楽しみたいだけの転生者   作:黒色エンピツ

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今回は少し短いです。

ては、続きをどうぞ。


その22:ハッピーバースディ!めでたいな!

side 黒

 

 

 

「ただいま戻りました。」

 

「ただ……いま…。」

 

あ、アルトリアめ…ずっとここまで引き摺るは…。

 

「あ、おかえりなさ…に、兄ちゃん!?だ、大丈夫なん!?」

 

「あ、ああ……またすぐ出るから新しい服を出してくれ…。」

 

「う、うん。待っててな。」

 

結構痛かったぞ…。まあ、怪我はしてないからいいけど。

 

「あれ?なんだ、兄ちゃん、すげーボロボロじゃんか!」

 

「ヴィータか…まあ、ちょっとな。」

 

ヴィータも兄ちゃん呼びか…妹が増えるな。

 

「持ってきたで〜!」

 

「ん、悪いな。じゃ、着替えてくるから、はやてちゃんやヴォルケンズも出掛ける準備してくれ。」

 

「どっか行くん?」

 

「ああ、まあな。」

 

さて服を着替えるか……。元々着てたこれはもうボロボロだから着れないか。また買いに行かないとな。

 

「全員準備出来たで〜!」

 

「分かった。んじゃ、行くか。」

 

さてさて、はやてちゃんは驚いてくれるかな?

翠屋に行きながら心の中はドキドキだった。

 

 

 

 

「到着、ここだ。」

 

「ここって…翠屋?」

 

「ほらほら、入ってくれ。」

 

「ちょ、兄ちゃん?」

 

ドアを開けて翠屋に入ると準備していたクラッカーが一斉に鳴り響いた。

 

『誕生日おめでとう〜!』

 

「ほぇ……?」

 

「はやてちゃん、誕生日おめでとう。」

 

「ハヤテ、誕生日おめでとうございます。」

 

「私のために…?」

 

「当たり前だ。ちゃんとプレゼントだって用意したんだぜ?」

 

完璧だ。

あ、ヴォルケンズは………まあ、勝手になんとかなるだろ。

 

「う」

 

「う?」

 

「うわあああぁぁぁん!!」

 

な、泣かれた!?こ、こんな時はどうすればいいんだ!?

するとそっとアルトリアが耳打ちしてきた。

 

「落ち着いてください。ハヤテは嬉しくて泣いてるのですよ?」

 

「そ、そうなのか…?」

 

「はい。」

 

そうか……喜んでくれたのか。良かった…。

 

「今日の主役ははやてちゃんだ。行ってきな。」

 

「うん……うん!」

 

そう言うとはやてちゃんは嬉しそうにみんなの輪の中に入っていった。

 

「やっぱ、こういうのはいいな。」

 

「そうですね。微笑ましいです。」

 

「子供は笑ってた方がいい。」

 

準備しただけの報酬としては、充分だな。

ん…?なんだ、急に眠気が………。

 

「……っ。」

 

『マスター!?』

 

「クロ!?大丈夫ですか!?」

 

「…………ああ、問題ない。大丈夫だから、続けてくれ。俺は少し外に出てるな。」

 

翠屋を出て近くの公園まで歩いてベンチに座ってタバコに火を付けた。

 

「……ふーっ。」

 

『…マスター、何があったのですか?』

 

「大丈夫だ。急に眠くなっただけだ。昨日のがまだ抜けてなかっただけだろ。気にするな。」

 

『……了解。』

 

とは言ったものの、この眠気はなんだ…?疲れとか酒で酔ったとしてもさっきまで疲れも二日酔いの感じもなかった。そういえば、少し前も眠気が酷い時があったな……。

 

「…それはないか。」

 

『マスター。体に異常は無いようです。』

 

「調べててくれたのか?ありがとな。」

 

「いえ…無理はしないでくださいね。」

 

「ああ、分かってる。」

 

