ポケットモンスターBW【主人公は転生者】   作:シューティングスター

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第15話 お前にしか出来ないことがあるんだ

ライブキャスターに、続々と相手の情報について書かれたチェレンからのメールが送られて来る。

 

ただ、ライブキャスターの調子がとてつもなく悪く、一つのメールを受信するのに1分近くかかってる。

 

まぁ、奴から攻撃が来ないのはラッキーなんだけどな。

 

 

どうやらプラズマ団のローブ野郎は、さっきのチェレンの「分かった」と言う言葉を聞いてから、

かなり警戒してるっぽいな。

オレが何か仕掛けて来ると考えているのかもしれなくて、全く近寄って来ない。

 

それは深読みのし過ぎだぜ………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一通りメールは読み終わった。

 

相手のトリックも分かった。

ついでになんでギガイアスしか攻撃して来ないのも分かった。

そのまたついでになんでライブキャスターの調子が悪いのかも分かった。

 

 

ただ、重要なことは一つ分かってない。

 

 

 

 

 

 

 

「あいつ対応策考えてねぇじゃん……」

 

 

そう。

相手の作戦が分かっても、それを崩す手段がオレには無い。

とりあえずどこか隠れてじっくり考えられる場所を探そうと思って立ち上がったら____

 

 

 

 

 

「_____ へぷッ!?」

 

「コリョッ!?」

 

 

 

 

ななな、なんだッ!?

相手の攻撃!?奇襲か!?

座ってて立ち上がった瞬間に、

何かが顔にへばりついて ____ !?

 

 

 

「ちょちょちょっ!

ミロカロス!剥がして!

なんか顔に引っ付いてる部分が【むにゅむにゅ】してすっげぇ気持ち悪りぃ!!」

 

「コリョー!コリョリョー!!」

 

「おい!

オレの顔面にマグネット状態になってるお前!

あんま騒ぐな!

下手すりゃ死ぬぞ、お前!?」

 

「!!?」

 

 

 

極限まで声を抑えて、顔面マグネットを説得した。

すると、死ぬって言ったあとには急に大人しくなった。

 

 

 

 

「よし、剥がしてくれ、ミロカロス。

サンダースは何が来ても避けるか守るか相殺する事を考えてるんだぞ?」

 

「ぎゃう!」

 

「ミッ!」

 

 

 

 

オレには全く見えてないが、どうやらミロカロスがオレの顔にへばりついた何かに尻尾を巻きつけ、そしてそのまま引っ張ったみたいだ。

 

グイグイと顔を引っ張られてる。

 

てゆーか痛いわ!

 

 

「おいっ!

いつまでひっついてんだよッ!

さっさと離れろッ!!」

 

 

 

ついにオレも痺れを切らして、ミロカロスと一緒に引っ張り始めた。

心なしか顔の皮が伸びてるような気もしたけど、もう気にせず引っ張り続けた。

 

 

そして、キュポンッ!

という心地良い音と一緒に、俺の視界に現れたのは______

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コロモリだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「何故にコロモリッ!!?」

 

 

「コリョォッ!?」

 

 

 

全く状況が分からんかったオレは、とりあえずコロモリに目を合わせてみた。

 

 

 

【ゴメンなさいゴメンなさいッ!!

洞窟が騒がしくなって、ここから逃げようと思ったらキミの顔に当たっちゃって……。

なんでもしますからどうか命だけはぁぁ~~!】

 

 

何じゃこの臆病なコロモリは。

ちょっとぶつかったくらいでそこまで謝らんでも……、

や、実際はぶつかったってレベルじゃなかったけど。

 

 

「てゆーかなんでお前オレにぶつかったんだ?

基本的にはお前この洞窟の中見えてんだろ?」

 

【そ、それは、何もいないと思ったけど急にキミが立ち上がったからだと.......、

あっ!!

別にキミのせいにしてる訳じゃないです!ゴメンなさい!!

さっき命だけはって言ったけど、やっぱり責任をとってボクはこの世から ____ 】

 

「あれぇ!?

なんでオレ謝られてんの!?

マジでやめて!?

オレの手持ち達がジト目で睨んでるから!!

100%悪者だから、オレ!!」

 

 

 

 

なんぞ、こいつはァ!?

