オーバーロード 破壊の魔獣   作:源八

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旧版の四話と五話の纏めです。
修正箇所若干あり


忠誠の儀

「おや、わたしが一番でありんす?」

 

開かれた転移門から奇妙な言葉遣いの美少女が出てくる。その美少女はモモンガとはくたくの前まで進み膝をついた。

 

「至高の御方の命により馳せ参じましたでありんす。我が愛しの君」

「そしてはくたく様。よくぞご帰還なされたでありんす」

 

一見肌の露出が少ない服に身を包んだ只の美少女だが、正体は吸血鬼(バンパイア)の上異種である真祖(バンパイア)。ナザリックの第一から第三階層までの守護者シャルティア・ブラッドフォールン。

 

「息災で何よりだシャルティア」

「うむ、お前も相変わらず美しいな」

 

モモンガとはくたくはそれぞれアドリブで答える。二人ともぶっつけ本番だ。モモンガに美しいといわれたシャルティアが瞳を潤ませる。

はくたくは守護者たちが自分がここから姿を消し、再び帰還していたと言っている事について考える。

 

(シャルティアも自分の事をいなくなっていたと思ってたのか。ログインしなくなる=いなくなるという事なのか?他の引退したり疎遠になったギルドメンバーも同じように考えているのか?)

 

二人への挨拶が終わるとシャルティアは立ち上がり何やらアウラと良い争いを始める。チビ介だの偽乳だの互いを罵っているが険悪な雰囲気はない。兄弟喧嘩のようだ。二人を止めるかどうか迷っていると、非人間的な声が闘技場に響く。

 

「サワガシイナ」

 

それは二足歩行の巨大な昆虫。フォルムは蟷螂と蟻を合わせて悪魔が歪めたような異形。冷気を纏った外骨格は白銀のオーラを放ち、尾や全身から氷柱のような鋭いスパイクが飛びだす。武器として白銀のハルバードと、ドス黒いオーラを放つメイスを携えている。種族<蟲王(ヴァーミン・ロード)>のナザリックの第五階層守護者コキュートス。

 

「御方ノ前デ遊ビ過ギダ」

 

アウラとシャルティアを諌める発言をするも二人は口喧嘩を止める気配は無い。そろそろ止めるべきかとはくたくが口を開こうとするが、一足早くモモンガが二人を止めた。

 

「二人とも、はくたくの前で児戯は止めよ」

「「申し訳ございません!」」

 

はくたくはコキュートスとも双子やシャルティアと似たようなやり取りを済ますと、闘技場の入り口から歩いてくる二人の影に気付く。前を歩くのはアルべド。後ろに従うように男が一人従う。アルベドはモモンガとはくたくに十分に近づくと二人に深く礼をする。後ろの男もそれに従い優雅な礼を見せる。

 

「皆待たせてしまったようで申し訳ない。そしてはくたく様、ご帰還喜び申しあげます」

「別に待たせてなどいないぞデミウルゴス。時間通りだ」

「お前も変わらないようだな。嬉しいぞデミウルゴス」

 

デミウルゴスと呼ばれた男の第一印象はやり手のビジネスマン。日焼けした東洋系の顔にオールバックの髪、きっちり着こんだスーツと丸眼鏡。だが尻尾と浅黒い炎のオーラ、邪悪な雰囲気が彼を人間ではないという事を雄弁に語る。ナザリックの第七階層守護者種族<最上位悪魔(アーチデヴィル)>のデミウルゴス。

モモンガが守護者達を見回す。

 

「これで皆集まったようだな」

「では皆、至高の御方に忠誠の儀を」

 

守護者たちがアルべドを前に立てる形で横に整列する。先ほどまでとは全く違う真剣な雰囲気だ。

 

(え?忠誠の儀って何?)

