狂人の闘争記   作:マルコス

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第一話

バキッボキッゴキッ

 

謎のモンスターことコクビャクはスキルによって爆散してしまい、飛び散った冒険者の肉片を拾い上げ口の中に放り込んでいく。この肉はあまり美味くないなと思いつつも咀嚼する。

 

何故かモンスターの肉や動物の肉を喰うとクソ不味い味しかしないのだ。それらの肉に比べれば人間の肉はかなり美味い。

 

どういった訳か若い女や子供の肉は、元いた世界の最高級の牛肉程の価値ある美味い肉なのである。美味しすぎて女子供を喰らう為に町を一つ滅ぼしてしまったこともある。

 

基本的に食事を必要とする個体ではないのだが、娯楽の一環として食べることにしている。又、生殖器は無く性欲も全くない。

 

故に、女を攫おうが男を攫おうが食べてしまうのだ。どんなに上玉の女でも欠片の性欲も湧かない。

 

ただの生肉にしか見えないのだ。精々抱く感情といえば美味しそうといったものだけだ。そんなことを考えながら、ダンジョンコアを見つめる。

 

この世界に転生して、侵入者を皆殺しにしてDPが溜まり階層を増やして以来、全く触れていない。ダンジョンマスターになっただどうだとか言っていたが正直どうでもいい。

 

己の欲を満たす為に動く。行動原理はこれしか無いのでダンジョンを本格的に作ろうと言う気になれない。

 

しかし、以前女子供を攫うためにダンジョンを留守にした時冒険者に侵入されダンジョンコアが攻撃を受けていることがあった。

 

壊れてしまう前に間に合い冒険者を殺すことができたものの、ダンジョンコアを攻撃されている時、自分の命もガリガリと削られている感じがしたのだ。

 

故にそれ以来外出を控え、ダンジョンの奥に籠りきりになっているのだが、先日闘った冒険者の中に若い女がおり倒して喰ってしまったので、食欲が湧き我慢できず涎がずっと垂れている状態なのである。

 

「シカタナイ...ダンジョンヲツクルカ...」

 

DPは腐る程あるので、適当に何か強いモンスターを召喚しよう。そう考えダンジョンコアに近付いた時だった。

 

ウゥーーーーン!!

 

と警告のブザーが鳴り、侵入者の来訪を告げる。ダンジョンコアの前にモニターが現れ相手の姿が映し出される。

 

相手は金属製のしっかりとした装備を身に纏ったゴブリン数十体。そしてそれらを束ねる他のゴブリンの三倍ぐらいの体躯を持つ巨漢、ゴブリンキングが居た。

 

コクビャクは丁度いいと思い、こいつらを隷属させて第一階層を守らせる事にした。善は急げというので、コクビャクはすぐ様ゴブリンキングの元に転移する。

 

ダンジョンマスターはダンジョン内のどこにでと一瞬で転移できる。但し、誰も戦闘していないことが条件ではあるが。

 

sideゴブリンキング

 

おお!ここはスライムの宝庫ではないか!ほかのダンジョンと違い強いと思われるモンスターもいないし安全性も高い。ここなら安全に暮らすことができそうだ。

 

しかし、突如として現れたコクビャクを見て顔色を変える。敵だ。

 

おそらくこのダンジョンの守護者か何かなのであろう。俺は配下のゴブリンたちに指示を出す。

 

総員かかれと。

 

自分も鉄の棍棒を振り上げ謎のモンスターコクビャクに迫るが、気づけばもう、どこにも居ない。あたりをきょろきょろと見回しているとふと気づく。

 

あれ、こんなに俺の頭の場所ってこんなに低かったっけ?ーーー頭は既に地面に落ち、体はフラフラと揺れながら後ろへと倒れていた。

 

死んだことに気づかないまま、死んでしまったのだ。

 

side コクビャク

 

弱い。だがまあ、やってくる冒険者の足止めぐらいならできるであろう。

 

なに?配下にするのに殺したらダメじゃないかって?いやいや良いんだこれで。

 

自分がダンジョン内で殺したモンスターは何故かカード化してしまうのだ。そしてそれに触れると、

 

隷属化する/経験値にする

 

と出てくるのだ。しかしこれはある一定の強さを持つモンスターのみで、雑魚のゴブリン達は光となって消えてカードは残らない。

 

勿論俺はゴブリンキングを隷属化させた。第一階層に配置しようかなと思ったが、よくよく考えればスライムが湧き出る階層を作らなければゴブリンが餓死してしまうことに気がついた。

 

第二階層に連れてくか、などと考えているとカードからゴブリンキングが飛び出してきたところだった。そして、膝を曲げまるで主人に仕える者のように頭を下げ感謝の言葉を述べてきた。

 

「この度、隷属化して頂きありがとうございました。粉骨砕身主人の為に尽くしますので、何卒宜しくお願いします。」

 

礼儀正しい奴だな、と思い食料はスライムでいいかと質問する。

 

「はい、勿論でございます。」

 

どうやら女は繁殖するために犯す事があるらしいが、まあいいだろう。くれてやる。冒険者の女なんて大体モンスターの血の匂いがこびり付いて臭いんだよ。

 

知らんけど。

 

装備は第三回層の宝物の間に放り込んでおけ等の指示を幾つか出しておき、最後に初めて使うモンスター召喚でゴブリンを30体程召喚する。

 

DPは300P消費した。一匹あたり10Pである。

 

やはり、これだけでは手練の冒険者は突破してしまうだろう。そう考えたコクビャクは更に召喚できるモンスター一覧を見る。

 

召喚可能モンスター

一般

ゴブリン

ハイゴブリンnew

コボルド

スライム

ビートル

小鬼

etc...

