今回はここまでのようです」

 

アレルヤ「?、いきなりどうし…うわっ!」

 

ハレルヤ「チッ!レントが目ェ覚ましたみたいだな…!」

 

突然、僕とハレルヤの体がフワリと浮かんだ!

 

リース「マイスター、今回の事をまだ奴に知られる訳にはいきません。ですのでマイスターの記憶にプロテクトを掛けさせてもらいます」

 

アレルヤ「それをやったらどうなるの?」

 

リース「マイスターの目が覚めた時には、この精神世界での事を覚えていない状態になります。ですが…私の身体の再構築ができた際にはプロテクトを解除しますのでご安心を」

 

彼女の手にベルカ式の魔法陣が展開され、彼女はその手を僕とハレルヤの頭にかざした。

 

アレルヤ「……分かった。また会おうね、リイン・F・アリオス……いや、リース」

 

リース「ええ、必ず会いましょう。マイスター」

 

そして僕の意識はそこで真っ暗になった。

 

 

 

アレルヤ「………ん、朝か…」

 

目が覚めて時計を見ると時間は午前6時だった。

寝起きだからだろうか、頭がぼんやりとする……

 

アレルヤ「何か夢を見てたんだけど……なんだったかな……」

まぁ……いいかな。

 

アレルヤ「この状態に比べれば…」

 

布団をめくると僕の腰にしがみついて眠るハルートがいる。

聖王教会の事件から一週間が過ぎた…あの一件以来、ハルートは僕のベッドによく潜り込んでくるようになった。

 

アレルヤ「(最近まではちゃんと自室で寝てたのになぁ…)…ほら、ハルート、朝だよ。起きて」

 

ハルート「…んにゅ…雪風ちゃん、捕まえたぁ……」

 

だらしない笑顔で寝言を言うハルート。

 

アレルヤ「(雪風ちゃん?)……それより、離してくれないかな?顔を洗いに行きたいんだけど」

 

ハルート「…むにゃむにゃ…」

 

駄目だこりゃ……なら、起こすのも悪いし、静かに出るかな…

腰に抱き着いているハルートの腕を離させて、代わりに枕に抱き着かせた。

 

ハルート「……雪風ちゃんは抱き心地がいいなぁ…」

 

そういって枕を抱きしめるハルートの表情は…かなり幸せそうだ。

 

アレルヤ「(誰なんだ…雪風ちゃんとは…)……とりあえず、顔を洗おう」

 

僕はハルートを寝かせたまま身支度を整える。

ちなみに…ハルートが起きたのは1時間後、つまり午前7時。その時のハルートはかなり落胆していた。

 

ハルート「あ〜あ…いい夢だったのになぁ〜」

 

アレルヤ「どんな夢だったんだい?」

 

ハルート「ん〜〜……忘れちゃったけど…幸せな夢だった、気がする」

 

アレルヤ「そうなんだ…よかったね、ハルート」

 

ハルート「うん!」

 

それから僕たちは朝食を済ませて訓練場に向かい、模擬戦を開始した。

 

ハルート「はぁ!!」

 

アレルヤ「ふっ!!」

 

互いがすれ違う度にビームサーベルとブラスター・ソードがぶつかり合い、空中に火花を散らす。

 

ハルート「クッ!アムルタート!」

 

アレルヤ「ッ!アリオス!!」

 

アムルタート・アリオス<<スラスター全開!!>>

 

考える事は同じだったらしく、僕とハルートは同時にスラスターを吹かして相手を跳ね退けようとする。

力が拮抗してさらに火花を撒き散らす!

 

アレルヤ「(ハルートは確実に強くなってきてる…!)だけど、まだ!」

 

ハルート「きゃ!?」

 

僕はビームサーベルを振り抜いてハルートを吹き飛ばす!

 

アレルヤ「あまい!」

 

ハルート「ひゃあぁぁぁあ!!」

 

彼女の姿勢が戻らないうちにサブガトリングガンを撃ち込む!

それを必死にガードするハルート…少し可哀相だったかな?

 

ハルート「っ…やるよ!アムルタート!」

 

アムルタート<了解!彼に見せてやろう、マスター!>

 

一体何を…と思った次の瞬間、ハルートのバリアジャケットが、ブースターが、武装が、全て赤や黒から白一色に変わっていった!

