自殺願望の錬金術師が幻想入りするそうです。   作:クレシアン

2 / 32
原作キャラを出すに当たって話し方や性格を何度も確認し直してしまい、直してもまだ自信が無い…
難しいですね。


人里の英雄
やはり彼も曲者である。


ルーカスは目が覚めた。

 

 

 

 

 

周囲は草木に囲まれ、静かな雰囲気が漂う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むむむ……僕が誕生してからこんな現象は一回も経験がないぞ。」

 

 

 

「気を付けろルーカス、先程我々がいた場所ではない。」

 

 

 

「それなら何か意図があって僕達を連れ去ったと見るべきかな。」

 

 

 

 

 

「あら、よくわかったわね。

さすが現代を生き抜く錬金術師と言った所かしら。」

 

 

 

 

 

突如手に日傘を持つ紫色の服装の女が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

「人間……じゃあ無さそうだね。

ウロボロス、この人?まあいいや誰だい?」

 

 

 

 

「どうやら妖怪の様だ。

しかしこれは珍しいな、妖怪も君と同じく現代では伝説とまで言われている。」

 

 

 

 

 

「妖怪……って確かアレだっけ、あの時計とメダルがあれば出てくる奴。」

 

 

 

 

「それとはまた別の存在のようだ、そんな事よりもルーカス、今は彼女から話しを聞くのが一番だろう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……結論は出たかしら?」

 

 

 

 

女は表情を変えずルーカスに問いを入れる。

 

 

 

 

「あれ?ウロボロスの声聞こえるんだ、まあどうでもいいや、ごめんね待たせて。」

 

 

 

 

ルーカスも表情を変えない。

 

 

 

 

 

 

((こいつ…できる))

 

 

 

 

 

 

「用件は一つよ、簡単に言えばここの異変解決に力を貸して欲しい、ただそれだけ。」

 

 

 

 

 

 

 

「異変解決……」

 

 

 

 

ルーカスは黙り込む。

 

 

 

「もちろん報酬はあるのかな?

タダ働きなんて僕はごめんだ。」

 

 

 

 

ルーカスはそう言うと女は胡散臭い笑みを浮かべ、

 

 

 

 

「貴方の探し求めている『賢者の石』、その持ち主を教えるわ。」

 

 

 

「………‼︎」

 

 

 

 

「あら、意外と良い表情をするじゃない。」

 

 

 

 

 

 

「生憎欲望に忠実でね……ウロボロス、どう思う?」

 

 

「答えるまでもなく拒否だろう。彼女は我々より強い、それだけでなく彼女が『国』と指す場所には相当な実力者が複数いると見た。」

 

 

 

 

 

「随分な買いかぶりね、私は貴方の力を貸して欲しいだけですわ。」

 

 

 

 

 

 

「まあ引き受けるよ。」

 

 

 

「止めはしないが……彼女はどうも胡散臭くてな。」

 

 

 

 

「そんな事どーでもいいじゃん。

己の欲望に忠実であれ。

御主人様(マイマスター)もそう言ってたしね。

まあとにかくよろしくな。

えっと……」

 

 

 

 

ルーカスは手を差し出し言葉を詰まらせる。

 

 

 

「私はスキマ妖怪の八雲紫よ、よろしくね。」

 

 

 

 

紫は手を握る。

 

 

 

 

 

「紫さんね、よろしくどーぞ。

僕はルーカス・ローゼンベルグ。

錬金術師やってるホムンクルスさ。」

 

 

 

 

「あともう一ついいかしら?」

 

 

 

 

「ん?」

 

 

 

 

「此処は妖怪の郷、幻想郷と呼ばれているわ。

そして貴方は幻想郷で『賢者の石』の情報を人や妖怪に聞いてはならない、という条件を付けるわ。」

 

 

 

 

(なるほどね、確かに異変解決以前に僕が賢者の石を見つけたら交渉の意味が無い。)

 

 

 

 

 

「わかった、んじゃ妖狐さんにもよろしく言っといてね。」

 

 

 

 

 

「!…どうして?」

 

 

 

 

 

 

「それは秘密さー」

 

 

 

 

「……恐れ入ったわ。

少しの間サポートしようと思ったけど、必要なさそうね。」

 

 

紫はスキマを出し、

 

 

 

「それでは健闘を祈ってますわ。

ルーカスさん、ウロボロスさん。」

 

 

「ほどほどに頑張るよ。

それにウロボロスなんて存在しないよ。」

 

