ラブライブ! ~寡黙な男子高校生とµ’sの日常~ 作:孤独なcat
オープンキャンパスが終わってから数日後。
結果は大成功に終わり、廃校に関してはもう少し様子を見てから決めるとのことだ。当然の如く高坂たちは大喜びしていた。
オレはいつも通り部室に向かおうとすると西島に呼び止められた。
西島「おーい達川ー!」
達川「ん?」
西島「今日ちょっと付き合ってほしいことがあるんだけど・・・いいか?」
達川「お、おう・・・。」
西島「よっしゃ!なら行くぞ!」
達川「!?」
西島に急かされて向かった場所はアキバである。しかし一体どこへ行くのやら・・・
達川「なあ西島・・・、いい加減どこへ行くつもりなのか教えてくれないか?」
西島「フフフッ・・・それはな・・・伝説のメイド『ミナリンスキーさん』に会いに行くんだ!」
達川「ん?なんて?ミナリンスキー・・・?」
西島「そう!ミナリンスキーさんはアキバのメイド喫茶の中でもずば抜けて人気なんだよ。」
そうしゃべってるうちにメイド喫茶とやらに着いた。
店員「お帰りなさいませ、ご主人様♡」
西島「ウへへへ・・・どーも・・・。あの、ミナリンスキーさんは今日いますか?」
店員「はい。いますよ」
西島「よっしゃぁ!」
デレデレじゃねえか。西島のテンションはすでにMaxとも言えようか。
オレたちは店員に案内されて席に着く。そして適当に注文を済ませると西島が話し出した。
西島「そういやオープンキャンパスのライブ大成功したらしいな」
達川「ああ。今回も会場設営に協力してくれてありがとう。」
西島「別にいいってー☆それにしても生徒会の幹部がµ’sに入るとは思わなかったけどな。」
達川「まあ・・・そうだな」
西島「それにダンスの技術も上がったって評価も多いらしいじゃん」
達川「それは・・・絢瀬さんのおかげだわ」
そう喋っていると注文の品がこちらに運ばれてきたようだ。しかもミナリンスキーさんが。
西島「お!ついに来るぞ・・・ミナリンスキーさんが・・・!!!」
達川「お、おう・・・」
西島、お前はどれだけ緊張してるんだよ・・・。品を受け取るだけでしょ?
しかしミナリンスキーさんを見た途端、オレは驚くことになった。
ことり「お待たせしました♡ご主人さ・・・あっ・・・・」
達川「ま、マジか・・・」
西島「うぉぉ!このお方がミナリンスキーさ・・・ん・・・?」
そう。なんと南がここでメイドの服を着て働いていたのである。
南にシフトが終わるまで残ってほしいと言われたのでオレたちは残ることにした。
そして南が来たところで場所を移して話し合いが始まった。
西島「いやー、しかしミナリンスキーさんの正体が南だったとはな・・・。今年で一番驚いたかもしれないわ」
達川「部活を休んでた時もあったけど・・・これが原因だったのか?」
ことり「うん・・・」
達川「そもそも・・・何故メイド喫茶でバイト始めたんだ?」
すると、南は一呼吸してからオレたちに話してくれた。
端的に言うと、南は自分を変えようと思って始めたとのこと。今の自分には何もないという現状を。高坂みたいにみんなを引っ張っていけるわけでもないし、園田みたいにしっかりもしてない。自分はただ彼女らについて行ってるだけだと。
そんな自分を変えたいと思っていたのらしい。
達川「何もないってことは無いだろ・・・衣装を何とかしてくれてるからさ・・・µ’sの生命線ともいえると思うがな・・・」
ことり「・・・」
達川「それに高坂や園田みたいになる必要はないだろう。」
ことり「えっ?」
西島「それって・・・どういうことだ?」
達川「まあ・・・なんていうか・・・高坂や園田はオレたちには無いものを持っている。でもだからといって彼女らが完全無欠ってわけではなく、どこかしら欠点だってある。・・・それは南にも言えるわけで、南だって彼女らには無いものを持っている。だから劣等感を持つ必要は無い。」
