side 黒
「これは……どういう状況なんだろうな?」
英霊が7人。それもFateだ。
まず1つ言うとするならば…。
「好きだねぇ……。」
俺の声に気付いたのか、今まで瞑っていた目を開いた。
「ここは……また、聖杯戦争でしょうか…?」
「いいや、そうじゃないようだ。私達サーヴァントが同じ場所に呼び出されるのはおかしいだろう。
そこの男に聞くのが妥当だろう。
で、聞いていただろう、どうなんだ?」
「そうだな…。簡単に言うなら、あんたらのマスターの敵だな。ちなみに名前は楽島 黒だ。
まあ、今はそんなことはどうでもいい。ランスロットと話しているのを聞いてくれ。ああ、紙とペンな。」
1番聞きやすいランスロットに紙とペンを渡すと凄い勢いで書き始めた。
[なぜかあの子供の求めていた力が7つのクラスの英霊だった。それで本当ならヘラクレスが呼ばれる予定だったが割り込んだ。]
「ああ、んで、何で割り込んだんだ?」
[久し振りに戦いたくなった。]
「………馬鹿かよ…。」
「待ってください。あなたはなぜランスロットを知っているのですか?」
「あ〜…まあ、ある事情でランスロットの弟子になってたんだよ。それだけ。」
「あのランスロットが弟子を…そうですか。分かりました。」
「それじゃあ、次は余だ。」
「王様から話し掛けられることが多いな…なんだ?」
「周りに人がおらんようだが、なぜなのだ?」
「ああ、ここは、なんて言えばいいのか…まあ、世界から切り取ってずらした場所、とでも思ってくれ。」
「よく分からんのう…?」
「まあ、気にすんな。それよりも、あんたらのマスターが痺れを切らしそうだぞ?」
見ると、天地は俯いて震えていた。
「お前ら!早くそいつを殺せ!」
急いで風を篭手として展開、黒纏を展開し、アロンダイトを手に持った。
黒纏は最近は服のデザインはおまかせにしてあるから何が出るかな?
「今回はスーツ…?地味に動きにくそうだな。
まあ、動きやすい服装だとしても勝てるかは分かんねぇけど、な!」
まず、狙うならジャンヌジャンヌ騒いでるジル・ド・レェからだ。一気に速度を上げて首を斬る。すると倒したようで消えた。
「これなら…やれるか?」
「それでは、次は私の相手をしてもらおうか。」
「佐々木小次郎か…。」
「私はその役者に過ぎぬ。」
「そうだったな。」
向き合いながら周りを警戒してるけど、どうして他のサーヴァントは俺を攻撃してこない…?
「行くぞ。」
「チッ!」
振り下ろしを弾こうとアロンダイトを振るう。だが、弾くと同時に体を捻って回転して斬ってきた。
「よっ…。」
「ふっ……!!」
吹き飛ばされるが途中で体勢を整えて前を向くと既に刀が振り下ろされていた。
「プロテクション!」
俺の目の前に黒い障壁が現れて刀を止めたがすぐに割れそうになっている。
「これだけで充分!」
後ろに飛びスフィアを展開する。
「ファンタズムランサー、ファイア!」
『ファイア』
佐々木小次郎を狙って何発も魔力弾が飛んでいった。
「この程度……!」
弾かれ、受け流され、魔力弾の間を抜けてきた。
「ここだ!」
接近してきた所を袈裟斬り、これは避けられた。追撃で逆袈裟、これは受け流された。流された勢いに任せて左足で蹴ると横っ腹に当たった。
「ぐっ……!」
蹴った時に胸元を浅く斬られたが、この程度なら問題ない。
「風、魔力で傷は塞いでくれ。」
『既にしています。』
「よし。」
「ふむ……あの時とは違い、まだまだ現界出来るが、他の者も戦いたがっているようだ。少し残念だが、決着を着けるとしよう。」