 

 

 

 

「え…?」

 

 

 

 

 

 

「これ、腹話術だから。」

 

「如何にも。」

 

 

(気づかなかったわ……)

 

 

紫は素直に驚いてしまう。

そんな彼女を尻目に

 

 

 

「じゃ、適当に歩くか。」

 

マトモとは言い難い錬金術師は煙草を出し、ライターで火を付けて足を動かし始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ルーカス・ローゼンベルグ……貴方が此処へ及ぼす影響が楽しみね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

「迷った。」

 

 

 

 

 

 

ルーカスは木を背に、座り込み唸りを上げる。

 

 

 

 

 

「いや、普通に土地勘が無い人間が闇雲に動けばこうなるのはわかってるけどさ。」

 

 

 

 

 

「やはり無駄な事は言わず彼女のサポートを受けるべきであった。」

 

 

 

腹話術で続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん?」

 

 

 

 

 

(おかしい、何か嫌な雰囲気がするな…)

 

 

 

 

 

 

バキッ

 

 

 

 

何かが炸裂する音と共にルーカスは震えながら真上を見上げた。

 

 

 

 

 

 

「わーお………」

 

 

 

 

 

ルーカスが背を掛けていた木の上半分がぶっ飛ぶ。

 

 

 

ぶっ飛ばした原因の者を見る、

牛の様な頭、禍々しい腕、etc.

 

 

 

うん、化け物。

 

 

 

 

 

 

 

「にっげろおおおおおおおおおお‼︎」

 

 

 

 

 

 

ルーカスは立ち上がり一目散に走る。

 

 

しかし化け物は獲物を逃がすまいとルーカスを追いかける。

 

 

 

 

「うがああああああ‼︎」

 

 

 

(見た目の割になんつー速さっすか⁉︎)

 

 

 

 

 

 

 

「仕方ない…!」

 

 

 

 

ルーカスは鞄から紋章の描かれた手袋を着け、鉄片を放り投げる。

 

 

 

 

 

「5等級錬金術、形状変化‼︎」

 

 

 

 

 

鉄片はたちまち鋭い巨大な刃となり、化け物の身体を…

 

 

 

 

 

 

 

 

貫かず、刃はポキリと折れてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

「あれれれれれ、体硬くない?」

 

 

 

 

 

そう言うのもつかの間、ルーカスは化け物の拳を受けぶっ飛ばされる。

 

 

 

 

 

 

 

「がはっ……⁉︎」

 

 

 

 

 

 

吹き飛んだ身体中からミシミシと音が鳴り、顔面から血が噴き出る。

拳を受けた場所自体は既に大穴が空いていた。

 

 

 

(こりゃあきついな…)

 

 

 

 

化け物は己の獲物を狩り、優越感に浸っていた。

 

 

「いや何度も言うんだけどさ、いや初めてだっけ?

ま、どうでもいーや。」

 

 

「‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「勘弁してくれよ。

いくら僕がホムンクルスであろうと痛みは感じるんだぞ。」

 

 

 

「⁉︎」

 

 

 

 

 

彼のその言葉を聞くまでは。

 

 

 

 

 

 

「まあいいや、殴られたおかげで『底』は知れたし。」

 

 

 

 

 

ルーカスは煙草を口から取り出し弾く。

 

 

 

 

 

 

 

 

「3等級錬金術‼︎現象操作‼︎」

 

 

 

 

 

 

「おおおおおおおお⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

弾かれた煙草は火柱と成って化け物を包み込む。

 

 

 

「焼かれちまいな。」

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

「やれやれ、この国はこんな化け物ばっかなのか?

どうなってるんだ?」

 

 

 

ルーカスは文句を言いながら左腕の肘の裏を見る。

そこには数字の03と書かれていた。

 

 

 

 

 

 

「残り3回か……そう考えると紫さんに会えてよかったな。」

 

「思わず錬金補助も使ってしまったしな。

いや、此処では『〜程度の能力』と名乗るべきか?」

 

 

 

「その場合どう名付れば良いのだろうか。

ウロボロス、何か良い案は無いかい?」

 

 

 

 

 

 

腹話術の事実を知る者から見れば完全なる一人漫才、明らかに変人である彼を上空で見通す者が1人。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あやや…てっきり人里の方かと思いましたが…彼は一体……」

 

 

 

 

 

 

 




次回は彼の簡単な説明をします。
逆にそうでもしないと説明する機会が無くなりそうとも言えます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。