心配性だな、風は。

そういえば、この公園はどこかで見覚えがあると思ったらなのはちゃんと初めて出会った場所か。このベンチもあの時座ってた物だな。

 

「なあ、風。」

 

『なんですか?』

 

「時間の流れは早いな。」

 

『…そうですね。』

 

死んでから100年修行して、この世界で色んな事して、記憶が消えているのを取り戻して、取り戻したと思ったらまだ欠けた所がある。ああ、転生者の処刑人にもなったか。本当に、やる事が尽きないな。きっと、これからも尽きる事は無いんだろうな。

 

「さて、そろそろ戻るか。」

 

『そうですね。きっと心配してますよ。』

 

「心配はさせたくないな。」

 

距離もあまり離れてないからすぐに翠屋の前に着いた。するとなぜかなのはちゃんが居た。

 

「よう、なのはちゃん。どうしたんだ?」

 

「あ、黒お兄ちゃん。そろそろ帰ってくるかなって思ったから待ってたの。」

 

わお、直感みたいなもんか。すげぇな。

 

「もう大丈夫なの?」

 

「ああ、大丈夫だ。ほら、中に入ろう。」

 

「うんっ。」

 

結局心配させたか…。

翠屋に入ると予想通り賑やかだった。はやてちゃんもみんなからのプレゼントでご満悦みたいだ。

 

「あ、兄ちゃん!見て見て、この髪飾り!なのはちゃん達に貰ったんよ!」

 

はやてちゃんの頭を見ると花の形をした髪飾りが着いていた。

 

「よく似合ってるぞ。んじゃ、俺とアルトリアからもプレゼントだ。」

 

「ほんまに!」

 

そんな期待されてもな…。

 

「その髪飾りみたいに華やかじゃないけどな。包丁とペンダントだ。」

 

「ほ、包丁って、高かったんやない?」

 

「大丈夫だ。風のフルオーダーメイドだからタダで済んだ。」

 

「風さんすごいんやね〜。」

 

『私ですからね。』

 

風だからな。

 

「兄ちゃん、姉ちゃん、風さん、ありがとな!」

 

「おう、どういたしまして。」

 

「どういたしましてです。」

 

『マスター以外に言われるのは初ですね。どういたしまして。』

 

あれ?そうだっけ?

プレゼントを渡して少し離れた椅子に座ってこの光景を眺める。

 

「この光景を守りたいな。」

 

『マスターなら出来ますよ。』

 

「その時は手伝ってくれよ。」

 

『ええ、もちろんです。』

 

風が居るなら百人力だな。

 

「黒さん。」

 

「ん、衛宮か。珍しいな、話しかけてくるなんて。」

 

「頼みたいことがあるんです。」

 

「……なんだい?」

 

「俺を鍛えてください。」

 

「それは、前に言ったはずだぞ?俺の戦い方は教える事は出来ないって。」

 

「黒さんと同じ戦い方じゃなくていいんです。少しでも、少しでも強くなれたら…!」

 

「落ち着け。なんでそんなに焦ってる?」

 

「俺は…前回の時、英霊相手にに何も出来ませんでした。」

 

「ありゃ仕方ない。英霊だからな。」

 

「それでも、黒さんは勝ちました。」

 

「そりゃ、俺が修行したからな。」

 

「俺は神様に強靭な肉体を貰ったのに…転移させられてからも1歩も動けませんでした。加勢に行けていれば、もっと……。」

 

「……多分、なのはちゃん達も動けてなかったろ?」

 

「でも…俺は転生者で、力も持ってて、あの子達よりも長く生きてます…。」

 

ね、ネガティブだな……。

 

「あ〜、分かった。ただし、ある程度だからな?」

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

急に大声を出されてると驚くだろ。

 

「は〜……。」

 

面倒な事になったな…。

まずは方針を考えないとな。まずはどんな戦い方をするのかを見てから……ん?誰だよ袖を引っ張ってんの。

 

「黒お兄ちゃん!」

 

「黒!」

 

「………なんだい?」

 

