希望と絶望のアポカリプス√r   作:桜彩(さや)

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やっとルビの使い方を覚えました。

今年1年、ここまで読んで下さりありがとうございます。
来年もよろしくお願いいたします(o・ω-人)


Turn18

☆前回までのあらすじ☆

 

特殊なフィールド『シンセス・フィールド』の中で、姫のかわりにルゼとデュエルをするⅣ。

一進一退の攻防の中、ルゼは2体のDNo.(ダーク・ナンバーズ)を召喚する。

 

ルゼの猛攻をなんとか防いだⅣは、2体目のナンバーズ『ヘブンズ・ストリングス』を召喚する。

装備魔法『デステニー・ストリングス』での連続攻撃で勝負にでるⅣ。

決まればⅣの勝利だったのだが、それもバトルフェイズを強制終了させられてしまう。

 

ルゼのターンに2体のDNo.(ダーク・ナンバーズ)の効果を使われれば、Ⅳの敗北は濃厚となる。

手札は1枚で、後がないⅣ。 

 

しかし、今までデュエルを見ていた『フェアリー・トゥルー・マペット』が前にでてーーー…?

 

 

 

【ルゼ】

LP3150/手札×1

 

フィールド

『DNo.41 サンライト・ダーク』(攻撃力1100/ORU×1)

『DNo.14 ダークムーン・ライト』(攻撃力1100/ORU×2)

 

伏せ×0

 

 

 

【Ⅳ】

LP2900/手札×1

 

フィールド

『No.40 ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングス』(攻撃力3000/ORU×2)

 

魔法・罠

『デステニー・ストリングス』(『ヘブンズ・ストリングス』装備)

伏せ×0

 

 

 

 

《『サンライト・ダーク』がいる限り、Ⅳの闇属性のモンスター・エクシーズのORU(オーバーレイ・ユニット)はすべて墓地に送られる》

「しかもそれをされたら、『ダークムーン・ライト』で吸収されちまう…!」

 

Ⅳのライフは2900。

ルゼのフィールドには、攻撃力1100のモンスターが2体。

 

「つまり、次のターンにルゼが攻撃力1800以上のモンスターをだせば、Ⅳは負ける…!」

 

『サンライト・ダーク』の効果を発動後、『ダークムーン・ライト』で攻撃。

その攻撃力の差、1900ポイントのライフを失う代わり、『ヘブンズ・ストリングス』を『ダークムーン』のORU(オーバーレイ・ユニット)に出来る。

そして『ヘブンズ・ストリングス』の攻撃力分、3000のライフをルゼは得る。

そこに『サンライト・ダーク』と、攻撃力1800以上のモンスターのダイレクトアタックが決まれば…

 

《そんなことはさせませんですぅ》

「…!?」

「えっ?」

 

すっと前に出たのは。

 

「マ、『マペット』…!?」

 

今まで、ただじっとデュエルを見ていた、『マペット』だった。

 

「『マペット』、だめだ!危ないよっ」

《大丈夫ですう、メルデクさま》

 

Ⅲの静止を、『マペット』はにっこりと笑って振り切った。

そして、そのままⅣの前へと出る。

 

「お前…!?」

 

自分のそばに寄ってきた『マペット』を、Ⅳは驚いて見下ろした。

 

《やっぱりですぅ!》

 

『マペット』はじーっとⅣを見た後、ぱあっと嬉しそうな顔をして、Ⅳに抱きついた。

 

「!?」

 

何がなんだかわからないⅣは、呆然とマペットを見やる。

 

「まさか…」

「え、兄様が?」

「まじか」

 

遊馬、Ⅲ、葉月はその様子を見て、顔を見合わせた。

 

「お、おいなんだよ!?」

 

一方でⅣは、何がなんだかわからず、混乱したように『マペット』と遊馬たちを交互に見やる。

 

《ずーっと感じてたですぅ!やっぱりあなたがハニエル様だったのですぅ!!》

「は、はぁ!?!?」

 

Ⅳは困惑した様子で、マペットと遊馬たちを交互に見た。

 

「……やっぱりか」

「Ⅳ兄様が…」

「ハニエルだったのか・・・!」

「は!?おいちょっと待てよ!!!」

 

