【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~   作:不知火新夜

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15話_何の事だ、まるで意味が分からんぞ!

柚子からの話で知った、沢渡を襲った俺似の不審者が言っていたLDS関係者かどうかを問う言葉、その翌日、つまりLDSとの3番勝負の最中にも発生し、その後も短い期間に、立て続けに発生している、LDS関係者が行方不明となる事件、もしかしなくてもソイツ或いはその仲間がLDS関係者を襲っているのは明らかだ。

これ以上、その『俺そっくりの不審者』やその仲間に良い様に動かれては俺への疑いは強くなるばかり、遊勝塾の面々や零児は俺ではないとと信じてくれてはいるが(特に被害者的な意味で当事者であるLDS、その最高責任者である零児が潔白を主張してくれていると、刃から聞いた時は凄く有難いと思ったが)、それも限界だろう。

いち早くそいつらを見つけ出して捕まえ、俺の潔白を証明しなくてはならない。

そう決意し、向こうが狙うLDS関係者(ある意味そうだが)だと分かる目印をつけ、夜の舞網市を捜索していたら案の定、引っ掛かった。

俺を呼び止めたソイツは、見た感じでは柚子が遭遇した『俺そっくりの不審者』ではなかったがそれでもこの事件に関わっているのは間違い無い(というより、如何にも不審者だと言わんばかりの格好と言動からして、そうではないと思う方がおかしい)、その呼び止めに思わせぶりな答えを返すと、直ぐにソイツはデュエルディスクを構え、俺にデュエルを仕掛けて来た。

これは確保のチャンスだと思い、デュエルディスクを装着しつつそれに応じる様に構えた瞬間、デュエルディスクに組み込んだデュエルアンカーを射出してソイツを拘束、更に覇王の力を解放して(喋り方がやけに落ち着き過ぎているなと思うだろうが、これは覇王の力の副作用だ)、ダメージを実体化させる事でソイツの気絶を狙い、そしてそれを確実に実行する為に、遊矢に転生してから2人(柚子とエレンだ)にしか破られていないデッキ『完全決闘』を使用した。

結果は(事実上の)先攻1ターンキル、クリスティアによるダイレクトアタック(腹パン)で気絶したソイツを確保するべく近づいた瞬間、背後からの奇襲に気付いてそれを防いだが、その奇襲を仕掛けた者がまさかの『俺そっくりの不審者』だったとはな…

今日はなんとも運が良い、今回の事件の犯人を一網打尽出来、そして俺の濡れ衣を晴らせるのだから…!

 

「今回の事件に関して、貴様も(ヒュン!)逃がす訳には行かない」

「(ガチャ!)くっ!だがそれはこっちの台詞だ!瑠璃を何処へやったか、話して貰う!」

 

瑠璃、一体誰の事だ?まあいい、デュエルで決着を付け…!

 

「む?これは…?」

「なっ!?お、俺のデッキ、いや、コイツが…!?」

『ゆ、遊矢、何だろう、この不気味な力は…!』

『一体何が起こっているんだ…!?』

 

俺のデッキの1つ、これは『魔術師オッドアイズ』か、これと、『俺そっくりの不審者』のデッキが、共に謎の光を発していた。

何やら俺を使えと言わんばかりにその存在を主張している様だが、成程、戦いたいという事か…

 

「「デュエル!」」

 

先攻 Yuya LP 4000 VS 後攻 ???? LP 4000

 

「俺のターン。先攻はドロー無し。

まずは魔法『フォトン・サンクチュアリ』発動」

「『フォトン』だって!?何故それを…!」

 

フォトン・サンクチュアリ

通常魔法

このカードを発動するターン、自分は光属性以外のモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚出来ない。自分フィールド上に『フォトントークン』(雷族・光属性・レベル4・攻撃力2000・守備力0)2体を守備表示で特殊召喚する。このトークンは攻撃出来ず、シンクロ素材にも出来ない。

 

が、此処で空気を読んでお前を使うと良からぬ事が起きそうだからな、それに目の前にいる『俺そっくりの不審者』もこの事件の加害者的な意味での関係者、逃がす訳には行かない。

そう判断して俺は、さっき隼と呼ばれていた男とデュエルした時と同じく『完全決闘』デッキを使っている。

その初手で出したフォトン・サンクチュアリに、隼と同じく「何でお前が持っているんだ」的な反応を見せるが、気にする必要は無い。

 

「フォトン・サンクチュアリの効果で、俺の場に2体のフォトントークンを守備表示で特殊召喚」

 

フォトントークン

光属性

雷族

レベル 4

守備力 0

 

フォトン・サンクチュアリの効果で俺のフィールドに出現した2体の球体、フォトントークン。

それを使って出すは、

 

「2体のフォトントークンをリリースし、『轟雷帝ザボルグ』をアドバンス召喚」

 

轟雷帝ザボルグ

効果モンスター

光属性

雷族

レベル 8

攻撃力 2800

 

このデッキのキーカードの1体、雷を司る6帝の一角『雷帝ザボルグ』が進化した姿、轟雷帝ザボルグ。

 

