【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~ 作:不知火新夜
今作を読んで頂き、感想や意見を寄せて頂いた読者の皆様、本当にありがとうございました。
より突っ込んだ話は後書きにて。
『まさか、まさかの展開です…!
このニコ・スマイリー、遊矢選手の、ユシウス様のデュエルを見始めて随分と時が経ちましたが、此処まで追い込まれる様を見たのは、初めてです…!
そして今、キサラ選手のモンスターから、トドメを刺すと言わんばかりの光線が放たれました…!
ユシウス様が、敗れるのか…!?』
ユシウスとキサラのリターンマッチ、序盤こそユシウスが呼び出したレイジング・ドラゴンがキサラのブルーアイズ達を一掃する等からユシウスが押していた様に見えたが、キサラが真なる究極竜を呼び出してからは一転、その圧倒的な攻撃力を前に今度はレイジング・ドラゴン達が一掃されてしまい、先程のターンで立て直す事も叶わなかった。
状況は明らかにキサラの優勢、それを支えている真なる究極竜の猛威はこのターンでも振るわれ、今トドメの一撃がユシウスへと放たれた。
その一撃の光線によって真っ白と化したフィールド、其処から聞こえる着弾音から一瞬遅れて巻き上がる土煙、それを見て呆然とした様子の、放送席にいるニコ・スマイリーの声…
それを見て不安を、絶望を覚えた者がいる。
モンスターが全ていなくなり、セットカードも無い、アクションカードも取った様子は見られない、そんな状況下を脱却するカード等存在する筈も無く、土煙の向こうには倒れ伏すユシウスの姿があるに違いないと彼らは確信している。
そしてランサーズで、いやこの世界で最強と言われていたユシウスが倒れた事により、再びアカデミアによる侵略が始まるのではないかと、それを防ぐ術はもうなくなってしまったのではないかと絶望的なビジョンが彼らの頭からは離れない。
一方で、未だ希望を抱く者がいる。
先程の手札抹殺で引いたカード、あれを使う事無く手札に温存した事、その行動が望みのカードを引けなかった事による物でない事はあの勝利を諦めぬ様子からも明らかだと、この状況を脱却するか、その足掛かりになる物に違いないと彼らは確信している。
そしてこのターンを切り抜け、そしてこのデュエルに、アカデミアとランサーズの戦いを本当の意味で終わらせるというビジョンが彼らの頭には根付いている。
「な、馬鹿な!?」
そんな彼らに答えを示すべく煙が晴れると其処には、倒れ伏すユシウスの姿など何処にもなく、何故かいない筈のリベリオン・ドラゴンが君臨していた。
余りの状況に驚きを隠せないキサラ、そんなキサラにユシウスは1枚のカードを見せ付けた。
「我はレイジング・ドラゴンが破壊された時、罠『反旗の逆鱗ストライク・ディスオベイ』を発動していた!此処にいる覇王は、その効果によって呼び出された者だ!」
「そ、そんな馬鹿な!先程のターンで貴方はカードをセットしていなかった筈であります!」
「このカードは我のフィールドにいるオッドアイズモンスターがフィールドを離れた場合、手札からも発動出来る!」
反旗の逆鱗ストライク・ディスオベイ(オリジナルカード)
通常罠
『反旗の逆鱗ストライク・ディスオベイ』の1の効果はデュエル中に1度しか使用出来ず、この効果を発動するターン、自分はこの効果以外で特殊召喚出来ない。また、自分フィールド上の『オッドアイズ』ドラゴン族モンスターがフィールドを離れた時、手札からも発動出来る。
1:自分フィールド上にモンスターが存在せず、自分の墓地に光・闇・炎・水・地・風属性の『オッドアイズ』ドラゴン族モンスターが其々1体以上存在する場合に発動出来る(この内、融合・儀式・シンクロ・エクシーズ・ペンデュラムモンスター及びこれらの種類では無い効果モンスターが其々1体以上、存在しなければならない)。自分のエクストラデッキから『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』を、自分の墓地の『オッドアイズ』ドラゴン族モンスター全てをエクシーズ素材としたエクシーズ召喚扱いで特殊召喚する。この効果でエクシーズ召喚した『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』は、ルール上神属性として扱い、攻撃力はエクシーズ素材の数×1000ポイントアップする。