 

アレルヤ「あんな形態は知らない。何をするつもりなんだ…?」

 

その姿に気を取られた僕は突然、背中から攻撃を受けた!

 

アレルヤ「ぐぁ!?」

 

突然の攻撃に驚いて後ろを振り向くとそこには…

 

アリオス<な!?キュリオス!?>

 

以前、破壊した筈のキュリオスがビームガトリングガンをこちらに構えて此方に向かって来ていた!

 

ハルート「でやあああ!!」

 

アレルヤ「しまっ、ぐあぁぁ!!」

 

ハルートは僕にできた隙を逃さずに、ブラスターに力を込めて振り落とし、僕をシールドごと弾き飛ばした!

けれど僕はすぐに体勢をとり直してビームサーベルとシールドを構える。

 

アレルヤ「ど、どうしてキュリオスが動いてるんだ!?」

 

アリオス<マイスター、離脱を!これはアムルタートの…!>

 

そこから先を言葉にすることは出来なかった。

 

エクシア<……>

 

ハルート「チェックメイト、だよ。アレルヤ」

 

僕の背後から首筋に、エクシアのソードがあてられていたから…。

 

アレルヤ「まいった、僕の負けだ」

 

ハルート「へへ…やっと……勝て…た…」

 

?、ハルートの様子がおかしいな…そう思って声をかけようと近づいたら、いきなり彼女はそこから落下しそうになった!

 

アレルヤ「あ、危ない!」

 

落ちそうになった彼女を抱きしめると、静かな寝息が聞こえてきた。

 

アレルヤ「…今回の事は後で聞く事にしようか。その方がいいだろう?アムルタート」

 

アムルタート<恐縮です、アレルヤ>

 

そこで午前の模擬戦は終了した。

 

 

 

ハルートSide

 

 

 

ハルート「ん…あれ…?私…」

 

私の目が覚めるとそこには青空が広がっていた。

 

アレルヤ「起きたかい?ハルート」

 

首を横にすると私の隣に座っているアレルヤがいた。

 

ハルート「…あれ?…アレルヤ?……ここは…?」

 

アレルヤ「ここは芝生の生えた広場だよ」

 

私は……そっか、無理したから倒れたんだったけ……アレルヤは優しげな微笑みで私を見ていた。

 

ハルート「アレルヤ…ん…//」

 

彼が頭を撫でてくれる。いつも思うけど…アレルヤの手は優しくて、温かいよね…だけどその手がピタリと、止まる。

 

アレルヤ「…無茶をしたね?」

 

ギクッ!まずい…

私は自分でも解るくらいにうろたえて、アレルヤから視線を外した。

 

ハルート「お、怒ってる?」

 

アレルヤ「怒ったり、叱ったりはしないよ。ハルートの決めた事だから……ただ、あまりやらないでほしいかな」

 

視線を戻すと、優しい声で悲しげな表情をしながら、私を見てるアレルヤと目が合った。

 

ハルート「ごめんなさい…」

 

アレルヤ「ん、いいよ。今回は許してあげる」

 

そういってまた頭を撫でてくれる。…あ、また寝てしまいそう…

 

はやて「いい感じのところを悪いんやけど!!」

 

ハルート「はわっ!?」

 

頭の方からの突然の声にびっくりして私は跳び起きてしまった!

アレルヤもびっくりしたらしいけど落ち着いて立ち上がった。

 

アレルヤ「はやて、どうかしたのかい?」

 

はやて「…この部隊に協力してくれる人たちが来てくれたから皆に紹介しようと思うてきたんや…!」

 

う〜ん…まずいところを見られちゃったな…はやて、何だかイライラしてるし。

 

アレルヤ「ありがとう、はやて」

 

はやての頭を撫でるアレルヤ。……最近のアレルヤは人の頭を撫でる癖がついているような…。

 

はやて「べ、別に…うちはぶ、部隊長なんやから、当然の事をしただけで…///」

 

どもりながらも説明しようとするはやて。

顔が真っ赤なんだけど…

 

?「あら、そちらの男性がはやてちゃんの彼氏なの?」

 

声の方に視線を向けると…はやての後ろの方から歩いて来たのは白衣を着た眼鏡をかけた女の人とストレートの長い髪にリボンが特長の地上部隊の制服を着た女の人だった。

 

はやて「な!?ち、ちゃいますよ!マリーさん!」

 

アレルヤ「マリー…?」

 

