レミリア・スカーレット
何年ぶりか分からないが最高の気分だ。元の世界ではだんだんと力を失っていったが、ここに来たことで力を取り戻せた。そしてここがもうすぐ私のものになるのだ。次の目標は高度な技術力を持つ河童だ。協調性が無いようだがその技術が相手に渡らないことだけでも十分だ。自室に戻ると自分の能力で今の
「…………?」
おかしい。一気に状況が悪くなっている。今の状況は限りなく敗色濃厚だ。
「どうやら
ナイトテーブルに置いてあるベルを鳴らし咲夜を呼び出しパチェと美鈴を連れて来させる。
「ずいぶんと不機嫌そうね、どうしたのよレミィ。さっきまであんなに上機嫌だったのに」
「私達がやっていることがばれたわ」
三人の顔に緊張が走る。
「それでどうするの?」
「もちろん抵抗するわ。あと少しだったんだから。日が昇ったら美鈴は集めた妖怪で門を守りなさい。咲夜はメイドと玄関をいつもの手は無しで、パチェは私と一緒にいてもらうわ」
「フランの見張りはいいの?」
そういえばパチェにはフランの見張りをさせていた。フランを閉じ込めている部屋は必ず、パチェが図書館にした部屋を通らないと地上に出られないから。
「構わないわ。どうせ出て来ないし」
「分かった。私も朝までに準備しておく」
「見てなさい。私はまだ負けてない」
薬屋大助
朝起きたときは少し体が重かったが顔を洗って着替えるころには正常に戻っていた。簡単な朝食を作り出来たころに起きてきた二人と食べ、準備を整えたのを見計らったように八雲紫と風見幽香と射命丸文が到着した。
「一応今回の目的を確認するわ。目的は紅魔館の主を倒し侵略を阻止すること。いいわね?」
「ええ」
「では行きましょう」
紅魔館についた。しかし門は大量の妖怪によって守られていた。
「昨日まではこうではなかったと言うことはばれているみたいですね」
「問題ないわ。集まった妖怪とは必ず戦っていたでしょうし、大助、詩歌、倒して門を開けなさい」
「「了解」」
詩歌が一歩前に出る。
「揺らいで、少しだけ」
大量の雪が上空から降ってくる。
「ちょっと、何やっているんですか!?」
「威力を限界まで落とした劣化版だ。問題ない」
そして妖怪達に当たった。
「「「ギャアアァァァァ」」」
雪が当たった場所を押さえのた打ち回る。俺や霊夢はちょっと痛いだけですんでいるから詩歌の”虫”の攻撃は物理、精神両方のようだ。
「さてと、俺は門を開けるか」
この前見た門番の妖怪(確かホンメイリンと名乗っていた)が構えているが気にせず新能力を発動させる。
「右足だけで十分だな。『成虫化』」
右足が何倍もの太さに膨らむ。今の俺は成虫化すらコントロールできる。右足で勢いよく踏み込み、反応できていないホンメイリンごと門を殴る。ガアアァァァン!!甲高い音が響き門が吹っ飛んで館に突き刺さる。
「とんでもない怪力ね。今度私の力持ちな友人と殴り合いしてみる?」
「遠慮しておく。しかし完全にやりすぎたな。いざという時の切り札に使うか」
館に刺さった門を抜く。美鈴は気絶しているだけで済んでいる。改めて思うが妖怪って頑丈でいいよな。館内に入ると数匹のメイド妖精とメイド長の十六夜咲夜が待っていた。
「あなたに名乗るのは初めてですね。紅魔館のメイド長十六夜咲夜です」
「薬屋大助だ。以後よろしく」
「残念ながらあなたとはここお別れです」
話している途中で咲夜の姿が消える。
「さようなら」
真後ろからの声に振り向くとそこに咲夜がいた。
「瞬間移動だと!」
なんて能力を持っているんだこいつは。
「不正解」
いきなり俺の正面に多数のナイフが出現し飛んでくる。これにはつい顔をかばって後退する。
「ずいぶん丈夫なコートね」
「外の技術の粋を集めたコートだ。たかがナイフで穴が開くわけないだろ」
こいつの能力は何だ?瞬間移動では今の攻撃は説明がつかない。まさか時間を止めているのか?
「まさかとは思うがお前の能力は時間停止か?」
「一回で見破られたのは初めてね。お嬢様やパチュリー様でも気付くのに何回かかかったというのに」
厄介どころの話じゃない。被害を考えず成虫化で決めるか?
「やめなさい。彼女は人間です」
いつの間にか背後にいた紫に肩を摑まれる。……心臓に悪い。
「だが、それだと長引くぞ。どうしろと?」
「負けるとは言わないのね。霊夢にやらせます」
「あんな妖怪退治(笑)しかしていないやつにか?詩歌にやらせた方が確実だぞ」
あいつは反応できない速度で攻撃する、もしくは逃げるスキマをなくせば倒せるだろう。だが霊夢にそれが出来るとは到底思えない。
「まあ見ていなさい。一応危なくなったら助けてもらいますが」