【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~   作:不知火新夜

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注:今後の展開の関係で、ティリエルが使用したアクションカードが変更されています(7/5)。


96話_不動のデュエル(ソリティアしないとは言っていない)

Side 権現坂

 

それにしても実況の言う通り、俺と同じフルモンスターとは思えない展開力だ。

一時はモンスターゾーンを一杯にし、其処からシンクロ召喚を2回、エクシーズ召喚を3回も行い、今のティリエル殿のフィールドには3体のエクシーズモンスターが鎮座している。

何とも凄まじい、そして厄介な布陣だ。

だがこの男権現坂の手札には、それを打開する手が有る。

 

「俺のターン!ドロー!

まずは手札の『超重武者ヒキャ―Q』を守備表示で特殊召喚!コイツは俺の墓地に魔法・罠カードが無ければ手札から特殊召喚出来る!」

 

超重武者ヒキャ―Q

効果モンスター

地属性

機械族

レベル 5

守備力 1800

 

後攻である俺のターン、最初に登場させたのは、江戸時代に貨物の運搬を担っていた飛脚をモチーフとした超重武者、ヒキャ―Q。

見た目といいモチーフといい『不動のデュエル』に似合わなさそうではあるが、このカードも重要な役割がある。

 

「今特殊召喚したヒキャ―Qをリリースして効果発動!

手札の『超重武者ビッグベン―K』と『超重武者ツヅ―3』を守備表示で、

 

 

 

ティリエル殿のフィールドに特殊召喚し、2枚ドロー!」

「わ、私のフィールドにですか?」

 

超重武者ビッグベン―K

効果モンスター

地属性

機械族

レベル 8

守備力 3500

 

超重武者ツヅ―3

効果モンスター/チューナー

地属性

機械族

レベル 1

守備力 300

 

『おぉっとぉ、これはどういう事でしょう!?権現坂選手の手札にあったモンスターが、何故かティリエル選手のフィールドに出現しました!正に『敵に塩を送る』諺そのままの行為、一体何の意図があるのでしょう…?』

 

ヒキャ―Qの効果、それは実況の言う通り『敵に塩を送る』、手札の超重武者モンスター達を相手のフィールドに送る行為だ。

その効果でティリエル殿のフィールドに出現したのは、この超重武者デッキのエースの一角で『不動のデュエル』の要、平安時代末期の英雄、武蔵坊弁慶をモチーフとした超重武者、ビッグベン―Kと、鼓をモチーフとした超重武者チューナー、ツヅ―3。

手札交換こそなったが相手にモンスターを、それもエースを送りつけるという正気の沙汰には見えないこの効果処理、だがこれこそがこの状況を打開する為の手、その手は、今のドローで揃った。

 

「次にスケール1の『超重輝将ヒス―E』とスケール8の『超重輝将サン―5』をペンデュラムスケールにセッティング!」

 

ペンデュラムスケール(青):1(超重輝将ヒス―E)

ペンデュラムスケール(赤):8(超重輝将サン―5)

 

『権現坂選手、此処でペンデュラムモンスターをセットしました!さあ一体どんなモンスターがペンデュラム召喚されるのか!』

「それではお見せしよう!我が『不動のデュエル』の理に集いし兵たちを!ペンデュラム召喚!いざ戦場へ集え、我が武者達よ!レベル2『超重武者タマ―C』!レベル2『超重武者ホラガ―E』!そしてレベル3『超重武者カゲボウ―C』!」

 

超重武者タマ―C

効果モンスター/チューナー

闇属性

機械族

レベル 2

守備力 800

 

超重武者ホラガ―E

効果モンスター/チューナー

地属性

機械族

レベル 2

守備力 600

 

超重武者カゲボウ―C

効果モンスター

地属性

機械族

レベル 3

守備力 1000

 

『権現坂選手、一挙に3体のモンスターをペンデュラム召喚しました!その内2体はチューナー、残りの1体はチューナーではありません、という事はレベル7シンクロモンスターをシンクロ召喚するつもりでしょうか…?』

 

いや、シンクロ召喚するのは合っているが、レベルは大いに違うぞ。

そう心の中で突っ込みを入れるのを他所にペンデュラム召喚されたのは、モチーフである魂の様な球体の超重武者、タマ―Cと、モチーフであるほら貝を構える超重武者、ホラガ―E、そして尺八を吹く虚無僧の様な出で立ちの超重武者、カゲボウ―C。

さあ行くぞ、ティリエル殿!

