それでは、どうぞ。
その7:バイトが本職になり始めてちょっと泣きそうな今日このごろ
side 黒
「や、やめっ、やめてくr「知らねぇよ。」ギャアアア!!」
やれやれ、うるさいやつだ。
少し血が跳ねたじゃねぇか。
『ターゲットロスト。お疲れ様です。』
「ザル警備だったしな、楽勝だ。」
今の俺の格好は和服じゃあ刀以外は似合わないということで黒のズボンとシャツ、それに黒に赤のラインのジャケットだ。
やっぱり黒だな。
「3月か……もうすぐか。」
『そうですね。後少しでジュエルシードも降ってくるでしょう。マスターなら全部回収もすぐなのでは?』
「それじゃ、面白くないだろ。静観させてもらうさ。」
アリシアがどんな子とか気になるし。二次小説とかだとたまに出てくるんだけどな。アニメでも確か少しだけ出てきたんだっけ?覚えてねぇや。
「まあ、なるようになるだろ。」
さて家に帰るか。
「ただいま〜っと。」
『誰も居ないから寂しいものですね。』
「……まあな。」
まあ、いつかは家族でも出来たら嬉しいな。
「さっさと風呂入って寝るか…。ん?」
『マスター、上空に魔力反応あり。こっちに突っ込んできます。』
「はあ!?受け止めるぞ!」
家を潰されるのは困る!
俺はすぐに屋根に登った。
赤い点がこっちにどんどん近付いて来ていた。
「あ〜、まるで隕石だな。」
『隕石くらい大丈夫でしょう?』
いやいや、流石に無理だから。
「まあ、やってやるか。」
『ファイトです。』
「手伝う気はないのか…。」
『魔力で手を覆えばいいでしょう?』
それもそうか。
『それよりももう目前まで来てますよ?』
「は?うおおおおおおお!?」
本当に目の前まで来てやがった!咄嗟に魔力で掌を覆って受け止めた。
「ちょ、おま………!?」
熱い!結構熱いし痛いんだけど!?
「…………てめぇ。」
『マスター…?』
「調子こいてんじゃねぇぞゴラァァァ!!!」
全力で弾いてやった。
「あー、疲れた。」
『驚かせないでくださいよ…。それよりも早く回収してください。壊れないように加減はしたんでしょう?』
「まあ、流石にな。」
あそこの草むらに落ちたはず……。
とりあえず降りて草むらを探すことにした。
「ん〜、ここか?おっ、あった〜。」
「あの、すいません…。」
「ん、なんだい?」
後ろから声をかけられたので振り向くとそこには金髪ツインテールで将来有望な女の子隣にグラマーな女性が立っていた。
はい、みんながお待ちかねのフェイトちゃんとアルフちゃんですね。
「なんだい、お嬢ちゃん。俺に用かな?」
「あ、はい。その、右手に持ってる石をこちらに渡して欲しいのですが……。」
「石?ああ、これかい?いや、実はね。この石は俺の爺さんの爺さんの親戚の友達の息子の甥っ子の婆さんの友達の先祖の行きつけの店の息子の跡取りの親戚のおばちゃんの爺さんから貰ったものでさぁ。流石に君にはあげられないかな?」
「え、えっと、お爺さんのお爺さんの親戚の……友達の人のえっとえっと…………。あう〜……。」
「ふぇ、フェイト!?しっかりしなよ!?」
子供にはあれは難しかったかな?まあ、結局は他人なんだけどな。
というか貰いもんじゃなくて落下物なんだけどな。
「んじゃ、こんな時間だし、お嬢ちゃん達も気を付けて帰れよ〜。」
あ、でも俺の家すぐ近くなんだけど見つかったりしないよね?