『マペット』の言葉に、どこか納得したように言う遊馬たち。

Ⅳはさらに混乱し、自分に抱きつく『マペット』を引き離そうとする。

 

「な、なんなんですの?」

 

ルゼも突然の乱入者に困惑し、どうしたものかと狼狽えている。

 

「おい離れろお前っ!」

《やー!ですぅっ!!!》

「嫌、じゃねー!!」

 

Ⅳが引き離そうとするものなら、『マペット』は力いっぱいⅣに抱きつく。

いくら『マペット』を引きはがそうとしても、『マペット』はⅣに抱きついて梃子でも離れようとはしなかった。

 

「てめっ・・・いい加減にしろっ・・・!」

《ハニエル様、ハニエル様っ…》

「だー!俺はハニエルじゃねー!!」

 

叫ぶⅣに、『マペット』は顔を上げた。

 

《どうしたんですか、ハニエル様…?》

「いいか、俺はハニエルじゃねえ!俺の名前はトーマス・アークライトだ!」

 

まくし立てていうⅣに、『マペット』はきょとんとする。

 

「おい遊馬!」

「お、おう」

 

突如話を振られた遊馬は、びくっと身体を震わせた。

 

「ハニエルってのは確か、お前から愛の称号をもらった守護神官だったな?」

「そ、そうだけど」 

「ならやっぱ人違いだ。俺がそのハニエルな訳がねぇ」

《どうして…?》

 

自分はハニエルじゃない、と否定するⅣ。

そんなⅣに、『マペット』が泣きそうな顔で理由を問うた。

 

「俺が自分で愛の欠片もねぇ人間だって知ってるからだ」

 

トロンのためとはいえ、関係のない人間をーーー…璃緒を傷つけた。

罠にはめ、デュエルの表舞台に立てないように、凌牙を罠にもはめた。

 

「関係のない人間を傷つけて、貶めた俺が、愛の守護神官なわけないだろうが」

「兄様…」

 

しん、とした沈黙が流れる。

 

「そうか?」

 

その沈黙を破ったのは、遊馬だった。

 

「おい・・・遊馬、お前いま俺が言ってたこと聞いてたか?」

「ああ、聞いてたけど」

 

眉をつり上げていうⅣに、遊馬は頷く。

 

「お前が言ってたのは、璃緒を傷つけて、全国大会の決勝でシャークを罠にはめたことだろ?」

「…」

「けどそれは、トロンに言われてしたことだ。言い換えれば、Ⅳは家族のためにそうしてきたんだろ?」

 

 

家族のために。

 

 

WDC(ワールドデュエル・カーニバル)のとき言ってたよな?フェイカーを倒せば元の父親(トロン)に戻ってくれるって信じてたから、どんなことでもしてきたんだって。それはⅣが、何よりも…自分よりも家族を大切にしている証拠だ」

「だが俺はっ…」

「まだあるぜ?シャークと璃緒が毒に犯されたとき、Ⅳは真っ先に助けに入ったじゃん。それに…シャークがバリアンになったときだって、一番にシャークを、友達を連れ戻そうとしてた。たとえどれだけ自分が傷だらけになっても、家族のため、友達のためにそこまでしたⅣを、誰が愛の欠片もないっていうんだよ」

「遊馬…」

「俺は、Ⅳはすっげぇ家族思いで友達思いのいい奴だと思うけどな」

「…」

 

遊馬の言葉に、なにもいえないⅣ。

 

「…おいⅣ」

 

凌牙が一歩前に出た。

 

「お前は璃緒を傷つけたことや、全国大会の決勝で俺をはめたことを気にしてるみてーだが…忘れたのか?俺は一回、人間としての未練を断ち切る(バリアンとして生きる)ために、お前を挑発して、あげく殺してる」

「…!」

 

凌牙の言葉に、Ⅳははっと息を飲む。

 

「むしろ俺の方がお前に取り替えしのつかねぇことしてんだ。いつまでも昔のこと気にしてんじゃねーよ」

 

ふん、と鼻を鳴らす凌牙。

 

「もう!凌牙ってば素直じゃないんだから!」

「うるせぇ」

 