 

平静を装っているが内心では戸惑っているはくたくはモモンガを見る。骨の顔から表情は読み取れないが目から自分と同じ心境だと察する。守護者たちは整列が終わると右から順に進んで跪き礼をしていく。

 

「第一、第二、第三階層守護者シャルティア・ブラッドフォールン。御身の前に」

「第五階層守護者、コキュートス。御身の前に」

「第六階層守護者、アウラ・ベラ・フィオーラ。御身の前に」

「お、同じく、第六層守護者、マーレ・ベロ・フィオーレ。御身の前に」

「第七階層守護者、デミウルゴス。御身の前に」

「守護者統括、アルべド。御身の前に」

 

全員が跪く。アルべドがそのまま言葉を続ける。

 

「第四階層ガルガンチュア及び第八階層守護者ヴィクティムを除き、各階層守護者、御身の前に平伏し奉る。……ご命令を、至高なる御方達よ。我らの忠義全てを御身に捧げます」

 

平伏する六人を前に二人はどうすればいいのか混乱していた。

 

(何だこれ。どういうリアクション返せばいいのかさっぱり分からん)

 

はくたくは先ほどのようにモモンガを見やる。目で二人は会話する。

 

(ここは代表してギルドマスター、お願いします!)

(いやいやいや、それは無いでしょう。ここは帰還したはくたくさんが!)

 

このようなやり取りを十数秒した挙句、覚悟をきめたモモンガが口を開く。

 

(一番槍ありがとうモモンガさん!出来る限りフォローします!)

 

モモンガは恐怖効果や能力ペナルティを与えるスキル『絶望のオーラ』を起動する。

 

(お、なんかそれっぽいし自分も合わせるか)

 

はくたくもモモンガに合わせて切っていたパッスブスキル『畏怖すべき存在』のオーラを放つ。低レベルの相手に恐怖と怯え効果を与えるがレベル100である守護者には効果はない。だが支配者っぽい感じが出ることを狙ってオーラを発散させる。

 

「皆、お、面を上げよ」

 

モモンガの一言で一斉に頭が上がる。一糸乱れぬ素晴らしいシンクロだ。

 

「では皆……良く集まってくれた、感謝しよう」

 

(うん、感謝は大事だよね)

 

「感謝など!我ら全員至高の御方に忠義のみならずこの身全てを捧げた者たち。至極当然のことでございます」

 

(なんというか凄い忠誠度だな)

 

モモンガさんがこっちをチラ見する。

 

(次はこっちの番だって事か)

 

頭をフル回転させはくたくは話を進めるための言葉をどうにか吐き出す。

 

「お前たちの忠誠を喜ばしく思う。お前たちであれば我々の考えを理解し、今ナザリックで起こっている自体にも問題なく当たれると確信したぞ」

 

アルべドが守護者を代表して答える。

 

「ありがたきお言葉。我々一同粉骨砕身してその問題にあたります。その問題とはいかような物で?」

 

「うむ。それについては帰還したばかりの私よりモモンガのほうが上手く説明できるな」

 

はくたくはモモンガに目線で合図をする。モモンガは頷き、守護者へ説明を始めた。ナザリック地下墳墓全体が何らかの現象に巻き込まれた事、現在偵察に出したセバスからナザリックが草原に転移した事を。守護者達からはその転移について思い当たる点はないという事、各階層に今の所転移に影響されて異常が起こっていない事を知らされた。それを受けて二人がどうするべきかを考えていると、偵察に出ていたセバスが帰還し地上の詳細な様子を報告した。だがその内容に先行報告以上の新しい情報は無かった。

 

(情報が全くない。とりあえずは警備を固めて情報収集だ)

 

「モモンガ、今は情報を集める事と警備を固める事に集中すべきだ」

「そうだな・・・そうしよう」

 

モモンガが守護者たちに警備を固める事、ナザリックを周辺から見えなくする隠蔽工作を施す事などを的確に指示していく。

 

(今指示出来るのはこれくらいだろう。後は二人で相談してから決める事だ。そして最後にこれだけは確認しておかないとな)

 

モモンガが指示を出し終えたのを見計らってはくたくは守護者達に尋ねる。

 

「モモンガからの指示は終わったようだな。ならば私から最後に聞きたい事がある。別に聞く必要のない事ではあるが何分久方ぶりの帰還でな。改めて聞いておこう。…お前たちにとってモモンガと私とは一体どのような存在だ?正直に答えよ」

 

忠誠の儀の順番に従ってはくたくは守護者達に問う。

 

「先ずはシャルティア」

「モモンガ様はまさに美の結晶。その白きお体と比べれば、宝石すらも見劣りしてしまいます。はくたく様はモモンガ様とは違った力の美というものを体現する御方と思うでありんす」

 

(異形種的には自分とモモンガさんはイケメンなのか?モモンガさんの方が好みのようだが)

 

「次はコキュートス」

「オ二人トモ守護者各員ヨリモ強者デアリ、マサニナザリック地下大墳墓ノ絶対ナル支配者に相応シキト考エマス」

 

