年明け一回目のアップになります。
今回は少し短めで、ひとまず『愛の守護神官』編は終わります。
今年も『希望と絶望のアポカリプス』をよろしくお願いいたします。
☆前回までのあらすじ☆
『ヘブンズ・ストリングス』の効果でルゼの
しかし、ダイレクトアタックこそ免れたものの、2体のDNo.の破壊には失敗してしまう。
Ⅳのフィールドには『ジャイアント・キラー』一体のみ。
伏せカードもなく、手札は一枚のみ。
『ジャイアント・キラー』の効果が決まればⅣの勝ちだがーーー…?
【Ⅳ】
LP600/手札1
フィールド
『ギミック・パペット-ジャイアント・キラー』(守備2500/
魔法・罠
なし
【ルゼ】
LP3150 /手札×2
フィールド
『ソーダクイーン』(攻撃力3600/ORU×0)
魔法・罠
『DNo.41 サンライト・ダーク』(装備カード)
『DNo.14 ダークムーン・ライト』(装備カード)
伏せ×1
「行くぜ!俺のターン、ドロー!」
【Ⅳ】手札1→2
「よし!俺は『終わりの始まり』を発動!」
『終わりの始まり』
通常魔法
自分の墓地に闇属性モンスターが7体以上存在する場合に発動する事ができる。
自分の墓地に存在する闇属性モンスター5体をゲームから除外する事で、自分のデッキからカードを3枚ドローする。
「俺の墓地の闇属性モンスターは、『ネクロ・ドール』『ナイトメア』が2体ずつに、『スケアクロウ』『シザー・アーム』『マグネ・ドール』『
除外↓
『ギミック・パペット-シザー・アーム』
『ギミック・パペット-スケアクロウ』
『ギミック・パペット-ナイト・ジョーカー』
『ギミック・パペット-ハンプティ・ダンプティ』
『ギミック・パペット-ナイトメア』
「俺はこの5体を除外し、3枚ドロー!」
【Ⅳ】手札2→1→4
「
『ジャンク・パペット』
通常魔法
自分の墓地の「ギミック・パペット」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを特殊召喚する。
「ジャンク・パペット」は1ターンに1枚しか発動できない。
『ギミック・パペット-マグネ・ドール』
闇/8/機械/攻撃力1000
相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上に存在するモンスターが「ギミック・パペット」と名のついたモンスターのみの場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
【Ⅳ】手札4→3
「さらに俺は、『ギミック・パペット-ギア・チェンジャー』を通常召喚!」
『ギミック・パペット-ギア・チェンジャー』
地/1/機械/攻撃100
このカードはデッキから特殊召喚できない。
1ターンに1度、このカード以外の自分フィールド上の「ギミック・ パペット」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。
このカードのレベルは選択したモンスターのレベルと同じになる。
【Ⅳ】手札3→2
「このカードは、フィールドに居る『ギミック・パペット』と同じレベルにする事が出来る。ギアアップだ・・・『ギア・チェンジャー』!! 」
Ⅳが指示すると、『ギア・チェンジャー』は自分のギアをがこんっと動かした。
「この効果により、『ギア・チェンジャー』のレベルは『マグネ・ドール』と同じ8になる!」
『ギミック・パペット-ギア・チェンジャー』☆1→☆8
「これでⅣのフィールドにレベル8のモンスターが揃いましたわ!」
璃緒の声に、凌牙はふんっと鼻を鳴らす。
「これくらい、仮にも極東チャンピオンならやって当然だ」
そういう凌牙。
だが、口元がかすかに笑っていたのを、璃緒は見逃さなかった(さすが双子、というべきだろう)。
《トーマス》
ふわっと『マペット』が浮き上がり、光に包まれる。
それは収縮し、一枚のカードへと姿を変えた。
“自分を使って”
『マペット』はなにも言わなかったが、カードに姿を変えたということはそういうことだろう。
「…」
目の前にふわりと浮かぶ『マペット』のカード。
Ⅳは、覚悟は決めたとはいえ、そのカードに手を伸ばすのを若干躊躇う。
ーーー本当に、自分がこのカードを使ってもいいのか?