「「私にも戦い方教えて!!」」

 

「……危ないから止めといた方が…。」

 

「「お願いっ!!」」

 

「……………………。」

 

「「嫌い!!」」

 

「仕方ないな〜。無理したらいけないぞ?」

 

「「うん!」」

 

この子達には頭が上がらないな!はっはっはっ……はぁ…。

 

「あ〜、酒酒…。士郎さ〜ん!酒飲みませんか!」

 

「酒かい?折角だから貰おうかな。」

 

盃に酒を注ぎ、士郎さんのも入れる。

 

「「乾杯!」」

 

あれだぞ。あの子達に頭が上がらないから飲むんじゃないからな。パーティーだから飲もうって思ったんだぞ。本当だからな。

 

「ふぅ、これは美味いね。」

 

「そうですね。おすすめされたから買ってみたんすけど当たりです。」

 

カクテルみたいな感じだな。

 

「つまみにチーズか干し肉なんてどうっすか?」

 

「いいね、それも貰おうかな。」

 

袋の中のから色々な種類のチーズと干し肉を取り出す。

保存がきくからよく入れてるんだ。

 

「ん……?この肉はなんだい?他のより固いね。」

 

「ああ、この前狩ったドラゴンの肉です。」

 

この前と言っても昨日狩ったドラゴンではなくそれより前に狩ったドラゴンだ。狩った後に村の人に干し肉にすると美味しいって作り方を教えてもらった。

 

「へぇ、ドラゴンは干し肉にも出来るのか。」

 

「俺も1回試しに食った時は驚きましたよ。」

 

ん、酒に合うな。

 

「?なあ、兄ちゃん、それ何食べてんだ?」

 

「ドラゴンの干し肉だ。食ってみるか?」

 

「ドラゴン!?ちょっと気になるから食べてみたいな。」

 

「ん、あーん。」

 

「あ〜ん。………うん、結構好きかも。」

 

「おお、そりゃ良かった。」

 

少し好みが分かれそうな味だからな。

 

「酒もつまみも美味いな〜。」

 

ん〜、ちょっとした幸せだな〜。

 

「ん?どうした、アリシアちゃん。」

 

「あ……えへへ、ちょっとお酒飲んでみたいな〜、なんて?」

 

「まだまだ早い、成人してからな?これやるからおとなしくしてな。」

 

「あむっ。ん〜…美味しい?」

 

疑問形か。

 

「やれやれ、さて…と?」

 

む…俺の盃が、無い……!?

 

「お〜い、誰だ、俺の酒を取ったの?」

 

「んくっんくっ……ぷへっ。」

 

「なのはちゃんかよ………。」

 

将来は酒飲みか…心配になってきたぜ。

 

「ってそうじゃない。何やってんだよ?」

 

「ふにゃ〜。」

 

「ふにゃ〜、じゃなくてな。なんで俺の酒飲んじゃったんだ?」

 

「にゃのははくりょおにいちゃんがかみゃってくれにゃいからさびしいにゃ〜。」

 

それなら声でもかけてくれたら良いだろうに…。

まあ、飲んだなら仕方ない。

 

「ほれ、来な。」

 

人差し指を曲げて舌を鳴らして猫を相手にするみたいにするとにゃあにゃあ言いながら擦り寄ってきた。

 

「よしよし、可愛いな。」

 

「うにゃ〜ん。」

 

撫でるとゴロゴロと喉を鳴らす。猫だな。

 

『なのはさんが猫ならば、マスターは狐ですよ。』

 

「そりゃあの薬の効果だ…ろ……。」

 

この間隔………生えてる。また、耳と尻尾が生えてる…!?

 

「おいこら風、俺の体に何しやがった!?」

 

『あの薬には私も驚きを隠せません。何せ自分の意思で最初に生えた耳と尻尾を出したり出来る薬ですからね!』

 

「プレシアさぁぁぁん!!?」

 

なんてものを作ってくれやがったんだ!?周りの事情を知らない人がこっちをチラチラ見てきて気になってしょうがねぇんだけど!?

