自殺願望の錬金術師が幻想入りするそうです。   作:クレシアン

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テスト週間+地元のお祭りの行事で今週は一回の投稿とさせてもらいます。


師匠との出会い

 

 

「くっ……どういう事なの…?」

 

 

 

まるで爆発事故でも起きた様な、まさに灰燼と化した更地に緑髪の女性、風見幽香は服と傘の煤を払う。

 

 

(残力の見間違い…?いや、それはないか…)

 

 

 

幻想郷でも指折りの実力者である彼女に偽りの情報を教える者はそうそうないだろう、それ故彼女は現状が信じられなかった。

 

 

 

(未来視による類稀なる頭脳と未知の技術の錬金術により人里の英雄とも呼ばれあの蓬莱人の藤原妹紅との勝負にも勝利した…か。)

 

 

 

「面白い……余計に欲しく(・・・)なったわね。逃がさないわよ。」

 

 

 

「そいつは出来ない話だな、ここから先は通してやれない。」

 

 

「‼︎‼︎⁉︎」

 

 

彼女は突如姿を現した同じく緑髪に黒いコートを着た男に驚く。

 

 

(いつのまに…‼︎これ程の殺気…威圧感を持ちながら⁉︎)

 

 

「貴様に存在を認識される現在を未来にした。

風見幽香、貴様には悪いが愚弟を追う権利はない。」

 

 

「貴方…一体何者なの?」

 

 

「何者…か、生憎自分に興味はないがあえて名乗るのならばアルトラス・ローゼンベルグと名乗っておこうか。」

 

 

「なるほど…弟の敵討ちってわけね?」

 

 

「それは違うな、俺の愚弟が死のうが殺されようが知った事ではない。」

 

 

アルトラスは呆れる様に続ける。

 

 

「が、あいつは優しすぎるからお前を決して恨みはしないだろうし、いつしかお前の目的に協力すら望んでするだろう。」

 

 

『跪け。』

 

「ぐっ……⁉︎」

(足が…‼︎)

 

 

アルトラスが指を鳴らした瞬間、幽香は足から崩れ、そして冷たい瞳で見下す。

 

 

「だからあいつの代わりに俺がお前を殺す。

…お前は俺や愚妹には得られない不安定な感情を、あいつの生き甲斐を無下にした。

その罪を償わせる為に。」

 

 

(足が全く動かない、力が全く出ない…‼︎これがこいつの能力…‼︎‼︎)

 

 

幽香は後悔をした。

自分が手を出してしまった者は得体の知れない、何にも劣らない禁断の存在ではないのかと。

 

 

 

 

 

 

 

しかしアルトラスは不敵な笑みを浮かべ、その能力を解除した。

 

 

 

「⁉︎」

 

 

 

「…というのは建前だ。

あいつの事だ、懲りずに再度お前に挑むのだろうな。」

 

 

「え……?」

 

突如態度を変えるアルトラスに幽香はつい素っ頓狂な声を上げる。

 

 

 

「久々に愚弟の可愛らしい姿と珍しく悔しがる感情が見られるのだ、貴様には感謝しているぞ?

…しかしまあ気をつける事だ、風見幽香。」

 

 

 

アルトラスは態勢を崩したままの幽香を背に、歩き出して行く。

 

 

 

「俺の愚弟は強いぞ?」

 

 

 

そしてその姿を消した。

 

 

 

 

「なんなのあいつ……」

 

 

 

 

黒焦げた草原に兄弟に翻弄された彼女の声が響いた。

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

もうなんなんだよこの森は‼︎

どうなってやがる!