「まだ続けると思ってたんだがな…?」
「いや、他の者に出来るだけ早くと言われててな。残念でならぬ。」
横目で待機してるやつらを見ると、アルトリア・ペンドラゴンとエミヤ シロウを除いたメンバーが足をコツコツ鳴らしていた。……非常に戦いたくない。つーか、ランスロット、お前も何してんだ。
「我が剣技、受けてみよ。」
「上等だてめぇ、女の子に応援された俺は最強だぜ?」
「ふっ、羨ましい限りでござるな。」
「そうだろ。どうだ、悔しいか?」
「……今のは、腹が立たぬという方がおかしいな。」
青筋を浮かべて『燕返し』の構えに入った。
「正直、同時に3回斬られるのを避けれる気はしないが、男は度胸だ。」
俺がそう言ってから音が無くなった。ぴりっとした空気が辺りを漂うが俺は集中した。
「必剣『燕返し』…!」
「はっ……!」
実際に同時に3回来るんだな、と思いながら頭のリミッターを外してスローモーションになった世界でどのように避けて、どのように斬るかを考える。
全てを剣で受けるのは得策ではない。やはり、アニメであったようにアルトリア・ペルドラゴンの方法でやるしかないが、あれはどうやったかがさっぱりだ。それでも、やるしかない。
最高のタイミングで振り下ろして横を抜けなければならない。
「………………ここだっ!」
直感を頼りに避けれると思った瞬間に剣を振り下ろして抜けた。
「っ……。」
肩を少し斬られた、あれみたいには上手く出来ないか…。
「同じことで2度も破られるとは…やれやれ、我が剣の道もまだまだ長いな。」
「そんな事言って、まだ戦う余裕はあるくせに。」
「怖過ぎて出来ぬよ。」
「全く、その通りだな。」
そんな会話をして、笑いながら佐々木小次郎は消えていった。
「それにしても…魔力が切れた訳でもなく、まだ戦えるのに消えるとは。」
どうしてだ?
「それと、これが英霊……俺もまだまだだな。」
「もう待ちきれんぞ!次は余だ!」
「今度はイスカンダルかよ…。」
勝てるか分かんねぇよ。
「最初から全力で行くぞ、覚悟するがよい!我が無双の軍勢!我が永遠の朋友達!目に見えずとも彼らとの絆こそ我が至宝!我が王道!余の誇る最強宝具を見事受け切って見せよ!!」
「……ちなみに、受け切ったら?」
「余の臣下、いや、盟友にしてやろうぞ!」
「盟友になるだけでこんなのはしたくないなぁ…。」
「行くぞ!我が朋友達よ、『
固有結界が発動して周囲の風景が変化し広大な荒野と大砂漠が現れ、イスカンダルの背後に数万もの軍勢が現れた。
「ほー…固有結界なんて見たのは初めてだけど、見事だな…。
細かい所も凝ってる。ただ、やっぱり消費する魔力が馬鹿にならないだろうな。」
物珍しくて周りを見て思考した。
「「「然り!然り!然り!」」」
「うおっ!?……そういえば、これがセットだったな…。」
「貴様、話ぐらいは聞かんかぁ!」
「いや、悪い悪い。初めて見たもんだから、つい。」
「…まあ、良い。では、全軍、突撃ぃ!」
「頼むぞ、アロンダイト、風。」
『もちろんです。』
風は返事をしたが、アロンダイトはどうなのかと思ったらいつもより少しだけ輝いた、ように見えた。
突撃してくる敵の攻撃を受けて流して避けて、たまに回避出来ないものは最小限に抑える。
『マスター、少しずつですが傷が増えてきています。この後も戦闘があるので気を付けてください。』
「そう言われてもなっ、と。
仕方ない。距離を取るから背後200mに転移してくれ。」
『了解しました。』
こうなったら数には数だ。まともにやってられるか!