 

「あ〜、くりょおにいちゃんのしっぽ〜…♪」

 

「……っ!?っ!?」

 

耐えろ、耐えるんだ俺。尻尾がなんだってんだ、元々人間には尻尾なんて生えてないんだからなんとも…ない!

 

「ぎゅ〜!」

 

「うひゃっ!?な、なのはちゃん…?尻尾はデリケートだから放そうか?な?」

 

「もふもふ〜!」

 

なのはちゃん、話を聞いてくれ。

 

「あ〜!?なのはちゃんずるいで!私にも触らせてや!」

 

頼むから来ないでくれ。と首を横に振るが無情にもそれは叶わず捕まってしまった。

 

「……ふーっ!ふーっ!」

 

力が入らず床にうつ伏せに倒れ、袖を噛みながら耐える。まだいける、大丈夫だ。落ち着けkoolになるんだ。違う、coolだ。

 

「もー!なのは、はやて、黒が可哀想だから止めてあげてって言ったでしょ!」

 

フェイトちゃんが女神か…!

 

「ふぇ、フェイトちゃ〜ん!」

 

「よしよし、もう大丈夫だからね?」

 

ん〜、撫でられるの気持ちいいなぁ。

 

「に、兄ちゃん。これって本物か?」

 

「………さあ?俺にも分かんねぇんだ、薬飲んだら生えたし、風が言うには自分の意思で出し入れ出来るらしいしな。」

 

あれ?じゃあ風はどうやって俺の耳と尻尾を出したんだ…?まあ、いいか。風だしな。

 

「え〜っと…ほっ、こうか?フェイトちゃん、無くなってる?」

 

「うん、もう大丈夫だよ。」

 

ほっ、良かった。

 

「全く、悪ふざけも程々にするんだぞ?」

 

「ご、ごめんなさ〜い。」

 

「うぅ〜!くりょおにいひゃんがかみゃってくれにゃいかりゃなにょ!!」

 

む……そう言われると…いや、昨日もなのはちゃんと色々してたよな?それに、今日も撫でたりしたよな?

 

「……まあいいか。」

 

『思考放棄はよくありませんよ。』

 

「気にするな。」

 

なのはちゃんを抱き上げて膝に乗せると俺の胸に擦り寄って来た。……構ってあげたいけど今ははやてちゃんの誕生日会だからはやてちゃんの方に行ってあげたいんだけどなぁ。

 

「なぁ、なのはちゃん。」

 

「やっ。ここにいへ!」

 

「なんで俺の言おうとした事が分かったんだ…。」

 

謎過ぎるな。

ん、この料理美味いな。流石桃子さんとプレシアさんとリニス。

 

「あ〜ん。」

 

「……ほれ、あーん。」

 

………甘やかし過ぎてるのか?でも、可愛いからいいか。

 

「兄ちゃん私も構ってや〜!」

 

「おっ、そっちから来てくれたか。動けなかったから助かった。」

 

「なのはちゃんばっかずるいで!」

 

「む〜…。」

 

睨み合うのは良いんだが…遠くでフェイトちゃんとアルトリアが不機嫌になってるのをなんとかしたいんだけど……。

 

「……女性を相手にするのはこんなにも大変なのか。」

 

周りを見ると衛宮もアリサちゃんとすずかちゃんに絡まれてる。目が合うと互いに苦笑いを浮かべため息を吐いた。

 

「む……?」

 

「すー……にゃ〜。」

 

…なのはちゃん、自由過ぎるぜ。さっきまで睨み合ってたのにどうやったら寝れるんだ。

 

「あー、酒が美味い…。」

 

タバコも吸いたいところだが子供の前で吸う訳にもにもいかないから酒を飲んで紛らわせる。その間に盃を持った手とは逆の手でなのはちゃんの頭を撫でる。

 

「ごめんな?はやてちゃん。」

 

「む〜、まあ、ええよ。今度遊んでな?」

 

「ああ、約束な?」

 

「うん!」

 

さて、はやてちゃんは遊んであげる事でなんとか出来たがフェイトちゃんとアルトリアはどうしようか…?

