【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~   作:不知火新夜

113 / 168
99話_MASSIVE WONDERS、大いなる奇跡

「柚子、ちょっと良い?」

「真澄?一体どうしたの此処で?」

 

シンジさんとのデュエルに勝利して会場を後にした私、其処へ何故か待ち構えていた真澄が声を掛けて来た。

それにしても何でまた此処で待ち構えていたのかしら?

 

「後で私とデュエルして欲しいの。良いかしら?」

「ず、随分と唐突ね。まあデュエルとあらば受けて立つけど、何でまた?」

「それは後で話すわ。今、此処ではちょっとね」

 

だったら部屋に戻った後に申し込んで来ても良いんじゃないかしら?まあ良いけど。

 

「ともかく分かった。部屋で待っているわ」

 

そう言い残し、私はシティに用意されていた部屋へと戻って行った。

 

------------

 

「「アクションフィールド、オン!『クロス・オーバー』!」」

 

私と真澄がデュエルディスクを構え、予めセットしていたクロス・オーバーを発動すると、たちまち部屋の中はアクションフィールドと化す。

 

「戦いの殿堂に集いしデュエリストが!」

「モンスターと共に地を蹴り宙を舞い!」

「フィールド内を駆け巡る!」

「見よ、これぞデュエルの最強進化系!」

「「アクショーン、デュエル!」」

 

先攻 Masumi LP 4000 VS 後攻 Yuzu LP 4000

 

こうして唐突に始まった、真澄とのデュエル。

そう言えば真澄とのデュエルは3回目だけど、私が後攻になるのは初めてね。

さあ真澄、ランサーズメンバーとしてこのシンクロ次元に来てからどう変わったのか、見せて貰うわ。

 

「私のターン!

まずは手札の『水晶機巧(クリストロン)―プラシレータ』を墓地へ送って魔法『ワン・フォー・ワン』発動!」

 

ワン・フォー・ワン(制限カード)

通常魔法

1:手札からモンスター1体を墓地へ送って発動出来る。手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。

 

…ん?クリストロン?

 

「ワン・フォー・ワンの効果で、デッキから『水晶機巧―クオン』を守備表示で特殊召喚!」

 

水晶機巧―クオン

効果モンスター/チューナー

水属性

機械族

レベル 1

守備力 500

 

ワン・フォー・ワンの効果で出て来たのは、身体が水晶で出来たチューナー。

というか、

 

「真澄、ジェムナイトはどうしたの?」

「勿論持っているわ。ジェムナイト達は、私にとって相棒とも言える存在だもの。でも隊長にエレン・アヴェニールに沢渡に、そしてフォースハウンドの皆…

ランサーズの中でも凄まじい実力を持ったデュエリスト達には、メインのデッキの他にもデッキを持っているマルチデッカーが多かった。そして今日も貴方は自らの新たなる覚悟の現れとして『堕天使』を使っていたし、上村一行も確か他にデッキを持っていた筈。そんな彼らを見て、思ったの。1つのデッキを徹底的に磨くのも1つの道だけど、他のデッキに触れて自分の新たなる可能性を見出すのも1つの道じゃないかって。

北斗もランサーズへの加入を直談判して、入隊試験で『超量』デッキを使って合格、殻を破って見せた。刃もデッキこそX―セイバー1つだけなのは変わりないけど、遊勝塾に移籍して、エンタメデュエルの極意を学んでいった事でその新たなる可能性を開花させた。そんな2人を見て、私もランサーズのメンバーとして、今のままで胡坐をかいている訳には行かないと思った。

ダイヤモンドの研磨方法で知られるブリリアントカットは、バリエーションこそあれどその全てが57或いは58面体にカットされている、土台こそしっかりと持ちながらも、様々な可能性に触れて己の道を見つけ出す事で、私のデュエルタクティクスは磨かれるんじゃないか…

そう考えていた折に、社長から渡されたのが、この『クリストロン』デッキなの。今まで融合召喚しか使って来なかった私だけど、折角の機会だし、シンクロ召喚に触れてみるのも悪くないと思ってね」

 

成る程、そういう事だったのね。

それはともかく、まだ真澄は通常召喚を行っていない、という事は次にチューナーじゃ無いモンスターを通常召喚してシンクロ召喚、かな?

