ラブライブ! ~寡黙な男子高校生とµ’sの日常~   作:孤独なcat

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今回は作曲してくれる人を探すのが中心になりますね・・・。

そしてファーストライブが終わったらオリジナルの話を入れようと思います。前回の達川と海未ちゃんの会話で出てきましたが、海未ちゃん宅での剣道の話と茶道の話をします。専門用語がけっこう出てくるかもしれませんので剣道・茶道に興味ない人は読まなくて結構です。


作曲者を決めねば!

穂乃果「ゼェ・・・ゼェ・・・ゼェ・・・」

ことり「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

 

早朝5時半にオレたちは神田明神に集合して体力づくりに励んでいた。海未がトレーニングメニューをオレに渡してそれに従って3人が練習する。オレは主にストップウォッチで時間を計ったり彼女らを鼓舞したりしていた。

 

穂乃果「はあー・・・これきついよ・・・」

ことり「もう足が動かないよー」

 

うーむ・・・これはかなり重症かもしれない。園田は問題ないが、高坂と南がな・・・。これだとライブを最後までやりきるのは難しいぞ。

 

達川「これが高坂と南の現状や。さすがにこのままじゃ厳しいぞ。これから朝と放課後にここでダンスと歌とは別に基礎体力を鍛えてもらう。」

穂乃果「1日2回も!?」

海未「そうです。やるからにはちゃんとしたライブを行います。そうしなければ生徒は集まりませんから。」

穂乃果「はーい」

 

高坂は渋々返事をした。まあ早朝からこんなのやりたくないっていう気持ちは分からなくもないけど、これもライブのためだ。

 

 

 

 

 

 

すると奥からどこかで見たことのあるような巫女さんが近づいてきた。

 

希「キミたち」

達川「東條さん・・・」

 

なぜここに東條さんが?まさか偵察?それとも・・・コスプレ?

 

ことり「副会長さん?」

穂乃果「どうして副会長さんがここにいるんですか?それにその恰好・・・」

希「ここでお手伝いしてるんや。神社は色んな人の気が集まるスピリチュアルな場所やからね。4人とも階段使わせてもらっとるんやから、お参りくらいしてき。」

達川「そんじゃ・・・お言葉に甘えてそうさせていただきますわ。」

 

オレたちはここでお参りした。

初ライブが成功するように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休み、オレは理事長さんに呼ばれた。断わっておくが、オレは何も怪しいことはしてないぞ。

一体何の話をされるのか気になりつつ若干の不安を感じながら理事長室に入った。

 

達川「失礼します。」

理事長「どうぞ、こちらに座って。」

達川「はい、では・・・。」

 

とりあえず、理事長さんの机の前にあるソファに座る。そしてオレの正面に理事長が座る。

何故か分からんが妙にニヤニヤしている。

 

達川「あの・・・理事長。」

理事長「なに?」

達川「僕は・・・何かしました?」

理事長「いいえ、とんでもない。むしろお礼を言いたくてね。」

達川「は、はあ・・・」

 

礼だと? 

オレは理事長に何もしてないが。

 

理事長「いつもことりの面倒を見てくれてるじゃないの。それにスクールアイドル始めたっていうし、そのサポート役もやってるそうね。」

達川「ことり・・・もしかして理事長の娘だったのですか!?」

理事長「ええ。そうよ。気づかなかった?」

 

全く気付かなかった。理事長と南の苗字が同じだとは思ってはいたものの「南」っていう苗字なら比較的多いし同じであることに不自然さは感じなかった。しかし、理事長の実の息子だったとは・・・。今後、対応を考えないといけないな・・・。

 

そう考えていたら

 

理事長「でも、私の娘だからって気を遣う必要なら全然ないわよ?今まで通り普通に接してね。」

達川「は、は、はい・・・分かりました。」

 

こちらの考えてることを見抜いたのか?まあ、変なこと言われなくてよかったわ。

と、思っていたら・・・

 

理事長「あっ、でも娘を嫁にしようとしてるなら話は別よ?」

達川「//////!!!!!! 突然何仰るんすか!?」

 

何故ここで変なこと言ってくる・・・

オレは思わずフードをさらに深く被る。

 

理事長「フフッ、冗談よ。冗談♪」

 

理事長は困っているオレを見て笑う。理事長ってSなの?そうならば怖い。

全く。こういうのはホントにやめてくれ。

 

 

 

 

混乱を治めていたら誰かが「失礼します」と言って入ってきた。しかも聞いたことある声だ・・・。

 

