自殺願望の錬金術師が幻想入りするそうです。   作:クレシアン

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投稿の丁度良い時間などがあるのでしょうか?
たくさんの方に読んで頂けるには工夫が必要ですよね。
ついでにお気に入り登録や感想評価など貰えるさらに嬉しいですが…


意外な特技は意外な場面で真価を示す。

 

 

 

僕の外見は変だろうか。

 

辺りを見回す限り目立ってしまっている気がする。

 

 

そりゃあ僕は喜びや愛情を放出する特殊な体質を持っている。

 

 

「場に馴染めない者は場に喰われるとも言うしね、少しイメチェンとやらをしてみよう。」

 

 

 

 

 

ルーカスは人通りの少ない路地裏へ入り、

 

 

 

 

 

「久しぶりだなぁ、『自ら』を錬成するのは。」

 

 

 

 

スーツとカッターシャツ、肌着を脱ぎ捨てる。

上半身には巨大な錬成陣が描かれ、ルーカスは両手を身体に押し当てた。

 

 

 

 

「2等級錬金術、人体錬成……

Revolution, vor der Revolution!(変革せよ、変革を迫られる前に)

 

 

 

辺りが光に包まれる。

 

 

 

「外見はどうする?」

 

 

 

「背丈は今より少し短くて構わない、髪の色素は黒、ネグロイドまではいかない、モンゴロイドB〜C型辺りで良い」

 

 

「承知した、身体に掛ける補正はどうする?」

 

 

「こんな場所だ。

遠慮する事はないと思う、ただしどれも人間の延長上のものにしてくれ。」

 

 

「延長上か、何故だ?」

 

 

「あくまでも人間でありたいからさ。」

 

 

「なるほど、君らしい。」

 

「視力は12.0、嗅覚と聴覚、筋力はそうだな、そこそこのレベルで良いよ。それ以外は『改造(いじ)らない』。」

 

 

「了解した、少し待っていろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ルーカスは静かに目を閉じる。

 

 

 

自分の体が作り変えられるのがわかる。

痛みはない、少し違和感はある。

 

だがしかしわかる。

 

 

 

 

 

 

 

「新しい体の出来上がりだね。

…ちょっと視線が低くくなったかな。」

 

 

 

 

最後に衣服を錬成する。

 

 

 

「デザインはまあ、動き易い感じでっと。」

 

 

地味な和服が無難っぽいよね。

鞄もちょちょいと変えて。

 

 

 

 

ルーカスは路地裏から出る。

 

 

 

(うん、多少はマシになった。)

 

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

「色々考えた結果この人里のお偉いさんに土地を借りる様に交渉するのが1番だと思うんだ。」

 

 

「なるほど、確かに良い手かもしれない。」

 

 

 

 

 

ルーカスは聞き込みをしながら歩き回る。

 

 

皆快く答えてくれたのはやはり僕の感情放出が関係しているのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

「た、助けてくれえええ!!」

 

 

 

 

「なんだ?空耳かな?周りの人の反応は無さそうだし。」

 

 

 

ルーカスは少し考え、

 

 

 

 

「あ、そういえば今聴力がよかったんだっけ、なるほど。

発声源はこっちかな。」

 

 

 

里の入り口へと目を向ける。

 

 

その視線は里を越え少し道を通った辺りに牛鬼が1匹とそれに追い回される男性がいた。

 

 

なんでそんな事わかるかって?

マサイ族直伝の視力を舐めるなよ!

視力が12.0なら障害物がない限りだいたい見える。

 

 

 

 

 

 

「異変の正体は牛鬼なのかな?

