希望と絶望のアポカリプス√r   作:桜彩(さや)

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ARC-Vがお休みで今後の展開がどうなるのやら不安を隠しきれない桜陽です、皆様お久しぶりです。
ARC-Vは卓球次元に侵略されたのだ・・・おのれ・・・!おのれ、許さんぞドン・サウザンドォォォ!!
そんな卓球次元に、破滅のフォトンストリーム食らわせたいです。

では続きをどうぞ。


Turn22

 夢を、見た。とても・・・とても、長い夢を。

 

『姫』

『姫おねーちゃん!!』

 

 向こうの世界の、家族の夢。

 

『うーくやしー!また負けたぁぁ!!』

『そりゃ始めたばっかの子相手に負けてらんないでしょ』

 

『むーっ…ねえお姉ちゃん、もう一回!!もう一回やろ!』

『えー?しょうがないなあ』

『やったぁ!!』

 

 デュエルで勝てず、むすくれた妹。

 

『んー、それ入れるんだったら、こっちの方がシナジーあうだろ?』

『え?いや、でもそれ入れるとこっちが腐っちゃわない?』

『それだったらそれをこれに変えるとかどうよ?』

 

 色々とデッキ構築の相談にのってくれた和也。

(みんな…いまごろ、どうしてるかな…)

 

 こっち(ZEXAL)の世界にきて、どれくらい経っただろう。いま、元の世界での私は、一体どんな状況なんだろう・・・

 

(お父さん、お母さん、奈緒・・・)

 

 

 

 

 

「起きなさい!!」

「!?」

 

 そんな干渉を遮る声。そしてばさっと布団をめくられ、姫はがばりっと飛び起きた。

 

「な、なに…!?」

「休みだからって一体いつまで寝てるんですの、あなたは」

 

 キョロキョロと寝ぼけ眼で当たりを見回す姫の目の前に立つのは、呆れ顔のルゼだ。

 姫がルゼと暮らしはじめて、一週間が経つ。

 はじめは人間界での暮らしに四苦八苦していたルゼだが、徐々に適応をしているようだ。いまでは人間界で生きるためのあらかたのルールは覚え、生活出来るようになっている。

 『LNo.』については、いまのところまだ新たなものは見つかっていない。見つかり次第、教えてくれるとは言っていたけど、とりあえず…

 

「えーっと・・・おはよう、ルゼ」

 

 ひとまず、腰に手を当てて立つルゼに挨拶。

 

「おはようって…もうおそようですわよ」

「へ?」

 

 壁掛け時計が指すのは、午前10時。

 

「き、今日が学校休みで良かった…」

 

 ほっと息を吐いて、姫は布団に突っ伏した。

 

「あなたのDゲイザーを鳴らしても出ないって、ユーマからわたくしに連絡がありましたわ」

「え?遊馬が?」

 

 机のDゲイザーを見ると、確かにちかちかと光が点滅し、着信があつたことを知らせていた。

 

「あちゃー…なんか言ってた?」

「起きたら連絡してくれと。なんでもLNo.の場所がわかったそうですわよ」

「!」

 

 LNo.の場所が?

 

(っていうか…)

「それを先に言いなさいよー!!」

 

 ばっと慌ててDゲイザーをとり、姫はすぐさま遊馬にコールした。

 ーーーそして、曰く。ここからそう遠くないところで、新たなLNo.の反応があった。いまから集まって、回収に行くとのことだった。

 ルゼを連れて行く許可も得た姫は、あわただしく用意をして、家をかけだした。

 

 

 

 そして、待ち合わせ場所であるカイトの家に集まったのは、姫とルゼ、凌牙に璃緒、ⅢとⅣに遊馬とアストラルに小鳥、葉月。そしてカイトとミザエルだった。

 

「あれ?シャーク、ドルベたちは?」

「あいつらはⅤの手伝いに駆り出されたから置いてきた」

 

 なんでも、ドルベたち他の七皇は、Ⅴの手伝いをしているそうだ。というわけで、今回はこのメンバーで行くことになった。新たなLNo.があるのは、なんと隣の町。

 

