提督は男の娘!?   作:十文字9418

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また、グダグダと書きました。

駄文ですが、面白いと思っていただければ幸いです。


とある一日です!

窓の外が少し明るくなり、もうそろそろ太陽が顔を出すであろうというまだ朝の早い時間帯。

司令室に向け鎮守府の廊下を歩くひとつの影があった…吹雪だ。

 

真面目な吹雪は起床時間もここに所属する艦娘の中でも一、二位を争うほどだ。

ちなみにだが、今の時間吹雪以外にも起きている艦娘はいる。

現に吹雪が廊下を歩いていた際、部屋の中から運動をしているような声が聞こえた。

…おそらく、日課の筋トレだろう。

 

そんな事を考えている間に、吹雪は司令室に到着した。

 

いつものように司令室の扉をノックし、声をかける。

 

「吹雪です。おはようございます」

 

いつもならここで提督の返事が帰ってくるのだが、今日は何故か返事が帰ってこなかった。

 

「? …司令官、入りますよ?」

 

吹雪は扉を開け、司令室に入った。

司令室の中には提督の姿は無かった。

 

「珍しい…まだ寝てるのかな…?」

 

司令室の中には廊下に通じる扉の他にもう一つ、提督が仮眠をとるための部屋に通じる扉がある。

 

吹雪はもう一つの扉を開け、中を覗いてみた。

 

するとそこには、ベッドで横になりスヤスヤと寝息を立てている提督の姿があった。

 

しかし、吹雪はそれよりも気になることがあった。

…提督にかけられている布団が…不自然に盛り上がってるような…?

 

吹雪はベッドに近づくとそっと布団を捲ってみた。

そこには…

 

「…ん…? もう朝………ってヤバ…」

 

軽巡の阿賀野が提督に抱きつくようにして眠っていた。

 

「…阿賀野さん? これはどういう事ですか…?」

 

「ふ、吹雪ちゃん、おはよ! …じゃあ、私はこれで…」

 

阿賀野はするりとベッドから出ると、そろそろと部屋を後にしようとした。

 

が、そうは問屋が卸さなかった。

部屋を出ていこうとする阿賀野の手を吹雪はがっしりと掴んだ。

 

「…話は終わってませんよ…? あ・が・のさん?」

 

「ごめん、吹雪ちゃん。謝るからそんな冷たい目で私を見ないで…」

 

「…ここでは司令官の邪魔になってしまいますので、言い訳は隣でたっぷり聞かせてもらいましょうかね…?」

 

吹雪はそう言うと、阿賀野をズルズルと引きずって司令室に戻った。

 

 

 

それから数時間後、まだ眠そうな目を擦りながら提督が司令室に入って来た。

 

「ふぁ…。…吹雪ちゃん、おはよう」

 

「おはようございます。…司令官、今日はいつもより眠そうですね?」

 

吹雪がそう言うと、提督は苦笑いを浮かべた。

 

「…うん。昨日、阿賀野ちゃんと話をしていたら急に眠くなっちゃって…途中から全然記憶がないんだよね…。…阿賀野ちゃんには悪い事しちゃったな…」

 

「大丈夫ですよ、司令官。さっき、阿賀野さんとお会いしましたが、いつもと変わらない様子でしたし」

 

吹雪の顔はにっこりと笑っていたが、目だけは笑っていなかった。

 

「(…司令官に睡眠薬を盛って、添い寝しようなんて…阿賀野さん、なんてうらや…ゲフンゲフン、けしからんことを…)」

 

「…吹雪ちゃん? どうしたの…なんか顔が怖いよ?」

 

「はっ! 何でもありませんよ!」

 

あはは…と笑う吹雪に小首をかしげながら提督は仕事を始めた。

 

 

 

その頃、阿賀野はといえば…

 

「うぅ…ぐすっ…。…あんなに怒んなくてもいいじゃん…」

 

吹雪にこってり絞られ泣きべそをかいていた。

そんな阿賀野を能代が慰めた。

 

「阿賀野姉ぇ、大丈夫? 元気だしなよ」

 

「能代ぉ…グスン…」

 

「しかし、阿賀野姉さんも悪いですよ。提督に睡眠薬を使うなんて…」

 

能代に慰めてもらっている阿賀野を見ながら、矢矧が阿賀野のした事を窘めた。

 