腰に手を当てて怒る璃緒にそっぽをむく凌牙。

璃緒はため息をついて、Ⅳをみやる。

 

「あなたらしくありませんわよ、Ⅳ!いつものあなたのファンサービスはいったいどうしたんですの!!」

 

素直じゃないのはお前もだろ、とⅣは心の中でごちる。

 

「Ⅳ。お前が過去に犯した過ちを悔いてるのはみんな知ってる。家族のためだったとはいえ、人を傷つけた自分を許せないのも。お前は誰かを傷つけた自分に愛なんてないって言うけど…そばにいたいって言う『マペット』のことは、信じてやってくれよ」

「…」

 

年の割には大人びた笑みで、遊馬はⅣに言った。

そんな遊馬にⅣは何もいえず、遊馬たちから自分に抱きつく『マペット』を見下ろした。

 

《ハニエル様…》

 

自分を見上げる翡翠の目。

Ⅳは深いため息をつくと、顔を上げて『マペット』からルゼに向き合う。

 

「ハニエルじゃねぇ。俺の名前はトーマス・アークライトだ」

《…!》

 

その言葉に、『マペット』は瞳を潤ませる。

 

LNo.(リヒト・ナンバーズ)ってのは、守護神官の相棒みてぇなもんなんだろ?」

《…そうですぅ》

 

「なら様付けはやめろ」

 

いいな?というⅣ。

その言葉で、やっとⅣの真意がわかったのだろう。

『マペット』はぱあっと顔を綻ばせた。

 

《はいですっ!ハニエル様…トーマス!!》

 

再びぎゅうっと抱きついてきた『マペット』の背に手をやり、ぽんっと軽く叩く。

 

「よし、じゃあ行くぜ!!」

《はいですぅ!!》

 

こくりと頷く『マペット』から手を離し、Ⅳはまっすぐに前を見据えた。

 

「・・・やっと終わりましたの?」

「ああ、待たせてわりいな」

 

Ⅳは手札に残った手札を見る。

 

《トーマス?どうしたです??》

 

『マペット』がⅣを見上げる。

その『マペット』の頭にぽすりと手をやり、「なんでもねぇよ」と言うと、Ⅳは自分のフィールドに佇む、天使の羽を持つ地獄人形(『ヘブンズ・ストリングス』)を見た。

 

「ーーー行くぜ!俺は『ヘブンズ・ストリングス』の効果発動!1ターンに一度、ORUをひとつ使って、『ストリングス』以外のフィールド上のモンスターにストリングカウンターを置く!メロディ・オブ・メイヘム!!」

「カウンターを?」

 

ルゼが『サンライト』と『ダークムーン』を見る。

 

「ストリングカウンターは死のカウンターだ!こいつが置かれたモンスターは、次のターンのエンドフェイズに破壊される!」

「なんですって・・・!?」

「さらに!破壊されたモンスターの攻撃力のダメージを、プレイヤーは受ける!!」

「くっ…!」

 

ルゼが顔を歪める。

 

「さらに俺は、カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」

 

 

【Ⅳ】

LP2900/手札×0

 

フィールド

『ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングス』(攻撃力3000/ORU×1)

 

伏せ×1

 

 

 

「兄様…」

 

心配そうにⅣを見るⅢ。

そんなⅢに、遊馬が声をかける。

 

「ストリングカウンターが置かれたDNo.(ダーク・ナンバーズ)をどうにかしないと、ルゼの負けは確定だね」

 

姫の言葉に、遊馬は頷いた。

 

Ⅳの、そして『ギミック・パペット』系ナンバーズ十八番のモンスター破壊効果。

ルぜのライフを削りきれはしないが、それでも次のターンを凌ぎさえすればまだ望みはある。

 

「ああ。それに『マペット』がいる。仮にルゼがストリングカウンターをうまく処理したとしても、次のルゼのターンを凌げば、まだⅣに勝ち目はある」

「Ⅳなら大丈夫だよ。なんたって極東チャンピオンだもん!」

「姫…」

「あのⅣが、ルゼのDNo.を前に無策でターンエンドするわけない。きっとあの伏せカードは、次の自分のターンに繋ぐ為の布石のはず…ここはⅣと『マペット』を信じよう?」

「…うん、そうだよね!」

 

Ⅲはこくりと頷いて、Ⅳと『マペット』へと視線をやる。

 

(頑張って下さい!兄様、『マペット』…!!)

