【完結】遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~   作:不知火新夜

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52話_いざ行かん、シンクロ次元へ!

ランサーズ結成の記者会見から一夜明けた今日、此処レオ・コーポレーション本社、その会議室にて、ランサーズの戦闘員全員が集結していた。

 

「全員集まったな。じゃあ点呼を兼ねて、自己紹介をして貰うぜ。まずは俺から。知っている奴が大半だとは思うが、ランサーズ最高指揮官兼、ランサーズ精鋭部隊『ARC-V』隊長、榊遊矢だ。まあまだ中学2年で、歳的に下から数えた方が早い俺がトップに就いている事に不満とか、戸惑いとかあるかも知れないけど、宜しく頼むな」

 

よくよく考えたらランサーズの戦闘員で、俺より年下は美琴とエレン、零羅しかいないなぁ。

一方で最高顧問の零児もそうだが、各部隊の隊長に就いているダンテにバージル、トリッシュに雪乃、それに副隊長もユート以外全員と、主要幹部は皆して年上だ。

そんな俺が(零児とのツートップとは言え)ランサーズのトップを張る事で結束に綻びが出ないか懸念していたが、ダンテの「アンタ程プレジデントに相応しい奴は他にいないぜ」という言葉を皮切りに、皆して好意的な反応を見せてくれた。

 

「ランサーズ最高顧問兼、ランサーズ特殊部隊『V-CRAN』隊長、赤馬零児だ。最高顧問として、最高指揮官である遊矢を全力でサポートして行く所存だ。以後宜しく頼む」

 

零児はブレないなぁ、俺がランサーズに加入する際のデュエルで見せた負けん気と、その後で見せた、アカデミアのトップにして自分の父である赤馬零王に対する激情は、今の表情からは欠片も感じられない。

零児はその事実を、墓まで持っていくつもりなんだろうな。

 

「ARC-V所属、柊柚子よ。私もランサーズの一員として、アカデミアとの『戦争』に全力で立ち向かうわ!これからも宜しくね!」

 

そういえば昨日、LDS関係者の行方不明事件に関して確保されていた隼達や、ユーゴが解放された際、柚子の姿を見た隼が「瑠璃!なぜ瑠璃が此処に!?」と詰め寄ろうとして零児から「彼女は黒咲瑠璃では無い」と腹に肘をぶち込まれていたっけ。

お前は零児から何を聞いていたんだ、そして零児は鬼柳の作画崩壊パンチじゃないんですからw

 

「ARC-V所属、上村一行だァ。デュエルを、デュエリストを戦争の道具としか思っていねェアカデミアを、皆でぶちのめしてやろォぜ!」

「ARC-V所属、冴木当麻だ。アカデミアのふざけた幻想を、俺達でぶち壊しにしてやろう!」

 

一行も当麻も心意気は充分、後は何時ものケンカデュエルが無ければ良いんだが…

 

「ARC-V所属、権現坂昇だ。デュエリストとしての誇りを捨てたアカデミアの者どもの行い、実にけしからん!この男権現坂、アカデミアを討つべく力を振るおう!」

 

権現坂も良い意味で相変わらずだな、その揺るがぬ熱血、頼りにしているぜ。

 

「ARC-V所属、エレン・アヴェニールだ!ランサーズでは一番ガキだけどさ、遊矢兄ちゃん直伝のデュエルタクティクスで、アカデミアをフルボッコにしてやんよ!」

 

『一番ガキ』と謙遜しているが、エレンのデュエルタクティクスも、精神面も、此処にいる誰にも負けないと俺は思っている。

第一、 そうで無かったら精鋭部隊であるARC-Vには入れないぜ。

と、これでARC-Vメンバーの紹介は終了、次はV-CRANだな。

 

「V-CRAN所属、風魔日影と」

「同じくV-CRAN所属、日影兄上の弟、風魔月影」

「「我ら、アカデミアを討つべく全力を尽くそう!」」

 

迷宮兄弟に、龍亞と龍可に、コイツら、遊戯王世界での双子って、ハモるのが流行っているのか?

まあそれは良いとして、如何にも忍者だと言わんばかりのそっくりな服装(ただ、兄である日影が赤く短めのマスクなのに対して弟である月影は青く長いマスク、額当てのマークも其々の名前に因んだ物になっている)をしたこの風魔兄弟、融合もシンクロもエクシーズも会得していなかった中でバトルロイヤルを生き残った凄腕だ。

そして忍者一族の末裔らしい2人のスパイ的な能力も、特殊部隊であるV-CRANにはぴったしだ。

 

「V-CRAN所属、平井遊香よ」

 

…あれ、自己紹介それで終わり?

