side 黒
みんなが俺の家に来た次の日、俺とアルトリアとはやてちゃんはテスタロッサ家に招待された。
今回は前回のメンバーと衛宮が来ているらしい。
ちなみに今日は眠くない。
「ちわーっす。」
「こんにちは。」
「こんにちは〜!」
ちなみにテスタロッサ家は今は時の庭園ではなく近くの一軒家に住んでいる。
「あっ、いらっしゃい!ほら、上がって上がって!」
アリシアちゃんに急かされるようにリビングに行くと全員居た。
「俺達が最後か。」
「ええ、そうよ。」
「んで、急にどうしたんだ?」
「ええ、これを飲んで欲しくて呼んだのよ。」
手渡された液体は紫色でドロドロでコポコポと泡が出来ていた。
「……………これは?」
「新しい薬よ?」
「……なんで俺に?」
「あなたなら何が起こっても大丈夫だと思ったのよ。」
まあ、俺なら大抵のことなら大丈夫だけどさ!?もうちょっと見た目をなんとかしようぜ?
「頼むわよ。面白い結果になる、予定よ?」
「予定なのか…まあいいか。いただきます。」
紫色の液体?を一息に飲んだ。
「ん…?なんだ。頭と尻のやや上の辺りが変な感じがする。」
でも、それだけで別段変化はないな。
「あら、成功よ。
可愛い耳と尻尾じゃない。」
「………………は?」
「だから、耳と尻尾よ。」
そう言いながらプレシアさんが俺の腰と頭を触ってきた。が、頭と腰を触られる前に何かを触られた。
「うひゃっ!?」
く、くすぐった!?
「あら、感覚も繋がってるのね。」
「だ、誰か、鏡!?」
プレシアさんから離れて現状把握のために鏡を探す。
「はい、お兄さんっ!可愛いねっ!」
「おいおい、男が可愛いって言われたっ…て……。」
生えてた。確かに可愛い耳が生えてた。
首を後ろに向けると尻尾も生えてた。
「ね?可愛いでしょ?」
「…………なぁにこれぇ?」
男の獣耳と尻尾とか誰得だよ……。
「よく見たらこれ、狐かよ。」
黒い耳と黒い尻尾か…。
「感覚は繋がってるから動かせるはずよ?」
「ふむ…。」
目を瞑り集中して頭と腰の筋肉を動かすことに意識を向ける。
するとピコピコと動かした感覚がある。
「……これは、元に戻るんだろうな?」
「もちろんよ。効力は1日だから明日には元に戻ってるわよ。…多分。」
「おい、なんだ今のぉっ!?」
だ、誰だ!?今尻尾を引っ張ったのは!?
「わ〜、もふもふだ〜!」
「柔らかくて気持ちいいのっ!」
なのはちゃんとアリシアちゃん……気になったとはいえそれは抑えてくれた方が良かったかな…。
「おい、2人共。そんなことしたらいけないだろうにゃっはっ!?」
こ、今度は耳か!?
「わっ、狐の耳って同じ科だからやっぱり犬に似てるのね。」
「本当だね。ふかふかしてる。」
アリサちゃんとすずかちゃんはもっと落ち着いてると思ってたぜ……。
「み、耳もデリケートだから…〜〜っ!?!?」
な、なんなんだよぉ!?