 

生徒会長だ。そして東條さんもいる。

何故この時間に理事長室に来るんだよ・・・

 

達川「チッ・・・」

絵里「!・・・」

 

思わず舌打ちをしたところを生徒会長に見られてしまった。まあ見られたところで別にどうってこともないが。

 

絵里「何故ここにいるの?」

達川「・・・あんたには関係ないことだ。」

絵里「・・・」

 

不穏な空気が流れる。

しかし生徒会長は理事長の方へ歩き、口を開く。

 

絵里「理事長、生徒会として独自の活動することを認めてもらうためにもう1度来ました。どうかお願いします。」

 

 

 

 

 

 

 

 

この生徒会長・・・正真正銘のバカだ。

以前生徒会に部の設立の申請をしに行ったときにも言ったはずだ。ここで説明するのも面倒だから敢えて説明しないが。

 

もちろん、理事長が生徒会長に返す言葉はもう分かっている。

 

 

 

 

 

理事長「何度来ても同じよ。認められないわ。」

絵里「どうして・・・!」

達川「フッ・・・」

 

 

 

オレは今の状況があまりにも滑稽だったので笑ってしまった。まあこの場で笑うことが不適切であるのも分かってはいるけども・・・生徒会長がオレがあの時言ったことを全く理解してないことが判明したからだ。もはやポンコツどころかバカ以上の何かだ。何故こんな人物が音ノ木坂で恐れられているのか全く理解できない。恐ろしいほどの合理主義者ってわけでもないのに。

 

理事長「達川君、その様子からして理由は分かってるようね。」

達川「ええ・・・。実に簡単な理由ですけどね。」フフッ

絵里「・・・!」

 

 

理事長も・・・東條さんも軽く笑みを浮かべる。オレは今にも大笑いしてしまいそうだ。

この状況は生徒会長にとっては相当な屈辱だろう。まあ仕方ない。彼女の愚かさが招いた結果だし誰にも救いようがない。

 

 

生徒会長はオレをジッと見つめた。

 

絵里「達川君」

達川「・・・何か?」

 

 

 

 

絵里「私は・・・あなたたちのスクールアイドルという活動が逆効果になると思うわ。」

 

まあ、この生徒会長のことだ。オレたちの活動に賛同していないことくらい分かっている。でも、まあ・・・聞いてみるとしよう。

 

達川「ほほう・・・。何故?」

絵里「スクールアイドルが今までなかったこの学校で、やってみたけどやはりだめでしたとなったら、皆どう思うかしら?」

 

なるほど。早速失敗したらっていうIFのことを考えているのか。まあ、そんなこと言われてもな・・・。

 

達川「さあ・・・知らん。下手したら・・・今以上に落胆するだろうね。」

絵里「だったら・・・!」

達川「だからといって今の活動をやめる理由にはならんがな。」

絵里「・・・!」

達川「今までやったことないから認められないってのはただの甘えだ。・・・結局は気持ちの問題であって理性的なものなんて2の次だ。何もしなければ廃校になるだけ。だったらわずかな可能性にかけて自分らのやりたいことをやって、それを廃校阻止に繋げる。あんたとの違いはそこだ。」

 

 

そりゃ、そうでしょ。失敗したらのことを考えるのは悪いことではないが、そんなこと気にしたら前に進めないだろ?半ば精神論的な部分が強いが、最終的には気持ちの問題になる。高坂にはその気持ちがとてつもなく強い。目を見れば分かる。そして園田と南という高坂の支えもいる。(まあ高坂の暴走のストッパー役でもあるが)

 

理事長と東條さんが不気味に笑ってる中、オレはまだ言葉を続ける。

 

達川「それに・・・生徒会の本質は生徒のための組織ってところだ。何故オレたちに協力しないのかさっぱり分からんね。」

 

生徒会長は下を向く。

全く、生徒会長と話してると頭が痛くなる。オレにとってはそれくらい心底気分が悪くなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

理事長室をあとにして教室に戻ると、高坂が落ち込んでいた。

園田から事情を聞いたところ、どうやらオレが理事長室にいる間、1年生の教室まで足を運び、作曲ができそうな女子(たぶん西木野)に直接依頼をしに行ったそうだ。結果は断られたらしい。どうせ高坂のことだからド直球で頼んだのだろう。そんな頼み方なら西木野は絶対断るだろう。ここはオレの出番のようだな。

 