ことり「うん・・・ありがとう」
南とはここで別れることにした。しかし、まだ南は元気になったとは言えない。
後日、高坂たちも最近の南を不審に思い、南を尾行した結果、メイド喫茶で働いてることが明らかになった。
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放課後早々、絢瀬さんから提案があるとのことで部室に集まっていた。
達川「アキバで路上ライブ・・・?」
絵里「そうよ!アキバでライブよ!!」
にこ「でも秋葉と言えばA-RISEのお膝元よ!」
希「それだけに面白い!」
真姫「でも随分大胆ね」
西木野の言う通り、絢瀬さんにしては大胆にも思える。
絵里「アキバはアイドルファンの聖地。だからこそあそこで認められるパフォーマンスが出来れば大きなアピールになる」
穂乃果「いいと思います!」
ことり「楽しそう!」
高坂と南は賛成のようだ。
海未「しかし、すごい人では…」
達川「人がいなかったら意味ないだろ?」
海未「それは…」
凛「凛も賛成!」
花陽「わ…私も賛成です」
絵里「決まりね!」
どうやら賛成多数のようだ。
達川「そんじゃ、日程決めますか。」
絵里「その前に」
達川「?」
絵里「今回の作詞はいつもと違ってアキバのことをよく知っている人が書いてもらうべきだと思うの」
ほほう・・・。まさか・・・・
絵里「ことりさん。どう?」
ことり「えっ?私?」
絵里「ええ。あの街でずっとアルバイトしてたでしょ?きっとあそこで歌うのに相応しい曲を考えてくれると思うの」
やはりねぇ・・・。ていうか今の言葉は南にはかなりのプレッシャーのような気がするけど・・・。
穂乃果「それいい!それ凄くいいよ!」
ことり「穂乃果ちゃん…」
海未「やったほうがいいです。ことりなら秋葉に相応しいいい歌詞が書けますよ!」
凛「凛もことり先輩の甘々な歌詞で歌いたいにゃ〜!」
ことり「そ…そう?」
にこ「ちゃんといい歌詞作りなさいよ」
真姫「期待してるわ」
希「頑張ってね!」
ことり「う…うん」
メンバー全員から言われちゃあ相当なプレッシャーだな・・・。すっごく不安だ。
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場所が変わって教室
南はずっとノートと睨めっこしてる。そして何やらつぶやく。
ことり「チョコレートパフェ美味しい。」
ほほう・・・。これまた斬新な形でスタートしたな・・・。
ことり「生地がパリパリのクレープ食べたい。」
パリパリの生地のクレープ・・・?そんなクレープ存在するのか・・・?
ことり「はちわれのネコ可愛い。」
あれ?スイーツ系から急にネコになった・・・
ことり「五本指ソックス気持ちいい」
んー・・・もはや関連性が全く分からん。
「うぅ・・・。思いつかないよ〜!」
南はギブアップしたかのように机に伏してしまった。相当悩んでいるようだ。
南が選ばれた理由はアキバのことをよく知っていそうだからだろ・・・。だったら・・・学校で考えるよりもアキバで考えた方がいいのでは・・・
よし・・・良いこと思いついた。
達川「南。」
ことり「!・・・達川君・・・」
達川「良い方法思いついた。高坂と園田と3人で歌詞を考えたらいい。」
ほのうみ「「??」」
オレが思いついた方法を3人に教えた後、オレは西島に電話をする
西島『はーい、もしもし』
達川「今空いてるか?」
西島『うん、空いてるよー』
達川「よーし、そんじゃ前行ったメイド喫茶で会おう。良いもの見せたるから・・・。」
西島『へぇ~・・・分かった。そんじゃ、また後でー☆』
達川「おう。」
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ことり「お帰りなさいませ♪ご主人様♪」
穂乃果「お帰りなさいませ!ご主人様!」
海未「お帰りなさいませ・・・ご主人様・・・///」