そんな思いが、Ⅳに『マペット』の…
「兄様!」
「Ⅳ!」
はっと声のしたほうを見る。
そこには、笑みを浮かべている弟・Ⅲと、仲間の一人である遊馬。
「兄様なら大丈夫ですよ!!」
「頑張れⅣ、かっとビングだぁっ!!」
なんの根拠もない声援。
それにⅣは、肩の力を抜いて息を吐き、目を瞑る。
「ーーー…やってやろうじゃねぇか!!」
そして再度目を開くと、目の前に浮かぶ『マペット』のカードへと手を伸ばした。
『お前、その憎まれ口どうにかならねぇのか』
『うるせぇよ。大体、憎まれ口はお互い様だろうが』
『もう!ハニエルもリエルも喧嘩はやめて下さい!!』
『まったく、顔をあわせればいつもそうなんだから…飽きないの?ふたりとも』
『マペット』のカードを手にすると、Ⅳの頭に記憶がよみがえる。
顔を合わせれば何かと憎まれ口ばかりを叩いていたリエル。
そんな『自分』とリエルの間に入るメルデク。
そんな『自分』たちをくすくす笑いながら眺めていたラルファ。
けらけら笑って煽っていたゼルク。
ーーーそして。
『お前は一度受け入れた人間を、その身を呈してでも守ろうとした。それは誰よりもお前が人を愛しているからだ。だからこそ、『愛』の称号はお前に相応しいんだ、ハニエル』
そんな『自分』たちを見守っていたーーー…
(そうだ…俺は、)
「ーーー…行くぜ!俺はレベル8の『マグネ・ドール』と『ギア・チェンジャー』でオーバーレイ!」
Ⅳのフィールドのモンスターが、光の渦の中へと消えていく。
「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築、エクシーズ召喚!」
そしてその渦が、かっと眩いほどの光を放つ。
「光の中で生まれし人形よ!希望の光を纏い舞い踊れ!!『
その中から現れたのは、純白のドレスに、同じく純白の羽を生やした『マペット』だ。
「綺麗…」
ぽつりと小鳥がつぶやいた。
『LNo.4 フェアリー・トゥルー・マペット』
光/8/天使/攻撃1500
「リ、LNo.…!」
Ⅳのフィールドに現れたマペットを見て、ルゼは呆然となる。
「『マペット』の召喚時、効果発動!このカードが召喚に成功した時、フィールドのナンバーズモンスターの数だけデッキからカードをドローする!!俺のフィールドには『マペット』と『ジャイアントキラー』、お前のフィールドには装備カード扱いの
ふわり、と『マペット』の羽がⅣのデッキに触れて、4枚を抜き出す。
「こ、ここへきて4枚のドロー…!?」
「そして教えてやる!4ってのは俺にとっちゃ特別な数字、ラッキーナンバーだ!!」
ぱしっと抜き出された4枚を手に取り、にやりと笑う。
「ふん…やっぱ4はラッキーナンバーだぜ」
【Ⅳ】手札2→6
《一気に手札を増強しただと!?》
アストラルもまた、『マペット』の効果に目を見開いて驚いている。
「『終わりの始まり』で手札増強してるのに、さらに『マペット』の効果で増強か…」
『ナンバーズモンスターの数』という条件つきだが、最低でも1枚はドロー出来る。
(あれだけカードを引ければ…)
そして、Ⅳのデュエリストとしてのタクティクスがあれば。
(このターンで勝負が決まる…!)
知らず、姫は息を詰める。
一方のⅣは、手にしたカードを見て素早く一枚のカードをディスクにおいた。
「俺は『
【Ⅳ】手札6→5
「ーーー!?ら、ランクアップマジックですって!?」
このデュエル何度目の驚きだろうか。
ルゼはⅣが発動したカードを驚愕といった様子で見た。
「こいつは対バリアン用に兄貴が作ったRUMだ!」
「人間が…人間がRUMだなんて
「それを決めるのはお前じゃねぇ!行くぜ、『アージェント・カオス・フォース』の効果により、自分フィールド上のモンスター・エクシーズを選択し、そのモンスターよりランクが一つ高い
『RUM-アージェント・カオス・フォース』
通常魔法
自分フィールド上のモンスターエクシーズ1体を選択して発動する。
選択したモンスターよりもランクが1つ高い「C」とついたモンスターエクシーズ1体を、自分のエクストラデッキから、選択したモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる。
「俺は『No.15 ギミック・パペット-ジャイアントキラー』でオーバーレイ・ネットワークを再構築、エクシーズ召喚!現れろ、CNo.15!人類の英知の結晶が、運命の糸を断ち切る使者を呼ぶ!『ギミック・パペット-シリアルキラー』!」
『CNo.15 ギミック・パペット-シリアルキラー』(アニメ効果)
闇/9/機械/攻撃2500
このカードは「No.」と名のつくモンスター以外との戦闘では破壊されない。
このカードが「No.15 ギミック・パペット-ジャイアントキラー」をランクアップしてエクシーズ召喚に成功した場合、以下の効果を得る。
●このカードのエクシーズ素材1つを取り除いて発動する事ができる。
相手フィールド上に存在するモンスターを全て破壊し、その破壊したモンスターの攻撃力の合計分のダメージを相手ライフに与える。
「俺は『シリアルキラー』の効果発動!『ジャイアントキラー』をランクアップして召喚された『シリアルキラー』は、
「ーーーっ、」
ルゼが息をのむ。
「いけ、『シリアルキラー』!『ソーダクイーン』を破壊、エクスターミネーション・スラッシャー!!」
Ⅳが指示すると、『シリアルキラー』の胸部の当たりから丸鋸が複数でてきて、それらがルゼの『ソーダクイーン』へと向かう。
「これが決まれば…」
『ソーダクイーン』の攻撃力は3600。
対してルゼのライフは3100。
ーーー決まれ!!