 

一般でまとめられるモンスターは、レベルアップする、又は特定の条件を満たすことによって解放されて行き、強力なモンスターを召喚する事が可能となるのである。コクビャクは知らないが、他のダンジョンマスターは一般という括りのモンスターしか召喚できない。しかし、一般でも昆虫や幽霊やスライム系等多岐にわたる種類が存在しているので困ることはない。

 

そしてコクビャクだけが召喚できるであろうモンスターがこれである。

 

特殊new種族不明

首切り侍 体長三メートル。刀の柄に穴を開けそこに金属棒を通し、頭の部分に嗤う髑髏が着いている化物。常に体の刀は回転しており冒険者は近づく事も儘ならない、非常に危険なモンスター。攻撃力が非常に高い。必要DP7000

 

怨念の塊 体長三.五メートル。 筋肉質のガタイの良い体をしており、体の至る所に無念そうな人の顔が浮かび上がっている。恨みを晴らすために行動するため、戦闘スタイルは暴れまわるである。必要DP9500

 

崩壊の巨人 体長は八メートルを超える。 上半身が土の中から出てきて、顔と両腕と肋骨あたりまでまでが出現する。体は青銅や鉄などの全金属で出来ているため非常に固く、ダメージは殆ど通らない。その上体が欠けると地面に落ちた金属が欠けた部分に吸い寄せられ再生する。又、巨大な拳を振り下ろして潰すため、攻撃力防御力、共に並外れた高さを持つ。必要DP27000

 

人喰い箱 体長は宝箱と同じで外見も全く同じ。相手が宝箱に手をかけた時に飛び掛かり喰いちぎり、貪る凶悪な設置型モンスター。しかし、他の特殊モンスターに比べるとそこまで強くはなく、中級冒険者に深手を負わせる程度。必要DP500

 

現在所持DP 180000P

 

特殊モンスターは凶悪なものが多く、コストも他のモンスターに比べて異様に高い。しかし、一体一体がボス並みの力を有するので決して弱くない。又、一般モンスターの場合でもそうだが崩壊の巨人等、雑魚モンスターに比べて異様に必要DPが高いモンスターは各階層につき、一体と決まっている。

 

流石に特殊モンスターを何体も配置していると勝てないのだろう。しかし、同じ個体名のモンスターでなければ召喚可能なので一階層につき特殊モンスター一匹というわけではない。

 

この一覧から考えるに、恐らく崩壊の巨人が最強だろう。外見が某ドラ◯ンクエストモン○ターズジョー◯ーの暗黒の魔人の様ではあるが、必要DPが一番高いのでこれで行こう。

 

このモンスターが戦えるように第三階層を下に移動させ、第四階層とし、元々第三階層があった場所に新たに高さ15メートルはある階層を作り新第三階層とする。

 

そして、モンスター配置はこのようになった。

 

第一階層 スライム(自然発生)

第二階層 ゴブリンキング&ゴブリン共(隷属化)

第三階層 崩壊の巨人(召喚)

第四階層 宝物部屋&ダンジョンコア

 

又、召喚したモンスター及び隷属化したモンスターは死亡するとそのモンスターに見合った時間がかかるが蘇生する。必要DPが高ければ高いほど強いが、蘇生するための時間がとてもかかる。

 

階層については、1階は入り口を入ると先ず広い楕円形の部屋に出る。そこから一本道が出ており直進するとこれまた広い楕円形の部屋に出て、正面に次の階に続く階段がある。

 

2階は入るとすぐに弓が降ってくる罠が仕掛けられており(使い捨て)、長方形の広い部屋に出る。罠にかかったら直ぐにこの広い部屋から出る三つの道からゴブリンが流れ込んでくる手筈になっている。

 

その他の事は臨機応変にゴブリンキングに任せる。ゴブリンキングを倒せばこの広い長方形の部屋中央に階段が現れる。

 

3階は先ず小さな小部屋に出る。そこから細い道を通ると広い場所に出る。正面にはボス部屋とわかる重厚そうな赤色の大扉がある。

 

そこを開けると天井が15メートル程の高さになり他の階層に比べて部屋も広くなっている。なんとかしてこの崩壊の巨人を倒すと、奥に土の壁が一部下がり、階段が現れる仕組みになっている。

 

4階は以前から特に変わったことはない。こうして漸く、外出の準備が整ったと思った時にはもう夜だった。

 

急ぎたいのは山々だが、必要とされているわけではないが睡眠を摂らずに行く必要もないので、地べたに寝ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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