転移してからアロンダイトを地面に刺した。
「銃に変更。俺が牽制してる間に俺の少し後ろにスフィアを50個作っとけ。」
『しかし…それでは魔力を…。』
「気にするな。まだまだ余裕はある。」
実際まだ大技をや身体強化に使うのには余裕はある。
風と話している間にも敵を撃ち続ける。だが、相手も歴戦の戦士、いつものようにはいかないか。
「まだだ、まだだぞ…。」
そのまま自分との距離が50mを切った。
「今だ!俺がいいって言うまで撃ち続けろ!相手の動きを予測して足止めしろ、もしくは殺れ!」
『この数は難しいですが……やってみましょう。』
風に撃たせてる間に魔力を溜めて、一撃に賭ける。
相手の軍勢も少しずつだが魔力弾を受けて減っているようだな。
『マスター……。』
「まだ、撃ってろ。止めるな。」
『………了解。』
進軍の速度もそこまで速くない。この速度なら充分だ。
「5秒後に止めろ。」
『了解。カウント入ります。』
これで勝てるのが1番楽なんだけどな…。
『2…1……。』
「ぶち抜けぇ!ブラックルインブレイカー!!」
軍勢に砲撃魔法をぶつけた。
30秒程経って魔法の勢いが減少して敵の姿が見えてきた。
「これで……。」
「甘い、甘いぞぉ!」
「なんで生きてんだ…うおっ!?」
軍勢は消えたが、イスカンダルだけは馬に乗って向かってきて頬を浅く斬られた。
「どうやって生き残ったんだよ…。」
「朋友達が余を守ってくれたのだ。感謝せねばならん。」
「そんなに友達が居て羨ましいことだな。」
さて……一騎打ちには持ち込めたが、どうしようか。相手は騎乗済のライダー、さっきの軍勢よりも厄介かもしれない。
「ああ、そうだ。あれがあるじゃんか。」
『あれ?』
俺は袋からバイクを取り出してアロンダイトを構えた。
『……マスター?』
「なんだ?」
『ふざけてますよね?』
「いや、俺は真面目だけど?」
『じゃあ、なんでバイクなんですか!?』
「目には目をライダーにはライダーを、だ。」
『待ってください、それはおかしいです。』
「しゃあ!行くぞ!真名?開放だ、『謎のよく分からんすんごいバイク』!」
エンジン全開!
したら、バイクのマフラーが左右2本だったのが左右4本になってでかくなった。というか全体的にゴツくなった。
「ロマァァァァァァンンンンン!!!!」
「余の馬と貴様の鉄の馬、どちらが強いかのう!」
「「ははははははははははっ!!」」
バイクと馬がすれ違う。2度、3度、と回数を重ねるごとに傷が増えていく。
「オオオオオオオラァァァ!!」
「ヌオオオオオオオオオオ!!」
切っ先と切っ先がぶつかり合う。
その衝撃で2人が乗り物から落ちる。
「イスカンダルよぉ……そろそろ決めようじゃねぇか?」
「そうだのう……。うぬならば、盟友に相応しい。」
「そうか、嬉しいことだな。」
「そうであろう?またしても呼ばれたと思えばこのような友に出会えるとは思わなかったぞ。」
「俺も、王様の友達になれるとは思ってなかったさ。
さあ、最後だ。覚悟はいいか?」
「もちろんだ。このイスカンダルの全力の一撃を見せてやろう。」
魔力を全身に漲らせていき、アロンダイトにも込める。
イスカンダルも魔力を放出している。
この世界に来てこんなに強い相手と戦えるとは、それもまだ4人も居る。楽しみだな。
周囲から音が消えてイスカンダル以外を視界から放り出す。
今、と思った瞬間に、イスカンダルも同時に走り出していた。
「………………ハッ!」
「………………フンッ!」
武器を振り、通り過ぎる。
「チッ……。」
思わず膝を着く。
と、背後で大きな音がし、振り返るとイスカンダルが大の字で倒れていた。