「あっ、兄ちゃんって、お尻と腰の間の辺りが弱いんやな?」
「まっ、待て、はっ、はやてちゃん…?いい子だから、やるなよ…?な?」
「ん〜…いややっ。」
そのまま腰に指を這わされる。
「うわっ!?うわわわっ…!?」
もう色々急展開過ぎて目が回り始めた。
尻尾と耳を弄られるし、俺も知らなかった弱いところを見つけられるし…なんなんだよぉ……。
この年齢で恥ずかしいが軽く涙が出てきた。
「もうっ、みんな、ダメだよっ!!」
するとフェイトちゃんの声が部屋に響いて全員動きを止める。
「黒が、可哀想でしょ!ほら、こっちおいで。」
なんだか俺の扱いがペットみたいだがそんなことには気が回らず助かると思ってフェイトちゃんの方に行く。
「大丈夫、黒?怖かったね。」
フェイトちゃんが優しく頭を撫でてくる。
……女の子に頭を撫でられて慰められるのは非常に情けないが、撫でられるのはなかなかに心地良い。
「…………♪」
「あら、尻尾をすごい振ってるわね。多分無意識でしょうけど。」
「……プレシアさん。あれはどうやって作ったんだ?」
「珍しいわね。衛宮君が興味を持つなんて。」
「ええ、まあ、ちょっと。」
向こうでなんか話ししてるけどよく聞こえねぇ。
撫でてくるフェイトちゃんの手に意識がいく。
「あの、フェイト。私もクロを撫でてみたいのですが。」
「あ、アルトリアさんなら何もしてないから大丈夫だと思うよ。」
「私も触ってみたいね。他の人のがどんなのかわかんないし」
フェイトちゃんに代わってアルトリアとアルフちゃんが頭に手を伸ばしてくる、が、弄ってきた訳でもないから手を見ていると普通に撫でてきた。これはこれで……。
「…悪くないな……♪」
「「「「「むううううう……。」」」」」
後ろで多分膨れっ面を浮かべてるであろう子供達が居るみたいだが、さっき弄られたからスルーしてやる。
「フェイトちゃん達だけずるいの!」
「そうだよそうだよ!私だってお兄さんを撫でてみたいもん!」
「犬……。」
「私も撫でてみたいかな、なんて。」
「う〜…撫でるだけでもさせてや〜。」
む…でも、また何かされたら嫌だしな……。
「う〜ん…ねぇ、黒。なのは達も大丈夫?」
「まあ、さっきみたいなことをしなかったら…。」
「うん、ありがとう。じゃあ、みんな、黒の嫌がることしたらダメだよ?」
「「「「「は〜いっ!」」」」」
その後は特に変なこともされずに普通に撫でられた。
「お昼ご飯出来たわよ〜!」
プレシアさんに呼ばれて椅子に座るとみんなの前には普通に美味そうな飯があった。
俺とアルフの前には_____骨とドッグフードが置かれた。それも床に。
みんなは美味しそうに食べてる。アルフも美味しそうに食べてる。だが、俺にこれは無理だろ!?
「……プレシアさん。これはなんだ…?」
「え?ドッグフードと骨よ?」
「いや、それ分かるけど…なんで俺にも?」
「だって今は狐でしょう?そっちの方がいいと思ったのよ。あ、でも油揚げの方が良かったかしら……。」
いや、それはおかしい。
「普通の食事にしてく………!?」
声が急に出せなくなったぞ!?なんでだ!?
『プレシアさん、こちらは私に任せてください。』
「そう?じゃあお願いするわ。」
待て待て待て待て!?
〔風!どういうことだ!?〕
〔いつものマスターなら無理ですが、見た目の変化、弄られたこと、この食事によりいつもより精神的に余裕がなくなってるみたいなので電気信号をどうにかしてマスターの体を乗っ取ってみました。〕
〔おお、流石ハイスペック……。ってそうじゃない!なんでそんなことしたんだ、乗っ取ってみましたじゃないだろ!?〕
〔それはもちろん。面白そうだからに決まってるじゃないですか。〕
〔お前絶対後で仕返ししてやる。〕
この野郎……。
『さ、マスター。おすわりっ!』
「わんっ!」
ふざっけんなぁぁぁ!!?イヌ科だからって鳴き声も一緒って訳じゃねぇし、それ以前にやらせんなよ!
しかもおすわりとかマジで犬だろ…。ほら、みんな見てるじゃんか………。
『ふせ!』
「ぐ…ぐぐ……わ、わんっ…!」
『む、抵抗してきましたか。』
割と強めに抵抗してるのにどうして外せないんだよ……。体の方も相変わらず動かせねぇし。
『どうぞ、食べていいですよ。』
「う…うう……。」
『食べてくださいね?』
「……わ…わ……わんっ…!」
まさか俺の1番の敵は風か!?
ちょ、バカバカバカバカ!?ドッグフードなんて食べたくない!食べたくねぇよぉ!?