2:自分フィールド上に『オッドアイズ』ドラゴン族モンスターが存在し、カードの効果が発動された時、墓地のこのカードを除外して発動出来る。そのカードの効果を無効にして除外する。この効果は『反旗の逆鱗ストライク・ディスオベイ』が除外されたターンには発動出来ず、スペルスピードを3として扱う。
「我はこの効果により、墓地にあった闇属性ペンデュラムモンスターの『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』と『オッドアイズ・ファントム・ドラゴン』、光属性効果モンスターの『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』、炎属性シンクロモンスターの『オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン』、水属性エクシーズモンスターの『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』、風属性融合モンスターの『オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン』、そして地属性儀式モンスターの『オッドアイズ・グラビティ・ドラゴン』でオーバーレイ!7体のオッドアイズ・ドラゴン族モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!我、目覚めるは!覇の理を手中に収めし龍なり!無限を見据え、夢幻を求める!我、漆黒の竜の覇王と成りて!汝を力の牢獄へと誘おう!ジャガーノート・エクシーズ・ドライブ!今こそ真の力を解き放ち、神となれ!『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』!」
『グォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!』
「何という力…!
流石に覇王の名を持つだけの事はありますな…!」
覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン
ペンデュラム・エクシーズ・効果モンスター
神属性
ドラゴン族
ランク 7
攻撃力 3000→10000
ORU 7
絶体絶命の状況であるが故にその力を発揮する事となった、ユシウスが手札に握っていた最後のカード、その力によって君臨したリベリオン・ドラゴンは、今まで姿を見せた時とは明らかに違った雰囲気を纏わせていた。
見た目こそ厳密には変わっていないが、その黒い体躯から感じられていた禍々しき雰囲気は、今は何処か威厳に満ちた物へと変化していた。
ユシウスが自らの心に纏わりついていたズァークという邪悪をも取り込んでわが物とした様に、リベリオン・ドラゴンもまた禍々しき瘴気を消し去り、属性が神となったのやも知れない。
その周囲を飛び交う7つのオーバーレイ・ユニットの輝きも、何処か満ち溢れた様に感じる。
「ですが、まだであります!魔法『死者蘇生』発動!対象は墓地の『青眼の白龍』!」
「させん!それにチェーンして先程発動した反旗の逆鱗ストライク・ディスオベイを除外して効果発動!それを無効にして除外する!この効果のスペルスピードは3として扱う、よってカウンター罠しかチェーン出来ない!」
「なっ!?
た、ターンエンドであります!ならば行くでありますよ、真なる究極竜よ!」
Kisara
LP 1300
手札 1
モンスター 真青眼の究極竜(攻撃表示)
魔法・罠カード なし
そのリベリオン・ドラゴンが得た力の前には真なる究極竜も突破するには力不足だと、キサラはバトルフェイズを終了させ、ならば墓地へ送られていた青眼の白龍を蘇生し、このターンにドローしていた『滅びの
が、既にデュエルの勝敗は、決したも同然だった…!
「我のターン、ドロー!
この瞬間、オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンのORUを全て取り除き、エクストラデッキの『
「か、神!?
今此処にいる覇王をも上回る神で、ありますか…!?」
覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン ORU 7→0
攻撃力 10000→3000
「我に宿りし精霊よ、未来永劫我と共に!我に宿りし正しき闇よ、覇から醒めよ!我に宿りし赤き星龍よ、神と成り啼け!我に宿りし純潔よ、混沌を受け入れよ!我に宿りし悪意よ、甲羅を脱ぎ捨てよ!絶対なる唯一神よ、我が禁を見届けよ!汝、際涯を超越せし我らが絆にて舞え!
