提督は男の娘!?   作:十文字9418

3 / 8
もよもよ( ´ω` )様、☆10評価ありがとうございます!
私、感動のあまりに泣きそうです…

これからもよろしくお願いします!


また、活動報告に登場予定の艦娘一覧を書いておきました。
登場させて欲しい艦娘がいれば、そちらからコメントをしてください。


今回は秋月を視点キャラとして書きました。
いつもの通り駄文ではありますが、温かい目で読んで頂けると嬉しいです。


昔話〜秋月編〜です!

つい先程深海棲艦討伐の任務を終えた私は、ふと窓の外を見た。

窓の外には月が見え、夜の暗闇を薄明るく照らしている。

月明かりに照らされながら私は自室に戻るため、舞浜鎮守府の廊下を歩いていた。

 

今回の戦闘はなかなか苦戦させられた。

途中から突然現れたあのelite級のリ級さえいなければ、もっと早くに戻る事ができたのに…。

 

そんな事を思っているうちにもう自室の前にたどり着いていた。

 

なんのけなしに、扉を開ける。

 

すると部屋の中から何かが飛び出し、私に抱きついてきた。

 

「秋月姉、お帰り! …なかなか帰ってこないから心配したんだよ?」

 

そう言いながら私を抱きしめているのは、私の妹の照月だ。

 

不満そうに頬を膨らませる照月の後ろ頭を私は優しく撫でた。

 

「ごめんね、照月。…ちょっと手間取っちゃって…」

 

「まあ、秋月姉が無事ならいいんだけどね♪」

 

えへへ…と言いながら私に甘えてくる照月。

我が妹ながら可愛いと思ってしまう。

 

…って、ここ廊下じゃなかったっけ?

流石にこの状況を誰かに見られるのは恥ずかしい。

 

「…照月、そろそろ部屋に入らない?」

 

私がそう訊くと、照月は少し残念そうな顔になりながらもにっこり笑って頷いた。

 

 

それから、私と照月は今日あった出来事を話し合った。

そうして談笑しているうちに、照月はスヤスヤと寝息を立てて眠ってしまった。

 

私はベッドで横になる照月の頭をそっと撫でた。

すると照月の寝顔が少し微笑んだ。

 

「…秋月…姉………えへへ…」

 

私の夢でも見てるのだろうか?

つくづく可愛い妹だ。

 

 

私がこんな生活を送る事ができるのは、やはりあの司令のおかげだろう。

思えば、司令は私が着任した当初から色々と気遣ってくれた…

 

 

 

 

 

今から約一年前、私はこの舞浜鎮守府に着任した。

 

「秋月型防空駆逐艦、一番艦の秋月推参致しました。よろしくおねがいします」

 

今思うとなかなか堅苦しい挨拶だったが、当時の私にはそれが精一杯だった。

 

「これはご丁寧にどうも…私は秘書艦の吹雪です! そして、こちらが司令官の…」

 

「十文字 鐸玻です。これからよろしくね、秋月ちゃん」

 

そう言って司令は私に微笑んだ。

その優しそうな笑顔に私の緊張が少し緩んだ気がした。

 

「…じゃあ、挨拶も終わった事だし施設案内をしないとね。吹雪ちゃん、鎮守府内を案内してあげて」

 

「了解です。…では、秋月さんこちらへ…」

 

吹雪に連れられ、私は司令室を後にした。

 

 

 

「…ここを真っ直ぐ行くと工廠、曲がると入渠施設に行けます。少しでも被弾したら、必ず入渠してくださいね」

 

「少しでも…ですか? ずいぶんと贅沢ですね」

 

私がそう言うと吹雪は笑った。

その様子に私がきょとんとしていると吹雪は説明を始めた。

 

「あっ、ごめんなさい…着任したばかりの人はよく同じ事を言うものですから。…司令官の方針なんですよ。少しでも危険を減らす為には万全の態勢でいないといけない…と」

 

素敵な考えだと思った。

私達の事を大切に思ってくれている事が伝わってくる。

 

「いい人ですね、司令は…。同じ女性として憧れちゃいます」

 

するとまた吹雪は笑った。

今度は何だろうか…?