「はい、そこまでですよ。フウ。」
『む……仕方ありませんねぇ。アルトリアさんに言われたのじゃあ逆らえません。』
すると体が動かせるようになった。
「……ふ〜う〜…?」
『おや?マスター、どうしました?やっぱりドッグフードを食べてみたくなりましたか?』
「誰が食うか!?それよりも分かってるだろうなぁ…?」
『………ナンノコトデショウ?』
「今度お前がスリープモードの時に軽く改造してやる。」
『えっ、ちょ、ちょっと、それは洒落になりませんって!?』
「流石に俺もあれは怒るぞ…?」
『う……ごめんなさい…。』
「全く…次からは止めてくれよ?」
『はい…。』
「ん、ならいい。」
あ、そういえば飯…。
「あなたのご飯ならちゃんと用意してあるわよ?」
「それを先に言えよ!」
心配して本当にドッグフードを食べることにしようか悩んだじゃねぇか。
ちなみに昼飯は美味かった。
「あ、タバコが切れたか…。」
昼飯を食ってから一服しようと思ったが切らしてしまった。
「困ったな…。」
俺とプレシアさんとアルトリア以外は子供だしな…。
「仕方ない、買いに行くか。」
確か近くにコンビニがあったはずだ。
「お、フェイトちゃん。プレシアさんに少しコンビニに行ってくるって言っといてくれるか?」
「あ、うん。わかった、いってらっしゃい。」
フェイトちゃんに手を振られたのを振り返しながらコンビニに向かった。
場所が思い切り変わるが、俺は高町家に来ていた。
なんでかと言うとコンビニでタバコと子供達のお菓子を買ってコンビニを出ると桃子さんとエンカウントしてそのままお持ち帰りされたからだ。
あ、それと道を歩いてると必ず二度見された。まあ、当たり前か。
「あらあら、可愛いわねぇ。」
「本当に似合ってるよ、黒さん。」
そして現在進行形で撫でられている。撫でられキャラでも確立してやろうか。…止めておこう、黒歴史になりかねない。
「えっと、士郎さんと恭也は?」
「あの2人なら釣りに行ってるわよ。」
……居たら助けてもらおうと思ったのに…。
「プレシアさんはすごいわねぇ、こんな薬が作れるなんて。」
「俺もまさかこんなのまで出来るとは思いませんでしたよ…。」
「しかも触れて感覚もあるんだから驚きよね。」
よく出来てるよなぁ……もしかしてこれって体の細胞を変化させて作ったとかじゃないよな?
なんか、耳が良くなってるし。
「まあ、それはともかく、そろそろ帰らせてもらいたいんですけど?」
「まだ良いじゃない。魔法使っちゃえばすぐなんでしょう?」
「いや、確かにそうですけど…。」
「けど?」
「子供達も待たせちゃってるんでね?」
「子供達が待ってるなら仕方ないわね。行ってもいいわよ。」
「それじゃ、また時間が空いた日に来ます。」
「ええ、待ってるわ。」
そう言って転移した。
「戻ったぞ〜…。」
「あ、黒、おかえりなさい。」
戻るとフェイトちゃんが出迎えてくれた。
「おお…フェイトちゃんだけだぜ、出迎えてくれるのは。」
嬉しくてお兄さん涙が出そうだ。
俺の気持ちに合わせて耳はペタンと伏せられ、尻尾も垂れ下がった。
「み、みんな話し込んじゃってるからだよ!きっと!」
「フェイトちゃんは優しいなぁ…。」
心に染みるぜ……。
「まあ、ここに居るのもなんだし、部屋に行くか。」
「あ、うん、そうだね。」
「ああ、そうだ。菓子も買ってきたからみんなで分けて食べな。」
「わっ、いいの?」
「ああ、いいんだよ。金なんて腐るほどあるからな。気にするな。」
「そう?ありがとう!」
「はいはい、どういたしまして。」
部屋に着いて適当に座るとフェイトちゃんが膝の上に乗ってきた。
「ん?みんなの所に行かなくてもいいのか?」
「うん、もうちょっと黒と居たいかな。」
「ん、そうか。まあ、好きにするといい。」
フェイトちゃんの頭に手を乗せる。
そういえば、さっき助けてもらったお礼もしてなかったな。
そう思ってお返しに撫でた。
「ん……。」
うん、フェイトちゃんの髪は撫で心地が良くて好きだな。というか、女の子の髪ってなんであんなふわふわしてるんだろうな?謎だ。
「ねぇ、黒は動物好き?」
「ああ、好きだぞ。可愛いし、癒される。」
アルフとかリニスとか癒されるよな。
「そっか……うん、わかった。頑張る。」
「?……まあ、頑張れよ。」
何を頑張るのか知らねぇけどな。
「あ、黒お兄ちゃん、おかえりなさい!」
「ああ、ただいま、なのはちゃん。」
言ってくれるのは嬉しいが玄関で言ってくれたらもっと嬉しかったな。
「あ、フェイトちゃんずるいの……。」
「………えいっ。」
「うおっと。」
「にゃ!?」
フェイトちゃんが急に抱き着いてきた。ふむ、まあ姿勢はそっちの方が楽だしな。ただ、どうして匂いを嗅いでるんだ?まさか、臭かったか……?いや、そんなことはないはずなんだけどな。
「む〜……。」
「?なのはちゃん、どうした?」
「なんでもないのっ!!」
怒らせてしまった。
さて、どうしようか…?