「うぬの……勝ちのよう、だな…。」
「ああ、そうだな。俺の勝ちだ。」
フラフラしつつ近寄る。
「もっと、顔を見せい…。余を倒した、余の友の顔を……。」
「ああ。」
「ふむ……。世が世なら王になれたであろうな。」
「そんな事言ったって、俺に王は出来ないな。」
「そうだろうな、うぬには野心がない。優し過ぎるな。余への攻撃も動けなくなる程度で止めてある。」
「さて、何のことだろうな?」
「英霊としてこのままも良いが…友の人生を眺めるのも一興かもしれんのう。」
「まあ、あんたがいいって思ったんなら良いんじゃないか?」
「うむ、そうしよう。
む…そろそろ時間か。黒よ、余を楽しませるのだぞ?」
「まあ、やるだけやってやるよ。」
「それて良いのだ。楽しみにしておるぞ。」
そうすると、イスカンダルも佐々木小次郎と同じく笑って消えていった。
「さて……友人を得られたのはいいが、これは辛いな…。」
ジル・ド・レェとはなんだったのか…。
袋からいつもの万能お薬を取り出して飲む。
「んっ…よし、これで万全。
……なんだなドーピングしてるみたいだな…。」
『間違いではありませんね。』
「まあ、仕方ない。
それで、次は誰が相手になってくれるんだ?帰ってくれるのが1番嬉しいんだけどな。」
そういえば、もう夜か…。こんなことが無かったら、また月見酒も悪くないと思ってたんだけどな。
「次は俺がやらせてもらうぜ。真っ黒な兄ちゃんなら楽しめそうだ。」
「クー・フーリンか。また厄介な。」
「そういうなよ。アンタだって戦うの好きだろ?」
「まあ、否定はしない。」
「それじゃあいいじゃねぇか。ほら、戦おうぜ!」
「やれやれ、少しは休憩が欲しいな…。」
「んなもんさっきの薬で充分だろ?」
疲労や傷は問題ないけど精神的に辛いもんがあるな。
俺は気持ちを切り替える意味でタバコを銜えて火を付けた。
ボロボロのスーツにタバコとか、どこのマフィアだ。
「あー、くそっ、やってやろうじゃねぇか!」
「おうおう!いいじゃねぇか、それでいいんだよ!行くぜ!」
突撃して突き出された槍を横から弾く、それと同時に左脚で蹴り上げるが首を逸らして避けられた。振り上げた脚を地面に素早く下ろして震脚をし、アロンダイトを叩き付けるように振り下ろしたが後ろに下がることで避けられる。
「おっかねぇな、燃えるねぇ。」
「初っ端から顔面狙ってきといてよく言うな。」
「いいじゃねぇか、気合入ったろ?」
「まあな。」
よし、クー・フーリンの速さにも着いていけるな。
後は槍に気を付けないとな。
魔力による加速で一気に近付き袈裟斬りをする。
「はっ!」
「おっと、そこだっ!」
「!?」
だが剣を振った瞬間に腕の隙間に槍を入れられてアロンダイトを弾かれた。
「もらったァ!」
「まだだ!」
本能的に武器を出そうと袋から武器を取り出して逸らした。が、横腹を抉られたみたいだな。
「油断したか…。」
技術もあるだろうに速さに目が向いて隙を作ってしまうとはな……。
「……貴様…それは…。」
「あん…?なんだ…よ……。」
視線が俺の持つ武器に向けられたから俺も自分の持つ武器を確認してみた。
「…………あ〜っ、と…。」
『ゲイ・ボルグですね。』
うん、分かってる。分かってるともさ。
「それはどこで手に入れた…?」
「これは戦利品だ、お前らのマスターから奪った。」
「そうか……大切に使ってやってくれよ?」
「ああ、もちろん。」
「ありがとよ。……それじゃあ、続きと行こうぜ、同じ槍同士での戦いも面白そうだ。」
「ああ、いいぜ。」