双虹竜神―ソフィア
エクシーズ・効果モンスター
神属性
ドラゴン族
ランク 12
攻撃力 0
ORU 1
自らの周囲を漂っていたオーバーレイ・ユニットを全て取り込んだリベリオン・ドラゴン、次の瞬間にはその身から眩き光が放たれ、それが晴れた後には、赤、橙、黄色、緑、青、そして紫、虹の如く並んだ6対の鮮やかな翼を生やした純白のドラゴンが君臨、その神々しい雰囲気を醸し出していた。
いや、その姿はドラゴンと言うより巨人と言った方が正しいかも知れない、今までのオッドアイズ達と似た頭部、腰から伸びた尻尾、そしてこれぞドラゴンと言うべき翼の形状等から辛うじてドラゴンだと言えるが…
「何と、神々しき姿でありますか…!
然しランク12でありながら攻撃力0?という事は神を名乗るに相応しき効果が…?」
「ああ、今からそれを貴殿や、このデュエルを見守りし方々にとくとご覧に入れよう!
特殊召喚したソフィアの効果発動!我が手札、デッキ、エクストラデッキ、フィールド、墓地、そして除外されているオッドアイズと名の付くドラゴン族モンスターを全て、ソフィアのオーバーレイ・ユニットに変える!この効果で我のデッキ、エクストラデッキ、フィールド、墓地から計31枚のオッドアイズモンスターをソフィアのオーバーレイ・ユニットに変える!数多の次元からの、神を、希望を、笑顔を信じる人々の心が奇跡を生む!デュナミナイズ・ソフィア!」
「さ、31枚!?」
然しながらその攻撃力は0、これ程の雰囲気を纏わせたソフィアのステータスが0とあらば何かしら強力な効果を持っているに違いないというキサラの予想通り、ユシウスはソフィアに己の力を解放させる。
それと同時にユシウスのデッキから、エクストラデッキから、フィールドから、そして墓地からソフィアへと吸い込まれる様に飛ばされていくカード達、それらはやがてオーバーレイ・ユニットとなってソフィアの周囲を飛び交っていった。
ユシウスから力を、いや人々の信ずる心を託されたソフィアは、
双虹竜神―ソフィア ORU 1→32
攻撃力 0→32000
「こ、攻撃力が、32000に…!?」
「この効果によって一定以上のオーバーレイ・ユニットを得たソフィアは様々な力を発揮出来る!
まずはオーバーレイ・ユニットを10個以上得た事で、このカードの元々の攻守はオーバーレイ・ユニットの数×1000となる!人々の想いが、生み出された奇跡が、ソフィアの無限の力を呼び覚ます!シャイニング・ソフィア!」
その大いなる力、その一端をその全身に漲らせる。
0だった攻撃力が一気に32000まで跳ね上がるその様はまるで、無限の可能性を示す人の絆の如く。
「次にオーバーレイ・ユニットを20個以上得た事で、貴殿の手札とフィールドにあるモンスターカードを全て墓地へ送る!無限の力、それは邪悪なる敵を消し飛ばす業火!ソフィア・ザ・ファイナル!」
「きゃぁ!?」
尚も湧き上がる大いなる力、それは両腕に集中し、キサラのフィールドにいた真なる究極竜を消し飛ばす破壊光線として放たれた。
「そして、オーバーレイ・ユニットを30個以上得た事で、
我はこのデュエルに勝利する!」
「と、特殊勝利効果まで持っているでありますか!?」
だがそれでも尚湧き止まぬ力、それを漲らせ続けたソフィアの身からは神々しき光が溢れ、
「真なる神の力、それは勝利を約束する絶対的な力!ウルティメイト・ソフィア!」
デュエルの決着を付ける、審判の鉄槌と化した。
WINNER Lucius
「まことに素晴らしきデュエルでありました、ユシウス。あと一歩のところで勝てなかったのは少し悔しいでありますが、それをも含めて、実に楽しいデュエルでありました!良ければまた、デュエルをお願いするであります!」
「ああ、キサラ!貴殿からのデュエル、何時でも受けて立とう!」
デュエルが終わり、互いに歩み寄ったキサラとユシウス。