 

「今ペンデュラム召喚したタマ―Cの効果発動!

ティリエル殿のフィールドに特殊召喚したビッグベン―Kとタマ―Cを墓地へ送ってシンクロ召喚を行う!」

「わ、私のフィールドのモンスターを!?」

『何とこれは驚きです!前代未聞、相手モンスターをシンクロ素材にしてしまう効果、この為に態々ティリエル選手のフィールドにモンスターを送りつけた訳ですね!』

 

そう、それこそが俺の狙いだ。

先程、ティリエル殿のフィールドを『厄介』と感じた要因の1つは、エクシーズモンスターしかいなかった事。

今更説明するまでも無いが、エクシーズモンスターはレベルを持たない、よってシンクロ召喚の素材にする事が出来ず、このタマ―Cの効果対象にも選べない、故にレベルを持たないモンスターしかいないティリエル殿のフィールドを厄介と感じたのだ。

だがそれなら、レベルを持つモンスターが存在する状態にしてしまえば良い、そう思い立ち、ヒキャ―Qの効果で送りつけたのだ。

そしてその一方であるビッグベン―Kを用いてシンクロ召喚するは、この男権現坂の真のエース!

 

「俺は、レベル8のビッグベン―Kに、レベル2のタマ―Cをチューニング!荒ぶる神よ、千の刃の咆哮と共に煌びやかな戦場に現れよ!シンクロ召喚、いざ出陣!レベル10!『超重荒神スサノ―O』!」

 

超重荒神スサノ―O

シンクロ・効果モンスター

地属性

機械族

レベル 10

守備力 3800

 

『権現坂選手、タマ―Cの効果で何やら巨大な機械武者をシンクロ召喚しました!実に大きい姿です!』

 

シンクロ召喚の演出と共に現れたのは、日本神話に登場する荒ぶる神スサノオをモチーフとした超重武者(このカードに限らず、『超重』シンクロモンスターはルール上『超重武者』扱いだ)、スサノ―O。

だが、まだ終わらんぞ!

 

「次に俺は、レベル3のカゲボウ―Cに、レベル2のホラガ―Eをチューニング!今こそこの決闘の場に、ズバッと現れよ、万人を超越せし剣豪よ!シンクロ召喚、いざ出陣!レベル5!『超重剣聖ムサ―C』!」

 

超重剣聖ムサ―C

シンクロ・効果モンスター

地属性

機械族

レベル 5

守備力 2300

 

『続いてシンクロ召喚したのは、二刀流を駆使する機械武者です!それにしても口上は何処かの仮面○イダーのオマージュでしょうか…?』

 

口上は気にするな。

そんな突っ込みを置いて、次にシンクロ召喚したのは、二刀流で知られる剣豪、宮本武蔵をモチーフとした超重武者、ムサ―C。

 

「シンクロ召喚したムサ―Cの効果発動!

俺の墓地にいるヒキャ―Qを手札に加え、そのまま守備表示で特殊召喚し、バトルフェイズに入る!」

「バトルフェイズ?権現坂様のフィールドにいるモンスターは全員守備表示ですが…」

『ティリエル選手の言う通り、権現坂選手のフィールドには守備表示モンスターしかいません!これでは攻撃出来ない中、何故バトルフェイズに…?』

「スサノ―Oとムサ―Cは守備表示の時、守備力を攻撃力扱いとして攻撃出来る!

この効果により、ムサ―Cでツヅ―3を攻撃!ムラマサ・十字斬(クロススラッシュ)!」

「きゃぁ!?」

 

超重剣聖ムサ―C 守備力 2300 VS 超重武者ツヅ―3 守備力 300

 

「破壊されたツヅ―3の効果発動!