瞬間、俺とクー・フーリンの姿は消えて、武器と武器との衝突する音だけがその場に響いた。
突きと突きがぶつかり、振り払いと振り払いがぶつかる。
「はははっ!剣以外も使えるんだな!」
「当たり前だ。修行したからな?」
話してる間にも相手の槍が俺の頬を掠め、俺の槍が相手の腹を掠める。
まずいな…決め手がない。その上、さっき抉られた所も風が止血してくれたがまだ血が少しだが漏れてる。このままじゃジリ貧だな…。
「おいおいどうしたァ!動きが悪くなってるぜ!?」
「うっ…せぇよ……。」
「はははっ!オラッ!」
「ぐっ…!?」
腹を蹴られて吹き飛ばされた。空中で受身を取ろうとするが傷口が痛んで失敗し、そのまま地面に転がってしまった。
「いっつつつ…。」
「ふん…期待外れだな。もっと出来ると思ってたぜ。」
「うっせぇな……。その前にも戦ってんだから集中が切れるんだよ…。」
「それも言い訳にしか聞こえねぇな。」
言い訳か…それもそうだな。
『…おや?マスター、なのはさんから通信が来てます。』
「はぁ?なんでだよ。戦闘中なのに…。」
意味がわかんねぇぞ。
「出たきゃ出な。どうせ、これが最後になるだろうからな。」
「はっ、言ってろ。」
そう言って通信に出た。すると、画面いっぱいに涙を浮かべたなのはちゃんの顔が出てきた。
『く、黒お兄ちゃん!!』
「なんだよ…?戦いの最中に通信してくるなんて……。」
『だ、だって…死んじゃうんじゃないかと思って怖くて…。なのは以外のみんなも顔が青くなってるし……。』
「……心配のし過ぎだ。見てろよ?これから、俺が大逆転を見せてやるからな。」
『うん……。』
「心配すんなよ、俺は最強だから負けない。
またみんなで遊ぼうぜ?」
『…わかったの、約束なの!』
「ああ、約束だ。んじゃ、またな。」
『頑張ってね!』
「ああ、任せろ。」
そうして画面は消えた。
「ほお…健気でいい子じゃねぇか。」
「ああ、俺には勿体ないな。勿体ないからこそ、お前らのマスターに好き勝手やらせるわけにはいかない。」
「ボロボロのくせしてよく言うぜ。」
「それもそうだが……リミッター1、解除。」
魔力が爆発的に増え、傷が幾つか治り、身体中に力が漲る。
「……ライダーとアサシンの時は本気じゃなかったってのか?舐めてやがるぜ。」
「悪いな、でもあれはあの時の本気だったんだぜ?」
「まあ、いいさ。俺が楽しめそうならな。」
「そうか…まあ、まだリミッターはあるんだけどな!」
「はあ!?舐めてんのかよ!?」
「気にすんなよ。それよりも、続きといこうぜ。」
「チッ、嫌味なやつだ。」
「んじゃ、よーい……どんっ!」
全力で踏み込んでからの腹パン。クー・フーリンは勢いよく吹き飛んでいき、岩に衝突した。
「む……久し振りだと力加減が難しいな…たまにはリミッターを解除した状態での修行も取り入れるか。」
「っ…てぇなぁ。マジで強過ぎじゃねぇか?」
「まあ、100年も修行したからな。」
「こりゃ、勝てねぇや。もう使っちまうか。」
クー・フーリンのゲイ・ボルグの魔力が高まる。
「それじゃ、俺も。」
俺の持つゲイ・ボルグの魔力も高まる。
「これで終わりとなると、寂しいもんだな。」
「なら、イスカンダルみたいに俺を見てたらどうだ?」
「それも魅力的だが…俺は戦いてぇんだよ。」
「あ〜、大丈夫だ。なんか、また戦いそうな気がするからな。」
「ほう?その根拠は?」
「ただの直感だ。」
「へぇ、じゃあ、その直感を信じてみようじゃねぇか。」
「運を味方に付けろよ。」
「てめぇ、俺の幸運のランクを知ってて言ってんのか?」
「ああ。」
「イライラさせやがるなぁ!?
畜生が!