言葉を交わし、握手をした両者から感じられるのは今までの、アカデミアとランサーズとの戦いという事情はどこへやら、純粋なデュエリスト同士の健闘を称えあう雰囲気だった。
そして…
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「随分、荒れ果てちゃったわね…」
「ああ…
今は司令官だったエド・フェニックスを中心に、アカデミアにいた連中が復興活動に精を出しているそうだが、嘗てのハートランドに戻るのは莫大な時間が掛かるだろうな…
俺達も、ハートランドの、皆の為に頑張って行かないとな、瑠璃」
「ええ、ユート」
アカデミアとの戦いは全て終わり、エクシーズ次元へと帰還したユートと瑠璃、大いに荒れ果ててしまった故郷ハートランドの光景を見て、2人は復興への決意を決めた。
「おーい、其処のリア充!ぼけっとしていないで手伝うであります!」
「オービタル、2人はアカデミアとの戦いで疲れている筈だ、そっとしておいてやれ」
「て、天城博士!い、いえ大丈夫です!今行きます!」
そんな2人を呼び止めるオービタル7の声で急に姿勢を正したユート、善は急げと言わんばかりに復興作業に移って行った…
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「父さん、母さん、遊児。私、隼と一緒にこの世界で頑張って行くから。だから、天国から私達の事、見守っていてね」
「遊児。俺はお前の事を想い続けるお前の姉の事を、お前が死して尚、お前への揺るがぬ想いを、鉄の意志を抱いて戦い続けた遊香の事を好きになった。俺がそんな遊香を幸せにして見せるから、どうか見ていて欲しい」
同じくエクシーズ次元へと帰還した隼と遊香はユート達から離れ、遊香の家族が眠っている墓へお参りをしていた。
2人きりでお参りをする隼と遊香、2人は何時の頃からか互いを想い始めていて、今や恋人同士となっていた。
何が切っ掛けかは当人のみぞ知ると言えようが、互いに下のきょうだいを持ち、アカデミアの侵略によって奪われた(瑠璃は帰って来たが)者同士、共感出来る所は多かったのかも知れない。
「さあ、ユートと瑠璃が待っている。そろそろ行こうか、遊香」
「そうね、隼」
墓参りを終え、ハートランドで待っているであろうユート達の下へと向かう隼達、2人の目には、これからの日々に対する希望に満ちていた…
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「融合よ、良くぞ帰って来た!」
「融合じゃねぇよジャック、ユーゴだ!」
「ジャック…!?
ま、まさかあのジャック・アトラス!?ユーゴ、何時の間にあのジャック・アトラスとそんな親し気になったの…!?」
「まあつい最近だけどな」
シンクロ次元へと帰還したユーゴ達を出迎えたのは、テンプレという物を心得ていたジャック達であった。
「この前のフレンドシップカップの前夜祭で、ランサーズ代表としてジャックとデュエルさせて貰える事になってさ、其処でジャックと全力でデュエルしたんだぜ!いやージャックは本当に強かった!あれ、でもそういやあどう勝負したんだっけな…?」
「覚えてないんですか貴方は、クリアウィングを使って互角に近い勝負を繰り広げたではありませんか」
「ああそうだったのか、それじゃあ抜け落ちちまったみてーだな」
「抜け落ちたって…」
「お前、その年でボケたんじゃねぇか?若いんだからしっかりしろよ」
そんなジャックに突っ込みを入れつつ、フレンドシップカップ前夜祭での彼とのデュエルでの興奮を楽し気に語るユーゴ、だがいざデュエルの内容となると全然覚えていない様子で、それを葛西兄弟や徳松に突っ込まれていた。
然しながらそれも仕方の無い事、ユーゴからはクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに関する記憶が丸ごとユシウスに抜かれたからだ。
「俺とのデュエルを忘れたか、ならばよかろう、一生忘れられぬ程のデュエルをしようではないか!」
