続きをどうぞ。
side 黒
クリスマス当日になった。翠屋にはいつごろ行こうか…?
『なのはさんとか早く会いたいと思ってそうなので早めに行けば良いのでは?』
「ん〜………そうだな。正午くらいにでも行くか。」
『お腹も空くでしょうし、丁度いいでしょう。』
「だな。」
その間に宝具の手入れをしとくか。
最近わかったことだがあのまだ名のわからない刀はゲイ・ボルグと同等かそれ以上の宝具であることがわかった。
もっと色んな宝具くれるかなぁ。
時間が経って正午になった。
さて、翠屋に着いたし、先に飯でも食うか。
「こんちわーっす。」
「いらっしゃいませ。あら?黒君じゃない!久し振りねぇ。」
「桃子さん、久し振りですね。」
「そうねぇ。クリスマスまでに来るって言ってたけど急に来たから驚いたわよ。」
「いや、すいませんね。驚かせようとして。」
「いいのよ。なのはは今少し出掛けてるから待ってる?」
「それもありますが、先に昼飯を食べてないのでここで食べようと思います。」
「あらそう?では、ご注文は何に致しますか?」
「ナポリタンと食後にブラックとシュークリームで頼みます。」
「はい。かしこまりました。ゆっくりして行ってね。」
翠屋の食事は久し振りだし、楽しみだな。
カランカラーン
「ただいまー!」
「「「おじゃまします。」」」
ん、なのはちゃんが帰ってきたか。
「あら、なのは。黒君来てるわよ。」
「えっ!?ほ、ほんとっ!わかったの!」
いつもながら元気がいいことで。
「黒お兄ちゃ〜ん!」
走りながらなのはちゃんが抱き着いてきたから抱き締めてやった。
……少し鳩尾に入ったな…。
「久し振りだな、なのはちゃん。」
「うんっ!久し振り、この前の試合かっこよかったよ!」
「おっ、見ててくれたのか。嬉しいな。」
なのはちゃんと話していると一緒に来たすずかちゃんとあの時の金髪の子と、もう一人男の子。彼は……オリ主風の転生者の子か!
「よっ、すずかちゃん。と金髪の子は前に気絶してたから覚えてないかな?そっちの男の子も初めましてだ。」
前に一応会ってるけど。
「すずか、誰?この人。」
「あ、えっとね。前に誘拐されたことがあったでしょ?あの時に助けてくれた人だよ。」
「そ、そうなの!?あ、その、あたしはアリサ・バニングスです。前はありがとうございました。」
「いや、いいよ。たまたま見かけて運が良かったのもあるからな。俺は楽島 黒。気軽に黒って呼んでくれ。」
「わ、わかりました。じゃあ、黒さんで。」
「ああ。で、そっちの男の子は?」
「………俺は衛宮 春人です。あなたのことは前にテレビで見たことがあるから知ってますよ。」
「へぇ、そりゃあ嬉しい限りだ。よく見ると体も鍛えてるみたいだが、武術でもしてるのか?」
「ええ、まあ。我流ですが少し。」
ありゃ、警戒されちゃってるな。
まあ、こっちも転生者ってのはバレてるだろうし、どうしよっかなぁ…。
これからのことを思案していると店のドアが開かれ1人の男の子が現れた。
「あれは……!」
俺のサンタさんじゃないか!きっと俺のためにプレゼントをたっくさん持ってきてくれたんだろうな!