「でも、なんでミザエルはいるの?手伝いは?」

「新しいLNo.関係で、カイトとミザエルはこっちにいてもらったほうがいいと思って来てもらったんだ」

「どういうこと?」

「続きは飛行船の中でな」

 

 聞きたいことはいろいろあったが、確かに誰が聞いているか分からないところでする話ではない。頷いて、全員は飛行船に乗り込んだ。

 ミザエルを連れてきた理由は、見つかったLNo.が関係している。遊馬はそう言った。

 

「で?見つかったLNo.って?」

「見つかったのは、『LNo.5 銀河眼の(ギャラクシーアイズ・)皇神龍(プライムゴッド・ドラゴン)』だ」

「『皇神龍(プライムゴッド・ドラゴン)』…?」

 

 遊馬の言葉に、カイトがぴくりと反応を示す。

 

「カイト?どうかしたか?」

「いや…なんでもない」

 

 遊馬の問いかけに、カイトはなぶりを降って答えた

 

「つまり、『銀河眼(ギャラクシーアイズ)』つながりでカイトとミザエルを呼んだってこと?」

 

 姫が聞くと、遊馬は頷いた。

 

「ああ。前に俺がミザエルとデュエルした時に、ミザエルの『時空竜(タキオンドラゴン)』とカイトの『光子竜(フォトンドラゴン)』が共鳴してただろ?だから、もしかしたら2人の『銀河眼(ギャラクシーアイズ)』と『皇神龍(プライムゴッド)』も共鳴するかもしれないって思って」

「なるほどな。そうすれば、正確な位置も分かるというわけか」

 

 凌牙も一理ある、とその暗に納得する。

 

「カイトサマ!イチガワリダセマシタ!!」

「よし、モニターに映せオービタル!」

「カシコマリ!」

 

 ぱぱっとオービタルが操作をすると、モニターに隣町の地図が映し出される。そして、ある一点がぴこぴこと明るく点滅している。

 

「ここに、新しいLNo.が?」

「ああ。よし、行くぜ!!」

 

 そして飛行船は新たなLNo.『銀河眼の(ギャラクシーアイズ・)皇神龍(プライムゴッド・ドラゴン)』の眠る場所を目指して動き出す。

 時間にして、ものの10分足らずだろうか。目的地についたメンバーは、LNo.がいるであろう神社にたどり着いた。

 

「ここに『皇神龍(プライムゴッド・ドラゴン)』が…」

「!」

「なんだ?」

 

 すっと、神社の奥から光の筋が延びてくる。それはふたつに分かれーーー…

 

「これは…!」

「まさか…!?」

 

 分かれたふたつの光の筋は、カイトとミザエルのデッキへと延びていた。カイトが『光子竜(フォトンドラゴン)』を、ミザエルが『時空竜(タキオンドラゴン)』をケースから取り出す。すると、二枚のカードもまたほのかに光っていた。

 

銀河眼(ギャラクシーアイズ)同士が呼び合っているのか…?」

 

 共鳴するかのように光る2体の『銀河眼(ギャラクシーアイズ)』。間違いなく、この神社の奥に『LNo.5 銀河眼の(ギャラクシーアイズ・)皇神龍(プライムゴッド・ドラゴン)』がいるのだろう。

 

「よし、行こう」

 

 遊馬が声をかけ、みんながこくりっと頷く。そして意を決して、ひとり、またひとりと神社へと踏み出していく。

 

「・・・ん?」

 

 が、ふいに視界によぎった物があって、姫はぴたりっと足をとめた。

 

(誰がいる?)

「姫さん?」

 

 そんな姫の様子を不審に思い、小鳥がそばにやって来る。そんな小鳥を身振りで制し、目だけで何かがよぎった方を睨みつける。

 

「…そこにいる人、出てきなよ」

 

 声をかけると、全員が「え?」と足を止めて振り返る。数秒待つと、がさがさっと木々が揺れ、ひとりの男の子が出てきた。

 

「男の子…?」

 

 恐る恐るといった様子で茂みからでてきたのは、小さな子供。緑のシャツに黒いネクタイをした、まだ小学校低学年くらいの男の子。髪は青紫で、つんつんと逆立っている。

 

「あ、あの…」

 