臆病通り越してネガティブってレベルじゃねぇか!!

 

謝りまくってくるからオレの良心がめちゃくちゃ痛む!!

 

 

 

 

 

「そ、そうだ!

お前なんでもしますっつってたよな!?

その言葉に嘘はねぇよな!?」

 

【え、ええ、ボクに出来ることなら ………】

 

 

よ、よし!

なんにせよこの洞窟の中が見えるポケモンが協力してくれるんだ!

これほど心強い戦力はねぇ!

 

 

「よし、じゃあちょっとの間オレ達に力を貸してもらうぜ?」

 

「ぎゃうぎゃーう!」

 

「ミロ、ミィー!」

 

「コ、コリョォ……」

 

 

オレの手持ち達と軽く自己紹介を交わしてから、

作戦会議に入った。

 

 

 

「とりあえずお前にはしかできない事があるんだ。

何か分かるか、コロモリ?」

 

 

【ボクにしか出来ない……こと?

あぁ、わかりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この命を持ってあいつらと刺し違えて ____ 】

 

 

 

 

 

「ストォォォーーーーップ!!!

こいつ止めろォォォォォオオ!!!」

 

「ぎゃぉっ!?」

 

「ミ、ミィッ!!」

 

 

 

大丈夫、結構叫んでそうだけど割りと小声でツッコんでるから。

 

 

 

 

「アンタ自分の命をなんだと思ってんのよッ!!

お母さんそんな風に育てた覚えはないわッ!!」

 

【や、育てられたことすらないですよね?!】

 

【本気にしちゃいけませんよ、コロモリさん。

とゆうか本気にする必要すらありません。】

 

【うん、たまにウチのご主人頭がイッてる時があるから。】

 

 

 

ぐふぅ!

こ、こいつら、いつの間にか毒舌に……!

 

 

 

 

 

「さて、茶番はここまでだ。

で、コロモリに頼むことは ––––––」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「変ですねェ……?

私の策が分かったと言った割には何も仕掛けて来ないなんて……。」

 

 

 

一方こちらはプラズマ団の七賢人Side。

 

自分の策が見破られたと言っていたので警戒していた七賢人だったが、あまりに何も仕掛けて来ないので疑問に思っていたところだった。

 

 

(ひょっとして私から時間を稼ぐためのハッタリだったというのか?

だとしたらやられてしまいましたね。)

 

 

チェレンの言葉をハッタリと考えた七賢人。

 

それならばすぐに決着(ケリ)を着けなければと思っていた時。

 

 

 

事態は動き出した––––––––。

 

 

 

 

 

 

 

 

パタパタパタ。

 

 

と、小さなうちわで扇いだような音が聞こえた。

 

 

 

「なんの音だ?」

 

 

その音は、確実に近付いていた。

 

 

 

そして、1匹のコロモリが暗くても見える範囲まで七賢人に近寄ってきた。

 

 

 

 

 

「なんだ。

 

 

野生(・・)のコロモリじゃないですか。」

 

 

 

 

 

ただの野生のコロモリ。

こうやって、油断した瞬間に。

 

七賢人の負けは決定したのだった。

 

 

 

 

 

「コロォォォ!!」

 

「ギッ……ガァァ!?」

 

「何っ!?そんなバカな!?」

 

 

 

 

その野生と思われたコロモリは、あろうことかギガイアスに向けてちょうおんぱを発射した。

そしてギガイアスはそのままこんらん状態に陥った。

これには七賢人も驚きを隠せなかった。

 

なぜなら、七賢人の手持ちのレベルがこの洞窟のポケモンと比べて遥かに高いため、絶対に襲って来ないと踏んでいたからだ。

しかも、洞窟のランプや入口を破壊するという、恐怖を植え付けるには充分な行動までとっていた。

それなのに七賢人のポケモンは野生であろうコロモリに襲われたのだ。

 

 

 

「ッッチィ!!

なんだこのコロモリはァ!?

デンチュラァ!! シグナルビーム!!」

 

「ヂュッ!!」

 

 

「!!