あ、アレルヤがマリー、て言葉に反応した。

 

はやて「アレルヤ、紹介するな。こちらの白衣を着た女性はマリエル・アテンザさん。うちらの古くからの知り合いで隊長陣のデバイスはみんなマリエルさんにお世話になっとるんや。んで、こちらがギンガ・ナカジマ一等陸士、今回の事件で108部隊から応援に来てもらったんや」

 

アレルヤ「はじめまして。アレルヤ・ハプティズムです、気軽にアレルヤと呼んで下さい。よろしく」

 

ハルート「ハルートです。よろしくお願いします」

 

マリー「よろしくね。デバイスに関して質問があったら何時でも言ってね?」

 

ギンガ「ギンガ・ナカジマです、私もギンガ、と呼んで下さい。よろしくお願いします!」

 

アレルヤはギンガをじっ…と見ていた。…何かあるのかな?

ずっと見つめられてギンガも何だか戸惑ってるし。

 

ギンガ「あの、何か?」

 

アレルヤ「いや、あの時以来だなぁ…と思ったから、少しね」

 

ギンガ「あの時…ですか?」

 

アレルヤ「うん、デパートで犯罪者を捕まえた時なんだけど…覚えてるかな?」

 

ギンガ「あ!あの時件の時ですか?でも私はアレルヤさんには会ってないですよ?」

 

アレルヤ「?、おかしいな…」

 

うん、アレルヤは根本的な事を忘れてるみたい。

 

ハルート「アレルヤ、その時はアリオスになってたんじゃない?」

 

アレルヤ「あ、そうか」

 

アリオス<それならセットアップしますか?マイスター。その方が解りやすいと思いますが>

 

アレルヤ「そうだね…そうしようか」

 

そしてセットアップしたアレルヤの姿に二人は驚いていた。

 

マリエル「これが噂のガンダム、てやつなのね…すごいわ…」

 

ギンガ「アレルヤがアリオスだったんですね……あの時はありがとうございました!」

 

でも二人の驚き方は違ったみたい。マリエルさんは技術力に驚いて、ギンガはアレルヤがアリオスだった事に驚いてた。

 

はやて「ん〜〜……それじゃ、自己紹介も終わったみたいやし、なのはちゃん達の所に行こか」

 

そして私達はなのは達のいる訓練場に向かった。

 

 

 

カイゼルSide

 

 

 

カイゼル「ここもハズレか…」

 

私は自らの部隊を率いて辺境の地にあった違法研究所を襲撃、制圧した。

 

隊員「隊長、周囲を捜索しましたが敵影はありませんでした」

 

カイゼル「ご苦労、みんなに交代で休息をとるように言っておいてくれ」

 

隊員「了解しました。では、失礼します」

 

私の足元にはバラバラになったジンクスが転がっている。

全て、私が切り捨てたものだ。

 

カイゼル「これで8つの施設を潰したが…いまだにリボンズには繋がらない」

 

この調子では、先はまだ長くなりそうだな……

 

?「よぉ、隊長。そっちの首尾はどうだい?」

 

カイゼル「……君は分かっていて聞いてくるから質が悪い」

 

私の隣に立った副隊長の彼に睨む感じで視線だけを向ける。

 

?「そう怖い顔をしなさんなって…そのうちいいことがあるさ」

 

カイゼル「だといいがな…君の方はどうだった?」

 

彼は肩をすくめて首を振る…やはり駄目だったか。

 

カイゼル「なら此処に用は…「た、隊長!」何事だ!?」

 

隊員「ほ、報告!ここからニキロ先にて謎のエネルギー反応を確認しました!」

 

?「さっそく、いいことがあったな?」

 

カイゼル「ただの厄介事だろう、これは…。私と副隊長で確認に行く。他の者は急ぎ撤収作業に入れ!」

 

隊員達「「「「了解しました!」」」」

 

隊員達が動いたのを確認してから私も準備をする。

 

カイゼル「行こうか、阿修羅」

 

阿修羅<承知!>

 

?「んじゃ、俺達も行くか。相棒」

 

?<了解しました>

 

互いにバリアジャケットを装備して現場へと飛び立つ。

私は黒い粒子を、副隊長は深緑の粒子を吹き出しながら飛行していく。

しばらくすると深い森の中で煙と不自然に出来た大きなクレーターが見えてきた。

 

カイゼル「…あれか?」

 