 子供は怖々といった感じで、小さな声を出した。しかし怖さからか、それとも緊張感からか、声が続かない。そこで姫は、その子に近づくと、かがんで視線を合わせた。

 

「怖い言い方しちゃったね、ごめんね」

「う、ううん、だいじょうぶ」

 

 優しく声をかけると、男の子はどこかほっとした感じで首を横に振った。姫はにこりと笑いながら、その子と会話を続ける。

 

「私の名前は姫っていうの。君の名前はなんていうのか、教えてくれる?」

「ぼく…ぼくのなまえは、ユート」

「ユートくん。ユートく……え?」

 

 ちょっと待って。

 

「ユート?」

「うん」

 

 聞き返すと、こくんっと頷く男の子、基ユート。

 

(ちょっと待ってちょっと待って)

 

 おいおいおいおい。

 

(ユートって、まさかあのユート?)

 

 『遊戯王ARC-V』に出てくる、主人公の遊矢そっくりな少年。エクシーズ次元からきて、『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』を使役し、いまは遊矢にそのカードを託し、たぶん遊矢の中にいるであろう少年。それが、ユートだ。

 

(え、でもこのユートかなりちっさいんだけど?)

 

 いやでもよく見ると、『ARC-V』のユートの面影がどことなくあるような…

 

(それに確かユートも黒咲も、ハートランドから来たって言ってたような…)

 

 えーっと、つまりどういうことだ?いや、でも『ARC-V』のシンクロ次元でのクロウたちと、『5Ds』でのクロウたちはなんか別人っほいし、このユートも、『ARC-V』のユートとはまた別人なのか?

 

「おねーさん?」

 

 きょとん、と小首を傾げるその仕草。

 

(か、可愛い…!)

 

 その可愛さに、思わず胸きゅんの姫だったが、まわりの視線に気づき、はっと我に返った。

 

「え、えーっと、ユートくん。ひとりでこんなところまでどうしたの?親とかは?」

「あ…」

 

 俯くユート。その腕には、小さな子供にはまだ大きく見えるデュエルディスクが装着されていた。

 

(デュエルディスク?)

 

 こんな町から離れたところに小さな子供ひとり、しかもデュエルディスクを持ったままくるのは、かなり大変だったはず。単に遊んでいただけ、とはとても思えないのだが… 

 

「っ……あ、あの!!」

「え?」

 

 突然ユートがばっと顔をあげ、大声を出したので、途中で思考が止まった。

 

「なにかな?」

「あ、あの、おねーさんたちデュエリストだよねっ?」

「? うん、そうだけど…」

「つよいっ?」

「強いって…デュエルがってこと?」

「うんっ」

 

 こくこくと頷くユート。その顔は、かなり真面目な表情で姫たちをみる。

 

「んー…そうだね、弱くはないと思うよ?」

「そ、そしたら、あのっ…ぼく、」

「うん?」

 

 

 おねえさんたちのちからをかりたいんだ!!

 

 

 ユートの言葉に、全員がきょとんとユートを見返した。

 

「力を借りたいって・・・どういうこと?」

 

 姫が聞くと、ユートは拙い言葉ながら、一生懸命はなしてくれた。

 

 

 ユートの説明によると、友達の妹が変な奴にさらわれたらしい。その友達は妹を助けようとしたけれど、大の大人に勝てるわけもなく、こてんぱんに熨されてしまった。

 相手はデュエリストだから、デュエルで勝って助けようにも、ユートはモンスター・エクシーズを一枚しか持っていないため、勝てるわけがない。そのため、強いデュエリストに協力してもらい、その妹を助けたい…んだそうだ。

 

「なるほどね」

「おねがいします、るりをたすけるの、てつだって!!」

「……るり?」

 

 “るり”って…

 

 

(まさか…)

 

 またもや聞き覚えのある名前に、まさかと思う・・・が、聞かねば始まらない。そもそも“るり”という名前は珍しくもなんともないし、違うかもしれない。

 

「…ねえ、ユートくん。その友達の名前は?」

「しゅん!」

(やっぱりか!!)