それとも里の外で妖怪が現れるのは日常茶飯事なのかもしれない。」

 

「どちらにせよあの男性を助けなくてはならない、見捨てた罪悪感は君に大きな害を及ぼす。」

 

 

「わかってるさ。」

 

 

 

 

 

 

ルーカスは鞄から鉄片と白金を取り出し、髪の毛を1歩引き抜く。

 

 

 

 

「5等級錬金術、形状変化」

 

 

 

 

そして自分の身長を上回る弓を作成し、斜めに弓を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

超遠距離狙撃。

某国の戦争の手助けをした際にあのロビンフッドから習得した技である。

弓は力加減や弓自体の素材の良さが充分にあれば射程距離は銃を上回る。

 

 

現代でも暗殺の仕事を受けた際には使用していた。

 

 

 

 

 

 

「皆さん!少し離れてください‼︎」

 

 

 

 

「「⁉︎」」

 

 

 

周囲の人は弓を構えた僕を見て騒ぎながらも離れてくれた。

 

 

 

 

 

「ウロボロス‼︎」

 

「対象との距離は約1.13km。

風向きは南東、風速7.4kt。

腹筋、背筋、握力、下筋、腕筋を調整しろ。」

 

 

 

「了解!…………曲射‼︎」

 

 

 

 

ルーカスは力いっぱい弦を引き絞り、その矢を放つ。

 

調整された筋力により放たれた矢は強風を引き起こし、里の外へと飛んでいく。

 

 

 

 

「どうだウロボロス?」

 

「命中した。」

 

 

 

 

ルーカスは安堵の吐息を漏らし弓を下ろす。

そして周りの視線にハッと気づいた。

 

 

 

 

「あ、えっとー……これはですね。」

 

 

 

(まずい、街中でいきなり矢を放つ人なんて普通はいない。)

 

 

 

 

 

長い沈黙が続き僕からは嫌な汗が流れる、まずい、なんか喋らないと…

 

 

 

 

 

「その…」

 

 

 

言い訳を思いついた瞬間その言葉は

青い服と帽子を身につけた女性に遮られた。

 

 

一目でわかる。

この人は強い。

 

 

 

 

「…君は一体何者なんだ?」

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

ここ最近人里でこの様な事が起きただろうか。

 

 

 

上白沢慧音は人里を歩いた際、人里を少し離れた場所で妖力を感じとった。

 

 

人間が襲われているらしく急いで助けようとした瞬間、目を疑う。

 

 

 

 

矢が牛鬼の頭を討ち抜いた。

 

 

 

それならばまだしも、矢は牛鬼の眼球を貫き、周囲に弓を射った者など誰もいない。

 

 

牛鬼は比較的硬質な身体により並みの刃などは通さない。

つまりこの矢を放った者は既に牛鬼と戦い、弱点を掴んでいる。

 

 

 

 

 

私は男性を里に送り届けた後、里の者に聞き込みをする。

 

 

 

 

「突然弓を構えた不思議な少年がいる。」

 

 

誰もが口を揃えてそう言った。

 

 

 

 

 

 

そしてその少年は今目の前にいる。

決してあの牛鬼を射抜いた者とは思えない、独特の雰囲気を漂わせている。

 

 

 

(この距離から牛鬼の存在へ気づき、そしてこの距離からあの精密な矢を届かせたのか⁉︎)

 

 

 

 

私は堪らず少年に声を掛けた。

 

 

 

「…君は一体何者なんだ?」

 

 

 

 




次回予告

けーねせんせーとの出会い。
なんとあのロビンフッドの弟子だったルーカスはどの様に接していくのでしょうか。


注意)一般的な弓で今回の距離や力加減で矢を放つと普通に弓が粉砕します。

錬金術

1等級錬金術 ???
2等級錬金術 人体錬成
…自らの体や他人の体の修復、改善に使用。
3等級錬金術 現象操作
…分子や原子の科学変化、その他温度の調整。
4等級錬金術 ???
5等級錬金術 形状変化
…物体の形の変化
6等級錬金術 ???


ルーカスの外見

身長は170程度
短めの黒髪、16〜7歳くらいの見た目

人間の延長上として機能としては高水準のレベル
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