?「ちょいまち…ありゃあ…モビルスーツか?」

 

副隊長が確認出来る限りでは手足の無いモビルスーツがクレーターの中心にあるらしい。煙は上がっているが火災は起きてないようだ。

 

カイゼル「ということは…アレルヤ関係かもしれんな…」

 

?「俺もなんだがな…とりあえず、パイロットが生きてるか確認出来るか?相棒」

 

?<モビルスーツと思わしき構造物内部より生命反応を確認しました>

 

カイゼル「なら助けんとな」

 

辺りに異常がないか確認しつつモビルスーツの上に着地する。

 

?「?、どっかで見たような機体だな…」

 

カイゼル「確認は後だ。パイロットを助けるぞ」

 

?「へいへい…ハッチの開放は…と、これだな」

 

副隊長がパネルを操作すると機体の胸の上部がスライドした。私は一応の安全の為に中を覗かずに声をかける。

 

カイゼル「中のパイロット、大丈夫か!?」

 

パイロット?「う…ぐ…」

 

?「さっさと助けてやろうぜ?隊長。死んじまったら助けに来た意味が無くなっちまう」

 

カイゼル「そうだな…私が中からパイロットを出すから、君は上で引き上げてくれ」

 

?「了〜解」

 

私はバリアジャケットを解除して中に入る。

中の機材はボロボロで所々から火花を散らしていた。

 

カイゼル「(何があったんだ?)…君、今から助けるから死ぬなよ」

 

パイロット「……ぅう…」

 

彼を抱えて上にいる副隊長に渡す。彼を引っ張り上げて、怪我を見る為にヘルメットを脱がせた時……私はその顔をみて、驚きを隠せなかった。

 

カイゼル「なんて事だ…彼はアレルヤの仲間の…」

 

?「ロックオン・ストラトス…本名は、ライル・ディランディ…」

 

副隊長を見ると彼の顔は悲しげな表情をし…そして、一言呟いた。

 

?「お前までこっちに来ちまったのか…ライル」

 

 

 

アレルヤSide

 

 

 

なのは「お疲れ様、二人とも」

 

ギンガとマリエルさんの自己紹介の後、ナカジマ姉妹はシューティングアーツを競い合い、スバルもなかなかいい線をいっていたがギンガに負けてしまった。

 

スバル「やっぱギン姉は強いなぁ」

 

ギンガ「そう簡単には追い抜かせないわよ、スバル」

 

キャロ「凄かったね、エリオ君」

 

エリオ「そうだね…僕の戦い方に組み込めないかな…」

 

みんなと談笑していると…

 

ヴィヴィオ「パパ〜ママ〜」

 

ヴィヴィオがこちらに走ってきた。ああ…そんなに走ると…

 

ヴィヴィオ「あう!!」

 

ヴィヴィオは見事にこけた。

 

フェイト「ヴィヴィオ!」

 

なのは「待って!地面はやわらかいしたいした怪我はしてないよ…ヴィヴィオ、大丈夫?」

 

ヴィヴィオ「う…うぅ〜」

 

泣きそうな顔で僕たちを見ているヴィヴィオ。なのはの行動に興味があった僕はそれを待つ。

 

なのは「ほら、ヴィヴィオ。頑張って自分で立っておいで」

 

なるほど、ヴィヴィオを自分の力で立ち上がらせるつもりなのか…

 

ヴィヴィオ「うう〜〜〜………パパぁ〜〜」

 

アレルヤ「……よし」

 

なのは「アレルヤ?」

 

アレルヤ「大丈夫だよ、なのは」

 

軽くなのはの頭を撫でて、僕はヴィヴィオの目の前まで歩いて行き、そこにしゃがんだ。

 

アレルヤ「ヴィヴィオ…今日はいい天気だね?」

 

ヴィヴィオ「うん…」

 

泣きそうな顔で僕を見上げるヴィヴィオ。

 

アレルヤ「こんな日には空を飛んでみたいと思わないかい?」

 

ヴィヴィオ「うん…?」

 

ヴィヴィオは不思議そうな顔をする。……少し無理があるかもしれないけど、話を続けよう。

 

アレルヤ「それなら、立ち上がろうか。パパはヴィヴィオが頑張ってくれたらお空を飛ばしてあげる事を約束しよう」

 

ヴィヴィオ「うん…頑張る」

 