「アドバンス召喚に成功したザボルグの効果発動。

ザボルグ自身を破壊」

「何?アドバンス召喚したモンスターを自爆させるだと?」

 

俺のプレイングに疑問を呈されるが、コイツの真価はその破壊後の効果だ。

 

「この効果で光属性モンスターを破壊した事で、そのモンスターのレベルもしくはランクの数だけ、俺と貴様のエクストラデッキからカードを墓地へ送る」

「何!?エクストラ破壊だと!?」

「破壊されたザボルグのレベルは8、よって俺も貴様も8枚のカードを墓地へ送る。この時、本来送るカードを選ぶのはそのエクストラデッキの持ち主だが、ザボルグのアドバンス召喚の際に光属性モンスターをリリースしている為、貴様のエクストラデッキから墓地へ送るカードを選ぶのは俺だ。さあ、エクストラデッキを見せろ」

「何だと!?その為に出したザボルグを犠牲に…!」

 

さて、『俺そっくりの不審者』のエクストラデッキは…!

 

「『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』、そうか、コイツが…!」

『ゆ、遊矢!?なんかそのカード、只ならぬ気配がする…!』

『大丈夫か遊矢?それにしても、No.以外のエクシーズモンスターで、こんな只ならぬ気配を発するカードがあったとはな…』

 

ユベルやアストラルが言う通り、相手のエクストラデッキの中から現れた1種類のカード達から只ならぬ気配がし、それが俺に呼びかけようと、意志を支配しようと、何か仕出かしてして来た。

それ自体は覇王の力で捻じ伏せて見せたが、恐らくこのダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの気配と、俺のオッドアイズ達の気配が共鳴をしたのかも知れない、それで互いに光り出したのだろう。

ならば、コイツをこのままエクストラデッキに残しておくわけには行かないな。

 

「『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』3枚と『幻影騎士団(ファントム・ナイツ)ブレイクソード』3枚、そして『幻影騎士団シューティングランサー』2枚を墓地へ送って貰う」

「くっ…!」

「俺は『虹光の宣告者(アーク・デクレアラー)』3枚と『神聖騎士(ホーリーナイト)パーシアス』3枚、そして『ゼラの天使』2枚を墓地へ送る」

「そのカード、シンクロモンスターか…」

 

さあ、『完全決闘』の開始だ…!

 

------------

 

「クリスティアで、トドメだ」

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

その後は先程の隼とのデュエルと同じ展開となり、先攻2ターン目のダイレクトアタックで俺の勝利となった。

そしてこれまた先程の隼と同じく『俺そっくりの不審者』はダイレクトアタックによるダメージで気絶、周囲に他の人物の気配が無い以上、これで2人の確保が出来るな。

と、その前に、

 

「もしもし、零児?今、大丈夫ですか?」

『遊矢か、一体どうした?』

 

零児に連絡を取って置く、零児達LDSにとってコイツらは自分達の関係者を襲撃して来た襲撃犯、それが確保されたという情報が無ければ、不安で仕方がないだろうと思ってだ。

因みになんで零児の連絡先を知っているのかと言うと、刃を通じて自らの電話番号を教えてくれたからだ。

 

「今回の事件、沢渡が襲撃され、LDS関係者が相次いで行方不明となっている事件の犯人と思しき存在を確保しました。直ちに引き取りをお願いします」

『本当か?それは済まないな、君の手を煩わせる事になって。分かった、後は私達に任せてくれ』

「いえ、俺としても『俺そっくりの不審者』に色々動かれると都合が悪かったので。じゃあ、後はお願いします」

 

そう連絡して、俺は電話を切った。

まあこの襲撃事件は一先ず解決のメドが立った(まだ他に協力者がいる可能性が否定できない以上、解決したとは言い切れない)が、一方でさっきのダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンと俺のオッドアイズ達との謎の共鳴現象、あれが一体何なのか俺は気になり、『俺そっくりの不審者』のデュエルディスク、その墓地に当たる部分に入って居たダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを取り出し、俺のオッドアイズ達と見比べてみる、と、

 

「あれ?『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』?こんなカード入っていたっけ?」

『いや、ボクの記憶が正しければ、そんなカード無かった筈だよ?』

『エクシーズのペンデュラムモンスターだと?私もそんなカードがあるなど知らないが…』

 

俺がいれた覚えのない、どころか持っていた覚えすらないオッドアイズモンスター『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』が、俺のエクストラデッキに入っていた。

もしやメインデッキにも影響が?そう思いメインデッキを広げると、

 

「こっちにもか…

『相克の魔術師』に『相生の魔術師』、俺が手にした覚えのない魔術師が入っているなんて…」

『これは随分と不気味だな…』

『うん、何だか嫌な予感がする…』

 

やはりメインデッキにも影響があった、『相克の魔術師』と『相生の魔術師』、俺が持っていない筈の2体の魔術師が入っていたのだから。

これまでの人生でも色々な、カードにまつわる超常現象に遭遇して来た俺だが、ZEXALにもなっていないのにカードが創造されているとか、何時の間にかそれが成されているとか、それらは正直初めてだ。

ユベルが言った事が現実の物とならなければ良いんだが…

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