(二人ともロールプレイビルドだから君たちの相手次第だときついんだけどなあ…)

 

「アウラ」

「慈悲深く、配慮に優れたお方たちです」

 

(配慮…できてたかなあ)

 

「…マーレ」

「す、凄く優しい方たちだと思います」

 

(これくらいの評価だとやりやすいな)

 

「デミウルゴス」

「モモンガ様は賢明な判断力と、瞬時に実行される行動力を兼ね備えた方。まさに端倪すべからざる、という言葉がふさわしいお方です。はくたく様は偉大なる力と破壊の行使者でありながら叡智も備えるお方と考えております」

 

(評価高い!ちょっと自分たちを買いかぶり過ぎだよ!こちとら小市民なのに!)

 

「セバス」

「モモンガ様は至高の方々の総括であり、我々を最後まで見はなさず残っていただけた慈悲深きお方です。はくたく様も我らを見はなさず、再びこの地の戻ってきてくださった慈悲深き御方と考えております」

 

(…これは守護者皆の考えの代弁だろう。自分も慈悲深き方と考えてくれるのか。いや、慈悲深さはモモンガさんからは一等落ちるかな?)

 

「最後にアルベド」

「モモンガ様は至高の方々の最高責任者であり、私どもの最高の主人であります。

そして私の愛しいかたです!はくたく様は力と知性両方に優れ、それを持ってアインズ・ウール・ゴウン及びモモンガ様をお支えになられる素晴らしきお方です」

 

(愛しいお方?タブラさんアルべドにビッチに加えてモモンガさん好きって設定してたのか?例の乳揉みOKもビッチじゃなくてモモンガさんが好きだったからか?)

 

「…なるほど、お前たちの我々に対する思いが以前と変わらない事を嬉しく思う」

 

こちらが聞きたいことは終わったとモモンガに合図をする。

アインズが締めの挨拶をする。

 

「各員の考えは理解した。それでは私の仲間が担当していた執務の一部までお前たちを信頼し委ねる。これから私とはくたくで話し合う事があるのでこれにて解散とする」

 

モモンガがレメゲトンへ転移した。

 

「私からも以上だ。では各員今後も忠義に励め。解散」

 

はくたくも指輪を起動させ同じくレメゲトンへと転移した。

 

 

 

 

 

転移したレメゲトンで二人は肩を落とす。肉体的な疲れはないが、慣れない事をした為か心の疲労が酷い。

 

「疲れましたね…」

「ええ…」

「何、あの高評価は」

「あの目、本気でしたね。予想以上の忠誠っぷりでした」

「しかしモモンガさんモテますね。本当にしっとマスク持ってます?」

「な!」

 

モモンガがはくたくを睨む。クリスマスに長時間インすると持たされる非モテの勲章、しっとマスク。当然モモンガもはくたくも大量に所持している。

 

「そんな目しないで下さいよ。シャルティアとアルベドが自分とモモンガさんを見る目は全く別物だったじゃないですか。それにモモンガさんアルべドからは愛してるなんて言われてたじゃないですか!」

「まあそれはそうですけど…」

 

相変わらずアルべドに関する歯切れが悪い。はくたくそれを無視して提案する。

 

「それじゃあ。これから自分の部屋に戻って現状を確認した後、モモンガさんの部屋で話し合いませんか?」

「そうしましょう。では一時間後に」

 

二人は話を打ち切るとレメゲトンから各自の部屋に転移した。

 

 

 

 

 

9階層の自室に戻ったはくたくは装備していた手甲、足甲、面頬、斧をインベントリにしまい、ソファに腰を下ろす。魔法が掛けられているソファははくたくの背中の棘で破れることなくはくたくを受け入れる。はくたくは天井を見上げ、しばし目を閉ざす。

 

(根源の火精霊との戦闘での疲労はないけど、精神的に参りそうだ。だけどまだ休むべきではないのは分かっている)

 

目を開き、はくたくはインベントリから分厚く重い一冊の本を取り出す。それは百科事典(エンサイクロペディア)。プレイヤー一人一人に開始時に与えられ、持ち主が破棄しない限り消失も奪われる事もないアイテム。これには各プレイヤーが出会ったモンスターのデータが自動的に登録されていく。だが登録されるのは画像、名前、元ネタのみであり、それ以上の情報はプレイヤー自身が調べて書きこまなければならない。またプレイヤーが自由に記事を作成する事も出来る。未知を楽しむゲームというユグドラシル運営の意図を体現したアイテムだ。