 

「V-CRAN所属、セレナだ。元々はアカデミアにいたが、其々の次元で行っているアカデミアの蛮行、許す訳には行かない!私もランサーズの一員として、アカデミアを止めて見せる!」

 

そして今こうして意気込み十分だと言わんばかりの自己紹介をしたセレナと何で同じチームに、って普通は思うよな。

まあでも、アカデミアに対するゲリラ活動の実績と、それを実現させたサイコデュエリストの様な力、それを持っている遊香と、アカデミアの内情に詳しい(のか?)セレナ、2人をV-CRANに入れない理由は無いって事で。

 

「V-CRAN所属、赤馬零羅。宜しく」

 

そして零羅も、エレンから聞いていた通りの無表情だな、って、

 

「エレン。これからはランサーズの一員として、宜しくね」

「おう、零羅!何か困った事があったら何でも言ってくれよ!出来るだけ相談に乗るからさ!」

 

すぐさまエレンに挨拶していたけど、それに応じたエレンの言葉に頬を赤らめていた様な…?

と、ともあれV-CRANの紹介はこれで終わりか。

 

「ランサーズ第1部隊の隊長、バージル・レッドグレイヴだ。アカデミアを滅ぼし、この世界を再び平穏で満たそう!」

「ランサーズ第1部隊副隊長、島村(しまむら)文録(ぶんろく)だ。デュエルで世界を破滅に導こうとするアカデミアを、許す訳には行かない!皆の力を結集し、立ち向かおう!」

 

バージルと、某9人のサイボーグが巨悪と立ち向かう漫画の主人公の様な風貌をした男性で、現在はユースクラスで活躍するデュエリストの島村文録、この2人が第1部隊の幹部だ。

文録のデッキは確か『ブンボーグ』だったかな?

 

「ランサーズ第1部隊所属、灰原(はいばら)征矢(ゆきや)だ…

アカデミアを、灰塵へと変えてやろうぜ…!」

 

何やら暗さと狂気を併せ持ってそうな雰囲気を纏わせた、灰色のロングヘアーが特徴の男性で、彼もまたユースクラスで活躍するデュエリストの灰原征矢、彼のデッキは確か『ワイト』だったな。

 

「ランサーズ第1部隊所属、ユーゴだ!最初に言って置くが融合じゃねぇぞ、ユーゴだ!」

 

『シンクロ次元の俺』ことユーゴは第1部隊か、というかそのネタ、まだ引っ張る気か?

 

「ランサーズ第1部隊所属、石動美琴です!色々と超展開過ぎてまだ少し戸惑っていますが、面白半分に人の願いを踏みにじるアカデミアを許す訳には行かないという事は理解しています!私もランサーズの一員として、戦います!」

 

まあ、普通は美琴の様な反応だよな、「此処はアニメ世界だから」と突っ込まれたらそれまでだが。

 

「ランサーズ第1部隊所属、方中ミエルよ。デュエルで人々をムッコロしているアカデミアは絶対に許せないわ!こんなの絶対おかしいわ!」

 

ミエルは一時の様なアプローチも控えているみたいだし、意気込みもさりげなく中の人ネタが入ってはいるけど充分だし、大丈夫そうだな。

これで第1部隊の紹介は終わり、と。

 

「ランサーズ第2部隊の隊長、ダンテ・レッドグレイヴだ。Let’s Fight!アカデミアの連中をノしてやろうぜ!」

「ランサーズ第2部隊副隊長、メアリ・アーカムよ。宜しく頼むわ」

 

第2部隊の幹部は、ダンテとメアリの2人。

 

「ランサーズ第2部隊所属、聖沢一美です。私もセレナ様と同じくアカデミアに属していましたが、前々からアカデミアの方針には疑問を持っていました。その疑問は、この世界に来た事で確信となりました。私も、アカデミアを止めます!」

 

あ、さっきの話を蒸し返す様だけど、セレナと一美を何故離したしってツッコミは無しな。

 

