【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~ 作:不知火新夜
先攻 Hekate LP 4000 VS 後攻 Mai LP 4000
「私の先攻。
まずは『クリバンデット』を召喚」
クリバンデット
効果モンスター
闇属性
悪魔族
レベル 3
攻撃力 1000
先攻となったヘカテーが召喚したのは、盗賊みたいな出で立ちのクリボーモンスター、クリバンデット。
そのステータスこそ低いが、その効果の強さは嘗て制限カードに指定された程である。
「次に魔法『クリティウスの牙』発動」
クリティウスの牙
通常魔法
このカードのカード名はルール上『伝説の竜クリティウス』としても扱う。
『クリティウスの牙』は1ターンに1枚しか発動出来ない。
1:『クリティウスの牙』の効果でのみ特殊召喚出来る融合モンスターカードに記された罠カード1枚を自分の手札・フィールドから墓地へ送る(そのカードがフィールドにセットされている場合、めくって確認する)。その後、その融合モンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する。
「私はこの牙と、罠『死のデッキ破壊ウイルス』を用いて融合召喚を行う」
「と、罠と魔法カードを融合素材に融合召喚ですか!?」
次に発動された魔法、それに伴うヘカテーの宣言に驚きを見せる舞衣。
無理もない、融合召喚は普通、融合召喚を行う効果を持つカードを発動し、2体以上のモンスターを融合素材として行う召喚方法である。
遊矢が用いるコンタクト融合等の融合召喚を行う効果を持つカードを用いない方法や、変身召喚等の1体だけのモンスターを素材とする方法、中には『簡易融合』の様に素材を用いない方法もあるにはある。
だがヘカテーによる、罠カードを融合素材としたやり方は、それらを抜きにしても異例であった。
「古にて戦い抜いた名も無き伝説の竜、その牙が強者を死に至らしめる小さき邪悪をも取り込み、新たなる竜として再誕する!融合召喚『デス・ウイルス・ドラゴン』!」
デス・ウイルス・ドラゴン
融合・効果モンスター
闇属性
ドラゴン族
レベル 4
攻撃力 1900
そんなやり方で登場したのは、何やら不気味は雰囲気を漂わせた紫色の竜。
「融合召喚したデス・ウイルス・ドラゴンの効果発動。
このカードが出た時、このカードの融合素材となった死のデッキ破壊ウイルスの、そのエラッタされる前と同じ効果処理を行う」
「な、何ですって!?」
「さあ見せなさい、貴方の手札」
「くっ、どうぞ…!」
そのステータスこそやや頼りなさそうではあったが、その効果はかなり理不尽だった。
融合素材とした死のデッキ破壊ウイルス、エラッタ前はこんな効果であった。
死のデッキ破壊ウイルス(エラッタ前)
通常罠
1:自分フィールドの攻撃力1000以下の闇属性モンスター1体をリリースして発動出来る。相手フィールド上のモンスター、相手の手札、相手のターンで数えて3ターンの間に相手がドローしたカードを全て確認し、攻撃力1500以上のモンスターを破壊する。
ある程度の攻撃力を持つモンスターを一掃できるばかりか、相手の手札やドローカードすらもピーピング出来るという、ビートダウン系のデッキがこれを撃たれればその損害は壊滅的な物となると言って良いカードパワー振りから流行し、闇属性モンスターでは当時『攻撃力が1000以下か否か』という採用基準まで出来たほどだった。
その強さから長年禁止カードとして指定され、
死のデッキ破壊ウイルス(エラッタ後)
通常罠
1:自分フィールドの攻撃力1000以下の闇属性モンスター1体をリリースして発動出来る。相手フィールドのモンスター及び相手の手札を全て確認し、その内の攻撃力1500以上のモンスターを全て破壊する。その後、相手はデッキから攻撃力1500以上のモンスターを3体まで選んで破壊出来る。このカードの発動後、次のターンの終了時まで相手が受ける全てのダメージは0になる。
とエラッタされた形で何とか復帰する事が出来た。
ドローカードを何ターンにも渡ってピーピングする事が出来なくなった上、2ターンに渡ってダメージを与えられなくなったという大きな弱体化を果たした事で漸く復帰出来た(そして今や制限すらも解除)事からもこのカードの嘗ての猛威が分かるだろう、その猛威を振るった効果が今この場で、舞衣に襲い掛かる…!