そう言って立ち上がったヴィヴィオは、僕に抱き着いてきた。

 

アレルヤ「うん…さすが僕の娘だ。ヴィヴィオ」

 

彼女を抱えたまま、なのは達の所に戻る。

 

ハルート「頑張ったね、ヴィヴィオ」

 

フェイト「よしよし」

 

みんなから撫でられて、ヴィヴィオは恥ずかしがりながらも嬉しそうに笑っていた。

 

マリエル「……あの娘はアレルヤ君の娘さんで…」

 

ギンガ「その母親がフェイトさん、なのはさん、八神部隊長で…?」

 

ティアナ「はい、そんな感じですね」

 

マリエルさんとギンガはフォワードの四人に説明を受けていた。穏やかな空気の中…

 

アリオス<マイスター、カイゼルから緊急通信が来ました>

 

アリオスのこの一言に皆に緊張が走る。

 

アレルヤ「繋いで」

 

アリオス<了解しました、繋ぎます>

 

カイゼル『アレルヤ、いきなりで悪いがすぐに聖王病院に来て欲しい』

 

アレルヤ「どうしてだい?」

 

カイゼルは落ち着いた様子だけど…だけど次の言葉で、僕はすぐに病院に向かう事になる。

 

 

 

カイゼル『君の仲間、ケルディムガンダムのガンダムマイスター、ロックオン・ストラトスが発見された』

 

 

 

フェイトSide

 

 

 

アレルヤ「なん…だって?」

 

カイゼル『ある次元世界でガンダムと思われる大破した機体に乗っていたのを救助したんだが……とりあえず大至急、聖王病院に来てくれ。待ってるぞ』

 

通信が切れて呆然とするアレルヤ。いきなり過ぎてパニックになってるのかも…

 

フェイト「(アレルヤの仲間…だったらその彼も、ガンダムマイスターなのかな?)…アレルヤ、車を出すからついて来て!」

 

アレルヤ「あ…ああ、お願いするよ、フェイト」

 

呆然としていたアレルヤの手を握って駐車場に向かう。

 

はやて「アレルヤを頼むな!フェイトちゃん!」

 

後ろから聞こえてきたはやての声に手を挙げて答える。

 

アレルヤ「どうして…ロックオンが?なにが原因で…」

 

ハレルヤ「チッ…ごちゃごちゃ考えんのは後にしろってんだ。今は引っ込んでろ、アレルヤ」

 

引っ張っていた手が軽くなる。ハレルヤがアレルヤの代わりに出て来て私と一緒に走ってるからだ。

 

ハレルヤ「悪ィな、フェイト。アレルヤが迷惑を掛けちまった」

 

フェイト「珍しいね?ハレルヤが謝るなんてさ」

 

ハレルヤ「気まぐれだ、気まぐれ。気にすんな」

 

駐車場に停めてある私の車が見えてきた。

 

フェイト「乗って!ハレルヤ!」

 

ハレルヤ「はいな〜!」

 

ハレルヤが乗り込むのを確認して私はアクセルを踏み込み、車を急発進させる。

 

ハレルヤ「うお!?ヒャハハハハ!最高だ!かっ飛ばせ、フェイト!!」

 

フェイト「言われなくても!しっかり捕まって!」

 

パトライトを光らせ、他の車を避けさせてシフトチェンジでさらにスピードを上げる。

 

ハレルヤ「ハハ!凄ぇな、おい!街中でかっ飛ばすなんてよぉ!」

 

フェイト「感想は!?」

 

ハレルヤ「最高だぁ、最っ高の気分だぜぇぇ!お前はやっぱ最高の女だ!フェイトォ!」

 

フェイト「ふふ…行くよ!!」

 

ハンドルを強く握り、横で嬉しそうにはしゃいでいるハレルヤと共に聖王病院へと車を飛ばした。

 

 

 

ライルSide

 

 

 

ライル「んん………ここは……何処だ?」

 

目を開けると、そこは真っ白な世界だった。

 

ライル「俺は、確か…」

 

イノベイターとの戦いで相手との同士討ち覚悟でトランザムを使って攻撃して、機体を大破させちまったんだっけ…

その後の記憶も無いし、体がふわふわと浮かんでいるし、これは夢か…それともあの世か?