墓地のビッグベン―Kを守備表示で蘇生する!

そしてビッグベン―Kがフィールドにいる限り、俺のフィールドにいる超重武者モンスターは、スサノ―O達と同じく守備表示で攻撃出来る!」

「な!?」

『権現坂選手、全く無駄のないプレイングで4体のモンスターを並べ、全員が守備表示で攻撃出来る様になりました!ティリエル選手といい権現坂選手といい、これが本当にフルモンスターの展開力なのか!?』

 

ムサ―Cの剣舞によって切り裂かれたツヅ―3の効果により蘇生したビッグベン―K、これで俺のフィールドにはスサノ―Oとビッグベン―K、ヒキャ―Qにムサ―Cが並んだ(うちムサ―Cは既に攻撃したが)、それにサン―5のペンデュラム効果を使えばこの内1体がもう1度攻撃出来る、これを使えばティリエル殿のフィールドを一掃する事も不可能では無い…!

 

「次にビッグベン―Kでアルセイを攻撃!不動(フィスト)!」

「くっ!」

 

超重武者ビッグベン―K 守備力 3500 VS 森羅の守神アルセイ 守備力 3200

 

よし、通ったぞ!

 

「ビッグベン―Kがモンスターを戦闘破壊した事で、ペンデュラムスケールにセットされたサン―5の効果発動!

ビッグベン―Kはもう1度攻撃出来る!

この効果でイングナルを攻撃!不動拳、第2打!」

「な、きゃぁ!?」

 

超重武者ビッグベン―K 守備力 3500 VS 妖精騎士イングナル 守備力 3000

 

これでティリエル殿のフィールドに残るは攻撃表示のオレイアのみ!

 

「続いてスサノ―Oでオレイアを攻撃!クサナギソード・斬!」

「これ以上は通しませんわ!アクションマジック『奇跡』発動!」

 

奇跡

アクションマジック

1:フィールドのモンスター1体を対象として発動出来る。そのモンスターは戦闘では破壊されず、戦闘ダメージは半分になる。

 

「奇跡の効果で、オレイアは戦闘破壊されず、私が受けるダメージは半分になりますわ!くっ!」

 

超重武者スサノ―O 守備力 3800 VS 森羅の鎮神オレイア 攻撃力 2800

 

Tiriel LP 4000→3500

 

このまま突破するぞと言う気迫が伝わったかの様に、スサノ―Oの剣が振り下ろされたが、それは寸での所で受け止められてしまったか。

文字通り『奇跡』が起こった訳だが、タダでは転ばぬぞ!

 

「スサノ―Oの効果発動!

この効果は1ターンに1度、俺の墓地に魔法・罠カードが無ければ、相手の墓地にある魔法・罠カードを1枚、俺のフィールドにセット出来る!

これは相手ターンにも使えるフリーチェーン効果で、この効果でセットした魔法・罠カードがフィールドを離れると除外される!」

「え!?」

「この効果で、たった今ティリエル殿が使用した奇跡をセットする!

そして俺はこのままターンエンド!」

『権現坂選手、ティリエル選手のモンスターを一掃する事こそ叶いませんでしたが、タダでは転びません!ティリエル選手が発動した奇跡を奪い取ってターンを明け渡しました!それにしてもティリエル選手に負けじと、権現坂選手もフルモンスターとは思えない展開力を見せました!このデュエルは正に、現代のフルモンスターデッキの底力を垣間見たと言って良いでしょう!』

 

Noboru

LP 4000

手札 0

ペンデュラムスケール(青):1(超重輝将ヒス―E)

ペンデュラムスケール(赤):8(超重輝将サン―5)

モンスター 超重荒神スサノ―O(守備表示)

      超重剣聖ムサ―C(守備表示)

      超重武者ヒキャ―Q(守備表示)

      超重武者ビッグベン―K(守備表示)

魔法・罠カード セット(奇跡)

 

さあティリエル殿、俺はティリエル殿の布陣を崩しつつ、4体もの兵を呼び出して見せたぞ。

ティリエル殿はこの布陣、どう突破する?

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