 

「わたくしのターン、ドロー!!」

 

【ルゼ】手札1→2 

 

「まずは前のわたくしのターンに墓地に送られた、『ソーダリサイクラー』の効果を発動しますわ。このカードを除外することで、『ソーダリサイクラー』以外の墓地の『ソーダ』カードを1枚、手札に加えます!わたくしは『ソーダピーチ』を手札に!」

 

【ルゼ】手札2→3

 

「そして『ソーダピーチ』を召喚し、『ソーダピーチ』の効果で『ソーダマスカット』を特殊召喚!」

 

 

『ソーダピーチ』

地/4/植物/攻撃力1700

 

『ソーダマスカット』

地/4/植物/攻撃力1200

 

 

【ルゼ】手札3→1

 

「…攻撃力1200だと?」

「舐めないで下さいな。『ソーダマスカット』の効果発動!相手のデッキから3枚を墓地に送り、その中にモンスターカードがあった場合、一番攻撃力の高いモンスターの攻撃力分だけ、相手にダメージを与えます!」

「なんだと!?」

 

Ⅳの驚きを無視し、ルゼはそのまま『ソーダマスカット』の効果を使用して、Ⅳのカードを墓地へ送っていく。

 

 

墓地→

『ギミック・パペット-ベビー・フェイス』

『からくりの宝札』

『ギミック・パペット‐死の木馬(デス・トロイ)

 

 

無情に墓地へと送られていくカードの中には、ドローカードである『からくりの宝札』に、モンスターを特殊召喚出来る『ギミック・パペット‐死の木馬(デス・トロイ)』のカードがあった。

 

「ちっ…」

 

しぶしぶ、Ⅳはデッキトップ3枚を墓地へと送る。

 

(墓地肥やしさせる代わりに、効果ダメージを与える効果か…)

 

うまい具合に進めば、大ダメージを与えられる、便利なカード。

 

(『カードガンナー』より使い勝手はいい…のか?)

 

「姫、どうした?」

「へっ?」

 

名前を呼ばれてはっとすると、全員が姫をみていた。

 

「デュエル進んじゃうぜ」

「あ、あぁ、うん、ごめん」

 

さてと、と改めてⅣとルゼのデュエルを見る。

 

「モンスターは2体。よって攻撃力の高い『死の木馬(デス・トロイ)』の攻撃力、1200のダメージをあなたに与えます!!」

「ぐおっ…!」

《トーマスっ!!》

 

【Ⅳ】LP2900→1700

 

「まだ終わりませんわよ!わたくしはさらに『サンライト・ダーク』のモンスター効果発動!ORU(オーバーレイ・ユニット)をひとつ使い、相手フィールドの闇属性のモンスター・エクシーズ1体のORUをすべて墓地に送ります!わたくしが選択するのは、もちろん『ヘブンズ・ストリングス』!!」

 

 

ーーーその瞬間。

 

 

《トーマス、いまですぅ!!》

「ああ分かってる、させるかよっ!!」

 

『マペット』の声に、Ⅳが動いた。

 

罠カード(トラップ)発動!『エンジェル・ストリングス』!!!」

 

ばん、とⅣの場に伏せられていたカードが起きあがる。

 

「このカードは、俺のフィールドに『ギミック・パペット』と名の付くモンスター・エクシーズがいるとき、墓地からモンスター・エクシーズを1体、特殊召喚する!!俺は『ジャイアント・キラー』を選択!!」

 

 

「あれは…」

 

Ⅳが発動したカードに覚えがあり、姫は向こうの世界で見たZEXALの記憶を探る。

 

(確かあのカードは・・・シャークがクラゲ先輩とデュエルしたときに使った…)

 

そして、その効果はーーー…

 

「さらに!この効果により、『ヘブンズ・ストリングス』と、『ヘブンズ・ストリングス』のORUは、『ジャイアント・キラー』のORUとなる!!」

「…!」

 

 