 

これをはくたくは自身のメモ帳として使っていて、所持しているアイテムの説明文、自身が取得した種族と職業の詳細、フレーバーテキストをコピペし記事にしていた。はくたくはモモンガとの話し合いの前にこれを紐解く事で、自身がどうなっているかを把握することにしていた。百科事典を開く前に、部屋の端に待機しているお付きのメイドに飲み物を頼む。

 

「なにか飲み物を用意してくれ」

「畏まりました。何に致しますか?今用意できるのは、紅茶、コーヒー、酒でございます」

 

コーヒーを頼もうと考えたが酒にする事にした。ユグドラシルで酒はバフ効果と酩酊、二日酔いのデバフ効果があるアイテムだった。はくたくは種族由来の無効スキルでデバフ効果を無視出来る。

 

(気分転換が必要だ。ゲームと同じなら酔っぱらう事もないだろうし)

 

「酒をロックで頼む。種類はお前に任せる」

「畏まりました」

 

銀のワゴンからメイドが酒を取り、魔法で氷が解ける事のない氷入れから冷やしておいたグラスに入れ、酒を注ぎマドラーでかき混ぜた後はくたくに差し出す。

 

「アルフヘイム産ウイスキーでございます。御口に合うとよいのですが」

「うむ、ありがとう」

 

はくたくは手に取ったグラスを眺めた後、酒を一口含み…味わう間もなく飲み込む。グラスをまじまじと眺めた後、何も言わずそのまま全て飲み干す。天井を見上げ、目を閉ざし唸る。

 

「はくたく様?」

「あ、何でも無いぞ。いい酒だな。もう一杯用意してくれ」

 

不安な顔をしたメイドを安心させると再び酒が注がせ、酒で満たされたグラスを眺める。そして再び一口含み、今度は味わってから飲み込む。溜息を付き、思わず頬が緩む。

 

(旨い。余り酒は飲まない方だったがこれが今までの人生で一番うまいと断言できる。…酒好きなギルドメンバーならもっと上手い表現が出来るだろうな)

 

環境破壊がとことん進んだ日本では、主流のアルコール飲料は殆どが工場で製造されている。昔ながらの製法の酒も多少はあるが超が付く高級品。まして昔のビンテージものはその希少性から金持ち、その中でもさらに選ばれた一部にしか許されない贅沢品である。ビンテージがれだけ貴重かというと、一攫千金を願い、放棄された過去の建物や施設を探索して酒を見つけ出そうとする者がいる位だ。はくたくが今飲んでいるウイスキーがもし元いた世界にあれば破格の値が付けられる事だろう。

 

(こうなってから何もかも驚きの連続だな)

 

もう一口含んでからグラスを置くとはくたくは百科事典を開く。探すのは自身の取得した種族レベルと職業レベルの記事だ。記事から自身の能力、身体状況についてある程度把握できるはず。目当ての記事を見つけると、はくたくはそれに目を通していく。

 

 

 

 

 

はくたくのレベル振り分けはかなり種族レベルへと偏重している。

内訳は種族レベルが80、職業レベルが20だ。

PVPやパーティーを想定しない、ソロで山野を駆け、狩りと採集によって

食いつなぎ拠点で補給を行うことなくひたすら冒険をするための構成だ。

 

取得している種族レベルの例としては

堅い装甲をもつ<陸鮫(ブレイ)>

岩と鉱石を主食とする<深い穴を掘るもの(デルヴァー)>

金属を腐食させ喰らう事から冒険者から蛇蝎のごとく嫌われる<錆の怪物(ラスト・モンスター)>

などがある。

 

残りの20レベルで

<レンジャー>と<ローグ>、その複合職の<スレイヤー>

ギルド加入後に取得した課金職<サイズチェンジャー>を取得している。

 

そして種族レベルとプレイ内容から偶然解放された魔獣系種族の隠し最上位種族

原始の獣(タラスク)を限界レベルの5レベルまで取得している。

 

これらからはくたくが保有する特殊能力は以下のようになる

まず取得した種族レベルから得られる戦闘系特殊能力は

 

