ギリギリ日曜に間に合った…
戦闘シーンでなくてもなかなか時間がかかるものですね…
次回からは早く書けそうですが。
「未来が…視える⁉︎」
慧音さんが驚いた様に聞き返した。
妹紅さんも同じくその感情は物珍しさに溢れる。
「視えるつってもそんなに万能じゃないんだ。
僕が見る事ができる未来は僕が
「仮定…?いや、よくわからないな……」
「うーん、どう説明したら良いかな…………そうだな、慧音さんの『歴史に関する双方の能力』とは真逆かもしれないね。」
「!…どうしてそれを」
「そう、この瞬間僕は未来視を使用した。」
ルーカスは自身の左眼を指差した。
「例えば僕が慧音さん自身の能力の事に追求したら慧音さんはどうする?」
「まあ教えるだろうな。」
即座に答える。
「そこで僕は先程慧音さんに追求した未来を見ていたんだ。
だから実際に質問をしなくても慧音さんの能力について理解ができた。」
「……なるほど、そういう事か!」
妹紅さんはまだ悩んでいるので僕はさらに続ける。
「自分ができる
「あ、わかった。」
うんうん理解できて何より。
「しかしそれでも妹紅の弱点を見破るまでには至るのか?少し飛躍し過ぎていると思うのだが。」
「そこが未来視の弱点だね。
自分ができる仮定の未来しか見えないし未来ってのは案外簡単に覆る。
ただ僕の未来視の強みは質より量だ。」
僕は肘の裏を2人に見せる。
数字は33へと減少した。
「未来視による数字の減少は30秒に1。重要なのは30
さらに視える未来は現実世界の時間の流れより遅い。」
僕は続ける。
「妹紅さんとの戦闘前に使用した回数は7回、現実世界で言うなら210秒間未来を見続けた。」
「それを未来視の秒数に換算すると幾つだ?」
「秒数はわかんない、けど見た回数は21万8642回だ。」
「「へっ?」」
2人はきょとんとした顔でつい声を洩らす。
「僕が妹紅さんとの勝負で弱点を探るために見た未来の回数は21万8642回、そのうち思いついた攻略法が32パターン。
そこから最も周囲に被害が少なくて安全なのを採用したけどね。」
「おいおい冗談だろ?
弱点を探る為だけにその回数の未来を経験したのか?」
妹紅さんが聞く。
「そうだよ、妹紅さん。
君に勝利する為に僕は約20万回の敗北を経験して、やっとの思いで掴んだ未来なんだ。」
2人は黙り込む。
彼の表情や人柄からして真実なのだろう。
しかしリスクが高過ぎる。
そしてルーカスはそのリスクに耐えられる精神を持っていた。
「そんな事しなくても1〜2回死にながら突っ込んだ方が良い場合もあるし今回は妹紅さんみたいな方が相手だったからね。」
「つまり未来視はそこまで強い能力ではないという事か?」
「うん、ものすっごく疲れるから。これは程度の能力にも値しない、『未来が視えるだけの能力』と名乗ろう。」
「ああ、よく理解できたよ。」
「そしてこの疲労を癒す場所が欲しいのだけど妹紅さん頼めるかな?」
改めて本件を尋ねる。
「もちろんだ、道案内なら任せてくれ。」
「そりゃどーも。」
慧音さんは用事があるようで、人里へ帰って行った。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
妹紅さんに着いて来て数分、
「ここら辺なんかどうだ?」
わりと人里に近い竹林みたいだ、近辺に妹紅さんも住んでいるらしい。
「いい場所だね、助かるよ。」
僕は土を撫でる。
「しかし完全な更地だが大丈夫なのか?今日中に家を作れるとは思えないが…」
「それなら問題ないよ、1分でいい。
…5等級錬金術、形状変化
鉄片を木の枝取り出し錬金。
地面に正方形の大穴を空け、地下室を作る。
次に一階、玄関を作り部屋を作り…
「まあこんな感じでいっか。
ほれほれ次々、形状変化。」
竹を切り取り水鳥の羽を取り出す。
ベッドに畳に机に…
キッチンにはフッ素加工のフライパンと包丁と鍋で。
最後に屋根をっと。
「ふぅ……どうかな妹紅さん?」
「…これからはお前を常識人の枠に入れない様にするよ。」
「なにそれ酷い。」
たかが家作っただけじゃん。
「これからは大工仕事も引き受けてみたらどうだ?」