 

「す、すいません…。やっぱり、勘違いしてましたか…」

 

「勘違い…? どういうことですか?」

 

「ふふ…そのうちわかりますよ」

 

吹雪はそれ以上何も言わなかった。

だが、吹雪の言った通り、私がその勘違いに気づかされるのに時間はかからなかった。

 

 

 

着任してから数日後、私は近隣海域に出現した深海棲艦の討伐任務に参加した。

 

作戦は無事に完了したが、やはり戦闘は甘くなく私は大破級のダメージを受け、一部の深海棲艦には逃げられてしまった。

 

私がその事を謝るとみんなは『よくある事だから気にする事はない』と言ってくれた。

しかし、そう言われても私の中では『みんなの足を引っ張ってしまった』という罪悪感が渦巻いていた。

 

 

その日の夜、なかなか眠る事ができなかった私は少し夜風に当たろうと思い、鎮守府の外へ出た。

 

外に出ると綺麗な満月が辺りを明るく照らしていた。

 

私は近くの防波堤に腰掛け、夜の海を眺めた。

 

 

…今日は、みんなに迷惑をかけてしまった。

私が大破しなければ、敵艦を殲滅できたのに…

 

私は…ここにいていいのだろうか…?

 

これからもまた、みんなの足を引っ張ってしまうんじゃないか…?

 

 

そんな事を考えていた時、後ろから声をかけられた。

 

「こんばんは、秋月ちゃん」

 

私が振り返ると司令が微笑を浮かべながら立っていた。

 

「し、司令? どうしてここに?」

 

「ちょうど、窓の外を見てたら人影が見えたから…気になって出てきたんだ」

 

司令はそう言いながら私の隣に腰掛けた。

 

「秋月ちゃんは何してたの?」

 

「…寝つけなくて…」

 

「眠れないの? 悩みがあるなら聞くよ?」

 

優しく包容力のある口調に、私はいつの間にか思っていた事を洗いざらい口にしていた。

その間、司令は真剣な顔をして私の話を聞いてくれていた。

 

「…それで……みんなに迷惑かけているんじゃないかって…私…」

 

「迷惑なんかじゃないよ」

 

司令はそう言うと、私の目を真っ直ぐ見つめて続けた。

 

「最初から上手くいくことなんてそうある事じゃない。みんなだってわかってくれてるよ」

 

「…そうでしょうか…?」

 

私が訊くと司令は笑って頷いた。

 

「この鎮守府に必要ない娘なんていないよ。私でよければいつでも相談にのるから…もう一人で抱え込む事はしないでね。秋月ちゃんは私にとって家族みたいなものなんだから…」

 

…素直に司令の言葉が嬉しかった。

こんなに気を使ってくれる司令の所に着任できてよかった。

心の底からそう思った。

 

「…優しいですね、司令は…。…私も司令みたいな女性になりたいですよ」

 

私がそう言うと、司令は顔を引きつらせ小さなため息をついた。

 

「…はぁ…、吹雪ちゃんったらまた知らせなかったのか…全くもう…」

 

そこで私は着任した時に吹雪が言っていた事を思い出し、司令に訊いてみた。

 

「そういえば、ここに着任した時に吹雪さんが勘違いしているとか言ってましたが…どういう意味なんですか?」

 

司令は何か言いにくそうな様子だったが、一つ咳払いをして私に話し出した。

 

「秋月ちゃん…その……信じられないかもしれないけど…。私…男だよ?」

 

……

………え?

 

「…え? 嘘…だってこんな…ええ!?」

 

信じられなかった。こんなに綺麗な人が…男!?