 

「次に『水晶機巧―シトリィ』を召喚!」

 

水晶機巧―シトリィ

効果モンスター/チューナー

水属性

機械族

レベル 2

攻撃力 500

 

あれ、チューナー?

真澄が召喚したのは予想に反して、身体が黄色い水晶で出来たチューナーだった。

 

「そしてフィールド魔法『クリスタルP(ポテンシャル)』を永続魔法として発動し、ターンエンドよ!」

 

クリスタルP

フィールド魔法(永続魔法扱い)

1:自分フィールドの『クリストロン』モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。

2:自分・相手のエンドフェイズに発動出来る。このターン自分がシンクロ召喚した『クリストロン』シンクロモンスターの数だけ、自分はデッキからドローする。

 

水晶機巧―クオン 守備力 500→800

水晶機巧―シトリィ 攻撃力 500→800

 

Masumi

LP 4000

手札 1

モンスター 水晶機巧―クオン(守備表示)

      水晶機巧―シトリィ(攻撃表示)

魔法・罠カード クリスタルP(永続魔法扱い)

 

え、攻守300しか上がらないフィールド魔法を使って終わりなの?シンクロ召喚せずに、セットカードも無しで?

手札事故かしら、幾らアクションデュエルとは言え、無防備にも程があるわね。

 

「私のターン!ドロー!

まずは魔法『融合』発動!」

 

融合

通常魔法

1:自分の手札・フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

「私は手札の『幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト』と『幻奏の音女エレジー』を融合!至高の天才よ!悲哀の旋律よ!タクトの導きにより力重ねよ!融合召喚、今こそ舞台に情熱の歌を!『幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ』!」

「新しい『幻奏』融合モンスター…!」

 

幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ

融合・効果モンスター

光属性

天使族

レベル 7

攻撃力 1900→2500

 

とはいえこっちは手加減しないわ、そんな事、貴女も望んでいないでしょ?

 

「ブルーム・プリマの攻撃力は融合素材の数×300ポイントアップするわ!

次に永続魔法『フォルテッシモ』発動!」

 

フォルテッシモ

永続魔法

1:1ターンに1度、自分フィールドの『幻奏』モンスター1体を対象としてこの効果を発動出来る。そのモンスターの攻撃力は次の自分スタンバイフェイズまで800アップする。

2:魔法・罠ゾーンの表側表示のこのカードを墓地へ送って発動出来る。『幻奏』融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

「今発動したフォルテッシモの1つ目の効果発動!

ブルーム・プリマの攻撃力を800ポイント上げ、バトルフェイズに入るわ!」

 

幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ 攻撃力 2500→3300

 

バトルフェイズに入り、ブルーム・プリマが持つ2回攻撃効果で真澄のフィールドを一掃させよう、そう思った時、

 

「掛かったわね!そのバトルフェイズ開始時、クオンの効果発動!

それにチェーンして、シトリィの効果発動!」

 

え、このタイミングで発動する効果持ちなの!?

 

「先に言って置くわ。クリストロンチューナーは相手のメインフェイズかバトルフェイズ中に、其々特定の場所からモンスターを、効果を無効にして特殊召喚しつつシンクロ召喚を行う効果を持っているわ!クオンは手札から、シトリィは墓地からモンスターを特殊召喚しつつ、シンクロ召喚するの」

「な!?」

 

それで敢えて自分のターンでシンクロ召喚しなかったって事!?

 

「まずはシトリィの効果で、さっき墓地へ送ったレベル2のプラシレータを守備表示で蘇生し、レベル2のシトリィをチューニング!集いし結晶が、新たな可能性を生み出す!光輝く道となれ!シンクロ召喚、レベル4!『水晶機巧―クオンダム』!」

 

水晶機巧―プラシレータ

効果モンスター

水属性

機械族

レベル 2

守備力 2000→2300

 

水晶機巧―クオンダム

シンクロ・効果モンスター/チューナー

水属性

機械族

レベル 4

守備力 2000→2300

 