「貫け、ゲイ・ボルグ!!」
突き穿つ死翔の槍とゲイ・ボルグが衝突する。
「ほ〜…派手だな。」
「花火してるんじゃねぇんだよ!」
「ええい、うるさいぞ、わんわん。」
「俺は犬じゃねぇ!?」
わんわんが何か言ってるけど無視無視。
でも、やっぱ原点とはいえ、拮抗してるな。
あ、弾き合って帰ってきた。
「やっぱり相殺か、どうする?」
「これ以上てめぇに構ってたら胃に穴が空いちまう……俺は帰って見守っててやるよ。」
「そうか、楽しかったぜ。またな。」
「……ああ、またな。」
クー・フーリンは苦笑いを浮かべながら消えていった。
「次は誰だ…?」
ランスロットが歩いて俺の前に出てきた。
「ランスロットか、武器はどうするんだ?アロンダイトは俺が持ってるのに。」
するとアロンダイトを取り出した。
「うん…?どういうことだ?」
[セレナに貰った。]
「えぇ……まあ、いいや。やろうぜ。」
まあ、アロンダイトⅡとしておこう。
さっき回収したアロンダイトを構える、ランスロットもアロンダイトⅡを構える。
静まり返った中でほぼ同時に動き出す。
ランスロットが横薙ぎに振ってきたのをバックステップで避け、すぐに踏み込み振り下ろす。受け止められたがランスロットの頭を掴んで地面に叩きつけ、走って引きずる。だが足に向かって剣が振られそうになり放して距離を取る。
「あー、くそ、いい加減疲れるんだよ!」
イライラしながら叫ぶとランスロットが笑うかのように肩を震わせる。
「風、騎士剣だ。」
『ナイトソードフォーム』
両手に騎士剣を持ってダラリと手を下げる。
身体に電気を流す。
「行くぞ、ランスロット。着いてこれるか?」
走り出して一瞬で背後に移動し首を刈ろうと剣を振るが前転することで避けられる。更に踏み込んで右の剣を振りその後の隙を無くすように左の剣を振る。ランスロットもその動きに着いてきているが防ぐので手一杯みたいだ。
「ハアッ!スターバースト……ストリーム!!!…………っぽい連撃。」
動きなんて覚えてるわけでもなく、適当に剣を絶え間なく振るだけだ、ただし、速度は馬鹿早い。
いい加減俺のストレスもやばいんだよ、月見酒とかしたいって言ってたけど出来ねぇし、タバコの火は途中で消えたし、眠いけど戦闘中だから寝れねぇし、精神的にも色々来るもんがあるんだよぉぉぉ!!!!
「管理局ぅぅぅ!!後で金寄越せよ!?これ戦闘も依頼として扱うからなァァ!!!!」
後で聞いたら、この言葉を聞いてリンディさんが大慌てで金をどうにかしようとしたらしい。
「ウラッ、ドラッ、オラァァァ!!!」
一切手を止めずに斬り続けるとランスロットの防御がついに崩れた。
「これでェ……止めだ!」
最後に胸を刺した。
やっと終わったと肩の力を抜いてランスロットを見るとサムズアップしていた。
「お前は本当に何がしたかったんだよ……。」
なぜかランスロットは足元から消えていきサムズアップした手が最後まで残って消えた。
「…………なんか、あいつとの戦いが1番疲れた…。」
「ふむ、では次は私の相手をしてもらおうか。」
「エミヤ シロウか、もうなんでもいいよ。ほら、やろうぜ。酒が飲みたい。」
「待ちたまえ。その前になぜ私達がここに来たかを説明しよう。」
「あん?お前も知らないんじゃなかったのかよ?」
「いや、知ってる。
私達は彼女、アルトリア・ペンドラゴンに引っ張られてここに来たのだよ。」
「引っ張られて来た?……つまりどういうことだってばよ?」
「なんだね、それは…。まあ、簡単に言えば、元々はアルトリアだけが呼ばれていたのが更に彼女を触媒として芋づる式で聖杯戦争で彼女と戦った各クラスの英霊が呼ばれた、という訳だ。つまりはあの宝石が予想以上に魔力を含んでいたようだ。」
「ややこしいことをしてくれやがって……あのガキ…。」
「私としては、お前に興味があったためにここに来た。という方が正しいかもしれないな。」
「興味ぃ?なんのだよ?」
「ああ、お前は私の原点、出生などは知っているだろう?」
「まあな。」
「私は、お前が何のためにそこまで戦うかを知りたい。」
「何のため…か……。」
そんなのひとつしかない。たったひとつの俺の理由。
「俺の知り合い全員と助けられる範囲にいる人を守ることだけだ。それ以外は知らねぇし、勝手になんとかしてろ。死んだって俺は関係ない。」
「………ふむ、そうか。ならばいい。彼女を頼むぞ。」
「は?それどういう……。」
「無駄話はここまでだ。投影、開始。」
投影したのはエミヤ シロウお得意の干将・莫耶か。
こっちも両方共宝具だから問題ないな。