「手札は『星因士ウヌク』『星因士アルタイル』『星因士プロキオン』『星因士ベガ』『星因士デネブ』の5枚…
なら攻撃力1500以上のウヌクとアルタイル、デネブは破壊」
「きゃぁ!」
デス・ウイルス・ドラゴンが振るった腕によって無惨にも引き裂かれる舞衣の3枚の手札(のソリッドビジョン)。
だがそれで終わるヘカテーでは無い。
「次に魔法『ヘルモスの爪』発動」
ヘルモスの爪
通常魔法
このカードのカード名はルール上『伝説の竜ヘルモス』としても扱う。
『ヘルモスの爪』は1ターンに1枚しか発動出来ない。
1:『ヘルモスの爪』の効果でのみ特殊召喚出来る融合モンスターカードに記された種族のモンスター1体を自分の手札・フィールドから墓地へ送る(そのカードがフィールドにセットされている場合、めくって確認する)。その後、その融合モンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する。
「私はこの爪と、手札の『伝説の騎士ティマイオス』を用いて融合召喚を行う。古にて戦い抜いた名も無き伝説の竜、その爪が伝説の化身たる騎士をも取り込み、新たなる武具として再誕する!融合召喚『女神の聖弓―アルテミス』!」
女神の聖弓―アルテミス
融合・効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 4
守備力 1600
ターンの締めくくりとして発動された魔法、その宣言は通常の融合召喚に則った物と言って良い物だったが、それと共に登場したのは、聖なるオーラを纏った弓、今度は登場したモンスターの姿形が異例だった。
「融合召喚したアルテミスの効果発動。
このカードを、デス・ウイルス・ドラゴンの装備カードにする。
エンドフェイズにクリバンデットをリリースして効果発動。
デッキからカードを5枚墓地へ送り、その中から魔法『レジェンド・オブ・ハート』を手札に加える」
Hekate
LP 4000
手札 1(レジェンド・オブ・ハート)
モンスター デス・ウイルス・ドラゴン(攻撃表示)
魔法・罠カード 女神の聖弓―アルテミス(装備対象:デス・ウイルス・ドラゴン)
「私のターン、ドロー!」
「ドローしたカードを見せて貰う」
「ドローしたのは『
ターンを明け渡された舞衣、引いたカードもデス・ウイルス・ドラゴンの効果に引っ掛からない物、よって手札3枚の状態で始める事が出来た。
(ベガからセフィラツバーンを出してデス・ウイルス・ドラゴンを破壊するのは簡単だけど、さっき手札に加えられた魔法カード、あれがどんな力を発揮するか分かりません…
此処は、こう動きます!)
「メインフェイズに入って、まずはベガを召喚!」
星因士ベガ
効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 4
攻撃力 1200
「召喚したベガの効果発動!
手札のプロキオンを攻撃表示で特殊召喚!」
星因士プロキオン
効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 4
攻撃力 1300
その3枚からどう動くかを決めた舞衣、その初手で登場させたベガの効果で登場したのは、冬の大三角の一角である『こいぬ座α星』を司る戦士、プロキオン。
「特殊召喚したプロキオンの効果発動!
手札のセフィラツバーンを墓地へ送り、ドロー!」
「見せて貰う」
「ドローしたのは装備魔法『星輝士の因子』です。これは、後に繋げと言うメッセージなのでしょうか…
なら、私はベガとプロキオンでオーバーレイ!2体のレベル4・テラナイトモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!煉獄に囚われし星守の騎士よ、今こそ障壁を打ち破って抜け出で、新たに得た闇の力を振るえ!エクシーズ召喚、ランク4!『
煉獄の騎士ヴァトライムス
エクシーズ・効果モンスター
闇属性
戦士族
ランク 4
攻撃力 2600
ORU 2
プロキオンの効果で交換した手札を見た舞衣、それを確認した後に行ったエクシーズ召喚で登場したのは、舞衣が持っているどのテラナイトモンスターともかけ離れた、異様な姿のモンスターだった。
全体的な姿こそ現在は禁止カードである『
テラナイトモンスターというより、端末世界に住まう彼らと敵対する種族『インフェルノイド』や『クリフォート』モンスターと言った方がしっくり来そうな姿である。
属性も闇と、今まで光属性のみだったテラナイトモンスターでは異例だ。
「バトルフェイズに入ります!