おそらくは、全員がそう思っただろう。
ーーーけれど。
「させませんわ、
『オーバーレイ・ウォール』
永続罠
このカードがフィールド上に存在する限り、フィールド上のエクシーズ素材を持たないモンスター・エクシーズは、カードの効果では破壊されない。
また、エクシーズ素材を持たないモンスター・エクシーズを攻撃したモンスターを、ダメージ計算を行わずに破壊する。
「『ソーダクイーン』のORUはありません、よって『シリアルキラー』の効果では破壊されませんわ!」
ルゼが得意げに言う。
「これでは、いくらナンバーズでもあのモンスターは破壊できませんわ」
「…いや」
璃緒のつぶやきに、遊馬は首をかすかに横に振る。
「大丈夫だよ」
Ⅲもまた、強く頷く。
「…Ⅳがだした
「ああ。『マペット』の効果、それはーーー…」
「はっ、『シリアルキラー』の効果を防いだか」
Ⅳは鼻で笑った。
「はぁ、はぁっ…わたくし、はっ…絶対に、負けるわけ、にはっ…」
一方、息を荒くして喋るルゼ。
その顔色は青く、まるで血の気が失せているようだった。
「『シリアルキラー』の効果を防いだのは誉めてやるよ。だがしかし、まるで!全然!この俺には程遠いんだよねぇ!」
Ⅳが高らかに言った。
「…いまの台詞」
《どこかで聞いたような…》
「…あー、たしか
姫が鉄男と委員長を指さすと、遊馬たちは「ああ、そういえば」と頷く。
一方で、Ⅳはこちらのことはお構いなしにデュエルを進めていく。
「俺は、『マペット』のORUを使った効果を発動!墓地のナンバーズモンスターを1体、効果を無効にして守備表示で特殊召喚する!来い、『ヘブンズ・ストリングス』!!」
『マペット』が舞うと、ぽぅっと光が立ち上る。
やがて光の柱は大きくなり、その中から『ヘブンズ・ストリングス』が姿を現す 。
『No.40 ギミック・パペット-ヘブンズ ・ストリングス』
闇/8/機械/守備2000
「そして俺は相手モンスターを一体選択し、選択したモンスターの攻撃力は、『マペット』の効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力の半分ダウンする!『ヘブンズ・ストリングス』の攻撃力は3000、よって『ソーダクイーン』の攻撃力は1500ダウンだ!!」
『ソーダクイーン』
攻撃力3600→2100
「そして『マペット』は、その数値分攻撃力をアップする!!」
『LNo.4 フェアリー・トゥルー・マペット』
攻撃力1500→3000
「そ、そんな…!」
ルゼは一歩後ずさる。
「『オーバーレイ・ウォール』は厄介な効果だけど…」
「ああ、『マペット』がいるからそれは無意味だ」
《無意味?どういうことだ?》
「見てればわかる」
遊馬は静かに言って、Ⅳとルゼのデュエルを目で示した。
「俺様のファンサービスを受けとれぇっ!!俺は『シリアルキラー』で『ソーダクイーン』に攻撃っ!“ジェノサイド・ガトリング・バースト”!!」
かっと『シリアルキラー』の口からガトリングが発射され、それらが『ソーダクイーン』へとむかう。
「つっ…『オーバーレイ・ウォール』の もうひとつの効果!ORUを持たないモン スター・エクシーズが攻撃されたとき、 そのモンスターを「無駄だぜ」…!?」
せめて『シリアルキラー』だけでも葬ろうとしたのか。
ルゼは『オーバーレイ・ウォール』の効果を使おうとする。
ーーーが、それをⅣがやすやすと通すわけがない。
Ⅳはニヤリと意地悪く笑い、ルゼの言葉を遮った。