「それにしても、投影魔術って便利だな…。」
『袋がある時点でマスターのだって便利じゃないですか。』
「いや、いくらでもつくれるんだぞ…っと。」
目の前から振り下ろされた一対の剣を両手の剣で受け止める。
「敵の目の前で話をするとは余裕だな?」
「もう少し休憩をくれたっていいじゃねぇかよっ!」
強引にそれを押し切り吹き飛ばすが受身を取られる。
アロンダイトで地面を刺して振り上げることで目隠しをすると同時に左に移動して奇襲をするが。
「居ない!?」
「後ろだ。」
嫌な予感を感じて直感に任せてアロンダイトを頭の上に風を背中に置くと叩きつけられた感覚とともに前に飛び込む。
「逆に利用されたか……。」
「ふむ…面白い戦い方だ。」
「嫌味な言い方だな…。」
「自覚しているさ。」
小細工は効かないか。なら、真正面から叩き伏せるだけだな。
姿勢を低くし、足の裏に魔力を溜めて爆発させ、瞬間的に加速して足を狙うも防がれる。
振り向きざまに風を振るが防がれる。アロンダイトで斬り上げるが防がれる。
斬る、防ぐ、斬る、防ぐ、斬る、防ぐ、斬る、防ぐ、斬る、防ぐ、斬る、防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ斬る防ぐ
どちらからともなく離れる。
「ハァー……防御硬すぎんだよ!」
「ふぅ……そっちこそ一撃一撃が重過ぎる!」
片や斬るために剣を振り続けるが防がれ、片や最小限の動きで防いでいたとはいえ防ぐ全てが重い。
「おいゴラてめぇ……。」
「なんだね……。」
「次でお互いに今出せる本気の一撃で終わらそうじゃねぇか…。」
「イスカンダルの時のようにかね…?」
「このままズルズル長引いてもいい加減に視聴者が飽きてきそうだからな。」
「また訳の分からないことを……だが、それは良いだろう。私の渾身の一撃を見せよう。」
俺は風を篭手に戻し、アロンダイトを両手で構える。
エミヤ シロウは剣を大きくさせていた。確か、『オーバーエッジ』だったか?
「ラアアアァァァァ!!!」
「ハアアアァァァァ!!!」
イスカンダルの時のように2人が交差………せずにその前にエミヤ シロウが干将を俺に投げてきたが首を傾げて避ける。このまま斬ろうとしたが直感で後ろを振り向いて剣を振ると干将がブーメランのように返ってきていてそれを弾いた。
「もらった!!」
「っ!?」
弾いた隙を狙われ左手を肘から切断され、左腕の肘から先が飛んでいった。
斬られた瞬間に相手を蹴り飛ばして距離を取る。
「っチィッ!風、左腕の状態を保存してくれ!」
『了解!』
風が腕の状態を保存してくれた間に斬られた断面の近くを黒纏をその箇所を強く圧迫できる形状に変化させる。
「ふむ、不意打ちには弱いようだ。」
「そうみたいだな……質の悪いことしやがる。」
馬鹿正直にやり過ぎか…こんなことされたことがなかったから反応が遅れたか。気を付けよう。
「それでも、誰だろうと負ける訳にはいかないな。」
「ほう?まだやるというのかね?」
「約束したからな。」
「……その約束はいつか己を滅ぼすぞ。」
「自覚はある。でも負けられないな。」
「そうか…では、次こそ終わりだ。」
「ああ、終わりだ。」
相手は先程と同じくオーバーエッジの干将・莫耶、対して俺は片腕を失って片手でアロンダイトを構える。
「おらよっ!」
「む…。」
剣を振り魔力を飛ばすが斬られて散らされる。その間を走って近付き斬り上げるが上体を逸らして避けられる、だがもう1歩踏み出し前蹴りで胸を蹴りそのまま地面に叩き付ける。
「ぐっ……!?」
「これで!」
「……ふっ、まだだ!」
投影された剣が俺に射出されてきた。
「それも読んでいたぞ!」
少しジャンプして体を地面と平行になり回転して避け、そのままの勢いで腹にアロンダイトを突き刺す。
「……合格だな。」
「あ?何のだよ?」
「お前にならば、彼女を任せられる。……頼んだぞ、私もお前を見守ってやる。」
そう言ってエミヤ シロウは衛宮 士郎のように笑って消えた。
「……なんで全員死ぬ間際に笑ってられるんだよ。調子狂うな。」
「それが彼らの望みなのでしょう。」
後ろから声がしたがその前に左腕を拾って断面に押し付けた。
「風、血管とか内側は魔力で繋いでくれ。外側は包帯でいい。」
『了解しました。』
一応の処置が終わり振り返る。
「んで、最後はあんたと戦えばいいのか?アルトリア・ペンドラゴン。」
「私は戦いません。」
「………なんだって?」
「ですから、戦いません。」
つまり、後はあのガキをぶっ殺すだけ?もう家帰って酒飲んでいい?