というより…私、とんでもなく失礼な事を言ってしまったんじゃ…

 

「ご、ごめんなさい!」

 

「謝らなくていいよ。声も見た目もこんなのだから…逆に気づく方が凄いし…」

 

そう言って自傷気味に笑う司令。

その姿もやはり女子にしか見えなかった。

 

 

 

そんな事があってから、私は少し心に余裕を持つ事ができ、戦績も少しずつ上がっていった。

 

 

 

それから半年くらいたったある日のこと。

私は司令室に呼び出された。

 

「司令、話って何ですか?」

 

「実は今日、新しく着任する娘がいてね…秋月ちゃんに鎮守府内の案内をして欲しいんだ」

 

「え? 私に…ですか? でも、それは吹雪ちゃんの仕事じゃ…」

 

すると司令は首を横に振った。

 

「今回は秋月ちゃんじゃないとダメなんだ」

 

「? …それはどういう…」

 

その時、司令室の扉がノックされた。

 

「…来たみたいだね。入っていいよ!」

 

司令がそう言うとゆっくり扉が開き…

 

 

「…失礼します」

 

 

聞き覚えのある声が響いた。

 

そうして入ってきたのは…私と同じ制服を着た明るい茶髪の三つ編みが特徴的な…

 

私の…妹

 

「秋月型防空駆逐艦、二番艦の………秋月…姉…?」

 

「…久しぶりね、照月」

 

 

 

こうして私は照月と再会する事ができた。

 

後に知った事なのだか、照月が舞浜鎮守府に着任するために司令は色々働きかけてくれたらしい。

 

そして今では照月もこの鎮守府に馴染み、楽しく生活している。

 

 

 

 

 

照月の寝顔を見ながら、私は今まであった出来事を思い出していた。

 

可愛い妹や信頼できる仲間と一緒に過ごせる事も、美味しいご飯を食べ、暖かい布団で眠れる事も…何気ない事かもしれないが、私にとってはどれもが贅沢な事に思えてならない。

 

ここにいられる事に感謝しつつ、私は自分のベッドに横になった。

 

 

 

次の日、私と照月が朝食をとるために食堂に向かって廊下を歩いていると司令が声をかけてきた。

 

「秋月ちゃん、ちょっといいかな?」

 

「はい? どうかしましたか、司令」

 

「ちょっと、後ろ向いていてもらってもいい?」

 

私は頷き、指示に従って後ろを向いた。

すると司令はなにやら私の髪をいじり始めた。

 

数十秒後、司令は私の髪から手を離すと手鏡を渡してきた。

その手鏡で見てみると…いつもの髪留めにとって代わり綺麗な新品のものがつけられていた。

 

「…司令、これは?」

 

「前に見た時、秋月ちゃんの髪留めがもうボロボロだったから新しいのを作ってみたんだ。

…どうかな?」

 

「…! 司令…ありがとうございます! 大切にしますね」

 

私が司令にお礼を言った時、照月は少し不満そうに頬を膨らませた。

 

「むぅ…。秋月姉ばっかり狡いです。…提督、私にも作ってもらえませんか…?」

 

照月がそう言うと、司令はにっこりと笑った。

 

「…そういうと思って、照月ちゃんにも作ってあるよ…はい、これ」

 

司令は私がつけているものより少し小さめな髪留めを二つ、照月に手渡した。

 

「わぁ…ありがと、提督!」

 

「どういたしまして。…二人とも今からご飯?」

 

司令の問に私は首を縦に振った。

 

「ええ、司令も一緒に食べませんか?」

 

「いいの? …じゃあ、お言葉に甘えちゃおっかな…」

 

私達は司令を連れて食堂に向かった。




〜数日後〜

提督「…あれ? 秋月ちゃん、この前あげた髪留め使ってないの?」

秋月「ボロボロでもまだこの髪留めは使えますから、捨てるのがもったいなくて…それに…」

提督「それに?」

秋月「…いえ、何でもないです」


…それに、せっかく貴方に作ってもらったものを簡単に失いたくないから…




それでは、艦娘紹介に移ります

〇睦月
明るく、元気がとりえの娘
普段は子供っぽい口調だが、いざという時はとても頼れるお姉ちゃん
吹雪とはライバル関係

〇如月
駆逐艦とは思えないほど大人びた雰囲気を持つ娘
隙をみてはかなり大胆な行動を起こすので、吹雪から警戒されている。

〇文月
おっとりとした性格の天然娘
かなりの癒し系
好きなものは提督とスイーツ

〇三日月
真面目な性格の娘
普段から睦月達を纏めるしっかり者
夢は十文字提督のような女性になること



…こんな感じですかね

それでは次回をお楽しみに…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。