コロォッ!!」

 

「ギガァァァァ!?」

 

 

 

邪魔なコロモリを追い払おうと、デンチュラに攻撃を指示した。

 

しかしコロモリは、こんらんして抵抗ができないギガイアスをねんりきで持ち上げ、シグナルビームの盾にした。

 

 

 

「ぎ、ギガイアス!?

何をしてるんだ、デンチュラ!!」

 

「デ、デンチュ……!?」

 

 

(なんだ、このコロモリは!?

明らかに野生のポケモンなんかの動きじゃ––––––––– )

 

 

 

「コォォォ、ロッッ!!」

 

「ギガァ?」

 

「ブヂュッ!!」

 

「いかん!デンチュラァァァ!!」

 

 

コロモリが次にとった行動は、ねんりきで浮かせていたギガイアスを、デンチュラの真上から落とすというものはだった。

もっとも、こんらんしているギガイアスに自覚は無いのだが。

 

体重260キロの物体が、ある程度の高さから落ちてきた。

これはデンチュラにとって充分なダメージだった。

 

 

 

「くそっ!

デンチュラがやられてしまってはッ………!!」

 

 

 

「詰み –––––––––– だろ?

七賢人さんよォ。」

 

 

 

そして洞窟の闇の中からコロモリを向かわせた元凶が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「き、貴様ァ……!

あのコロモリはやはり貴様のコロモリかッ!!」

 

「いーや、こいつにゃ協力してもらってるだけだ。

あらかじめ指示はしておいたけどな。」

 

 

 

 

 

 

たしか5分くらい前だったかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『 ––––––––以上がお前のやるべき行動だ。

わかったか?』

 

【そっ、そんな危険な事をボクがするですかっ!?

むむむ無理ですぅぅぅ!!】

 

「ダメだ。異論は認めん。

これがオレにぶつかって顔にでっかいハートマークをつけた罰だ。」

 

【それに関しては本当にごめんなさいっ!

でもボクホントに臆病で、何してもうまくいかなくてっ!】

 

『大丈夫だ、絶対にうまくいく。

お前に危険なことをやらせるんだから、万が一お前が捕まったりしたらオレも命をかけてお前を助ける。

––––––– 約束だ。』

 

【!!

……わかり、ました……。】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそっ!

野生のポケモンを味方につけるとはッ!!

いや!それよりも!!

なぜデンチュラから先に攻撃した!?

まさか貴様……!?」

 

 

 

 

 

 

「あぁ、てめぇの考えてる通りだよ。

とっくに気づいてたさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

–––––––––– デンチュラがずっとでんじはを放ってたことくらいな。

そして、その反射音で耳の良いギガイアスが位置を特定して攻撃してたんだろ?」

 

 

 

「ぬッ………ぐぅ……!!」

 

 

 

お?

反応見る限りやっぱりチェレンの推理は正解だったみてぇだな。

 

最近のライブキャスターやポケモン図鑑って割りと頑丈なんだよなァ。

防水とか対衝撃とかハンパねぇの。

 

ただ唯一ダメなのは関係の無い電波とか磁力が介入してくることだな。

これでこの二つの機械は一気に調子が悪くなる。

 

チェレンのポケモン図鑑も調子が悪かったってメールにも書いてあったし、実際オレのライブキャスターの調子も悪かったしな。

 

 

 

 

 

「チッ……。

認めたくありませんが、どうやら完敗のようですね。

だが、一つ勘違いしてませんか?」

 

「勘違いィ?」

 

 

え?

そんなのしてたか?

 

 

 

「数では私たちが優っているということ–––––––– 」

 

「「「「七賢人さまッ!!」」」」

 

「 ––––––––– ほら、来たようだ……!」

 

「ま、まさか……っ!?」

 

 

 

トウコとベルとゴンベがあぶねぇのかッ!?

くっそ、こうしちゃいられねぇッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴンゴーンッ!!」

 

「おらァ!

しっかり歩きなさいッ!!」

 

「トウコすごーい!

あなぬけのひもをそんな風に使うなんてぇ!!」

 

 

「「「「全員やられてしまいましたァ〜〜〜( ; ; )」」」」

 

 

 

 

あ、前言撤回。

 

なにもする必要ねぇや。

 

 

 

「な、何ィーーーっ!?