 

 

ルーカスの周りが様々な幼獣の死骸が転がり、血が付着する。

 

森に入り間も無く彼は幼獣に追いかけ回された。

 

 

 

(即興とはいえ銃を作り出したのは正解だったな……)

 

 

 

「ぐぇぇぇぇぇぇぇ‼︎‼︎」

 

 

「ちっ」

 

 

考えさせる暇も与えられないルーカスは舌打ちをし、散弾銃を撃ち出す。

 

 

 

「ギャアアアアアア‼︎‼︎‼︎」

 

 

 

 

筋力が無い分弓は使えない、かといって弾数に限りがあり反動も大きい銃は囲まれると危険だ。

 

 

ルーカスは銃に錬成陣を描く。

 

 

 

 

(やっぱり質量保存の法則の無視がないときついな。

頼むから()ってくれよ…)

 

 

 

魔法の森に幼獣の悲鳴と無機質な銃音が鳴り響いた。

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

「この争い跡は一体…」

 

 

 

魔法の森の上空から降りた金髪青目の少女、アリス・マーガトロイドは目の前の事態に戸惑う。

 

 

頭部や心臓部に単数や複数の穴が残り、どれも急所を突かれ死に至っている。

彼女の知る中でこの様な跡を残す者はいなく、全く未知の存在がこの森に入った事を表していた。

 

 

「ギャァァァァ……」

 

 

「!……まだ近くにいるのね。」

 

 

彼女はその真相を確かめる為に音源へと向かう。

 

 

 

そして予想通り幼獣と争っているその場へ辿り着く。

 

 

 

 

彼女は驚いた。

幼獣の頭を撃ち抜いた珍しい武器を扱う存在は短い白銀の髪が目立ち、獲物を静かに見つめる少年、それも外見は10歳を越えるか越えないか程の男の子であった。

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

「!」

 

 

幼獣の頭を射抜いた僕は後ろに気配を察した為振り向き銃を構えた。

 

 

しかしその対象は幼獣ではなく、金髪で青目の少女で殺気を感じなかった為すぐに銃を下ろし頭を下げた。

 

 

「驚かせてしまってごめんなさいね、私の名前はアリス・マーガトロイド、この近くに住む魔法使いよ。」

 

 

 

その言葉を聞き僕はつい後退ってしまう。

魔法使い、僕を制作した御主人様(マイマスター)から教えられた教訓の一つ、

 

魔術師と錬金術師は相容れない存在であり長く対立してきた。

 

それを思い出した。

 

 

「あなたが錬金術師だという事はその武器の錬成陣を見る限りわかるわ。私はあなたを傷つけるつもりはないわよ?」

 

 

 

僕は紙を取り出し書く。

アリスさんは信頼できると信じよう。

 

<気遣い感謝します。

僕の名前はルーカス・ローゼンベルグです。少し道に迷ってしまいました。>

 

 

紙を見せるとアリスさんは驚きながら聞いてくる。

 

 

「あなたがルーカス…?聞いた話と違って随分可愛らしい姿ね。」

 

 

 

<すみません、いろいろありまして…>

 

 

僕は幻想郷に来てからの流れを伝える。

 

 

 

 

「なるほど…あのフラワーマスターに目を着けられるとは気の毒ね…」

 

 

<それで命からがら逃げて来ました。

やはり僕も戦える力が欲しい。

それも幽香さんに勝てるくらいの実力が欲しい。>

 

 

「でもあなたは身体が退化してしまって弱体化しているのでしょう?

これでは勝てる以前に幻想郷で生き残るのも難しいわ。」

 

 

 

<それは……そうなんですが…>

 

 

僕は考える。

確かにこのままでは弾の素材が尽きて野垂れ死ぬ。

修行以前の問題だ。

 

 

 

 

「…それなら面白い案があるわ。」

 

 

 

彼女は僕を指差す。

 

 

 

「魔法使いになって私の弟子になりなさい。

自分では気づいていないでしょうけどルーカス君、あなたは魔法使いとしてとても良い才能を持っているわ。」

 

 

 

魔法……使い…?

 

この僕が?

 

 

 




アルトラスのキャラがどんどん崩れて行く様な気がします。
ちなみに歩けもしなかった過去とまだ力が発達してなかった過去を現在にする事で今回の現象を起こしました。
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