「いぃぃぃぃぃよっしゃぁぁぁぁあああ!!」
「!?ど、どうしたのですか?」
「どうしたって、お前。もう戦う必要がないんだぜ!?酒だ酒ぇ!
っと、その前に……。」
あのガキのいる方向を向くと呆然としていた。
「あ、ありえねぇ…ありえねぇよ……英霊があんなのに負けるなんて…。」
ありえないことなんてないんだけどな。
「アルトリア・ペンドラゴン。お前はどうする?あいつが死んだら、多分お前も消えるぞ?」
「ええ、それで構いません。元々そのつもりでしたから。」
……まあ、本人が言うならそれでも良いんだが、頼まれたし、面白そうだ。
「それじゃあ、俺と一緒に来ないか?」
「……?それは、どういうことでしょう?」
「どうせ、座に帰ってもすることなんて無いんだろ?だから、俺の使い魔……家族にならないか?」
「家族……。」
「ああ、俺も家には誰も居ないからな。一緒に飯を食う相手が欲しいんだよ。」
これは本当、1人で食うのは割と寂しいからな。風は食えねぇし。
「ふふっ…いいでしょう。あなたの家族になりましょう。」
「おっ、本当か。ありがとよ。
改めて、楽島 黒だ。黒って呼んでくれ。」
「ええ、分かりました。
私はアルトリア・ペンドラゴンです。呼び方は好きなように。」
あ、今思えば衛宮のデバイスもアルトリアで多分中身も一緒だから被ったな。
「ああ、よろしく、アルトリア。
ところで、使い魔の契約ってどうするんだ?」
『私がやっておきます。』
「おお、流石風だ。
それじゃあ、今回の最後のお仕事をするか。」
俺は天地に近付き風刀にして構え、ヒュオッという音と共に振り下ろした。首の落ちた死体を無視して周りに落ちているジュエルシードを拾う。
「さて、アースラに戻るか。」
「私の説明もお願いします。」
「任せろ。……後、あのジュエルシードも貰えるように脅…頼まないとな。」
「あの、今不穏な言葉が…。」
「気のせいだ。
風、頼んだぞ。」
『自分でやればいいじゃないですか。』
「疲れてんのに座標指定で転移するのが面倒なんだよ。」
『……全く、仕方ありませんねぇ。』
「ありがとな。」
足元にいつもの魔法陣が展開された。
さて、どうやって説得しようか?
あれから少し経ってアルトリアと全員の自己紹介が終わってリンディさんと話しをしている。
「リンディさん、依頼料のことなんだけど。」
「は、はいっ!?な、なんですかぁ!?」
「……そんな緊張しなくてもいいからな。
1つ、条件を飲んでくれたら、金はいらない。」
「ほ、本当ですか!」
「ああ、このジュエルシードくれ。」
袋からジュエルシードを取り出してリンディさんに見せながら言った。
「え……いや、あの、ロストロギアですよ?」
「そんなこと言ったって気に入られたんだからいいだろう?大丈夫大丈夫、うるさいやつらには俺から話しとくから、な?」
「で、ですが……。」
「じゃあ仕方ないな…依頼料が増えるな。」
「うっ……!!わ、分かりましたよ!黒さんもちゃんと説明してくださいよ!?いいですね!?」
「分かってるって、任せろ。」
金に物を言わせてやる。
テスタロッサ家もなんとかしないとなぁ。
そんなことを考えながらみんなのいるところに向かった。
sidr out
書いてるとキャラの口調とかが合ってるか不安になりますね。
後いつもながら戦闘描写がうまく表現出来てないですね。
感想、評価等、あればよろしくお願いします。