ま、まさか小娘2人にィッ!!?」

 

 

 

あなぬけのひもで全員一纏めにふん縛られて、トウコとゴンベに引っ張られてるしたっぱたちを見て

驚愕してる七賢人。

 

空いた口が塞がらないってぇのはこーいうことを言うんだろうな。

 

 

 

「おー、良かった。

2人とも無事だったか?」

 

「ええ、この通りよ!

あたしの大活躍を見せてあげたかったわ!」

 

「え~?

殆どゴンベがやっつけてくれたじゃん!

わたしたちが倒したのって1、2人だけだよぅ!」

 

「ぐっ!

あんた意外とちゃんと見てたのね……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「良かった!

3人とも無事なんだね!?」

 

「「「あ、チェレン!!」」」

 

 

 

手持ちが全滅してずっと隠れてたチェレンとも合流点。

 

こっちは全員子どもとはいえ、相手は手持ちがボロボロのギガイアスだけ。

ポケモンバトルになってもリアルファイト(人間バトル)になっても、最低限逃がさないことくらいはできるだろ。

 

 

 

「おい、そこのしたっぱ。

育て屋から奪い取ったポケモンはお前らが使ってたんだろ?

そいつら全部何処やった?」

 

 

女子2人とゴンベの活躍で捕まった1人のしたっぱにポケモンの場所を問いただそうとした。

 

 

 

 

「そ、そんなことてめぇに教えるワケ––––––––– 」

 

 

 

ゲシッ!

 

 

 

あ、腹立ったから顔面に蹴り入れちまった。

 

 

 

 

 

「ッでぇっ!?」

 

「あ?

いいからさっさと吐けやコラ。

こっちはどんな手段でも取れんだぞ?

オレはてめぇらみてぇな悪人に手加減できるほど優しい心はもっちゃいねぇぞ?」

 

「ッ………!?」

 

 

動けないしたっぱの胸ぐらを掴んで、マジな雰囲気を出す。

 

精神年齢23歳ナメんなよ?

 

 

 

「お、おいっ!」

 

「ふぇぇ…怖い……!」

 

「ちょ、ちょっと!」

 

 

 

おっと、ちょっとやり過ぎたな。

周り3人がガチビビリしちまってる。

 

 

 

 

 

「お、俺たちのベルトについてるボールだっ、

それは全部育て屋のもんだからよっ!!」

 

 

 

ンだよ……、ビビって意見変えるくらいなら最初っから差し出せっつーの。

 

 

 

「トウコ、ベル、チェレン。

お前らは育て屋のポケモンを、こいつらから回収しといてくれ。

オレはジュンサーさんに電話してるから。」

 

「う、うんっ!」

 

「………わかった。」

 

「ひょぇぇえ……」

 

 

ビビり過ぎだろ。

お前らをビビらせてんのは味方だぜ?

 

 

 

 

あとひょぇぇえっつった奴誰だよ。

 

 

 

 

 

 

「えーと、110番110番。」

 

 

ライブキャスターと取り出して、番号を打ち込もうとしたその時だった。

 

 

 

 

 

 

「……ン…ラ、………のは…う。」

 

 

 

 

外から微かに声が聞こえた。

 

まさか騒ぎを聞きつけてジュンサーさんがもう来てくれたのか?

 

 

 

 

 

 

ズドォォォォォォンッッ!!

 

 

 

 

洞窟の入り口が大爆発を引き起こした。

いや、正確には引き起こさせられた、だな。

 

 

 

爆破した入り口から光が差し込む。

 

 

「何ですか、みなさん?

 

この体たらくは?」

 

「グォォ………!!」

 

 

 

そして爆発を引き起こした、張本人である両腕が首になった禍々しい龍(サザンドラ)と、そのトレーナーが歩み寄って来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「––––––– 冗談だろォ、おい………!?」

 

 

 

 

それはまごうことなきゲーチス、そしてサザンドラだった。

 

 

 




ギガイアスの耳がいいって言うのは、
アニポケのダンゴロの耳がいいっていう設定を無理やり引き伸ばしました。

まぁ、進化して能力が落ちるってことは滅多にないしね?
ストライクからハッサムに進化してすばやさが落ちるのとかは例外にして。
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