「ランサーズ第2部隊所属、刀堂刃だ。アカデミアのふざけた野望、俺達で打ち砕いてやろうぜ!」

「ランサーズ第2部隊所属、志島北斗です!急に押し入った僕をランサーズに加入して頂き、ありがとうございます!これからもランサーズの一員として、全力を尽くします!」

 

よくよく考えたら元が付くとは言えLDS本校の、各コースのトップ張っていたな、この2人。

ランサーズの候補に上がるのも、こうして今ランサーズのメンバーとなったのも、必然と言う訳か。

 

「俺はランサーズ第2部隊所属!ネオニュー」

「「「沢渡さぁん!」」」

「Oh Yes!アカデミアの、有象無象の連中などこの俺が吹っ飛ばして見せよう!」

 

取り巻きを連れて来たんかい、お前。

まあこの派手好きと言うか、ナルシストと言うか、この辺は注意した方が良いが、それでも舞網チャンピオンシップでの俺とのデュエルで見せた闘志を持った、重要な存在だ。

これで第2部隊の紹介は終了。

 

「ランサーズ第3部隊の隊長、トリッシュよ。アカデミアがどの様な存在かは兎も角、私達ランサーズの力を結集すれば、恐れる事は無いわ」

「ランサーズ第3部隊副隊長、ユートだ。アカデミアとの戦いへの協力、感謝する。共にアカデミアの侵略に立ち向かおう!」

 

トリッシュと、『エクシーズ次元の俺』ことユートが、第3部隊の幹部だ。

 

「ランサーズ第3部隊所属、鎧坂(よろいざか)白哉(びゃくや)だ。デュエリストの誇りを忘れたアカデミアの塵共を、皆で消し去ろう!」

 

一見クールそうで、その内心に秘めた激情を声に乗せた、黒のウルフカットと、純白のスーツが特徴的な男性で、文録らと同じくユースクラスで活躍するデュエリストの鎧坂白哉、確か彼のデッキは『カオス・ソルジャー』だったな。

 

「ランサーズ第3部隊所属、大海王牙だ。アカデミアの奴等に、デュエルの神聖さを叩きこんでやろうぜ!」

「ランサーズ第3部隊所属、光津真澄よ。心が腐り切ったアカデミアの野望、私達で打ち砕いてあげましょう!」

「ランサーズ第3部隊所属、龍宮流星だ。デュエルは戦争の道具じゃねぇ!デュエルは本気でぶつかり合う事を楽しむモノなんだ!」

 

三者三様の意気込みを以て、第3部隊の紹介は終わりか。

 

「ランサーズ第4部隊の隊長、藤原雪乃よ。アカデミアのデュエリストに、誇りの欠片も無い彼らに、盛大なお仕置きをしてあげましょう」

「ランサーズ第4部隊副隊長、七夜(ななや)(つるぎ)。デュエリストの風上にも置けぬアカデミアを、我がモンスターの、刀の錆にしてくれよう」

 

雪乃と、赤毛の長髪に着流しを纏った、侍みたいな風貌の男性で、ユースクラスで(ry)デュエリストの七夜剣、彼のデッキは確か『不知火』だっけ、なんか作者の名字が付いているけど…

この2人が、第4部隊の幹部だ。

 

「ランサーズ第4部隊所属、辰巳(たつみ)雷牙(らいが)だ!やってやろうぜ、皆!」

 

それと、ユースクラスで活躍するデュエリストで加入表明した5人の最後、金髪のモヒカンが特徴的な、ブラックスーツを身に纏った男性、辰巳雷牙。

使用するデッキは、万丈目も使っていた『VWXYZ』だ。

 

「ランサーズ第4部隊所属、七種亮太郎だ。全くやれやれな連中だ、アカデミアは。俺達の全力を叩きこんで、二度と侵略なんて馬鹿な真似は出来ない様にしてやろう」

 

しかし亮太郎を見ていると、某黄金の精神を抱く一族の物語、その第3部の主人公を思い浮かべるのは俺だけか?