達川「この前高坂家で聞くのを忘れたんだが・・・その作曲ができるかもしれない女子の特徴を言ってくれないか?」

穂乃果「ええっと・・・赤い髪で吊り目の女の子だったね。」

達川「そうか・・・分かった。次はオレが彼女に交渉しに行く。」

海未「えっ、達川さんが!?」

達川「ああ・・・オレの間違いでなければ、彼女とは面識がある。」

穂乃果「・・・分かった!達川君、お願い!」

 

ということでオレが作曲交渉の担当になった。さて、どう攻略するか・・・。

 

 

 

 

達川「なあ、園田」

海未「はい?」

 

 

達川「アレ、もうできてる?」

 

 

 

 

 

 

 

放課後の音楽室。

いつもどおり西木野はピアノを弾いていた。

 

 

達川「すまん・・・、邪魔するぞ」

真姫「ヴェェ!・・・何の用ですか?」

達川「ああ・・・西木野に作曲の依頼をしたくてここに来た。」

真姫「ウウ・・・達川先輩もですか。」

達川「その感じからして・・・昼に高坂たちに作曲の依頼をされたってことだな?」

 

うむ。間違いない。高坂が言ってた人は間違いなく西木野のことだな。

少しホッとした。

 

真姫「わ、私は・・・そういう曲興味ないんです!聴くとしてもクラシックとかジャズとか・・・」

達川「ほほう・・・何故?」

真姫「軽いからよ。何か薄っぺらくて・・・ただ遊んでるだけみたいからよ」

 

 

なるほど。西木野はアイドルの現実を知らないな。

 

 

達川「それって・・・実際にアイドルをやってみてそう感じたのか?」

真姫「ヴェ・・・!そ、それは・・・」

達川「実際の話、アイドルって結構体力のいるんだよな・・・。ダンスとか歌とかずっと最後までやるのって相当キツいぞ。しかし、実際にやってもないのにそう決めつけるとは・・・西木野ってクズだな。失望した。」

真姫「・・・!、ク、クズって何よ!?」

達川「何って・・・そのまんまの意味だ。・・・まあ、流石に言い過ぎたか。でも、偏見で物事を勝手に決めつけるのはやめとけ。」ジリッ・・・

真姫「ヴェ・・・」

 

オレは西木野を睨む。

現状を知らずに勝手に物事を自身の偏見で決めつけるのは心底気に食わない。実に非合理的だ。その現状を理解されない人の気持ちにもなるべきだ。

 

真姫「で、でも・・・何で私に頼むのよ?」

 

あー、そう来たか。

まあ、これは正直に言おう。照れくさいが。

 

達川「そりゃ・・・アレだ。お前の音楽的センスに魅かれたからだ。素人目線ではあるが・・・西木野のピアノの演奏は聴いててとても綺麗って感じるし、歌声も素晴らしい。それに・・・オレがこの前聴いた西木野の曲はオリジナルのようだな?」

真姫「!?」

達川「あんな良い曲を作曲できる女子高生はなかなかいないと思う。だからこそ・・・西木野に作曲してもらいたい。」

真姫「・・・///」

 

恥ずかしいながらもオレが思ったことはすべて言ったつもりだ。

しかしあの曲がオリジナルか既存の曲かを調べるのはけっこう苦労したからな・・・。アレがオリジナルと知ったときは本当に驚いたわ。

 

さてと・・・そろそろアレを渡してみるか。

 

達川「はい、これ。」

真姫「何ですか、これ?」

達川「歌詞だ。メンバーが考えたやつだ。」

真姫「まだ作曲するって決めたわけじゃ・・・」

達川「まあ、そう言わずに。1度でいいからその歌詞を読んでみてほしい。それから作曲するか決めてくれ。それでもダメなら諦める。でも・・・オレは今後も西木野の曲を聴きたい。ジムノペディとかノクターンとか・・・もちろんクラシックに限らずいろんな曲をな。」

真姫「・・・///」

達川「そんじゃ・・・、失礼するわ。・・・邪魔して悪かったな。」

 

達川「あっ・・・最後にもう1つだけ」

真姫「もう・・・何?」

達川「これだけは言っておく・・・。

 

 

 

 

 

 

高坂たちは本気だ。そしてオレも本気で彼女らをサポートしてる。

 

 

 

 

 

 

 

・・・今度こそ出てくわ。じゃあ。」

 

 

西木野が何か言ってたがそれを無視してオレは音楽室を去った。あとは西木野次第だな・・・。

 

