正偽のアルマ   作:ナレイアラ

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アルマ「感謝・・・圧倒的感謝・・・・・!!」

 

 

まあ、イカサマなんだけどね。

そう心の中で呟き、新入り改め賞金稼ぎアルマは顎に手を当てた。

 

目の前ではディーラーが目を飛び出さんばかりに剥きだしてアルマの金が倍々ゲームで増えていくのを呆然と見ていた。

 

ここはレインディナーズ。砂漠の王国、アラバスタのカジノの街レインベースの中でも最大のカジノだ。七武海として名高いサー・クロコダイルが経営者を努め、その財力と海賊ながら日々アラバスタ王国の治安を守っているという信用からこのカジノでは毎日莫大な金が動く。

 

あの後ウイスキーピークを辞したアルマは賞金稼ぎたちのトップが持っていた金庫からアラバスタのエターナルポーズを盗み出しこの国についていた。

特に理由があったわけではない。ただアルマは賞金稼ぎになる前の職場で、新しく配属された部署の雰囲気がどうしても合わずに職場を飛び出してきてしまったのだ。

それに加え働いていた時は金を使う暇などなく貯金は貯まる一方だったし、賞金稼ぎになって以降も大幅な黒字ばかりであったので金には困っていなかった。

そこで暇つぶしのためにここに来たのだ。

 

自分でも暇つぶしにギャンブル場って・・・と思わないでもないが、心の中でログポースで次の島は海賊のたまり場があるからと言い訳する。

 

「おおおお客様?」

 

「うん?」

 

冷や汗を顔面いっぱいにかきながら別のディーラーらしき格好をした男が揉み手をしながら近づいてきた。いつの間にか増えていたギャラリーをかき分けてくる。

さもありなん。アルマは最初に手持ちの全財産一千万ベリーをルーレットの赤黒賭けに全て賭けたかと思うと、勝った金をそっくりそのままもう一度賭けるという事を繰り返し、その全てに勝っていた。

結果できあがる百万ベリーのチップの山、山、山・・・!総額六億四千万ベリー。客同士で賭けるような場合でない限り、その損失はダイレクトにカジノに返ってくる。当然カジノ側も慌てるというわけだ。

 

「先程からお客様はかなり高額の掛け金で遊ばれているご様子。でしたらお客様のような方にはもっとふさわしいVIPルームというものをご用意しております。よろしければそちらの方でおくつろぎになりながらより高額の賭けをお楽しみください。」

 

「へえ、じゃあ両替を頼むよ。あるんだろ?一千万のチップ。」

 

「・・・・!!は・・・。」

 

そう言うとすぐに六十四枚のチップが盆に載せられて用意された。

 

お荷物をお持ちしますと言うスタッフに武器と、もう一人にチップを持たせ、アルマは店の奥に消えていった。その後数時間、ギャンブル場の話題はアルマの話で持ちきりになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もうちょい、迂遠な方法を取るかと思ってた。

 

そう心の中で呟き天井を見上げ短くため息をつく。現在アルマは巨大な檻に入れられていた。

あの後すぐに二人の従業員について歩いて行くと、唐突に二人の歩くスピードが上がった。違和感に気づいた時にはもう遅い。床の板が唐突に割れてベッド一枚分ほど足元の空間がなくなった。即ち落とし穴。

とっさに出来たのは得物を取り返すことだけであった。

 

 

「クハハハハハ・・・!気分はどうだ?賞金稼ぎ、手品師・アルマ」

 

「最低だよ。サー・クロコダイル。もうちょいこう、毒を盛られるとか絶対に勝てないギャンブルをさせられるとか、もしくは今日はもう勘弁してくれと言われるとか、そういう感じのを想像してたのに。こんな直接的な手段を取ってくるとは。しかもお前が出てきたってことはこの行為はお前が認めてるかお前が命令したか・・・。どちらにしろ俺を生きて返すつもりは無いってことだろう。あと何故俺の顔を知っている。」

 

「優秀なエージェントになりうる存在の顔ぐらい覚えてるもんさ。我が、バロック・ワークスのな。」

 

そこでアルマの眉が片方跳ね上がる。

 

「バロック・ワークス?・・・ああなるほどな。賞金稼ぎなんて言う海賊一歩手前の社会不適合者共がやけに団結していると思ったら・・・」

 

「なんだウイスキーピークで聞いたんじゃねえのか。言って損したぜ。だがまあ、これで分かったろ。お前は特別に改めて幹部待遇で入れてやる。うちの社員になれ。」

 

「・・・実態のつかめない賞金稼ぎの組織バロック・ワークス。そのトップの情報なんざ特に秘匿されるべきものだ。にもかかわらず俺に話したってことはーーー」

 

「まあそういうことだ。ハナからお前に選択肢なんてねえのさ。だが従うのなら待遇はいいぞ。それにタイミング的にもラッキーだ。」

 

「俺が生き残るには従うほかないか・・・」

 

「ああ」

 

 

 

 

「だが断る」

 

 

 

 

「何!?」

 

「このアルマの最も好きなことの1つは自分で強いと思っている奴に「NO」と言ってやることだ。大体、俺の六億四千万ベリーはどこにいった。」

 

「テメエ状況わかってんのか。このまま能力で干からびさせてやってもいいんだぜ?」

 

「出来もしねえことを言うもんじゃねえよ。賊が。俺の噂を知っているか、それともカジノでの様子を聞いたか、俺を悪魔の実の能力者だと考えたんだろ?でなきゃわざわざ海楼石の檻なんかに閉じ込めるわけねえもんな?海楼石は能力者を無力化するだけで能力そのものを無効化は出来ない。だがお前はロギアでしかも砂。砂と化した自分自身で俺に触れなきゃロクに攻撃出来ねえだろうが。」

 

「テメエ・・・」

 

急激に威圧感が増す。見るとクロコダイルの顔に青筋が浮き出ていた。やり過ぎたか?とかんがえるが時既に遅し。次の瞬間殺されていても不思議ではないほどの圧を感じた。

と、今度は急にその圧力がおさまった。

 

「クハハハハ。まあいい。俺も予定があるんだ。テメエが考え直すまでそこで飼ってやるよ。」

 

そう言うとクロコダイルは踵を返し去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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