 

「……フェイトちゃん、ちょっと来てくれるか?」

 

「?うん、分かった。」

 

不機嫌でもちゃんと来てくれるんだな。

正直フェイトちゃんも酔い潰そうかと思ったけど、やっぱり子供に酒はあまり飲ませたくない。

 

「どうしたの?」

 

「ああ、いや、今度一緒に出掛けないかって思ってな?」

 

「ほ、ほんとっ!?うん、もちろん行くよ!」

 

ふう、これで良し。まあ、物で釣った感があるけど、いいか。

さて、アルトリアの不機嫌が悪化したから、なんとかしないとな。

頬に手を当ててニコニコしてるフェイトちゃんになのはちゃんを預けてアルトリアの隣に座る。

 

「よう、一緒に飲まないか?」

 

「む………ふんっ。」

 

……怒ってるな。

 

「ずっと放っておいて悪い。」

 

頭を下げる。まあ、実際俺が悪い?しな。

 

「…お酒、ください。」

 

「あ、ああ。」

 

返事を聞いてすぐにアルトリアのコップに酒を注ぐ。

 

「んくっんくっ…ふぅ……私だって寂しかったんですからね?」

 

「ああ、悪かった…。」

 

「まあ、いいでしょう。今は楽しみましょう。」

 

一応機嫌は治った…のか?

 

「クロも飲んでください。」

 

「ん、そうだな。飲もう。」

 

うん、美味い。

 

「クロ、あ〜ん。」

 

「うん…?あーん。」

 

これも美味いな。

 

「あ、兄ちゃん!」

 

「ん?どうしたんだ、はやてちゃん?」

 

「えっとな、学校に復学しようと思っとるんやけど、どうかな?」

 

ん?早いな、なのはちゃん達に出会うのが早かったからか?

 

「それは良いけど、急だな。」

 

「うん、なのはちゃん達を見とったら私もまた行きたいなって……。」

 

「ふむ…まあ、はやてちゃんがそうしたいならそうすれば良いと思うぞ?通学も俺がなんとかしよう。」

 

「ほんまに!!やった!」

 

俺の許可なんて要らないんだけど、まあ、気分の問題か?一応保護者みたいなもんだし。

 

「じゃあ、1度はやてちゃん家に戻らないとな。制服は……サイズ的にどうかな。」

 

少しだけ違うのなら買い換えなくても良いだろうけど、2年経ってると小学生は身長が伸びるからな。

 

「まあ、追々考えるか。」

 

通学は……ふむ、車でも買おうか。免許は旅に出る前に取ってるから問題ない。

 

「少し外に出てるな。」

 

「あ、はい。分かりました。」

 

アルトリアに一言言って外に出てタバコを吸う。

 

「ふぅ〜…監視が増えてるな。」

 

『どうしますか?』

 

「そうだな…ランサースフィア、セット。数は13。」

 

監視が多過ぎるだろ。

 

「ファイア。」

 

『ファイア』

 

監視の目が全部消えた事を確認し、またタバコを吸う。

 

『罠でも仕掛けますか?』

 

「いや、いい。時期が来たら俺が行く。」

 

『了解。』

 

管理局も面倒な事をしてくれるな。

 

「ああ、そうだ。お前もなんとかしないとな。」

 

ふと思い出して懐から交渉で俺の物になったジュエルシードを取り出す。今まで放置してたせいかピカピカと強く光ってる。

 

「悪い悪い。でも、明日か明後日にはデバイスを作って組み込むから我慢してくれ。」

 

そう言うと光が弱まった。

 

「まあ、戦闘は風がいるから、お前は補助になるな。」

 

『武器は宝具もありますしね。』

 