 

?「違うわよ、ライル。少なくともあの世じゃないわ」

 

後ろから声を掛けられた。どうやらここはあの世らしい…だって、その声は懐かしむには早過ぎる、愛しい人の声だ…

 

ライル「あ……やっぱりあの世なんだな……」

 

?「だからあの世じゃ無い、て言ってるのに……ひどいなぁ…こんなに可愛い女の子を夢や幻、ましてや幽霊と一緒にするなんて」

 

俺は後ろから誰かに抱きつかれた。…俺は…泣きそうになるのを堪えた…死んだのが悲しい訳じゃない。

 

ライル「………いや、やっぱ死んだんだ。そうでなきゃ何で俺が君に会えるんだ?アニュー…!」

 

互いに愛し、解り合えた人にまた出会えたこの奇跡に俺は泣きそうになったんだ。

 

アニュー「だから貴方は死んでない、て言ってるでしょ?でも…フフ、ライルが元気そうで良かった」

 

俺から離れたアニューは俺の顔を覗き込んだ。

 

アニュー「あ、ライルったら泣きそうになってる〜!」

 

ライル「!、こんな顔にさせたのはお前だろ?アニュー…」

 

アニュー「…そうだったね。ごめんね、ライル。そして…ありがとう」

 

泣きそうな顔をしている俺を見て、アニューは今度は前向きから抱きしめてきた。

 

ライル「アニュー…」

 

アニュー「ライル…ん…///」

 

俺はアニューを抱きしめ返し、アニューと口づけをした。……どれくらいの時間、キスをしていただろうか?どちらからともなく離れた俺たちは互いの顔を見て笑いあった。

 

アニュー「…とりあえず、今の私と貴方の状況を説明するわね」

 

アニューは少しだけ離れて説明を始めた。……ただし俺はアニューが消えてしまいそうな気がしたのでその手を握ったままなんだがな。

 

アニュー「此処は貴方の精神世界。いわゆる心の世界…の方が表現としては解りやすいかな?そして私は今、貴方の相棒のオレンジ色のハロの中に居て、そこから貴方に干渉しているの」

 

ライル「そりゃ突拍子もない話だな…なんでそんな状態なんだ?」

 

アニュー「私が死んだあの時、私の意識と私に関するあらゆる情報がヴェーダに残されたの。その意識と情報が最終決戦で刹那とダブルオーライザーがおこしたトランザムバーストの時に目覚めたのよ。それで私は何とか…その、ライルの傍に行きたくて自分の意識と情報を貴方の相棒のハロに送信したの///」

 

顔を赤くして、片手で頬をおさえながら俺を見るアニュー……ああ…可愛いなぁ……

 

アニュー「それでね、何とか送信が完了したのが貴方がトランザムを使ってガデッサに零距離からの射撃を撃ち終えた直後で…ライルはその衝撃で気絶しちゃって……」

 

ああ、あの時か…今になって考えるとあの方法しか手がなかったとはいえ、俺も無茶をやったもんだ。

 

ライル「(無茶をやらかした兄さんを馬鹿にはできないな…)それで…その後はどうなったんだ?」

 

アニュー「その後はガデッサの爆発に巻き込まれてほぼ完全に大破したケルディムが宇宙を流されて行くのを私が制御して何とか止めたんだけど……」

 

アニューが何か迷っているような表情をした。……何か言いたいのか?

 

ライル「アニュー、どうかしたのか?」

 

アニュー「えっと…ライルが信じる信じないは別にして、今から私が言う事は全て本当にあった事なの」

 

アニューは真剣な表情で俺をみつめる。……信じる、信じないは別、か……

 

ライル「アニュー、俺は人間で君はイノベイターだ。けれど俺たちは解り合えた。だから、俺は信じる。君の言うことも、今の君の存在も、全て信じる。だから話してくれ」

 

アニュー「ライル……ありがとう///」

 

俺はアニューの手を引いて抱きしめた。たとえ、このアニューが夢幻だったとしても、俺はアニューを信じる…!