『ギミック・パペット-ジャイアント・キラー』(ORU×2)

闇属性/8/機械族/守2500

 

 

「お前の『サンライト・ダーク』は『ヘブンズ・ストリングス』を対象に効果を使った。おまけにORUはねえ。そして『ダークムーン・ライト』の効果は、ORUのないモンスター・エクシーズにしか効果は使えねえ!!」

 

つまり、ORUのある『ジャイアント・キラー』には、『ダークムーン・ライト』の効果は使えない。

 

「くっ…このっ…忌々しいですわねっ…!」

 

怒りからか、震えながらルゼはⅣを睨んだ。

 

「Ⅳ兄様、うまい…!」

 

Ⅲが歓喜の声を漏らす。

 

《さすが、といわねばならないが…ひとまずダイレクトアタックは避けられるというだけで、油断は禁物だ》

「でも、Ⅳは伏せも手札もない状態・・・乗り気れるのかしら・・・」

 

小鳥が胸の前で両手を合わせながら言う。

 

「心配いらねーよ」

「え?」

 

その小鳥の言葉に、声をあげたのはーーー…

 

「シャーク…」

「あいつは転んでもただじゃ起きねーよ」

 

だから黙って見てろ、と凌牙は顎でⅣとルゼ、ふたりのデュエルをしゃくった。

 

「まだですわっ…わたくは魔法カード、『エクシーズ・トレジャー』を発動!!フィールドにいるモンスター・エクシーズの数だけ、デッキからドローします!フィールドにいるモンスター・エクシーズは、わたくしの『ダークムーン・ライト』、『サンライト・ダーク』、そしてあなたの『ジャイアント・キラー』の3体!!よって3枚をドローします!!」

 

【ルゼ】手札1→0→3

 

「わたくしはレベル4の『ソーダピーチ』と『ソーダマスカット』でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築、エクシーズ召喚!!現れなさい、ランク4『ソーダプリンセス』!」

 

 

『ソーダプリンセス』

地/4/魔法使い/攻撃力2300

 

 

「『ソーダプリンセス』の効果発動!1ターンに一度、相手のデッキトップを5枚確認し、そのうちの1枚を手札に加えさせ、残りを墓地へ捨てさせます!」

「ちっ、またデッキデス効果かよ」

 

Ⅳがつっこむが、それを無視して、ルゼは映し出されたⅣのデッキトップ5枚を見る。

 

 

デッキトップ↓

『ギミック・パペット-シャドー・フィーラー』

『ジャンク・パペット』

『ギミック・パペット-ハンプティ・ダンプティ』

『ウェポンチェンジ』

『ダーク・バースト』

 

 

「…」

 

Ⅳもまた、抜き出されたカードを見て考える。

 

(この中から1枚…)

 

自分の手札は0。

 

「(なら手札に加えるのは…)俺は『ジャンク・パペット』を手札に加え、他を墓地に捨てる!」

 

【Ⅳ】手札0→1

 

「わたくしは、『ソーダプリンセス』でオーバーレイ・ネットワークを再構築!」

「ここからさらにエクシーズ召喚だと!?」

「プリンセスはやがて、一国を納めるクイーンとなる…エクシーズ召喚!ランク5、『ソーダクイーン』!!」

 

 

『ソーダクイーン』(ORU×2)

地/5/魔法使い/攻2500

 

 

「本来、『ソーダクイーン』の召喚にはレベル5のモンスターが3体必要ですが、ランク4の『ソーダ』モンスターをエクシーズ素材としてエクシーズ召喚することも可能なのですわ!そして『ソーダクイーン』の効果発動!ORUをひとつ使い、自分フィールド上のモンスター・エクシーズを自身の装備カードとします。わたくしはふたつ全てを使い、『サンライト・ダーク』と『ダークムーン・ライト』を『ソーダクイーン』に装備!!」

 

ぽう、と『ソーダクイーン』の持つ杖が光を放つ。

 

「やられた…!」

 

遊馬が渋い顔をする。

その隣ではアストラルや凌牙たちも、同じような顔をしている。

 

《これでストリングスの効果(ストリング・カウンター)が消えた…!!》

 