 

 ーーー・・・と思ったのだが、予感的中。その“しゅん”は、間違いなく黒咲隼だろう。どうやら“るり”は、こっちでも誰かに攫われたらしい。

 

(ほんと、世話焼けるな“るり”は…)

 

 とはいえ、助けられるなら助けてあげたい。しかし、こちらとて早く『LNo.』を見つけなければならないことも変わらない。

 

「…ごめん。遊馬、みんな」

「姫?」

「…るりって子助けてあげてもいい?」

「……」

「『LNo.』を見つけなきゃならないのも分かってる。けど、攫われた子をほっとけないよ…」

 

 だから、私はここでいったん別れる。

 その言葉に、全員なにも言わなかった。

 

「…なら、わたくしもついていきますわ」

 

 数秒の沈黙を破ったのは、ルゼだった。

 

「ルゼ・・・」

「1人よりは良いでしょう?わたくしとあなたはその“るり”って子を捜す。ユーマたちは『LNo.』を回収。目的達成後にここで合流。それでよろしいのではなくて?」

「……分かった」

 

 遊馬は頷き、ちらりとユートをみた。

 

「俺らはさきに『LNo.』の所に行く。けど、セブンシンスが来てないとも限らないから、気をつけろよ」

「うん、分かった。なにかあったら連絡する」

「ああ」

 

 互いに背を向ける。

 

「ところでルゼ、あんた本当に付いてくるの?」

「あら、いけません?」

「いや、別にいいんだけどさ」

 

 なぜに私の方についてくる…

 

「まあいっか・・・さて、じゃあユートくん。行こうか」

 

 人攫いをこてんぱんにして、たっっぷり懺悔してもらいましょうか!!

 

 

 

* * *

 

 

 

「ここ?」

「うん。しゅんは、ここだっていってた」

 

 辿り着いたのは、周りに人の気配がない一軒家。本当にこんな所に人がいるのかと思うほど、その家にはツタが巻き付いていた。

 

「そういえばユートくん、モンスター・エクシーズは一枚しかないって言ってた?」

「う、うん・・・いちまいっていうか、いっしゅるいだけ…」

「よかったら、見せてもらってもいい?」

「うん、いいよ」

 

 ユートはこくんっと頷くと、デッキに手をのばし、1枚のカードを姫に手渡した。

 

(『幻影騎士団(ファントムナイツ)ブレイクソード』か…アニメでも使ってた、ランク3のエクシーズ・モンスター…) 

 

 エクシーズ素材を持っているときにフィールドから離れると、その素材となっているモンスターのレベルを一つ上げて、自分フィールドに特殊召喚するモンスター。

 

(打点がそこまで高いわけでもないな…それにそもそもユートのモンスターって確か、どれもレベル3なんだよね)

 

 『ブレイクソード』の効果使えばランク3と4が使い分かられるけど、主軸はランク3で、タイミングが合えばランク4のエクシーズ召喚を狙っていく感じになるだろうか。

 

「んー・・・、じゃあユートくん、このカードを…「てめえら、なにしてる」っ!?」

 

 はっと気づき振り返れば、そこに立っていたのは厳つい形相の男。

 

「おねえさん、この人だよ…!」

 

 怯えながら、ユートは男を指差す。

 

「こいつ?…“るり”ちゃん攫ったのが?」

「うんっ…!」

 

 こいつが…まだ幼い子供を誘拐した犯人。

 

「・・・何してるはこっちの台詞よ、この誘拐犯!!連れてった女の子離しなさい!!」

「ああ?」

 

 ぎろっと姫を睨む男。が、それに怯む姫ではない。

 

「しらばっくれてんじゃないわよ!あんたが女の子誘拐したって証拠はあがってんのよ!!」

 

 もちろん、物理的な証拠なんてない。あるのは、ユートの証言だけのハッタリだ。

 

(このはったりが吉とでるか凶と出るかっ…)

 

 たらりと、姫の顔を汗が伝う。

(乗ってこい…!)

「どっから聞いたのか知らねーが・・・あいつはこっから逃がすわけにはいかねぇなぁ。あいつは大事な商品だかんな」

(よし、乗った!!)