 

アニュー「それなら、話すわね。宇宙を流されていたケルディムは…突然あらわれた白く輝いた亀裂のようなモノに吸い込まれてしまったの。私の考えでは私たちはブラックホール、ワームホールの類いに吸い込まれてしまった…と考えてるわ」

 

マジかよ…笑えねぇ話だな

 

アニュー「とりあえず、貴方はそろそろ目を覚まして。その方が状況を把握しやすいと思うから」

 

ライル「目を覚ます…て、どうやんだ?」

 

アニュー「大丈夫、目を閉じて…次に開けた時には貴方は目を覚ますから…」

 

ライル「ああ、わかった………また、会えるよな?」

 

アニュー「ええ、必ず会えるわ。だから心配しないで、ライル」

 

アニューの微笑みを見て安心した俺は彼女に言われるがままに目を閉じた。

 

アニュー「……ライル、愛してるわ」

 

ライル「アニュー!!!」

 

再び目を開けると………そこは真っ白な世界ではなく、何処かの病室みたいな場所だった。

 

ライル「……夢、だったのか?」

 

だけど、アニューの言っていた事は全て覚えてる。彼女を抱きしめて、キスをした事も…

その時、出入口の扉が開いて誰かが入ってきた!

 

ライル(チッ……考えるのは後回しだ!)

 

とりあえず、近くに武器になりそうなモノがなかったので俺はベッドに潜り混んで相手の様子を伺う事にした。

 

ライル(誰だ…?)

 

?「……そろそろ起きたらどうなんだ?ライル」

 

その声を聞いた瞬間、俺はそいつが誰なのかも確認せずにベッドから飛び起きていた!

 

?「なんだ、やっぱり起きてたのか」

 

ライル「………嘘だろ?」

 

俺はそいつをよく知っている。

家族で、同い年で、同じ顔で、同じ声で、だけど俺より器用に何でも出来たそいつを…俺は、知っている…!

 

ライル「なんで…どうして死んだあんたが、生きて俺の前に出てくるんだ!?ニール兄さん!!」

 

そこに立っていたのは、ソレスタルビーイングの仲間達からは死んだと聞かされた俺の双子の片割れで、兄貴のニール・ディランディだった。

 

ニール「……話すと少し長くなるんだが……まぁなんだ?とりあえず、外でタバコでも吸うか?」

 

そしてこの後、俺は兄さんからとんでもない話を聞く事になった…

 

 

 

アレルヤside

 

 

 

アレルヤ「ここ、か…」

 

病院についた頃には落ち着きを取り戻せた僕はハレルヤとかわり、受付でロックオンのいる病室を聞いて目の前に来ていた。

 

アレルヤ「……失礼します」

 

ノックをして中に入ると…

 

アレルヤ「……?、誰もいない?」

 

フェイト「どうかしたの?アレルヤ」

 

アレルヤ「あ、フェイ…ト……!」

 

車を駐車場に停めにいっていて遅れてきたフェイトに声をかけられて振り返るとフェイトが入り口に立っていて、その後ろに…

 

?「お?美しいお嬢さんのお見舞いかな?」

 

アレルヤ「…ロックオン!」

 

ライル「よ、元気か?アレルヤ」

 

頭に包帯を巻いたロックオンが立っていた。

 

その後はロックオンに今現在、僕たちのおかれている状況や魔法の事を話した。ロックオンはベッドに腰かけて、僕たちは備え付けの椅子に座っていた。

 

ライル「ふ〜ん…なるほどなぁ。で、そちらの見目麗しい女性はアレルヤの彼女か?」

 

フェイト「か…彼女だなんて///」

 

横に座ってるフェイトは顔を真っ赤にして頬をおさえていた。

 

ハレルヤ「違ぇな。フェイトは俺の女だ、ロックオン」

 

ライル「!、ああ…確か、ハレルヤだったか?」

 

ハレルヤ「お?知ってんのか、俺の事を」

 

アレルヤ「?、話した事があったかな?」

 

ライル「いや、以前プトレマイオスで兄さん達の戦闘データを閲覧した時にな…」

 

そうか…あの時はハレルヤが頻繁に表に出てたからなぁ…データに残っていても不思議じゃないか…

 

アレルヤ「…そうなんだ」

 

ライル「だが、良かったな。俺たちは生き残る事が出来た……異世界に来ちまったけどな」

 

アレルヤ「うん…そうだね」

 

僕とロックオンは互いに苦笑いをしながらも生き残れた事を喜んだ。

 

カイゼル「すまない、遅れてしまった」

 

アレルヤ「カイゼル。どうかしたの?汗だくだけど…」

 

部屋に入ってきたカイゼルはシャツ一枚で手をあおぎながら入ってきた。

 