 

「ランサーズ第4部隊所属、黒咲隼…」

 

ありゃ、名前言っただけでそっぽ向いちゃったよ。

まだまだ俺達に、完全に気を許した様子は無いって感じだな。

 

「ランサーズ第4部隊所属、星宮舞衣です。非力ながら、ランサーズの為に私も力を尽くします」

 

そして舞衣の紹介を以て、ランサーズメンバーの自己紹介は終わった。

 

「よし、これで全員集合だな。ならこれより作戦会議を始める。各自、部隊毎のテーブルに着いて欲しい」

 

自己紹介を終えた皆は、俺の指示に従ってテーブルに着く、同時に俺と零児も、大型スクリーンの前に移動した。

 

「それでは作戦会議を始めるぜ。皆も知っている通り、3年前よりアカデミアはエクシーズ次元への侵略を開始、それによってエクシーズ次元はほぼ焦土と化してしまった。そしてその魔の手はこの世界にも伸ばされ、舞網チャンピオンシップ開催中、僅か数十名ではあったが侵入した。尤も撃退は済んでいるが。

一方で各次元にいる、柚子と同じ顔をした4人を『計画に重要な存在』として、拉致しようと目論んでいる。実際『融合次元の柚子』であるセレナはつい最近まで軟禁状態に置かれ、『エクシーズ次元の柚子』である黒咲瑠璃と、『シンクロ次元の柚子』であるリンは既にアカデミアに囚われてしまった。そうだな、セレナ、ユーゴ、隼」

「(ギリッ)そうだ…!」

「そうだぜ。突然さ、多分『融合次元の俺』だっけか?そいつがリンを攫いやがったんだ!」

「ああ。私達はプロフェッサーにとって大事なものらしい。故に大切に扱われていたから、瑠璃やリンに手荒な真似はしないだろう」

 

まあ柚子がARC-V、セレナがV-CRANに所属しているのは、この件からランサーズのトップである俺と零児直属の部隊に属して置いた方が良いというのも理由なんだけどな。

 

「さて、それらを踏まえて我々の方針を発表する。この会議が終了次第、速やかにこの世界を立つ。今この作戦会議に集まった、ランサーズ6部隊36人は、異世界に渡る!」

「お、俺達でアカデミアに殴り込みって事か?よっしゃ、腕が鳴るぜ!」

 

ユーゴ、気持ちは分からんでもないが落ち着け。

 

「静かに。我々が向かう先は融合次元では無い、シンクロ次元だ」

「え、戻るのかよ!?」

「シンクロ次元だと!?融合次元では無いのか!?」

 

俺の方針発表にユーゴと隼が噛みついて来て、他にもちらほらと不満げな表情を見せる存在がいた。

ただ全体的に見れば俺が発表した方針に否定的なのは極少数といった所か、状況がよく読めているな。

 

「ユーゴの話から、次元間の争いの影響が少ない事が判明しているし、融合次元と手を組んだと言う話も出ていない。其処で俺達の世界との絆を結び、融合次元に対抗する為の同盟関係を築くのが目的だ」

「同盟だと!?そんな悠長な事を言っている場合では無い!侵略の手が迫っている以上、俺達は一刻も早く融合次元に乗り込み、アカデミアを叩き潰す!その為のランサーズだろう!」

 

俺の詳しい説明にユーゴは「確かに、俺の世界にはジャック・アトラスやクロウ・ホーガン、鬼柳京介がいる。これ程の力が付けば…!」と、何か意味深な呟きをしながら納得してくれたが、一方の隼は尚も噛みついて来た。

全く、自分にとって大事な存在である瑠璃が囚われていて気が気でないのは分かるが、少し落ち着け。

 

「私達は勝てる勝負しかしない」

「何だと!?」

「勝つにはそれに向けての十分な準備が必要だ。確かに我々は精鋭揃いだと自負しているが、それだけでアカデミアに挑んだ所で、我々に勝利は無い!」

「零児の言う通りだ!今回はたった数十人だったが故に、被害を抑えての撃退が出来たが、それ故に向こうも『スタンダードは敵では無い』という認識を改めるに違いない!アカデミアにはデュエリストの誇りなど無いも同然、デュエルを仕掛ける事無くモンスターを実体化させて攻撃させるリアリストな手段に移る事も考えられる!それを数百、数千の連中から組織的に仕掛けられて我々で太刀打ちできるか!?出来る訳無いだろう!」

 

零児が言った通り、此処にいる俺以外の35人は皆、俺も本気出さないと勝てない程の精鋭だが、それでもアカデミアが有する戦力は相当な数だと考えられる。

零児が持っているペンデュラムモンスター『DDD反骨王レオニダス』のモデルとなった(らしい)、古代ギリシャの国スパルタの王『レオニダス一世』は、何百万とも言われたペルシャ軍に対して、僅か数百とも言われたスパルタ軍で果敢に立ち向かい、結果としてペルシャ軍の野望を断念させたと言われているが、それは『スパルタ教育』という単語の元となった位の厳しい訓練を積み重ねた精鋭揃いの軍勢を有していただけでは無く、狭い地形でペルシャ軍を迎え撃つ等の軍略もあったからだ。