「だってぇ…ああでもしないと提督さんと寝られないんだもん!」

 

泣きべそをかきながら、阿賀野は矢矧に向かって言った。

 

「(…いいなぁ…。私も司令とお昼寝したいなぁ…)」

 

ぎゃあぎゃあと騒ぐ姉達を見ながら、酒匂はそんな事を考えていた。

 

 

 

そんな事とは露知らず、司令室では提督と吹雪が仕事をしていた。

 

すると、司令室の扉がノックされ間宮が顔を覗かせた。

 

「提督さん、少しいいですか?」

 

「どうかしたの? 間宮ちゃん」

 

「実は、支給されるはずの食材が届いてなくて…何か聞いていませんか?」

 

「本当に? ちょっと待ってね…」

 

提督はそう言うと、電話を手に取って電話をかけた。

数分後、受話器を置いた提督ははぁとため息をついた。

 

「…どうやら手違いで届いてないみたい。三日後くらいには届くらしいけど…。間宮ちゃん、食材はどのくらい残ってる?」

 

「えっと…多く見積もっても二日分くらいでしょうか。流石に三日はもたないかと…」

 

それを聞いて、提督は頭に手を当てた。

 

「…買い出しに行かないといけないね。吹雪ちゃん、ちょっと留守番を頼める?」

 

「ふえ!? 司令官も行くんですか?」

 

吹雪が驚きの声を上げると提督はあっけらかんとして言った。

 

「そりゃそうだよ。女の子一人だけじゃ心配だし、私も厨房を使わせてもらってるしね」

 

その時、吹雪はその顔で言われても説得力がないと思い、間宮は見えないところで小さくガッツポーズをしていた。

 

 

それから数時間後、提督と間宮は近くの食料品店に買い出しに来ていた。

 

「…これくらいで足りるかな?」

 

「そうですね。大丈夫だと思いますよ」

 

間宮は大型のカートいっぱいに乗せられた食材を見て言った。

 

「これでも、大和ちゃんとかはたくさん食べるから心配になっちゃうね」

 

提督がそう言うと、間宮はくすりと笑った。

 

「…確かにそうですね。もう少し足しましょうか」

 

それから食材を少し足し、会計を済ませると二人は鎮守府に向かった。

 

 

「すいません、提督さん。そんなに持ってもらっちゃって…」

 

間宮は提督の持つ大きなビニール袋を見て言った。

 

「大丈夫だよ。見た目はこんなのだけど、結構力はあるんだから…それに、間宮ちゃんだっていっぱい持ってるじゃん。逆に申し訳ないよ」

 

提督がそう言うと、間宮は少し意地悪な笑みを浮かべた。

 

「…では、もう一つだけ持って頂いてもよろしいですか? あっ、できれば左手で持ってください」

 

間宮は妙なお願いと一緒に左手に持っていた袋を提督に差し出した。

提督は少し変だなと思いつつも間宮のお願いに従って、渡された袋を左手に持った。

 

その瞬間、間宮は空いた左手で提督の右手を掴んだ。

 

「? 間宮ちゃん?」

 

「すいません、提督さん。…鎮守府に戻るまでこうしててもいいですか?」

 

間宮はにっこり笑って提督に尋ねた。

すると、提督も笑顔で返した。

 

「…うん。いいよ」

 

その後、二人は手を繋いだまま鎮守府に帰っていった。




〜鎮守府〜

吹雪「司令官、帰ってきた時どうして間宮さんと手を繋いでいたんですか…?」ジト-…

提督「え? 繋いでって言われたから…それに珍しい事じゃないよね?」キョトン

吹雪「…」ハァ…

提督「?」

提督は恋愛に関してはかなり疎いようだ。





今回から、人物紹介をしていきます。

〇十文字 鐸玻
舞浜鎮守府の提督
男だが、見た目も行動も完全に女性にしか見えない男の娘
優しく穏やかな性格で、艦娘達からの人気は高い
その見た目のせいで恋愛経験がまるでないため、そういった事には疎い

〇吹雪
舞浜鎮守府の初期艦にて現秘書艦
真面目な性格でいつも提督を支える健気な子
夢は提督と…?


…こんな感じでしょうか。

では、また次回をお楽しみに…
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