カイゼル「ああ…君のアリオスと同じように、今回見つけた大破したあの機体を私の管理下に置くのにいろいろやらなきゃならなくてな…お、目が覚めたのか」

 

ライル「…あんたは?」

 

ロックオンはカイゼルを軽く睨みつけていた。

 

カイゼル「ああ、すまない。自己紹介をしなくてはな…私はカイゼル・デュナス、アレルヤの友人で君を発見した者だ」

 

ライル「!、睨んですまなかった。俺はロックオン・ストラトス……いや、ライル・ディランディだ。助けてくれたこと、礼を言わせてもらう」

 

そう言ってロックオンは頭を下げた……でも、いいのかな?本名を言ってしまっても…頭を上げたロックオンは僕の考えを悟ったのか、僕を見て笑った。

 

ライル「せめて異世界くらいでは本名を名乗りたいしな?」

 

 

 

ライルsied

 

 

 

それから話をしばらくしているといつの間にか面会時間の終わりが近づいていた。

 

アレルヤ「もうこんな時間なんだ……それじゃ今日はこれで帰るよ、ライル」

 

ライル「わかった、気をつけてな」

 

カイゼル「怪我はそこまでひどくないから明日には退院できる。今日はゆっくり休むといい」

 

ライル「ああ、ありがとう。カイゼル」

 

フェイト「それじゃ、失礼します」

 

ライル「フェイトちゃんも気をつけてな」

 

今日はみんなに自己紹介をしたあと、俺のことをライルと呼んでもらうことにした。(もちろん、アレルヤも)

そしてみんなが部屋から出ていき、俺はベッドに寝転がる。

………そろそろか……すると部屋の扉がノックされた。

 

ライル「……どうぞ」

 

部屋の扉が開き、入ってきたのは兄さんだ。

 

ニール「……アレルヤは元気そうだな」

 

ライル「………本当によかったのかよ、兄さんが生きてることを知らせなくても…」

 

アレルヤが来る前に俺は兄さんからこの世界や魔法についていろいろ聞いていたが兄さんが、アレルヤには生きている事を黙っていて欲しい、と頼まれたので何も知らないふりをした。

 

ニール「今はまだな…それよりも…ほら、頼まれてたお届けものだ」

 

兄さんが大きな紙袋を俺に放り投げ、俺はそれを何とかキャッチする。

 

ライル「あぶな!…たく、気をつけてくれよ。兄さん」

 

ニール「すまんすまん。しかし、お前の欲しいものがソレとはな」

 

ライル「………」

 

俺は紙袋からソレを出して眺めた。

…俺たち兄弟の相棒、オレンジ色のハロを。兄さんに頼んで持ってきてもらった相棒は機能停止していた。

 

ライル「………アニュー……」

 

ハロ?「やっと会えたね、ライル」

 

俺の言葉に反応して起動したハロ……だが、話し方が…もしかして…

 

ニール「?、何か変じゃないか?」

 

ライル「アニュー、なのか?」

 

ハロは俺の手から飛び出すとぴょんぴょん飛び回ると部屋の中心で止まった。

そして、ハロの口が開くと……

 

アニュー「こんな姿での再会だけど…帰ってきたよ、ライル」

 

ホログラフが、ソレスタルビーイングの制服を着たアニューをうつしだした。

 

ニール「……こんな機能があったんだな、ハロには」

 

驚いた兄さんの言葉に、反応したアニューはその姿をみて驚いていた。

 

アニュー「ライルが二人!?」

 

俺は再会を喜び、兄さんにアニューを紹介し、アニューに兄さんを紹介した。そしてアニューにこれまで聞いた状況を説明した。

 

アニュー「……なるほど、異世界なんだ、ここ。…魔法なんて空想の産物だと思ってたからちょっとびっくりね」

 

部屋の中でプカプカと浮かぶアニューは腕を組んで何かを考えている。

 

ライル「?、何か考えがあるのか?アニュー」

 

アニュー「うん、聞いた話の中に試したい事があったんだよね…ニールさん」

 

ニール「ん?どうかしたのか、アニューさん」

 

俺たちの邪魔をしない、と言って兄さんは部屋の角にいた。

 

アニュー「いろいろなデバイスの資料を集めてもらえませんか?…私の、新しい身体を作りたいんです」

 

………この世界にきて、驚きの連続だが、アニューから出た新しい身体を作る話を聞いたこの瞬間がこの世界にきての一番の驚きだった。

 




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