「ああ、でも、これは明日考えるか。」

 

『そうですね。』

 

今こんな話しても仕方ないからな。

 

「さてと、戻るか。」

 

酒を飲んであまり食べてなかったからな、腹が減った。

皿を取って適当に料理を載せてひたすら食べる。

 

「お兄さん、落ち着いて食べないと喉に詰まっちゃうよ?」

 

「ふぁいひょうふふぁいひょうふっ!?」

 

「ほらね?フェイト〜、お水持ってきて〜!」

 

「あ、うん、分かった〜!」

 

フェイトちゃんの持ってきてくれた水を一気に飲む。

 

「あー……びっくりした。」

 

「私達の方が驚いたんだからね?」

 

「ああ、ありがとな。アリシアちゃん、フェイトちゃん。」

 

少しゆっくり食べるか。また詰まらせたらいけない。

 

「黒はまだケーキ食べないの?」

 

「ん、ああ、ずっと酒飲んでて飯食ってなかったからな。もうちょっと食うかな。」

 

もうちょっとって言っても結構食うけどな。美味いから箸が進む。

よく見ると士郎さんも酒を飲んでたせいで今食ってるな。

 

 

ガツガツもぐもぐバリバリサクサクゴクゴクはぐふぐ

 

 

周りはもうケーキを食べてたり談笑している中、俺と士郎さんは一心不乱に飯を食う。そして、食べている最中に目が合った。

 

 

なかなかやるじゃないか。

 

まだまだ、これからですよ。

 

 

その瞬間フードファイターも驚きのペースで食べる。

口を止めたら負け、そう思わせるかのような早さで食べていきーー

 

「士郎さん!」

 

「クロ!」

 

「「行儀が悪いでしょう!!」」

 

「「ご、ごめんなさい……。」」

 

良い子の諸君、ご飯はゆっくり食べるんだぞ。

この後滅茶苦茶正座で怒られた。

 

 

 

 

「や、やっと開放された……。」

 

「あんなに急いで食べるからよ。はい、ケーキ残しておいたから、食べなさい。」

 

ああ、プレシアさんの気遣いが嬉しいぜ。

 

「んっ、このケーキ美味いな。」

 

流石は桃子さん。

 

「私も練習してるけど、この味は超えられないわ…。」

 

「桃子さんは別格だからなぁ。」

 

ん…、視線を感じるな。

視線を感じた方を向くとフェイトちゃんがこっち──より正確に言えばケーキの上のイチゴ──を見ていた。

内心で苦笑しながらイチゴを刺した。

 

「フェイトちゃん、あーん。」

 

「ふぇっ!?い、いいよ、黒のだもん。」

 

「いいからいいから。」

 

「あ、あ〜ん…。」

 

イチゴを食べると花が咲いたような笑顔を浮かべて、見てるこっちも笑顔を浮かべてしまう。

 

「ありがとう、黒!」

 

「ああ、どういたしまして。」

 

むしろイチゴ1つであの笑顔が見れたんだから安いもんだ。

 

「ん、ご馳走様。」

 

「皿は私が片付けておくから、フェイトと遊んであげてちょうだい。」

 

「ああ、分かったよ。」

 

ふむ、とは言っても遊ぶ物はないしな。

 

「ああ、そうだ。フェイトちゃんはどこか行きたい所とかあるか?」

 

「行きたいところ?う〜ん……あ、水族館に行ってみたい!」

 

「水族館か…。よし、今度一緒に行くか?」

 

「いいの!?」

 

「ああ、もちろん。後でアリシアちゃんとプレシアさんにも伝えとけよ?」

 

「は〜い!」

 

さて、いつかの休みの日が1つ埋まったか。

さて、誕生日会もそろそろお開きか。楽しい時間はすぐに過ぎるのが悲しいな。

まあ、また楽しい時間は来るから、待っとくか。

 

 

 

side out

 




最後が少し微妙になりましたかね。

感想・評価等あればよろしくお願いします。
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