 

 心の中で、姫はガッツポーズを取った。

 

「商品だかなんだか知らないけど、女の子を返して」

「そいつは無理な相談だなぁ」

 

 男はにやにやと締りのない笑みを浮かべながら、Dパッドを取り出し、これ見よがしにひらひらとかざす。

 

「返して欲しけりゃ、俺にデュエルで勝つんだな」

(どうデュエルをふっかけようかと思ってたんだけど、そっちから来るとはね)

 

 あっちからデュエルの話を持ち出してくれたおかげで、わざわざこちらふっかける手間が省けた。

 

「いいわ。そのデュエル、受けてたつ。私が勝ったら、女の子を解放しなさいよ!」

「いいぜ、お前が勝てたら、な。ただーし!負けたら、てめえだけじゃねえ、お前の連れも、俺の商品だかんな!!」

「はっ!?」

 

 連れって、ルゼとユートまで?

 

「ちょ、待ってよ!私はともかく、ふたりは関係ないでしょ!?」

「呪うんならのこのことやってきた自分の不運を呪うんだなぁ?さあどうする、デュエルすんのか?しねえのか?」

「っ…このっ・・・!」

 

 自分はいい。けれど、自分はともかく、関係のないルゼやユートまで巻き込むことは出来ない。

 

「私は…」

 

 デュエルしなければ、“るり”を助けられない。だけれど、万が一デュエルで負ければ自分だけでなくルゼやユートまで巻き込まれる。

 

(どうすればっ…)

「さあ、どうすんだ?あぁ?」

「っ…」

 

 迷う姫。

 

「なに迷ってるんですの、あなたは!! 」

「…!」

 

 そんな姫を一括したのは、ルゼだった。顔を上げてルゼを見れば、彼女は眉をつり上げて姫を睨んでいた。

 

「ルゼ…」

「考えの甘いあなたのことですわ。私やこの坊やを巻き込めないとデュエルを受けるのを躊躇っているのでしょうが…あなたはなんのために来たんですの?」

「…!」

 

 なんの、ために…

 

(私は…)

「さっさとその男をやっつけて、ユーマ たちと合流しますわよ!」

 

 暗にルゼは、「デュエルを受けろ」という。

 

「お、おねえさん・・・!」

「ユートくん?」

 

 姫の後ろでびくびくしていたユートは、1歩踏み出して姫の横に立った。

 

「ぼ、ぼくもやる…!」

「ええ?!」

 

 横にやってきたユートは、デュエルディスクをつけて、精一杯男を睨んだ。

 

「ぼくも、るりをたすけたい!だから、 だからぼくもっ…」

「ユートくん…」

 

 ふう、と息を吐く。

 

(ここまで言われちゃあ、ね…)

「…分かった」

 

 こうなったら、もう覚悟を決めるしかない。

 

「へっ、どうやら話は決まったようだな!おまえとその坊主ふたりっつーんなら、おまえらのフィールド、墓地は共通。LPも共通の4000!俺はふたりぶん、8000のライフをもらうぜ!!」

「ライフ8000!?」

 

 ルゼが息をのむ。

 

「いいわ、それが条件なら受けて立とうじゃない」

 

 あっちの世界じゃ、もともと初期ライフは8000。そこまで驚くことじゃない。

 

「よし!じゃあ行くよ、ユートくん!!」

「う、うんっ」

 

 ざっと向き合い、デュエルディスクをセット。

 

「デュエルディスク、セット!Dゲイザー、セット!!デュエルターゲット、ロックオン!!」

『ARビジョン、リンク完了』

 

 無機質な機械の音声とともに、姫たちの周囲をAR空間が囲う。

 

「「「デュエル!!」」」

 

 

【男】先攻

LP8000

 

 

【姫&ユート】後攻

LP4000 

 

 

...




と、いうわけで、ユートくんに登場してもらいました!
けど年は幼いので、セリフは全部平仮名表記です。

あと、ユートの『幻影騎士団』の効果ですが・・・
いまのところ、カード効果は『クロスオーバー・ソウル』までのカードプールでやってるので、OCG効果ではなくアニメ効果になってます。

数話ほどこのデュエルやって、その後遊馬たちサイドに視点がいきます。
ここらへんで、話はちょうど折り返しあたりですので、最後までお付き合い下さい!
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