まあ俺の場合、覇王の力を解放しさえすれば、舞網チャンピオンシップで乱入して来た『オベリスク・フォース』までなら幾ら束になろうと圧倒出来るが、アカデミア側にも俺や遊香の様に、モンスターを自分で実体化させる、膨大な力を有する奴を抱えているかも知れない。

それをぶつけられたりしたら戦いは厳しい物になる、アカデミアの野望を打ち砕くとなればやはり、シンクロ次元との同盟は不可欠なんだ。

 

「くっ!確かに貴様らの言う通りかも知れない…!

だが俺は例え1人でもアカデミアに乗り込み瑠璃を救い出す!」

 

零児と俺の説得にも聞く耳持たずと言った感じか、隼が会議室を飛び出そうとした、が、

 

「はっ!お前1人で何が出来るんだよ!『この世界の俺』に手も足も出なかったお前1人で!」

「な、何だと貴様!」

 

意外な奴がそれを止めた、ユーゴだ。

 

「赤馬零児から聞いたぜ。お前『この世界の俺』とのデュエルで何も出来ずにフルボッコにされたそうじゃねぇか。やった事と言えばモンスター1体を召喚しただけ、そのモンスターも罠の無駄撃ちをする際に、無駄にコストにしたそうだな」

「っ(ギリッ)…!」

「少なくとも俺は『この世界の俺』とのデュエルでシンクロ召喚を成功させたり、攻撃を1度食い止めたりはしたぜ。まあ結果はお前と同じく先攻2ターンキルだった、それが出来る『この世界の俺』が無茶苦茶強い事は認めるぜ。そんな『この世界の俺』が慎重になる位アカデミアは無茶苦茶な所なんだろ!?そんな所にお前が1人で行った所で犬死にするだけだ!」

「くっ…!」

 

いや使ったデッキが全く違うんだがそれは。

隼とのデュエルでは、その時起こっていた行方不明事件に対処すべく『完全決闘』デッキを使用していたのに対し、ユーゴとのデュエルで使用したのは『ウォリアー』デッキだ。

その違うデッキでの結果、というか過程は比べようが無いと思うが…

ともあれ、結構喧嘩っ早そうな気性の割に、状況を良く理解している様だな。

 

「隼!彼らの言う通りだ!アカデミアの力は強大だ、1人や2人は対処できても大多数で組織的に仕掛けられたらひとたまりも無い!今は彼らの言う通り、シンクロ次元に渡って戦力を増強する事が先決だ!」

「ユート…!

ちっ分かった…」

 

そして、ユートからも宥められた隼は、不本意だと言わんばかりの態度ながらも席に戻ってくれた。

今更だが、大丈夫かなこの状態で。

 

「では、諸君に1枚のカードを配る。これをデュエルディスクにセットして欲しい。そうすれば、シンクロ次元への道は開ける」

 

ともかく、皆が方針に納得してくれたのを見計らって、零児が1枚のカードを差し出した。

そのカードは『ディメンジョン・ムーバー』。

 

その後、所定の説明を受けた俺達36人は、ディメンジョン・ムーバーの力で、シンクロ召喚へと飛びだった…!

さあ、異次元への旅立ちだ!

 

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「行きましたか、遊矢君達は」

「ええ、ニコさん。遊矢達はランサーズのメンバーとして、全力を尽くしてくれる筈です。俺達もこの世界を預かった身として、全力を尽くさねば!行くぞ、熱血だぁ!」

「遊矢、エレン、皆…

笑顔で、頑張って来なさい!」

「おいこらクソアメリカン、必ず帰って来い!勝ち逃げなんか許さんからな!」

「異世界でも頑張って下さい、遊矢兄ちゃん達…!」

「遊矢兄ちゃん、柚子お姉ちゃん、皆…

帰って来るの、ずっと待っているから!」

「僕達も痺れる位の声援を送るから、頑張って!」

 

スタンダード次元に残された者達の声援を受けて、36人の戦士達は今、シンクロ次元へと旅立った…

彼らに待ち受ける未来は、果たして…




これで第4章は終了、次回からシンクロ次元です!
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