「おっしゃぁ!やろうぜ、ジャック!」
「「デュエル!」」
「おいジャック、俺ら忘れんじゃねぇ!」
そんなユーゴの様子に気を悪くするどころか、ならば忘れないようにすればいいだけとデュエルを挑んで来たジャック、その後ろで控えていたクロウらもそっちのけで、2人はデュエルを始めるのだった…
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「私は、嘗て1つだった世界を取り戻そうと、私が生み出してしまったズァークと言う悪魔を私の責任で滅ぼそうと必死だった。それが故に見えていなかったのだろうな、4つに分かれたこの世界の『今其処にある幸せ』に、悪魔をも打ち破る輝きを放つ『原石』に…」
戦いが終わった融合次元、其処の孤島を本拠とするアカデミアに、零王は1人佇んでいた。
各次元への侵略が結果として惨敗に終わった挙げ句、リバイバル・ゼロも、ズァークもユシウスが対処して見せた事で、己のして来た事を何処か悔いている様であった。
だが悔やんでばかりもいられない。
「ユシウスの言う通りアークエリア・プロジェクトはいずれ成される日が来るだろう。それに向けて、手を尽くしておかねば」
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「帰って来たんだな、俺達。この次元に、舞網市に」
「何だか、長かった様な、短かった様な、そんな日々だったわね」
「だな、柚子姉ちゃん。皆、元気してっかなぁ?」
「暫く見ないうちに、舞網市も様変わりしたな」
「へぇ、此処が、ユシウス達が住んでいる舞網市…」
「何だか、近未来的な都市ね」
「ハートランドや、ネオ童美野シティと似た雰囲気ですね」
そして、スタンダード次元の舞網市へと帰還し、他のランサーズメンバーと別れたユシウスと柚子、エレンと遊勝、そしてユシウスに付いて来る形で訪れた明日香とアキ、そして小鳥…
7人はユシウス達の自宅へと、真っ直ぐに足を進めていた。
いや、7人、というのは語弊があるだろう。
『アカデミアとの戦争、ユシウスの身に潜んでいた謎…
全て、全て終わったんだよね』
「いや、ユベル。まだ終わっちゃいないさ。4つの次元は元々1つ、いずれ統合を迎える日が、アークエリア・プロジェクトが自然と成される日が来る。それに向けて各次元の人々が交流し、其々の
『そうだな、ユシウス。殊にエクシーズ次元の復興や、融合次元、というよりアカデミアにいたデュエリスト達へのメンタルケアだ。彼らが『アンドバリの指輪』作戦で負った心の傷は、ユシウスのそれにも劣らぬ、と言った物かも知れん。彼らの再起無くして、それを成す事は出来ない』
「そうだな、アストラル。これからが肝要だ」
ユベルとアストラル、ユシウスとの日々を長年共にして来た2人もまた一緒だ。
そんな2人とユシウスは、早速これからの事で意見を交わしていた。
が、
「けどまあ一区切り付いた所だ。今は早く、家に帰ろうぜ」
「そうだな、ユシウス兄ちゃん!あぁ、早く帰って母さんのパンケーキを久々に食いたいな!」
「ふふ、エレンたら食いしん坊ね」
今は帰って来た喜びを、家族と、愛する人達と分かち合う時間…
「ふぅ、やっと着いた。それじゃあ行くぜ、せぇの…
「「「ただいま!」」」」
「「「お邪魔します」」」
遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~ 完
皆さん、今まで『遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~』を読んでいただき、本当にありがとうございました、不知火新夜です!
元々はGMSさんの原案を見て「面白そうだな」と思って書き始めた今作、途中で以前書いていた『遊戯王ARC-V~灼眼のガンスリンガー~』とクロスしたり等の紆余曲折もありましたが、今日こうして書き切る事が出来ました!