「…なのはもお膝座りたいな〜。」
そんなにいいものではないと思うけどな…。
「そうはいかんで!兄ちゃんの膝は私のもんや!って、フェイトちゃんがもうおる!?」
ずるいずるいと2人して言ってきたから衛宮でも呼んで宥めてもらおうと目を向けると。
「あ、アリサ?すずか?ちょっと近過ぎじゃないか…?」
「そ、そんなことないわよっ!」
「うんうん、そうだよ。」
「そ、そうなのか…。」
……あっちも大変そうだな。
そして3人に向き直る。
「まあ、3人で座ればいいだろ?」
ということでフェイトちゃんを肩になのはちゃんとはやてちゃんを膝に座らせる。
「やっと落ち着いた……。」
まあ、その代わりに三人娘に抱き着かれてるんだが…。
……前が見えねぇ。
「……フェイトちゃん、前が見えねぇからせめて他のことにしてくれ。」
「じゃあ、撫でるのは?」
「まあ、それならいいか。」
そう言うとすぐに撫でられた。
今まで前世今世通して撫でられるのは初めてだったが、なかなか良いものだな。
「また尻尾を振ってるわ…。」
「あれは不可抗力ですよ。プレシア。」
「……そういうものなのね。」
「士郎の家にいた頃にも思いましたが、日本のお茶も美味しいですね。」
「おかわりはどうですか?」
「お願いします。」
和んでんなぁ……。
まあ、俺も癒されてるけども。
最近はいい感じにゆっくり出来てるなぁ。
『そんなマスターに通信です。』
「……嘘だろ?」
『映像を出します。』
目の前に画面が投影される。
………部隊長かよぉ…。
「わ〜!なんやこれ!!」
「ああ、うん、はやてちゃん。少し静かにしててくれ。
んで、部隊長、何か用か?」
『ああ、少しな。それよりもすごいことになってるな…その耳はどうした?』
「気にするな。」
『だがな…。』
「じゃあ、マジカル化学の結果だと思ってくれ。」
『………そうか。』
「ああ、それで、どうしたんだよ?」
『ああ…。王が以前助けてもらったお礼に会いたいと言っていてな。』
「あの王様か……。」
苦手なんだよなぁ、あの王様…。
『そうだ、そこの茶髪のお嬢さんにもお礼が言いたいそうだ。』
「にゃっ!?わ、私にも…ですか?」
『ああ、君のお陰で黒が早めに来てくれたんだ。俺からも、ありがとう。』
「い、いえ、私なんてそんな…私が言ってなくても黒お兄ちゃんは助けにいったと思いますし……。」
まあ…確かにそうだが……。
『それでもそいつを連れてくるには時間が掛かったはずだ。だから、ありがとう。』
「えっと…どういたしましてっ!」
「それで、部隊長。続きは?」
『ああ、そうだった。お礼も兼ねて是非来て欲しいそうだ。どうせなら観光旅行でもしていってとも言っていたぞ。』
「旅行か…。確か温泉に行ってからそれっきりだな。」
悪くないかもな。あの国は治安も良いし。
「そうだな……この子達が夏休みに入ったくらいにそっちに旅行にでも行くことにする。」
『そうか…助かる。』
「助かる?なんでだ?」
『ああ、それはな『あーっ!黒と連絡してるのか!?』…こういうことだ。』
………察した。
『黒!早く会いに来いっ!俺は寂しいぞ?』
こいつはあの国……ここでは都合上A国としておこう。A国の王様、グローリア・アカシャ。前王をぶっ潰して王になった男勝りな女の子だ、俺っ娘だ。そして意外と寂しがり屋で俺に会いに来いと催促してくる。
「はいはい、さっきも言ったがこの子達が夏休みになったらそっちで何泊かするぞ。」
『む、なら来た時にはすぐに俺の所に来るんだぞ!いいな?そっちの茶髪の娘もだぞ?』
「わかったっての…。」
「は、はいなのっ。」
「それじゃあ、もう切るぞ?」