「『マペット』の三つ目の効果!自分フィールドのモンスターが戦闘・効果で破壊されるとき、『マペット 』の効果で特殊召喚されたモンスターを除外することで、その効果を無効にし、破壊する!!」
ふわ、と『ヘブンズ・ストリングス』が光の柱に包まれて消える。
それと同時に『オーバーレイ・ウォール 』も消えていく。
「う、うそ…!?」
信じたくない。
認めたくない。
「ありえませんわ…!」
顔を歪めて、ルゼはⅣを睨んだ。
「こんなのっ…絶対にっ…!!」
「攻撃続行だ、いけ!『シリアルキラー』!!」
どがが、と全弾が『ソーダクイーン』へと命中し、爆発音とともにルゼのフィールドにモンスターがいなくなる。
「きゃぁぁぁっ!!」
【ルゼ】LP3150→2750
「そんな、わたくしが…わたくしがっ…」
「悪いな、これで終わりだ!いけ、『マペット』!ダイレクトアタックだ!!」
Ⅳの攻撃宣言に、『マペット』がばさりと翼をひろげる。
そのままルゼの方へ飛んでいき、まわりを舞う。
「“リードライト・ダンス”!!」
『マペット』の翼が大きくなる。
そしてその羽が、ルゼを包み込み、やがてその羽が収縮していく。
「いや、いやぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
【ルゼ】LP2750→0
ーーーWIN Ⅳ!
「兄様!」
「Ⅳっ!」
デュエルはⅣの勝利で終わった。
その瞬間、Ⅲや遊馬たちはわっと歓声をあげてⅣの元へと駆け寄った。
「やったなⅣ!」
《大勝利ですぅ!》
再び具現化した『マペット』は、にこにこと笑ってⅣを見上げた。
《トーマスとまた戦えて、嬉しいですぅ!!》
「…あぁ」
ぽすり、と『マペット』の頭に手を置くⅣ。
その顔は僅かに笑みを浮かべていた。
「………わ」
ぼそり、と声が響く。
はっとして見ると、ルゼが両腕をだらりとたらし、立ち上がっていた。
「なんだ?お前!まだやる気か?」
ルゼを睨むⅣ。
ーーーしかし
「ルゼ…?」
顔を上げたルゼの目は、焦点があっていない。
「認めませんわっ…わたくしが負けるなんてっ…」
ーーーだって、だって!!
「わたくしが負けたらっ…ドメスにはもうっ…あの子の、ベルブのそばにはもう…」
ーーーそんなの…そんなの、
「いやぁぁぁぁぁっ!!」
ルゼは突然悲鳴のような声を上げた。
そして、風がルゼを囲むようにふく。
「ル…!?」
ーーーどくんっ
泣き叫ぶルゼ。
なぜかその姿を見ていられなくなった姫は、湧き上がってきた衝動のままにルゼへと駆け出す。
(なに、この感覚…)
「っ、ルゼ…!」
頭の片隅で違和感のようなものを感じながら、懸命にルゼへと手を伸ばす。
ーーーが。
ぶわっと、風がまるで見えない刃のように姫の接近を拒む。
「っ、」
見えない風の刃が、わずかに姫の頬の薄皮と、サイドの髪の毛先を切った。
やがて風は、突風のように吹き荒れる。
ーーーそして、その風が消えると、ルゼもまた姿を消していたのだった。
一方その頃・・・
「ルゼ…?」
ドメス世界。
姫とのデュエルの後からずっと眠っていたベルブは、誰かに呼ばれた気配を感じ、目を開けた。
のそりと上半身を起こし、あたり見回す。
「ル、ゼ…?」
深い深い夢の中。
夢と言う暗闇の中で自分を呼んでいたのは、間違いなく双子の姉のものだった。
「どこ…?ルゼ…」
たった一人の肉親の名前を呟きながら、ベルブは寝台を抜け出した。
・・・Duel Standbye!
連投になります。
ひとまず『愛の守護神官』編は終わり。
風と共に行ったルゼは、果たしてどうしたのか。
今後のお話をお楽しみに!!