さて、寝るか。
「おやすみ、風。」
『はい、おやすみなさい。マスター。』
「うーっす、こんちは〜。」
『こんにちは。』
今、俺は翠屋にバイトしに来た。
朝になんか助けてとかそんなのが聞こえた気がするけどスルーしてやった。
「やあ、今日はどうしたんだい?」
「依頼は昨日終わったんで手伝おうかと。特に今はありませんし。」
「そうかい?君の仕事は結構気が重くなるからあまり無理しないでくれよ。」
「殺した相手のことを思い出しても仕方ありませんよ。それに、善人じゃなくて悪人なら殺したところでどうということもないですよ。」
「………そうか。」
「ええ。まあ、辛いなら来ませんって。」
「それなら、手伝ってもらおうかな。」
「もちろんです。」
たまにはこういう仕事もした方が良いだろうしな。
さて、頑張るか。
「おや、今日は黒さんは居るんだねぇ。」
「ああ、婆さんも久し振りだな。この前帰ってきたんだよ。」
「昔の息子を思い出すよ。」
「はははっ、そうかい。」
「おっ、今日は黒さんいんのか!なっつかしいなぁ。」
「よう、少年。小学生だったのが中学生になっても変わんねぇな。」
「そりゃないぜ、黒さ〜ん!」
「あっ、黒さんだ!久し振り〜!覚えてる?」
「おう、覚えてるぞ。高校生になったって?綺麗になったもんだ。」
「ほんとっ!?じゃあ結婚してくれる?」
「はっはっは、ガキが調子乗るんじゃねぇよ。」
「おお、黒。帰ってたのか。」
「まあな。おっさんはまだおばちゃんの尻に敷かれてんのか?」
「おいおい、本当のことでもひでぇなぁ。」
「ふう………意外と覚えられてるんだな。」
途中求婚までされたが。
「まあ、黒君は印象に残りやすいからねぇ。」
「そんなにですか?」
「そんなにだよ。見た目とかキャラとかじゃなくてただ存在が印象に残るんだよ。」
「存在が、ですか……。」
「うん、きっと君の力とかに関係してるんじゃないかな?」
多分関係はないんじゃ……魔力の量とかにでも関係してるとか……?いや、それはないか。
「まあ、いつかわかるでしょう。今はいいですよ。」
「そうかき?それならいいけどね。」
「ええ、今気にしても仕方ないですからね。」
「まあ、それもそうだね。」
「いつか適当なところでわかるでしょう。それに「現実は小説より奇なり」なんて、言いますしね。」
「はははっ、言うようになったじゃないか。」
「俺も成人したんですから、これくらいは言わないと。」
昔は言いくるめられてばっかだったからなぁ。
カランカラン
「おっと、お客さんだよ。接客よろしく。」
「人使いが荒いですねぇ。いらっしゃいませ〜!」
さて、今度も知り合いかな?
「何名さ……ま?」
「あ……。」
「でしょうかぁ!?」
ボロが出るところだったあぶねぇ!?なんでフェイトちゃんがここに来てるんだ!?
「あ、えっと、1人です……。」
「1名様ですね?では、こちらの席へどうぞ。」
「はい……。」
ここからどれだけ話を逸らせるかだな。
「あの……あなたは昨日の…。」
「メニューはこちらになります。」
「あ、えっと…それで。」
「普通に食べる分にはナポリタン、少しだけ食べるならシュークリームをおすすめしますよ。特にうちのシュークリームは絶対食べた方が良いですよ。」
「その、じゃあ、ナポリタンとシュークリームとオレンジジュースで……。」
「わかりました。シュークリームは食後にお持ちしますね。」
「は、はい。」
「士郎さ〜ん、ノポリタンとシュークリームとオレンジジュース入りました!」
「ああ、わかったよ。」
「それでは、少々お待ちください。」
「……あの!」
…………腕を掴むとは、やるじゃないか。
「…なんでしょう?」
「あなたは……昨日の「黒君、料理が出来たから取りに来てくれ!」む……。」
「あ、はい!わかりました!」
危ない危ない。
それにしても士郎さん料理出来るの早過ぎじゃないですかね?注文してそれほど経ってないはずなんですけど。
「お待たせしました。ナポリタンです。」
「あ、うん…。」
「では、ごゆっくり。」
「ま、待って!」
意外と強情な……。
「どうかしましたか?料理が冷めてしまいますよ?」
「あの……うぅ…。」
「仕方ありませんねぇ。」
俺はフェイトちゃんの対面に座り、フォークを持ち。
「はい、あーん。」
「ふぇ……?」
俺が自由に動くためなら一時の恥は耐えてやるさ……!
「どうしました?ああ、熱かったんですか?ふーっ、ふーっ。これで大丈夫でしょう。あーん。」
「あ、あーん……。」
可愛らしい口を動かしながら食べてる様は見てる方がほっこりしてくるなぁ。
「美味しいですか?」
「もぐもぐ……んっ…。お、美味しいっ…!」
「そうでしょう?どんどん食べてください。あーん。」
「あ〜んっ。」
これで俺の勝ちは確定だ!この勝負、もらったぁ!
「ほ〜ら、まだまだあるぞ、あーんしろ。」
「うんっ、あ〜ん。」
ふふふ、ふははは、はーっはっはっh「黒、お兄ちゃん……?」は……はは?