「ふははははっ!3人共、この俺が来てやったぞ!」
「「「う…………。」」」
「おい、天地。何しに来た。」
「あん?そりゃあ、俺の将来の嫁である3人にだ。ん……?貴様、何俺のなのなはに抱き着いてやがる!というかお前、俺の財宝を盗んだやつだな!返せ!特にバイク!」
「ん〜?俺は君のような男の子は知らないなぁ。悪いけど他を当たってくれるかな?」
「なっ!?てめぇ……財宝を盗んだだけでなくそれを隠すか!許さねぇぞ!来い!」
そう言って店から出て行った。
来いって言われたけど飯食いたいから行かないけど。
「ふむ……。活発な子だな。」
「あんたは行かないのか…?あいつに何をしたんだ?」
「そうだな……。彼が俺に物を投げ付けてプレゼントしてくれたのさ。いや、いい子だな。」
「プレゼント?…投げる。射出か。あんた、王の財宝を奪ったのか。」
「宝を手放すのが悪いだろ?バイクは子供だし無免許で乗ろうとしたから預かってる。」
「……ちなみにいつまで?」
「俺が死ぬまで。」
「自由過ぎるだろ……。」
「まあ、俺だからな?」
「おい!てめぇ、早くしろ!」
チッ、帰ってきやがった。
「士郎さん。道場を使わせてもらってもいいですか?」
「うん?ああ、いいよ。でも、壊したりはしないでくれよ?」
「はいはーい。んじゃ、行くか。
なのはちゃん達も来るかい?」
「行く!」
「私も行きます。」
「あ、あたしも……。」
「……俺も行きますよ。」
ま、適当にあしらえばいいでしょ。
「おら!かかってきやがれ!」
道場に着いたのはいいけどさ、結界も張らずに宝具を展開するのはどうかと思うんだよ。
なのはちゃん達が騒いでるけど春人が説明してくれるだろ。多分。
「あ〜、わかったわかった。じゃあ、俺はこの木刀な。」
「なんだとっ!?俺の財宝からゲイ・ボルグやデュランダル、果ては天叢雲剣を奪っただろう!」
ん?天叢雲剣?……長いから天叢雲でいいや、もしかしてあの刀か?わざわざ真名まで教えてくれるとは、アフターサービスまで万全だな!
「いや、あれが天叢雲だとは知らなかったから、真名教えてくれてありがとな!」
「何ィッ!?」
「ランクはゲイ・ボルグ並ってのはわかってたんだけど、イマイチ真名がわからなかったんだよ。助かったぜ。」
「うるさい、黙れ!もういい、さっさと貴様を殺して財宝を返してもらうぞ!」
「まあ、アロンダイトは俺が元々ランスロットにもらう予定だったのがお前が持ってたから回収出来て良かった。」
「アロンダイトが貴様の宝具だとぉ…?馬鹿にするのもいい加減にしろ!」
「アロンダイトにランスロット……まさか、騎士は徒手にて死せずか…?」
おっ、衛宮が気付いたみたいだな。
俺はランスロットによって鍛えられて『騎士は徒手にて死せず』が使えるんだ。鍛えられた過程でアロンダイトの使い方も教えてもらった。使えない道理はないだろ?
「戦うのは構わないんだが、道場を壊すなよ?士郎さんに怒られるし。」
「じゃあ、結界は俺が張りましょうか?」
「ああ、頼む。飛びっきり堅牢なのにしてくれよ?じゃないと、すぐに吹き飛ぶからな。」
「わ、わかりました。」
衛宮が結界を張ってる間に今日は何を使おうか考えようか……木刀使おうと思ったけど宝具化させて上手く扱ってもボロボロになりそうだしな…。
「なのはちゃん、武器は何を使って欲しい?」
「え?えっと、何が使えるの?」
「なんでも使えるぞ。刀、騎士剣、槍、斧だな。それ以外にもあるけど。」
「じゃ、じゃあ、その騎士剣っていうのがわからないからそれにする。」
「ん、わかった。折角だから……アロンダイトでやるか。」
「それ1本でいいのか?」
「ああ、問題ない。これでいい。」
「ふん、それならいい。」
「ああ、ランスロットに任された剣だからな。実質ランスロットはもう死んでるから今の担い手は俺だし。」
アロンダイト持ってるから俺の身体能力にブーストがかかるしな。
「はぁ?何を言ってんだよ。意味わかんねぇ。」
「まあ、わからなくてもいいさ。」
「結界、張り終わりました。」
「おう、ご苦労さん。んじゃ、始めるか?」
「いいぜ。瞬殺してやる。行け!」
また馬鹿の一つ覚えみたいに飛ばすのか……。
衛宮以外は悲鳴上げてるけど、この程度は余裕だ。
「クリスマスプレゼントでもくれてるのか?嬉しいねぇ、成人してまで貰えるなんて。」
「なっ。宝具を掴んでどこかに入れてる!?……袋は何かは知らないが、まんまランスロットか…。」
今回は何が貰えるか。後で確認するのが楽しみだ。
「クソガァッ!」
すると天地が1本の槍を取り出した。
………他の宝具と比べても圧倒的な魔力が篭ってるな。
「あいつを殺せ!グングニルッ!」
なにっ!?マズイ!