 

 

 

 

 

 

オレが教室に戻ると高坂たちが何やら騒いでいた。グループ名が決まったらしい。

 

達川「まさかアレに入れるやつがいるとはな・・・で、グループ名は?」

海未「µ’Sです」

達川「ほほう・・・。ギリシア神話に出てくる文芸を司る女神のことだな。」

海未「おそらくそうだと思います。」

達川「µ’sか・・・。なかなか良いグループ名だと思う。」

穂乃果「うん!今日から私たちはµ’sだ!」

 

グループ名に関しては何の不安もない。むしろ大満足だ。しかし気になることが1つある。µ’sって9柱にまとめられた女神たちをを指すんだよな・・・。つまり将来的にはµ’sは9人になるってことか?あまり想像できないのだが、名付け親はもしかしてそこまで先を見ているのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

いつも通り朝練してから学校に着くと、西島がオレのほうへ近寄ってきた。

 

西島「おっ、達川!おっはよー☆」

達川「おう、おはよう。朝から元気だな・・・。」

西島「まあ、達川は朝練に付き合ってるからねー、朝から疲れてるわけだ。」

達川「んで、どうしたの?」

西島「ああ。西木野からこれを預かったんだ。」

 

そう聞くと西島はCDをオレに渡した。西木野からってことは、つまり西木野はオレたちのために作曲してくれたんだ・・・!

 

西島「これってライブでやる曲か?」

達川「ああ、そうだ。」

西島「そりゃライブが楽しみだな!」

達川「まあ・・・最前は尽くす。」

 

あとで西木野に礼を言っておかないとな・・・。

 

 

 

昼休み

オレは高坂たちを屋上に集めて曲を聞くことにした。

 

穂乃果「行くよ」

3人「「「うん(おう)」」」

 

穂乃果はパソコンでCDを流した。

曲を聞いた瞬間、オレは色んな意味で驚いた。

 

まず1つ目は言うまでもなく曲だ。素晴らしい以外何も言えない。それくらい上出来だった。

2つ目は作曲をたった1日で仕上げたということだ。オレたちのことを考えて早めに仕上げてくれたのか・・・?

3つ目は西木野の歌声も入っていることだ。言うまでもなく綺麗な歌声だ。

 

そして・・・もう1つ。裏にはこう書かれた。

 

 

 

 

『3日後くらいに編曲したものをまた渡します』

 

 

 

 

 

 

何と・・・編曲まで西木野がやってくれるのか!?

たしかにアイドルの曲としてはピアノだけっていうのは少し寂しい感じがある。そのためギターとかドラムとかキーボードとかいろんな楽器の音を加えて賑やかにする必要がある。しかし・・・編曲ってものすごい量の知識が必要だし高校生が編曲をマスターするのはかなりの至難の業である。もし、西木野が何とかしてくれるってなると、西木野の知り合いに編曲ができる人がいるということなのだろうか・・・。ここで1ついえることは、知り合いに編曲できる人がいないオレたちにとってはとてもありがたいということだ。

 

穂乃果「すごい・・・歌になってる」

ことり「私たちの・・・」

海未「私たちの・・・歌」

 

彼女たちは驚き以上にµ’sの曲が出来たってことに感動しているようだ。それはオレも同じ。オレたちのオリジナルの曲ができたんだから感動せずにはいられない。

 

達川「フフッ・・・これで曲のことはだいたい解決した。あとは練習するだけだ。高坂、南、園田、頑張るぞ」

3人「「「うん!(はい!)」」」

 

こうしてオレたちは歌、ダンス、体力づくりにより一層励んだ。

 

 

 

 

 

 

3日後

 

西島「達川ー!」

達川「もしかしてCDの件か?・・・って、おい・・・随分目にクマが出来てるな・・・」

西島「ああーまあ・・・寝不足しちゃってな。」

達川「そ、そうか・・・。ほどほどにしとけよ。」

西島「気をつけるわー。あ、それより、はいCD。」

達川「おう、ありがとな。」

 

再び3人で集まってそのCDを聞くと・・・

見事に曲が賑やかになっていた。ギターとかドラムとかが加わったことで曲がさらにグレードアップしたように思える。

 

ことり「すごい・・・華やかになってるね!」

達川「ああ・・・」

穂乃果「まさか西木野さんがここまでやってくれるなんて思わなかったよー」

 

後日礼を言っておかないとな・・・。

 

 




次回は・・・ファーストライブですかね・・・
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