ヴァトライムスでデス・ウイルス・ドラゴンを攻撃!」
「くっ!」
煉獄の騎士ヴァトライムス 攻撃力 2600 VS デス・ウイルス・ドラゴン 攻撃力 1900
Hekate LP 4000→3300
「メインフェイズ2に入って、私はヴァトライムスのオーバーレイ・ネットワークを再構築!冬のダイヤモンドが集いし時、闇は晴れ、魂は浄化される!エクシーズ召喚、ランク5!『星輝士セイクリッド・ダイヤ』!」
星輝士セイクリッド・ダイヤ
エクシーズ・効果モンスター
光属性
幻竜族
ランク 5
攻撃力 2700
ORU 3
そのヴァトライムスでヘカテーのデス・ウイルス・ドラゴンを撃破した後にエクシーズ召喚したのは、冬のダイヤモンドの力を結集したドラゴン、セイクリッド・ダイヤ。
「最初に言っておきます。オーバーレイ・ユニットを持ったセイクリッド・ダイヤがフィールドにいる限り、誰もデッキから直接墓地肥やし出来ず、墓地から手札として回収出来ません!
更にさっき引いた星輝士の因子を発動、セイクリッド・ダイヤに装備させてターンエンドです!」
星輝士の因子
装備魔法
自分フィールドの『テラナイト』モンスターにのみ装備可能。
1:装備モンスターの攻撃力・守備力は500アップする。装備モンスターは相手のカードの効果を受けない。
2:自分フィールドに『テラナイト』モンスター以外のモンスターが表側表示で存在する場合にこのカードは破壊される。
星輝士セイクリッド・ダイヤ 攻撃力 2700→3200
Mai
LP 4000
手札 0
モンスター 星輝士セイクリッド・ダイヤ(攻撃表示)
魔法・罠カード 星輝士の因子(装備対象:星輝士セイクリッド・ダイヤ)
「問題ない、既に勝利の方程式は揃っている。私のターン、ドロー。
まずは『E・HEROプリズマー』を召喚」
E・HEROプリズマー
効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 4
攻撃力 1700
セイクリッド・ダイヤの、その刺さるデッキにはとことん刺さる効果を説明されても動じず勝利予告をしたヘカテー、ターンを明け渡されて最初に登場させたのは、身体がプリズムで出来たHERO、プリズマー。
本来ならプリズマーには、エクストラデッキにある融合モンスターカードを相手に見せ、そのモンスターにカード名が記された融合素材モンスターをデッキから墓地へ送る事でその名を得られる効果があるのだが、セイクリッド・ダイヤの効果によってそれは使えない。
だがそんなロックはこれから繰り広げられる展開には何の関係も無い。
「次に2000LPを払い、プリズマーをリリースして魔法『レジェンド・オブ・ハート』発動」
「来ましたか、そのカード…!」
レジェンド・オブ・ハート
通常魔法
『レジェンド・オブ・ハート』は1ターンに1枚しか発動出来ない。
1:2000LPを払い、自分フィールド上の戦士族モンスター1体をリリースして発動出来る。自分の手札・墓地の『伝説の竜』魔法カードを3種類まで除外し、除外した種類の数だけ『伝説の騎士』モンスターを自分の手札・デッキ・墓地から選んで特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
「私の墓地にあるクリティウスの牙、ヘルモスの爪、そして『ティマイオスの眼』は其々の名を冠した『伝説の竜』カードとしても扱う!私はこの3枚を除外!今こそ並び立て、伝説の竜の化身たる3人の騎士達よ!『伝説の騎士ティマイオス』、『伝説の騎士クリティウス』、そして『伝説の騎士ヘルモス』!」
伝説の騎士ティマイオス
効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 8
攻撃力 2800
伝説の騎士クリティウス
効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 8
攻撃力 2800
伝説の騎士ヘルモス
効果モンスター
光属性
戦士族
レベル 8
攻撃力 2800
ヘカテーが先程サルベージしたレジェンド・オブ・ハートの効果で登場したのは、名も無き伝説の3竜の化身である騎士達。
そして、このターンで決着を付けるべく現れた、ヘカテーのエースカード。
「呼び出したティマイオスの効果発動!対象は星輝士の因子!
そのカードを除外する!」
「な!?」
星輝士セイクリッド・ダイヤ 攻撃力 3200→2700
その効果によってセイクリッド・ダイヤに装備されていた星輝士の因子が除外された事でセイクリッド・ダイヤの攻撃力は元に戻り、伝説の騎士達の攻撃力を僅かながら下回ってしまった。
「バトルフェイズに入る!
ティマイオスでセイクリッド・ダイヤを攻撃!ジャスティス・ソード!」
「セイクリッド・ダイヤ!」
伝説の騎士ティマイオス 攻撃力 2800 VS 星輝士セイクリッド・ダイヤ 攻撃力 2700
Mai LP 4000→3900
「クリティウスでダイレクトアタック!クリスタル・ソード!」
「っ!?」
Mai LP 3900→1100
「ヘルモスでトドメ!フリーダム・ソード!」
「きゃぁぁぁぁ!?」
Mai LP 1100→-1700 LOSE
WINNER Hekate