まあ、此処までの長編を書いて行く中で不満点が無かった訳ではないのですが(汗
○キャラが多すぎるという批判
ちょっと、いや、余りに多すぎましたね(汗
本編でのランサーズメンバーが余りに少なすぎて「これでアカデミアと戦うとか、シンクロ次元と同盟を結ぶとか馬鹿なの?死ぬの?」と思って初期メンバー36人、最終的に40人余りのメンバー構成にした訳ですが、例えば文録のデュエル描写がエクシーズ次元まで無かったり、夜行に至っては入ってないやんって事態になったり(滝汗
結果として昨今炎上騒ぎになっているアニメ本編と同じ轍を踏んでしまいました。
○アンドバリの指輪作戦
恐らく最も賛否両論渦巻いたのがこれだと思います。
その手腕を買われてランサーズの最高指揮官となった遊矢、来たるアカデミアの大軍と戦うに向けて、最高指揮官としてどんな手を下すだろうかと考えた時、様々な要素を勘案した上で思いついたのがこの作戦でした。
エンタメデュエリストとして味方は勿論の事、敵をも笑顔に、楽しい気持ちにしたいという理想もあれど、アカデミアのデュエル戦士1人1人に対してやっている間に他のアカデミア戦士が暴れ回らないとは限らない、1人を笑顔にする為に何十人もの笑顔を奪わせては意味がない。それが出来る程の人員には、ランサーズ(とシンクロ次元の戦闘要員)の頭数は揃っていない。
となればデュエル戦士1人1人を恐怖のどん底に叩き落とし、或いは洗脳し、それで何十人もの笑顔を守る方が良いんじゃないか、それが最高指揮官としての選択じゃないか?
「遊矢なら、今作の遊矢ならこう考えるだろう」と書いて行った結果がこれでした。
無論これが正解な訳がありません、コラボでも非難を浴びた様に、デュエル戦士達が負った心の傷は凄まじい物でしょう。
ユシウス達はこれから、その心の傷と、己が犯した罪と向き合わねばなりません。
300年も生きたユシウスならともかく、他は20にも満たない少年少女達ばかり。
何処かできっと「もっといい選択肢があったんじゃないか?」と思う時が来るでしょう。
ですがもしやらなければ、他の選択肢を選んだとしたら…
この是非は恐らく、書いた僕自身でも出ないかも知れませんね。
○コラボでのゴタゴタ
えーと、この件で色々な方にご迷惑をおかけして、改めて申し訳ありませんでした。
改めてお詫び申し上げます。
こんな僕ですが、もし機会があればまたよろしくお願いします。
さて、アニメ本編も最終盤に入り(何か本当に終わるのかという不安も過りますが)次回作『遊戯王VRAINS』の情報も少しずつ発信され、マスタールール4(仮)についても少しずつ分かって来ました。
遊戯王OCGは今後も世界有数のカードゲームコンテンツとして続いて行く…と思います(その3点リーダは何だ
今作の遊矢、いやユシウスの人生もまだまだ続いて行く事でしょうが、一先ずは此処でお開きとさせていただきます。
読者の皆様、今まで本当にありがとうございました!
そして今後も遊戯王OCGを宜しくお願いします!
不知火新夜
P.S
今回のデュエルを決めた『双虹竜神―ソフィア』の詳細なステータスを下に載せます。
エクシーズ・効果モンスター
神属性
ドラゴン族
ランク 12
攻撃力 ?/守備力 ?
このカードはエクシーズ召喚出来ず、このカードの1の効果によってのみ特殊召喚出来る。この召喚条件は無視出来ない。
このカードの効果は無効化されず、このカードの効果の発動に対して、相手はカードの効果を発動出来ない。
1:自分フィールドに存在する、元々のカード名が『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』の6種類以上存在するエクシーズ素材を全て取り除いて発動出来る。エクストラデッキのこのカードを、この効果を発動する為にエクシーズ素材を全て取り除いたモンスターの上に重ねて特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動出来る。
2:このカードの特殊召喚に成功した場合に発動する。自分の手札・デッキ・エクストラデッキ・フィールド・墓地に存在する、もしくは除外されている『オッドアイズ』ドラゴン族モンスターカードを全てこのカードの下に重ねてエクシーズ素材とする。その後、その素材の数によって以下の効果を適用する。
●10個以上:このカードの元々の攻撃力・守備力は、このカードのエクシーズ素材の数×1000となる。
●20個以上:相手の手札・フィールドのモンスターカードを全て墓地へ送る。
●30個以上:自分はこのデュエルに勝利する。