「受け止めるか。やるぞ、アロンダイト!」
飛んできたグングニルをアロンダイトの刀身で受けた。それでもやはり投げれば確実に当たるという伝説を持つ槍だな、少しだけ押されてる。
「む………オラァ!」
ガイイィンッという音が出てグングニルを弾いた。
「ふぅ、こんなもんか?まだまだ余力は残ってるんだけどな?」
「…くは……くははっ!こんなもんだと?何に言ってるんだよ。まだ終わってないだろ?」
「なんだ……っ!?」
喋ろうとすると後ろから風切り音がし、それに反応してアロンダイトを横に振るうとさっき弾いたグングニルがあった。
「あ"あ"!?絶対必中って弾いても追尾してくるのかよ!」
「くははははははっ!!これで終わりだぁ!」
「チッ、あーくそ、こんな所で見せる予定じゃなかったんだけどなぁ……。黒風、セットアップ。」
『イエス、マスター。セットアップ』
「デバイス!?」
「服が変わっちゃった…。」
「な、何よ、あれ。」
「わー!黒お兄ちゃんが変身したよ!」
これだから嫌だったんだよ…。それとなのはちゃん、すげぇ目がキラキラしてるな。
「黒風、俺がグングニルの柄を掴むから、その間はお前が俺の魔力を使って結界の補助を頼む。士郎さんに怒られちまう。」
『了解しました。』
「頼むぞ!」
そして、グングニルの柄を掴んだ。
掴んだ瞬間、騎士は徒手にて死せずの特徴である黒い脈のようなものが広がった。だが、いつもよりもその脈が広がるのが遅い。
「魔力の波がいてぇなぁ!」
「くははっ!そのまま粉々になってしまえ!」
「なのはちゃんがいる前でかっこ悪いところなんて見せられないだろ!」
だって、昔から慕っててくれてたのに負けたら恥ずかしいし。
「黒お兄ちゃん……。そんなになのはのことを思っててくれたんだ…っ!」
「…………なんか曲解された気がするな…?まあ、いいか。
よし、掌握完了。」
少し時間はかかったがグングニルの所有権を俺に移し終わった。そして例の如く袋へシューッ!超エキサイティンッ!
「で、どうする?まだやるか?」
「………くそっ!覚えてろよ!」
捨て台詞を吐いていったが、すまないなぁ。
「過去は振り返らないんだ。」
「うわぁ……酷いな…。」
「あ、つーか、あいつのせいで昼飯食うにはおそくなっちまったじゃねぇか!」
「過去は振り返らないんじゃないのか!?」
「たまに振り返ってもいいだろ!人間だもの!」
「あれを見せられたら人間かどうかも怪しいところね……。」
「私もあんなの絶対出来ないよ…。」
ふんふん、思い思いの感想を言ってるみたいだな。なのはちゃんは……?
「ふわぁ………!!すごい…!すごいの……っ!」
両手を広げて喜んでくれました。
あれだな、手が軽く傷ついたくらいで結構楽な作業だったのにこう喜ばれたら照れるな。
「ねぇねぇ、黒お兄ちゃん!私も頑張ればあんなこと出来るかな!?」
「えっ、は、いや、難しいかもな……でも、高町一族だし鍛えたら光りそうな気はするぞ。まあ、そのためには士郎さんと桃子さんに許可をもらわないとな。」
「うん!わかった!」
「ちなみになのはちゃんは士郎さん達と同じ小太刀二刀流にするんだよな?」
「え?ううん、黒お兄ちゃんに教えてもらおうと思ってたよ?」
なん……だと…。
俺のは最初こそはしっかりとした型を使っていたが修行の乱闘でどんどん崩れていって型なんてなくなったから教えることは出来ないんだよな……。
「あー、なのはちゃん?非常に言いづらいだが俺の戦い方は………。」
「教えて、くれないの…?」
「い、いやいや、そういう訳じゃなくてだな。」
「じゃあ、なのはは運動が出来ないから………?」
今話している間にもなのはちゃんの目には涙が溜まっていった。後ろの3人の視線が痛いぜ……。
「ち、違うんだ。別に出来る出来ないじゃなくて____。」
「黒お兄ちゃんは…なのはのこと嫌い……?」
「大好きに決まってるじゃないか。ほら、士郎さんに聞いて来るといい。」
「うんっ…!!」
そう言った途端に満面の笑みで士郎さんのところへ行ってしまった。
……仕方ないよな?
『はぁ、何をやってるんですか…。』
「うぐっ…仕方ないだろ。涙目であれを言われちゃあどうしようもないだろ。なのはちゃんは策士のようだな!」
『黙りなさい、ロリコン。』
「はい。」
あー、怖いなぁ…。特に桃子さんが。
side out
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