「何、してるの?」
「お、おう、なのはちゃん、おかえr「何、してるの?」………。」
「黙ってたらわからないよ?今、その子と何をしてたの?」
「あ〜、その…だな。あまりフォークに慣れてなさそうだったから食べさせてあげてたんだよ。うん。」
「にゃはは。そっかぁ、黒お兄ちゃんは優しいね…?」
あ、あれ?なんだ。なんでこんなに俺はなのはちゃんに怯えてるんだ?
「は、ははは。そ、そうだろ?」
「でもね、こっち見てくれないとなのはでも信用出来ないなぁ。」
「……はい。」
渋々振り返るとそこには真っ黒なオーラを出して髪の毛で目元が見えないなのはちゃんがいた。
「し、士郎さん。なのはちゃんが帰ってきましたよ〜。」
「黒お兄ちゃん、お父さんなら奥に行ったから居ないよ…?」
見捨てられた!?
「それで、何してたの…?」
「だ、だからだな。ほら、お嬢ちゃんの方からも言ってくれ!」
「あ、あううぅ……。」
涙目で完璧に怯えてるじゃねぇか!?
「お、お嬢ちゃん、今は飯食ってな。
そ、それで、なのはさん?あのですね。「何で敬語なの?」はい、すんません。マジですいません…。」
「謝るだけじゃわからないよ?何でなの?」
「マジ勘弁してください。何でもしますから。」
あ、フラグ経った気がする。
「……にゃはは、今、何でもって言ったよね?」
「あ、ああ、言ったな。」
「にゃははっ、それじゃあ今回のことは許してあげるっ!ただいまっ!」
「ああ……おかえり…。」
なのはちゃんが抱き着いて来たが頭が鳩尾に入ってるんだよなぁ。あ、ちょ、グリグリしないで。痛い、痛いから。
「ほ、ほら。なのはちゃんもお嬢ちゃんも自己紹介したらどうだ?お嬢ちゃんの方は俺も知らないし。」
「あ、うん。私はフェイト・テスタロッサ。」
「えっと、私は高町 なのはだよ。この店はお父さんとお母さんがやってるの。」
「んで、周りから今にもロリコンのレッテルが貼られそうになってる俺が楽島 黒だ。気楽に黒って呼んでくれ。」
「ろりこん……?うん、わかった。」
うんうん、なのはちゃんがフェイトちゃんと早めに接触して友達?になったし。フェイトちゃんと接触したことで時の楽園だっけ?の手掛かりも掴めた。
良い流れだな。このまま楽に話が進めば良いけど、問題は……。
「なのはぁ!俺が会いに来たぞ!」
こいつだ。特にこいつだ。誰がなんと言おうがこいつだ。
「おお、何で居るかわからないけどフェイトも居るじゃねぇか!」
「な、何で会ったことないのに名前知ってるの……?」
「そんなの俺だからに決まってるだろう。
さあ、俺の嫁になれ!」
フェイトは少し怯えながら俺の服を掴んできた。
………まあ、子供を守るのが大人の役目だしな。
「おい、そこまでだ。残念だったな。
それ以上するなら外につまみ出すぞ。」
「くっ……!ちっ、覚えてろよ!」
「待て。」
「なんだよ!」
「お前の名前……なんだっけ?」
「天地 王我だぁ!ぶっ殺してやる!外に出やがれ!」
面倒な……。
「そーれ、目指せ甲子園!」
俺は外に出た瞬間に天地の首を掴んで。
「てめええぇぇ!!!おぼえてろぉぉおおお!」
「だから言ってるだろ。過去は振り返らないって。」
「す、すごく飛んでる…。」
「すごいすごーいっ!」
「おー、新記録かもな。」
さて、そろそろバイトも終わりだったかな?
「黒君、お疲れ様。今日はもう終わりだよ。」
ああ、丁度だったか。
「わかりました。それじゃあ、また手伝えたら明日とか空いてたら手伝います。」
「そうだね、頼むよ。」
まあ、大体暇だと思うから結構な頻度で来そうだけど。
「じゃあな、2人共。フェイトちゃんは気を付けて帰れよ。」
「うん、またね〜!」
「わかった。また来るね。」
「それは士郎さんに言ってやりな。」
バイクに乗り気持ち急いで家に帰った。
「あっ!?話を聞くの忘れちゃった!」
完全勝利だ。
〔誰か…お願いします。助けてください。〕
よっしゃあ!気合入れるか!
ガタン!
「足首捻ったぁぁぁ!!?」
『締まりませんねぇ…はぁ。』
side out
残念ながら戦闘は次の話になりました。