博麗霊夢
ついに博麗の巫女の一番の大仕事、異変解決をするときが来た。柄にも無く気分が高揚する。
「うーん、気持ちいいわね。空には霧のせいで赤いけど綺麗な満月、涼しい夜風、そしてバタバタと落ちていく悪霊や妖精」
「最後はいらないな」
「あれ、目にごみでも入ったのかしら。黒い玉みたいのが見えるわ」
「俺も見えるからごみって事は無いと思うが、それに動いてるし」
「そうねえ。じゃああれは……あっ、消えた。何だったのかしら?」
一瞬で消えてしまった。まあ妖精の悪戯か何かだと思うことにする。
「しかし妖精が騒いでるのはともかく妖怪が出ないな。湖では大量に出たのに」
「そいつらどうなったの?」
「空中遊泳を楽しんでもらったよ」
殴り飛ばしたってことね。紅魔館で見た大助の馬鹿力なら不思議じゃないけど。
「まあ、良く考えたら妖怪退治が専門の博麗の巫女が居る神社の近くだ。出るほうが問題だな。」
「そう?そういうの気にしないのも居るよ。例えば私とか」
後ろから声が聞こえた。振り向くと黒を基調とした服を着た幼い少女が居た。
「あんた何者?まあ妖怪だろうけど」
「私はルーミア。こんな夜に出歩く人間を食べちゃう闇の妖怪」
「相手の実力が測れないならやめておきなさい。痛い目見るわよ」
「やってみなきゃわからないと思うけど?」
イラッと来た。
「言葉で言って分からないなら、弾幕で分からせてやるわ」
そういって数枚札を投げつける。するとルーミアの顔つきが変わる。そして、
「夜符『ナイトバード』」
弾幕を撃ってきた。でも鳥には見えない。強いて言うと回りながら水をまいている時の水の動きに見える。
「しょぼいな」
同感だ。ひょいひょいかわしているとルーミアが困った顔になった。
「むぅ、ならこれは?闇符『ディマーケイション』」
波紋状に米粒みたいな形をした弾幕がばら撒かれる。ただ密度が薄いため簡単によけられる。
「やっぱりただの雑魚みたいね。おっと危ない」
自分を狙って放たれた弾をかわす。
「波紋状の米粒弾と敵狙い通常弾の組み合わせか。こっちはそれなりに参考になるな」
「それなりに工夫しているみたいだけど、所詮は雑魚の弾幕よ。どうせなら紫とかにしなさい。絶対すごい弾幕持っているから」
「………特殊能力が欲しい。…………………身体強化も確かに重要だけど、攻撃が出来ないからな。どうしたものか」
深刻そうに独り言を言っている。詩歌はともかく大助はこれまでの戦い方ではやっていけなくなったのだから仕方ないけど。
「そろそろ片付けちゃいますか。霊符『夢想封印』」
「え?……ふぎゃああああぁぁぁぁぁ」
妖怪が最も嫌うありがたい光を受けたルーミアが落ちていく。
「さてと、魔理沙を追わないとね」
今ので結構離されてしまった。急いで追わないと。
「なあ、今の技使えばすぐに終わったんじゃないか?」
「これ、一応遊びなのよ。いきなり本気出して終わったらつまらないじゃない」
「ああ、つい忘れてた。はあ、あまり平和ボケするのもどうかと思うが、ちょっとはこ……戦いから離れないとこの先やりにくいな。あっ、魔理沙の事だがたぶんそんなに心配しなくてもいいと思うぞ」