提督は男の娘!?   作:十文字9418

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前回から引き続いて書いていきます。

いつもどおりの駄文ではありますが、温かい目で読んでいただければ幸いです。


補佐官改め、妹さんが着任しました!

「…じゃあ、改めて紹介するね。この子は私の妹の…」

 

「十文字 供恵です! よろしくね〜」

 

そう言いながら、供恵は吹雪と古鷹に屈託の無い笑顔を向けた。

 

正直な所、古鷹は何と言っていいかと言葉を詰まらせていた。

 

「(…まさか、供恵ちゃんが提督の妹さんだったなんて…)」

 

古鷹が吹雪の方をちらっと見ると、その顔は呆然として、突然起きた予想外の出来事に困惑しているのがよくわかる。

 

 

そんな二人をさておき、提督は再び供恵と向かい合った。

 

「さてと…それじゃあ、ともちゃん。ここに来た本当の理由を教えてくれるかな?」

 

提督がそう言うと吹雪と古鷹は驚きの声を上げた。

 

「本当の…理由…?」

 

「え? 提督、一体どういう…」

 

戸惑う吹雪達をよそに供恵は少しばつの悪い顔をしながら、ちろりと舌を出した。

 

「…やっぱり、お兄ちゃんは鋭いなぁ…」

 

供恵はそう小さく呟くと持っていた自分の荷物をゴソゴソとあさり、中から大きめの封筒を取り出した。

 

提督はその封筒を受け取り、封を切った。

 

「…! これって…海軍兵学校の卒業証明書!? という事は…」

 

「うん! 最終試験、バッチリ合格したよ! これで私もお兄ちゃんと同じ提督になれるんだ」

 

そう言いながら片手でVサインをつくる供恵の頭を提督は優しく撫でた。

 

「試験、大変だったでしょ? よく頑張ったね」

 

「えへへ…」

 

提督に褒められて、供恵は嬉しそうに目を細めた。

 

そんな微笑ましい光景に古鷹は顔をほころばせながらも、少し疑問に思う事があった。

 

「…それでは、供恵ちゃ…コホン、供恵さんは提督にその事を報告しに来たのですか?」

 

「古鷹ちゃん、わざわざ言い直さなくていいよ。さっきみたいに供恵ちゃんでいいから。…確かにこれの報告もあるけど、もう一つ理由があるんだ」

 

供恵は古鷹に向かってそう答えると、再び提督に顔を向けた。

 

「…実は私、まだ着任する鎮守府が決まってなくて…それで、着任が決まるまでここで実地研修をする事にしてもらったの。…ダメかな?」

 

それを聞いて、提督は驚いたように目を丸くした。

 

「…本当にこんなところでいいの? わかってるとは思うけどここはまだ新設の方だし、参考になるかどうかも…」

 

すると供恵は首を横に振り、提督の目を見てはっきりと言った。

 

「ここがいいの。お兄ちゃんだったらわからない事もすぐに訊けるし、…それに…」

 

そう言いながら、供恵はまた古鷹の方を見た。

 

「古鷹ちゃんにここを案内してもらった時、よくわかったんだ…お兄ちゃんがとっても慕われてるって。私はそんな提督になりたい…お兄ちゃんみたいな提督になりたいの!」

 

供恵は提督に視線を戻すと深々と頭を下げた。

 

「だから、お願いします! ここで研修をさせてください!」

 

 

「…ともちゃん、顔を上げて」

 

提督の声に供恵は顔を上げた。

すると提督は…柔和な微笑みを浮かべながら、ゆっくりと言った。

 

「ともちゃんがそう言うなら、こっちに断る理由はないよ。…上手く指導できるかはわからないけど…お互いに頑張ろうね」

 

「うん! ありがとう、お兄ちゃん!」

 

 

 

 

 

その日の夕方、提督は舞浜鎮守府に着任している全ての艦娘を講堂に集め、供恵の紹介をした。

 

「…という訳なんだけど、みんなも協力してくれるかな?」

 

提督の問に異を唱える者はおらず、供恵は無事に舞浜鎮守府に着任する事となった。

 

「供恵っていいます。今日からよろしくお願いしま〜す!」

 

供恵の挨拶が終わると、早速艦娘達が供恵の周りに集まってきた。

 

「Wow! 提督、とってもcuteなsisterデスネ!」

 

「もう、提督さん! どうしてこんなに可愛い妹さんがいる事を阿賀野に教えてくれなかったんですかぁ…!」

 

そう言いながら金剛と阿賀野の二人が供恵に抱きついた。

 

「…二人とも、くすぐったいよぉ…」

 

そう言いながらも供恵はまんざらでもなさそうな顔をしている。

楽しそうに笑い合う供恵達の姿を見て、提督はホッと胸をなでおろした。

 

「…よかった。うまくやっていけそうだね」

 

 

その後はもう大騒ぎだった。

 

供恵と駆逐艦達がじゃれ合う姿に暴走しかけた長門を大和、加賀、大鳳、高雄、愛宕の五人がかりで押さえつけたり、供恵に突撃インタビューしようとした青葉が衣笠に連行されたり、千歳、千代田、伊勢、日向の四人が着任祝いに宴会をやろうと言い出し、それを聞きつけた間宮と伊良湖が見事に宴会料理を作り上げたり…

 

そんな訳でその後は宴会となり、そちらも大いに盛り上がった。

 

 

その宴会の最中、提督は供恵に尋ねた。

 

「ともちゃん、この中で秘書艦にするなら誰がいい?」

 

「え? どうしたの、急に…」

 

供恵が訊き返すと、提督は真剣な顔をして言った。

 

「今は研修だけど、いずれ提督になるんだったら秘書艦は欠かせない存在だよ。だから、研修の間もともちゃんには秘書艦をつけようと思って…」

 

「なるほどね。う〜ん…それじゃあ、古鷹ちゃんがいいなぁ…」

 

供恵の一言に隣にいた古鷹はびっくりして、思わず目を見開いた。

 

「わ、私…ですか!?」

 

「うん。最初に会った時からずっと優しくしてくれたし、逆に古鷹ちゃん以外考えられないよ。…古鷹ちゃん、私の秘書艦に…なってくれる?」

 

供恵の問に古鷹は少し戸惑ったが、ゆっくりと頷いた。

 

「わかりました。私に秘書艦が務まるか不安ですが…精一杯、頑張りますね」

 

「やった! 改めてよろしくね、古鷹ちゃん!」

 

二人は顔を見合わせると、どちらからともなく笑いあった。




宴会終了後、供恵は古鷹の部屋で寝ることになったのだが…

古鷹「では、供恵ちゃんはこのベッドを使ってくださいね」

加古「へ? そこあたしのベッ…」

古鷹「加古、言いましたよね? やる事をやらなかったら、廊下で寝てもらう…と」

加古「ふぇ!? 本気だったの!? ってゆうか、廊下で寝たら風邪ひいちゃうって!」

古鷹「大丈夫です。寒くならないように寝袋を出しておきましたから」

供恵「加古ちゃん、がんば〜!」

加古「!? 味方がいない!?」

結局、廊下にほっぽり出されはしなかったものの、加古は部屋の隅で寝袋にくるまっていた。



それでは、艦娘紹介に移ります

〇秋月
とても真面目で仲間思いの娘
少し貧乏症で『もったいない』が口癖

〇照月
秋月の妹
舞浜鎮守府では一番新しく着任した艦娘
姉である秋月をとてもよく慕っている



次回は多分、ハロウィンの話になるかと思います(その前に何か話が浮かんだら投稿するかもしれませんが…)

では、次回をお楽しみに…
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