本当に嬉しいです。
夏休みも終わりに近づいてきたので今の内にたくさん投稿したいですね。
「痛だだだだだ⁉︎
僕は人間じゃないし食べれやしない‼︎」
「そーなのかー」
このルーミアという人食い妖怪。
自己紹介後に握手しようと手を出したらかぶりついてきた。
(握手を知らない⁉︎
紫さんや文さんとは違うのか?)
「あなたは良い雰囲気がするー」
「おい!ウロボロス、なんとかしてくれえ‼︎」
「やろうと思えばできるだろう。
何故やらない。」
そりゃあそうだ。
この娘に悪意は全くない、ただ純粋に楽しんでいるこの娘に暴力はしたくない。
「離れてくれないかな…
君を傷つけたくないんだけどな。」
(脅し下手くそだなぁ僕。)
「そーなのかー」
(ですよね。)
「もう少し優しく噛んでくれない?頼むよ。」
「はーい。」
そうして噛みつかれる事30分。
まずい、だんだん手に熱が無くなってきた。
「ふぅ…あなたは誰?」
ようやく離してくれた。
肘の裏を見る。
21…なんてこった!ここまで力が溜まるのは久しぶりだ。
もしかしたら幻想郷は僕の力の源が大きく変動するのかもしれない。
「僕はルーカスさ。
人間じゃない、ホムンクルスだ。」
「そーなのかー」
本当に理解してるのかな。
どうみてもアホな子としか思えない。
「ルーミアさんは人間がたくさん居る場所はわかるかい?」
「うん!」
「おお!できれば案内してもらえないかな?」
「いいよー美味しかったし。」
美味しかったってなんだ、
美味しかったって。
髪をくしゃくしゃと撫でる。
「わはー」
ちくしょう可愛い。
こんな事してる場合じゃないな、本当に辺りも暗くなってきたし。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「意外と遠いんだね。その、人里?って場所。」
ルーミアさんと話しながらもどうやら人里とやらに着いたみたいだ。
多分話の内容は殆ど伝わっていないだろう。
辺りはもうすっかり暗くなってしまっている。
「またねー」
「うん、ありがとう。」
お別れの様だ、ルーミアさんは手を振りながら去っていった。
氷の妖精だの友達が何人かいるらしく紹介する約束をした。
次にはお礼をしなくては、かぶりつく以外でね。
しかし妖怪は人里には住めないのだろうか、あの娘を暗い場所へ帰してしまうのに抵抗を感じた。
「さすがに落ち着くなあ、寝床を探さなくっちゃ。
ルーカスは街並みを堪能する。
(見た感じ少し前の日本と似ているな……
やっぱり落ち着く。)
街灯の輝かしい夜道に似つかわしくないスーツの男、ルーカスはある事に気付く。
「僕、無一文じゃん。
看板を見る限りお金は必要っぽいし…」
思わず唸りをあげてしまう。
「さあてどうしたものか。」
幾つか考えてみた。
1.里から外れて野宿。
2.住民の家の寝床を借りる。
3.金を錬成する。
4.里を乗っ取る。
1はダメだ、寝てる間に牛鬼みたいなのに襲われたりもしたらめんどうだし危ない。
2も現実味がない。
顔の知れていない他人を泊めるかい?少なくとも僕はそうしない。
3は僕の故郷では違法だ。
幻想郷でも禁じられてたら紫さんに合わせる顔がない。
4は論外、何故思いついたし僕。
どれもダメじゃないか。
「こうなったら……里の外れで徹夜か。」
別に徹夜なんて構いやしない。
ただ自分から滲み出た負の感情で弱体化するなど間の抜けた事なんてごめんだ。
だから作業をする。
「今の内に土の性質とか空気の状態を調べなくてはねー」
とか
「武器の作成もするべきか」
だのいろいろと独り言を挟みながら、作業をするとあっさりと時間は過ぎていく。
その日里の外れでは様々な錬成による光が多発し妙な噂になってしまったのはまた別のお話。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「新しい朝が来た、希望の朝だ。」
などと呑気な事を言いながら荷物を整理した。
僕はまだ知らなかった。
自分が幻想郷にに呼ばれた真意を。
ホムンクルスは体自体は殆ど人間とは変わりません。
再生機能がある限り睡眠は必要ありませんがもちろん眠くなるし上記の通りなにも作業をしなければ自発した負の感情により人間より早く尽きます。
その程度で体が消滅するのならルーカスも本望の様ですが。