ついにというか、なんと言うか・・・
4人が共鳴、遊矢が闇堕ち状態での年末落下。
からの本当の意味での落下物キタ━(゚∀゚)━!
もうレイラくん可愛いよ!!
そして素良くんが予想以上のイケメンすぎる・・・!(笑)
今後どうなるのか、目が離せなくなってきました・・・
・・・ごほんっ
語り出すとキリがなくなるで、本編へどうそ。
Turn20
Ⅳとルゼのデュエルの次の日ーーー月曜日。
姫は、ハートランド学園に登校していた。
日曜の夜に飛行船でハートランドに帰ってきた一行は、その場で解散した。
忽然と姿を消してしまったルゼは、どうしているんだろう。
「…」
はあ、と外を見ながら姫は長く重たいため息をついた。
“わたくしが負けたらっ…ドメスにはもうっ…あの子の、ベルブのそばにはもう…”
(ベルブのそばにはもう…、なんだろう)
“ わたくしに負けは許されないっ…貴方を倒し、そしてここにいる全員を滅して…わたくしはあの子の…あの子の、そばにっ…”
鬼気迫った感じでデュエルをしにきたルゼ。
『負けは許されない』
『負けたらベルブのそばにはもう…』
(…!)
途端、まるでパズルのようにパチッとピースがはまっていった。
「まさか…」
ルゼのあの様子。
そして漏らしていた言葉。
ーーーそれが意味するのは、まさか…
(負ければルゼは、ドメス世界から追放される…?そうすれば、ルゼはベルブのそばにはもういられない…)
まさか、ルシファーたちは仲間であるルゼを追放した?
(まさかそんな…)
確証はない。
そもそも、敵であるはずのルゼを、どうして自分は心配しているのだろう。
ーーーだけど。
(ルゼが泣き叫びながら風に包まれたとき…)
自分でも分からない感情が、こみあげてきた。
そのまま放っておけず、気づけばルゼに手を伸ばしていた。
(見ていられなくなったんだもん…)
「…どうかしてるよ」
敵のルゼを心配するなんて。
姫は再びため息をついた。
* * *
そして、放課後。
結局、もやもやとした気持ちを晴らせないまま、姫はひとり帰路についていた。
(絶対怪しまれたよねぇ…)
怪訝そうにこちらをみていた凌牙たち。
彼らとは同じクラスのため、姫の様子がどことなく可笑しいことを感じていた。
お昼に凌牙たちや、遊馬たちとお昼を食べた時には、全員から「大丈夫?」だの「体調でも悪いのか」、挙句の果てに「早退したほうかいいんじゃないか」とまで言われる始末。
(知り合ってまだ数日しか経ってないってのに…なんていうか、ほんと、感が鋭いよなぁ…)
大丈夫だから。
心配かけてごめんね。
と言って、なんとか全員を落ち着かせた昼休み。
明日は心配かけないようにしなきゃ、と、今日何度目か分からないため息を付く。
「あーもうやめやめ!!」
ぶんぶんと頭を横に振る。
こんないつまでもうじうじ引きずってるとか、らしくない!!
(気分転換しよう!そういえばこの近くにカードショップあったし、そこでカード買おう!)
となれば、やっぱデュエルもしたい。
デッキもあるし、ついでにデュエルもして…
「…ん?」
目の前に、ゆらりと人影が現れる。
その人影にどことなく見覚えがあり、姫はぴたりと足を止めた。
「う…」
が、その人影はぱたりとその場に倒れ込む。
「え!?ちょっ、」
慌てて駆け寄り、体を起こす。
(まさかっ…)
どくん、と心臓が高鳴る。
顔にかかった髪を払いーーー…
「っ」
息を飲んだ。
「ル、ゼ……!?」
姫の前に現れたのは、ドメス世界のセブンシンスのひとり、ベルブの双子の姉、ルゼだった。
しかし彼女は体中が傷だらけだ。
「ルゼ・・・?」
迷ったあげく、姫は声をかけることにした。
しかし、ルゼは反応しない。
「ルゼ?ねえ、ルゼってば!」
名前を呼んで、身体を軽く揺する。
すると、ぴくりと体が反応を示し、ゆるゆると目が開かれる。
「ルゼっ?」
「う…」
が、ルゼは小さくうめき声のようなものを漏らすだけで、すぐにまた目を閉じてしまう。
「ちょ、ルゼっ?」
声をかけても、今度ばかりは反応を示さないルゼ。
かといって、強引にたたき起こすのも気が引ける。
(ど、どーしろってのよこれ!?)