そんな驚きを他所に、シトリィが自らの力で蘇生した、緑の水晶を纏った亀みたいなモンスター、プラシレータと共にシンクロ召喚して登場したのは、水晶の様に透き通った身体に白い機械鎧を纏ったモンスター、クオンダム。

 

「次にクオンの効果で、手札にあるレベル4の『水晶機巧―ローズニクス』を攻撃表示で特殊召喚し、レベル1のクオンをチューニング!集いし結晶が、外敵を阻む壁となる!光輝く道となれ!シンクロ召喚、レベル5!『水晶機巧―アメトリクス』!」

 

水晶機巧―ローズニクス

効果モンスター

水属性

機械族

レベル 4

攻撃力 1800→2100

 

水晶機巧―アメトリクス

シンクロ・効果モンスター

水属性

機械族

レベル 5

攻撃力 2500→2800

 

次にクオンが呼び寄せた、赤い水晶を纏った鳥みたいなモンスター、ローズニクスと共にシンクロ召喚して登場したのは、水晶の様に透き通った身体に紫の機械鎧を纏ったモンスター、アメトリクス。

こっちのターンに、フィールド以外のモンスターを呼び寄せつつシンクロ召喚するという効果処理にこそ驚いたけど、それでもブルーム・プリマの攻撃力には届かない、このターンで纏めて、

 

「シンクロ召喚したアメトリクスの効果発動!

貴方の特殊召喚したモンスターを全て守備表示に変えるわ!ブルーム・プリマは融合召喚されたモンスター、よって守備表示になって貰うわ!」

「え!?」

 

シンクロ召喚を誘発条件にした『つまずき』持ちだったなんて、これじゃ攻撃出来ないわね…

 

「ならバトルフェイズを終了、メインフェイズ2に入って、カードをセットしてターンエンド!」

「おっと!メインフェイズ2終了時にクオンダムの効果発動!

このカードも相手のメインフェイズかバトルフェイズ中にシンクロ召喚を行うわ!尤もこのカードはフィールド以外のモンスターを特殊召喚出来ず、フィールドのモンスターを使うしか無いけどね」

 

そういえばクオンダムもクリストロンチューナーだったわね。

と、それよりも今の真澄のフィールドにはシンクロモンスターであるアメトリクスと、シンクロチューナーであるクオンダムの2体のみ。

ま、まさか…!?

 

「ま、真澄、貴方まさか…!」

「ええ、そのまさかよ!クリア・マインド!

クオンダムの効果で、レベル5のシンクロモンスター、アメトリクスに、レベル4のシンクロモンスター、クオンダムをチューニング!レベル9!集いし結晶が1つになる時、眩き不死鳥が今舞い降りる!光輝く道となれ!アクセルシンクロォォォォ!現れなさい、『水晶機巧―フェニキシオン』!」

 

水晶機巧―フェニキシオン

シンクロ・効果モンスター

水属性

機械族

レベル 9

攻撃力 2800→3100

 

あ、アクセルシンクロ…!

遊矢や、このシンクロ次元でもトップクラスと言われるデュエリストにしか出来ないと言われている、高度なシンクロ召喚…

まさかシンクロ召喚を覚えたての真澄が、使えるとはね…

 

「シンクロ召喚したフェニキシオンの効果発動!

柚子、貴方のフィールド及び墓地の魔法・罠カードを全て除外するわ!」

「な、何ですって!?」

 

アクセルシンクロでなきゃシンクロ召喚出来ず、効果を使えないとは言え、出た時に除外版『ハーピィの羽根帚』+αを使えるなんて…!

 

「あ、改めてターンエンドよ!」

「ならエンドフェイズにクリスタルPの効果発動!

このターンに私がシンクロ召喚したクリストロンシンクロモンスターの数分、つまり3枚ドロー!」

 

Yuzu

LP 4000

手札 1

モンスター 幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ(守備表示)

魔法・罠カード なし

 

「私のターン!ドロー!

此処はいち早く攻め込むに限るわね。バトルフェイズに入るわ!