『ああ、すまないな。』
「いや、いい。酒を奢ってもらう約束もあったしな。」
『ああ、そうだったな。じゃあ、またな。』
「ああ、次は夏に。」
話し終わり画面が消える。
「なあ、兄ちゃんやなのはちゃん達って魔法っていうの使えるんよね?」
「ああ、そうだな。」
正確には俺はまだ他にもあるが。
「私にも、使えたりするん?」
まあ、夢みたいなもんだよな。魔法なんて。でも目の前で使える人が居るってなると自分も使えるか気になるんだろうな。
「ああ、きっと使えるぞ。そうだな……5年以内には使えるようになるって俺の直感が言ってるな。」
実際には今年なんだがな。
「ほんまに!?」
「ああ、嘘は吐いてないぞ。」
「じゃあ、歩けるようになるんかなぁ…。」
「……ああ、歩けるようになる。俺の直感がそう言ってるからな。」
「そっかぁ…嬉しいなぁ……。」
「もしもの時でも俺がなんとかしてやるよ。」
「うんっ、頼りにするで?」
「ああ、任せろ。俺は最強だからな。」
なんか最近は相手を納得させるための常套句になってきたな…。
「ふ〜ん、じゃあ兄ちゃんはドラゴンとかよりも強いん?」
「強いぞ。何ヶ月か前に倒した。」
「じょ、冗談はあかんで?」
「いや、本当なんだがな……。」
まあいいか。
「ん?あれ?なのはちゃんとフェイトちゃん、もしかして寝た?」
「あ、寝とるね。」
「……これくらいならいいか。頭に涎垂らされもしないだろうし。」
でもこれじゃあ動けないな…あ、いや、フェイトちゃんはこのままでいいし、なのはちゃんは抱っこすればいいか。
「つーか、この耳本当に消えるんだろうな…?」
「いいやん、可愛ええで?」
「男が言われたって嬉しくねぇよ。
そうだな、アルフちゃんとかリニスとかを見て分かるが、女性に獣耳がある方が可愛いと思うぞ?」
「それって、私も?」
「ああ、似合いだろうな。」
「ふんふん、そっか。」
「黒、前みたいにみんなで写真を撮らない?」
ふむ…俺的にはヴォルケンズ?だっけ?リッター?最近値段上がったよな。
まあ、そのヴォルケンズが来てから撮った方が良いと思ったんだがいいか。
「じゃあ、この子達は起こすか?」
「そうね…ちょっと待ってちょうだい。」
するとプレシアさんはカメラを準備して全員を写真に写る位置に移動させた。
「はい、チーズ。」
そしてシャッターが切られた。
「あれ?起こさなくても良かったのか?」
「まあ、待ちなさい。」
そこからカメラでフェイトちゃんの寝顔となのはちゃんの寝顔。俺となのはちゃんとフェイトちゃんの3人で撮った。
「よし、じゃあ起こしてもいいわよ。
あ、さっきのは内緒よ?」
「はいはい。2人共起きろ。」
「むにゃ……。」
「う〜…おはよう、黒。」
「はい、おはようさん、顔洗ってきな。ほら、なのはちゃんも起きろ。写真撮るぞ。変な顔で写るのか?」
「は〜い…。」
「しゃしん〜…?……にゃにゃっ!?か、顔あらってくる!?」
「慌てて転けるなよ〜。」
「は〜いっ!」
いつもながら忙しない子だな。
「んで、フェイトちゃん。戻ってきたなりなんでまた肩車になる。」
この際また撫でられてるのは気にしないでおこう。
「え?だ、ダメだったかな?」
「いや、いいぞ。」
「なら良かった…。」
……アグレッシブだな。
「戻ったよ!」
「はい、おかえり。……この子もか。」
なんだろう。俺は遊具なのだろうか?
「さ、撮るわよ。
はい、チーズ。」
俺の周りは賑やかになっていくな。
まあ、これはこれで悪くは無いかな?
side out
日常回が結構長くなりそうです。
では、感想・評価等あればよろしくお願いします。