攻撃系特殊能力

鋭敏嗅覚、視覚強化、隠密看破、透明看破、夜目、無視界戦闘、神速の反応、クリティカル熟練

出血化クリティカル、よろめき化クリティカル、クリティカル強化:噛みつき

ふっ飛ばし攻撃強化、薙ぎ払い強化、迎え討ち、付き飛ばし強化、マルチアタックⅤ

攻撃部位:(噛みつき、爪、棘、角、尾)、強打、飲み込み、強力跳躍

施設破壊Ⅳ、攻城戦Ⅲ、物理接触無効無視、サイズ補正:超巨大

 

防御系特殊能力

上位物理無効化Ⅳ、上位魔法無効化Ⅲ、斬撃耐性Ⅴ、打撃耐性Ⅴ、刺突耐性Ⅳ

魔法耐性Ⅳ、属性耐性Ⅳ

完全耐性:酸・毒・麻痺・病気・即死・石化・能力値ダメージ・生命吸収・精神操作

クリティカル無効、酸素耐性Ⅲ、飲食耐性Ⅲ、睡眠耐性Ⅲ、移動阻害耐性Ⅳ

 

などがあり職業レベルからは

 

追跡、観察、武器習熟(斧)、中装鎧習熟、二刀流、、急所攻撃、精査妨害、

恐るべき射程、武器投擲、サイズ変更

 

次に隠し種族原始の獣(タラスク)の5レベルから以下の特殊能力を持つ。

 

レベル1 オーラ『畏怖すべき存在(フライトフル・プレゼンス)』Ⅴ

     体高×10メートルの範囲の自分を視認したレベル60以下の

     相手に恐怖、怯え効果を与える。はくたくの最大サイズは体高15m

 

レベル2 『再生(リジェネレーター)(特殊)』

     強力なリジェネ効果のパッシブスキル。アイテム、魔法、武器、スキルよる阻害無効

     死亡時遺体にさらなるダメージを与えない場合、一定時間後自動蘇生する

 

レベル3 『甲羅(超常)』外皮鎧扱いの為胴鎧は装備不可となる。第七位階以下の魔法無効

      物理軽減Ⅴ、魔法軽減Ⅴ、魔法反射(30%)

 

レベル4 『棘射出』頭部の角と甲羅の棘を射出する。棘と角は一定時間で復活

      刺突属性、出血効果、よろめき誘発

 

レベル5 『世界を喰らうもの(ワールドイーター)』有機物、無機物を問わず殆どの物に

      飲み込みの特殊能力を適用できるようになる。消化した物に応じてバフ効果

      プレイヤーや装備しているマジックアイテムも消化する事が出来、それらは特に

      強力なバフ効果を得る事が出来る。

      生物が飲み込まれた場合、能力値による判定が行われ失敗した場合即死し消化される

      能力判定に成功すれば即死しないが、常時物理酸毒の複合スリップダメージ

      体内で能力値判定に成功し、死ぬまでに内部から一定ダメージを与える事で脱出可能

 

これらの特殊能力に加え以下のペナルティが存在する。

 

頭・胴・肩装備不可、アクセサリー装備制限(指輪、首、鞍のみ)、指輪拡張4まで

サイズ縮小時能力値最大25%制限、一部施設利用不可(サイズ縮小時は除く)

魔法詠唱不可、マジックアイテム使用制限

PK禁止地域での被PK強制許可、サイズ補正:超巨大 等

 

根源の火精霊との戦闘で特殊能力が本能的に使用できるのは確認できている。爪、角、尾による連続攻撃はゲーム的にはマルチアタックのスキルを使用したものだ。特殊能力の<再生>、<棘射出>、<世界を食らうもの>は問題なく使用できている。はいえこの世界で戦闘になった時に自分の能力を把握できていないのは、レベル100相当ないしそれ以上の存在と敵対した場合致命的になりかねない。きっちり百科事典に目を通し情報を頭に改めて叩き込んでおく。それ以外にも確認すべき内容が記載されていると判断した記事にも目を通していく。

 

 

 

 

 

百科事典を読み終えるとインベントリにしまう。酒を飲み干し壁の時計を見やると、あと少しでモモンガとの相談の時間だ。

 

(さて、今後の方針についてモモンガさんと話し合わないといけないな)

 

「私は今からモモンガと話をしてくる。内密の話だから供は不要だ」

 

立ち上がり、お付きのメイドにそう告げると自室を出る。はくたくは酒のバフ効果で若干足取りを軽くしながらモモンガの部屋へ向かった。

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