思わず周りを見渡すが、助けてくれる人がいるはずもなく。
「まじでどうすんの、これ」
はぁぁぁぁ、と本日最大のため息をついた。
* * *
「うん…いまんとこまだ寝てる。…うん、ほんと大丈夫だから。なにかあったら連絡するよ。…うん、じゃあまた」
Dゲイザーを机に置くと、姫はいまだ懇々とベッドで眠っているルゼを見た。
結局、傷だらけのルゼをそのまま放っておくことは出来なかった姫は、ルゼを自分の家まで運んだ。
そして簡単な手当をし、彼女をベッドに横たわらせたあと、Dゲイザーで遊馬に連絡をとったのだった。
遊馬はすぐこちらに行くと言ったが、ルゼは傷だらけで自分をどうこうは出来ないから大丈夫だと言い含めた。
「ルゼ…」
この1日で、いったい何があったの?
どうしてこんな傷だらけになってるの?
「……っ」
ぴくり、とルゼの瞼が震える。
「ルゼ?」
それに気づいて声をかけると、ふっとルゼの目が開いた。
「気が付いた?」
「……!」
はっと姫に気づくと、ルゼはがばりっとベッドから起き上がった。
「っ、…!?」
が、傷の痛みか、身体をくの字に折り曲げた。
「ダメだよ、急に起きあがっちゃ!」
「あなたは…希望光神の、」
希望光神の仲間、と言おうとしたのだろう。
「私の名前は姫だよ」
それを遮って名前を言うと、ルゼはふいっとそっぽを向いた。
「…ここは?」
「私の家」
立ち上がって台所へ向かう。
コップに冷えたお茶を注ぐと、それをもってルゼのもとへ戻る。
「喉乾いてるでしょ?はい」
姫がコップを差し出すと、ルゼは怪訝そうにそのコップと姫を見比べた。
しかしややあってそれを手に取ると、一気に飲み干した。
「…どうしてわたくしはここに?」
「え、覚えてないの?」
コップを受け取ってシンクにおいて、ベッドの近くにある椅子に座る。
「ふらっといきなり私の前に現れたかと思ったら、目の前で倒れたんだよ」
「え・・・」
「おまけに怪我してたし、そのままにしとくわけにもいかなかったから連れてきたの」
「・・・・・・」
ルゼは何も言わず、俯いた。
「で。いったいなにがあったの?」
聞くと、ばっとルゼは顔を上げた。
「言いたくないならいいけど」
ーーーでも。
「昨日のⅣとの切羽詰まった感じのデュエルに、いまのあんたの様子。なにがあったのかなんて、簡単に想像はつくけど?」
デュエルに負けたルゼ。
自分とのデュエルでは召喚する気配さえ見せなかったDNo.。
そして体中に負った傷。
(そこからでる答えなんて、いやでも想像つくわ)
「…あなたには関係ありませんわ」
そっぽを向いて小さく呟いたルゼ。
「…まあ、確かに関係はないけどね」
しかし、姫は気付いていた。
「だけど・・・いくら敵とはいえ、傷だらけの、しかも肩振るわしてる子、ほっとけないでしょ」
姫が肩に手をやると、ルゼはびくっと肩を震わした。
「言いたくないなら聞かない。けど、泣きたいときには泣いた方がいいよ」
いいながら、姫は心の中で疑問を感じていた。
ルゼは敵だ。
その敵であるはずのルゼに、なぜ自分はこうまで気にかけるのだろう。
心の奥から沸いてくる、正体もなにも分からない感情は制御なんて効かず、姫は戸惑っていた。
(なんなの、この感じ・・・?)