フェニキシオンでブルーム・プリマを攻撃!」

「させないわ!アクションマジック『ヒット&アウェイ』発動!」

 

ヒット&アウェイ

アクションマジック

1:自分フィールドのモンスター1体を対象として発動出来る。そのモンスターを任意の表示に変更する。

 

「ヒット&アウェイの効果でブルーム・プリマを表側攻撃表示に変更するわ!返り討ちにしなさい、ブルーム・プリマ!」

 

今現在ブルーム・プリマの攻撃力は、フォルテッシモの効果がまだ適用されているから3300のまま、一方のフェニキシオンの攻撃力はクリスタルPを加味してもまだ3100、もしブルーム・プリマが守備表示のままだったらその守備力は2000で突破されるところだったけど、攻撃表示なら、

 

 

 

 

 

「ダメージステップ良いかしら?」

「え?」

「速攻魔法『リミッター解除』発動!ブルーム・プリマを攻撃表示にすればフェニキシオンを倒せると思ったら大間違い「それにチェーンして手札の『幻奏の音女スコア』を捨てて効果発動!フェニキシオンの攻守を0に変えるわ!0を倍にした所で0のままよ!」…え?」

 

リミッター解除(制限カード)

速攻魔法

このカードの発動時に自分フィールド上に表側表示で存在する全ての機械族モンスターは、ターン終了時まで攻撃力が倍になる。このターンのエンドフェイズ時、この効果を受けたモンスターを全て破壊する。

 

幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ 攻撃力 3300 VS 水晶機巧―フェニキシオン 攻撃力 3100→0

 

Masumi LP 4000→700

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

何が起こったか分からない人に、今の状況説明を。

まず真澄のフィールドにいるフェニキシオンが炎を纏って私の方に突進して来た所に、ヒット&アウェイの効果で攻撃表示となった、私のフィールドにいるブルーム・プリマが迎え撃とうとしたけど、その時、真澄が発動したリミッター解除の効果によってフェニキシオンが纏っていた炎が勢いを増し、かけた。

けどその瞬間、私が発動したスコアの効果によってフェニキシオンの真上から光が降り注ぎ、纏っていた炎が消失、ブルーム・プリマが返り討ちにした、という事。

 

「くっ!だけどタダではやられないわ!破壊されたフェニキシオンの効果発動!

シンクロ召喚でフィールドに出たこのカードが戦闘・効果で破壊された事で、墓地のクオンダムを守備表示で蘇生するわ!

メインフェイズ2に入って、クオンを召喚し、ターンエンドよ!」

 

Masumi

LP 700

手札 2

モンスター 水晶機巧―クオンダム(守備表示)

      水晶機巧―クオン(攻撃表示)

魔法・罠カード クリスタルP(永続魔法扱い)

 

「私のターン、ドロー!」

「スタンバイフェイズにクオンの効果発動!

手札にあるレベル4の『水晶機巧―ローズニクス』を攻撃表示で特殊召喚し、レベル1のクオンをチューニング!シンクロ召喚、レベル5!再び現れなさい、アメトリクス!」

 

またアメトリクス、だけど…!

 

「シンクロ召喚したアメトリクスの効果発動!

ブルーム・プリマにはもう1度守備表示になって貰うわ!」

「今度はさせないわ!アクションマジック『ソニック・ウィング』発動!」

 

ソニック・ウィング

アクションマジック

1:フィールド上の、2つ以上の効果が適用されている効果モンスターを対象に発動出来る。このターン、対象のモンスターは効果が無効になり、このカード以外の効果を受けず、相手プレイヤーに直接攻撃出来る。このターンのエンドフェイズ時、この効果を受けたモンスターを破壊か除外、もしくはデッキに戻す。

 

よし、これで決めるわ!

 

「ソニック・ウィングの効果でブルーム・プリマはこのターン、効果を無効にし、ソニック・ウィング以外の効果を受けず、直接攻撃出来る様になるわ!」

「なっ!?」

 

幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ 攻撃力 2500→1900

 

「バトルフェイズに入るわ!ブルーム・プリマでダイレクトアタック!」

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

Masumi LP 700→-1200 LOSE

 

WINNNER Yuzu

 

「あいたたた…

また、1ダメージも与えられなかったわね…

でも今度は負けないわ!今以上に磨きを掛けて来るから、覚悟なさい!」

「ええ、望む所よ!」




次回、シンクロ次元編最終回!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。