「検討するよ。」
玄関の空き具合を確認して鍵を作る。
「もう夕飯時だし妹紅さんも一緒にどう?大量に食材貰っちゃってさ。」
「いいのか?」
「紹介料さ。
近所付き合いも大切にしたいし。」
「それならお言葉に甘えて。」
僕は妹紅さんを家に上げる。
「少し待っててくださいね。
あ、暇ならこれでも読んで。」
さてと久々の料理だ、それも客人に振る舞う以上手は抜けない。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「お待たせしました〜どうだった?その本。」
「深い話だな…この『ごんぎつね』とやらは。」
妹紅さんが頷きながら呟く。
そりゃあ日本が誇る作品だもの、持ってきて正解だったな。
「さあ召し上がってください」
僕はちゃぶ台に肉じゃがと焼き魚、白米とほうれん草のお浸しに味噌汁を二人分置く。
「おお⁉︎凄いな。」
「それは何より、…頂きます。」
箸を取る。
けれど妹紅さんの表情を伺う。
だって気になるじゃん。
「美味しい…!」
「ほっ…よかったよかった。」
僕は安堵の息を吐く。
「いや…冗談抜きにとても美味いのだが…」
「錬金術ってのは構造構築だけで言えば料理に似ている所があるのさ、それに何年か料理人もしていたしね。」
「器用なもんだなあ…」
「ははは…さ、食べましょ。
そう言えばお酒もあるよ。」
照れくさそうな顔で笑いながらお礼に貰った酒も出した。
「ルーカス、酒は飲めるのか?」
「き、気休め程度には。」
「ふふん、要するに私に押し付けるつもりか。」
「う……どうも酔いには弱くてね。」
「まあそんな顔をするなよ、飲めない訳じゃないんだろ?」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
3分後
「だーかーらー、
「あ、ああ。」
僕は妹紅さんに駄弁る。
(おいおい幾ら何でも早過ぎるだろう……)
「強さが支配する世界!
人里も妖怪退治には頼りっきり‼︎
いや、頼られるのを悪いとは思わないけどさ、実際僕はそれで暮らしていけるんだし⁉︎
けどけれども僕はそんなに争いが好きじゃないのに、妹紅さんも慧音さんも酷い‼︎」
「わ、悪かった……」
「妹紅さんも慧音さんもせっかく綺麗な方なのに…もっと自分を大切にしましょうよ。
手荒な真似は本当にしたくなかったのだよ……」
「え…⁉︎あ、ありがとう。」
妹紅はいきなりの褒め言葉に顔を赤く染める。
しかしルーカスは理由がわからず、頭には『?』が浮かんでいる様にも見える。
「さ、さてもうこんな時間だし私も帰らせて貰おうかな。」
「夜道大丈夫かい?できたら送るけど?」
「いや、大丈夫だ、ご馳走様。」
妹紅は軽く挨拶をして家から飛び出す様に出て行く。
(何か失礼な事でも言ってしまったのだろうか?)
ルーカスがその真意を知るのはまだまだである。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「夏も近づっく八十八夜♪
野にも山にも若葉が茂る♪」
僕は歌いながら製作した皿を洗っていく。
「さてと、これで最後かな。
今日は色々な事があったなあ。」
そして居間へ行き畳へ座る。
「久々の未来視をも使用した勝負だ、
僕は先程まで妹紅さんが座っていた場所へ、今は僕の兄が居る方へ声を掛けた。
「何がどう思う、だ。半人前。
幻想郷とやらのテーマパークに来てうかれているのか?」
「うわ、厳しいなあ。
じゃあ兄ちゃんならあの場面どうしたの?」
「上白沢慧音に危害を加えず藤原妹紅に負担を与えず勝利する方法か?…藤原妹紅は蓬莱の薬を口にした不老不死だ。
俺ならば抑魂錬成と同時に人体錬成で奴の血液と体液を全てお前と同じ質に作り変える。
投了させた後に元にもどせば問題ない。」
「‼︎…でもそんな事できるの?」
「当然だ。
じゃあ逆に何故俺は此処に居る?
何度も言わせるな、
何があろうと何があろうと何があろうとも俺には正解が見えるのだから。」
ルーカスの兄参上です。
しかし彼は幻想郷にも賢者の石にも興味が無く、ルーカスに会うのも気まぐれの様です。