「どうして…あなたは、そこまでわたくしを…?」
心の中で悶々と思考を巡らせていると、ルゼが蚊の鳴くような声でぼそっと呟いた。
「……さあ、分かんない」
数秒の沈黙のあと、姫は肩を竦めて答えた。
「は、はい?」
「だから、私にもなんでか分かんない。ただ放っておけないってだけじゃ理由にならない?」
「…そ、んなの、」
ぽたり
「っ、ひ、っぅ…」
ぽたぽたと、落ちる雫が布団を湿らしていく。
「わたっ…わたく、しはっ…!」
「うん」
泣きじゃくるルゼの背を擦りながら、姫は話を聞いた。
ルゼは、その後10分近くかかって、泣きながら胸の内を吐露した。
そしてその内容は、姫がおおよそ想定していたものだった。
ルシファーから手渡された、2枚のDNo.。
そして負けたときの自分の運命。
デュエル中に言っていた『あの子』とは、やはりベルブのことで。
デュエルに負けたルゼは、たったひとりの肉親と引き裂かれることになってしまったのだという。
「そのルシファー?とかいう奴…とんでもないこという奴だね」
まだこんな子供に、負けたら居場所はないとか言うなんて。
「仕方ありませんわ…」
ルゼは苦笑した。
「ドメス世界は実力主義の世界…より強い者のみが生き残ることが出来る、弱肉強食が理のせかですもの」
「だからって…!」
「あなたや、愛の守護神官に負けたわたくしは、用済み…なにも、わたくしだけに限った話ではありませんわ」
「そんな…」
ルゼは悲しげに言うと、ベッドから体を起こした。
「ルゼ?」
「…手当して頂いたことは感謝していますわ。けれど、いつまでもあなたの世話になるわけにはいきませんから。わたくしはこれでお暇させていただきます」
「ちょ…!」
すたすたと玄関へと向かうルゼ。
姫はあわててその後を追いかけ、ルゼの腕を掴んだ。
「その怪我でどこ行くってのよ!?」
「…さあ、どこへなりと。ドメスに戻れず、ベルブにも会えなくなったいま、わたくしにもう生きている意味はありませんから」
「ルゼ…あんた、」
どくん、と嫌な予感が背筋を伝う。
「まさか…死ぬ気なの?あんた…」
「…」
ルゼは何も言わない。
しかし、その無言こそが肯定を意味していた。
「……なら、ここに住みなさい」
「は?」
姫の言葉に、ルゼはぽかんと口を開けた。
「あなた…いま、なんて…?」
「だから、行く場所ないならここに住みなさいって言ってるの」
こんな小さな女の子ひとり、路頭に迷わすなんて出来ないし。
「え、いや、でもあなたご家族…」
「あー、いないいない」
「いない?」
右手を数度、左右に降る。
「そ。ベルブから聞いてないの?私はこの世界の人間じゃないって」
「…!?」
怪訝そうな顔をするルゼに苦笑しながら、姫は軽い口調で聞き返した。
そして、さっと変わったルゼの顔色に、姫はふむ、と思案する。
「情報共有してないの?私はこことは違う世界から飛ばされてきたの。少なくともベルブは、私が異世界の人間だってこと知ってるけど」
「…ベルブは……あなたとのデュエルからこちら、ずっと眠ったままですわ」
「眠ったまま?って・・・あれからずっと?」
「えぇ」
目を伏せて、微かに頷くルゼ。
「な、なんで?私とは普通にデュエルしてたのに・・・」
「分かりません。ルシファー様は、原因不明としか私には教えてくれませんでしたから」
「そう…」
確かあのデュエルの最後のターン。
ベルブはレベル8のモンスターを2体並べていた。
そしておそらくはその2体でエクシーズ召喚しようとしていた矢先、ルシファーが乱入。
結局、デュエルの勝敗はお預けになってしまった。
だけれど、あの時感じた『嫌な感じ』はいまでもはっきりと覚えている。
(まさかそれが原因?いや、でも…いま考えても仕方ないか)
ベルブが眠ったままだというとも気にかかるが。
(まずはルゼのことからどうにかしなくちゃ)
「……とにかく、事が落ち着くまであんたはここに住むこと!」
「いやですわ!」
が、やはりルゼは拒否。
「敵のあなたの情けは受けませんわ!!」
しかし、この反応は想定の範囲内だ。
「いーから泊まる!」
再度言うも、
「いやです!!」
やはり拒否。
「泊まりなさい!!」
「嫌だと言ってますわ!!!」
「そんなボロボロのあんたに拒否権はない!!」
「助けて欲しいなんていってません!それこそ余計なお世話ですわ!!」
こんな押し問答を続けること数分。
「ああそう。ならデュエルよルゼ」
「…!」
『デュエル』の単語に、ぴくっとルゼが反応する。
「あんたが勝ったらどこにでも行けばいい。でも負けたら、あんたは私の言うことを聞く。どう?」
「……」
デュエルで勝った方の意見を聞く。
シンプルで手っ取り早い、決着の付け方だ。
「いいですわ、受けて立ちます!」
「じゃあ外行くわよ」
デッキとデュエルディスクを持って外へでる。
「じゃあ、行くわよ!」
「ええ、いつでも」
がしゃ、とデュエルディスクを腕に装着し、デッキをセット。
ついでDゲイザーを付ける。
「デュエルディスク、セット!Dゲイザー、セット!デュエルターゲット、ロックオン!!」
『ARビジョン、リンク完了』
「「デュエル!!」」
【ルゼ】
先攻
LP4000
手札×5
【姫】
後攻
LP4000
手札×5
...
そして始まる姫vsルゼ2戦目。
これを読んだ友人が、「ルゼ結構好きだから消さないでね。消したらクインケだよ」と言ってきたので、クインケにされるのを防ぐために急遽ルゼを再登場させました。
クインケとは、ある意味で死を意味します(詳しくは『東京喰種』をご覧になると分かります)。
番外編というわけではありませんが、次の神官さんが覚醒するまでにちょっと間が空きます。
そんなこんなですが、次回もお楽しみに!!