西島「うぉぉぉぉ!すげぇぇぇぇーーー!!ただいまぁー!!!」
西島が普段見せないくらいに興奮している。
自分が提案しておいてあれだが、すごく新鮮だ。南はさすが伝説のメイドなだけあって、もはや天使降臨である。高坂は・・・威勢の良い居酒屋の店主みたいな感じだ。園田は慣れてない感じがこれまた良い。
西島はケータイで写真を撮る。
西島「オレもう死んでもいいわ。これ見れたらもう充分だわ・・・。もうここで萌え死になる・・・」
達川「死ぬな。」
しばらくしてµ’sのメンバー全員が店に来た。
凛「遊びにきたよ!」
達川「おー、来た来た」
西島「おっ!星空さんに小泉さんじゃん。久しぶりだな!」
凛「西島先輩だにゃ!」
花陽「お、お久しぶりです!」
星空と小泉に続いて3年生組と西木野が入って来る。
絵里「アキバで歌う曲ならアキバで考えるってことね。」
達川「まあ、そんな感じです。」
しばらくしてオレたち以外の客が入ってきたので南はその人たちの接客をした。やはりこうして見てみると別人のように思えて、とても生き生きしている。そんな様子が南のあの笑顔から見てとれた。
オレは高坂と園田の様子を見るため一旦席から離れ、厨房を覗いてみた。
穂乃果「海未ちゃん!さっきからずっと洗い物ばっかり!お客さんとお話ししなよ!」
海未「し、仕事はしてます。そもそも本来メイドというのはこういう仕事がメインのはずです。」
園田が珍しく屁理屈を述べている。
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客数が少し落ち着いたところで高坂が南に話しかけた。
穂乃果「ことりちゃん、やっぱりここにいるとちょっと違うね」
ことり「えっ?そうかな?」
穂乃果「別人みたい!いつも以上に生き生きしてるよ!」
ことり「うん。なんかね、この服を着ていると出来るっていうかこの街に来ると不思議と勇気がもらえるの。もし思い切って自分を変えようとしてもこの街ならきっと受け入れてくれると思うの。そんな気持ちにさせてくれるんだ!だから好き!」
すると高坂が何かひらめいたかのようだ
穂乃果「ことりちゃん!今のだよ!」
ことり「えっ?どういうこと?」
穂乃果「今ことりちゃんが言った事をそのまま歌にすればいいんだよ!この街を見て、友達を見て、色んなものを見て、ことりちゃんが感じた事、思った事をただそれをそのまま歌にすればいいんだよ!」
流石高坂っていえようか。
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あれ以来、南は無事に作詞をすることができ、新曲が完成した。
その曲名は
『Wonder zone』
南ならではの可愛さや魅力が感じられる歌詞であった。園田とは違った魅力があって路上ライブを見に来ていたお客さんを惹きつけることができた。
ライブが終わった後、西島と少し会話をした。
西島「いやー、今回も素晴らしいライブだったなー☆」
達川「そうだな。お客さんの評判もけっこう良かったぽいし、大成功だったといえよう。」
西島「ホントそれなー☆・・・ふぁぁーあ・・・」
西島は突如大きな欠伸をする。よく見てみたら目の下にクマが出来ている・・・。また寝不足か?
達川「・・・また寝不足か?」
西島「まあ・・・そんなところだ。」
達川「全く・・・何やってんのか分からんけど、寝不足はほどほどにしとけよ」
西島「はーい」
そういや西島が寝不足になるのはライブが近い時のような・・・。
まあ、気にすることはないか。
そう思ってオレはライブが終わって清々しくしている高坂たちのもとへ向かうのであった。
正直言ってミナリンスキー編は早く終わらせたかったので、「こいつ手抜いただろ?」って感じた方もいるでしょう。
はい。少し手を抜きました。ごめんなさい。
次回はオリジナルストーリーです。
乞うご期待。
では