装備カードとなった『サンライト・ダーク』と『ダークムーン・ライト』は、モンスター扱いではなく装備カード扱い。

よって、せっかくの『ストリングス』のカウンターによる効果破壊も意味をなさない。

 

《Ⅳの十八番のモンスター破壊効果を、このような形で回避するとは・・・》

 

遊馬の隣で、アストラルが腕を組んで言葉を漏らす。

 

「『ソーダクイーン』は、装備カードとなったモンスターの攻撃力の半分を自身の攻撃力に加えます。そして2体のモンスターを装備した『ソーダクイーン』は、守備貫通能力を得ます!」

 

 

『ソーダクイーン』

攻撃力2500→3600

 

 

ルゼの説明に、全員が息をのむ。

 

「これじゃあⅣは…」

「ああ、確実にⅣはダメージを食らう…!」

「兄様っ」

 

『ストリングス』の効果を回避し、その上守備貫通に攻撃力アップ…

 

(この子・・・それにあのDNo.、強い…!)

 

属性を限定しているとはいえ、ORUを墓地に送り、そのモンスターをORUに変換し、しかも戦闘破壊無効効果。

 

(でも…)

 

姫は納得がいかないような顔で、ルゼを見た。

 

「おいきなさい、『ソーダクイーン』!『ギミック・パペット-ジャイアント・キラー』に攻撃!!破壊は出来ませんが、貫通ダメージはうけて頂きます!」

「ぐおっ、ぉぉっ…!」

 

【Ⅳ】LP1700→600

 

「わたくしはっ…1枚伏せて、ターンエンド、ですわ!」

 

 

【ルゼ】

LP3150/手札×2

 

フィールド

『ソーダクイーン』(攻撃力3600/ORU×0)

 

魔法・罠

『DNo.41 サンライト・ダーク』(装備カード)

『DNo.14 ダークムーン・ライト』 (装備カード)

 

伏せ×1

 

 

 

「どういうこと…?」

「姫さん?」

(あんな強いDNo.を持ってたなら、なんで私とのデュエルのときに出さなかったの?)

 

姫はじっと、ルゼを、そして彼女のフィールドを見た。

 

「どうした?姫」

「うん・・・なんでルゼは、この間の私とのデュエルであのDNo.を使わなかったのかなって」

「え?」

「それはお前のデッキが融合召喚メインだったから…」

「確かにね。けど、私が出したのは融合モンスターだけだった?」

 

ルゼとデュエルしたときの姫のデッキは『E‐HERO(エレメンタルヒーロー)』、つまり融合デッキだった。

双子だというベルブとも同じデッキではあったが、あの時のデッキが融合主体だったとはいえ、エクシーズ・モンスターを全く使わない訳じゃない。

 

「あ…!」

「たしかあの時…」

「思い出した?私はベルブとのデュエルでエク…モンスター・エクシーズの『Ark Knight』を出してる。『Ark Knight』は水属性だけど、モンスター・エクシーズを使うって分かってるわけだし、用心のために出してても不思議じゃないでしょ?なのにルゼは、あの2体どころかDNo.を召喚する気配もなかった。だからどういうことだろうって思って」

 

まあそれも、ルゼがベルブから姫のデッキのことや、どんなデュエルだったのかを聞いていればの話ではある。

それに、もしもベルブから聞いていなくて知らなかったとしても、ほとんどの人がエクシーズ召喚を使うのだ。

ナンバーズ以外での戦闘破壊耐性もあるのだから、それだけでも使う価値はありそうなものだが・・・。

 

(もちろん全員がエクシーズ召喚するわけじゃないけど・・・でも、デッキにもよるけどほとんどの人はエクシーズ・モンスターを使ってるわけだし、だして損はない…はず)

 

そんな姫の思案をよそにーーー…

 

「俺のターン、ドロー!」

 

【Ⅳ】手札1→2

 

デュエルは進んでいった。

Ⅳのそばでは、自分の出番がいまかいまかと待ちわびているマペットが、Ⅳを見上げていた。

 

 

..

 




本年最後のアップになります。
紅白見ながらアップすることになるとは夢にも思わなかった・・・

みなさん、良いお年をお迎えくださいね(≧∇≦)
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