ポケットモンスターBW【主人公は転生者】   作:シューティングスター

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第3話。

ついにバトル回です。

その相手はポケスペのあいつですよ、あいつ。


第3話 チャンスを与えようと思ったの

 

 

 

手紙によってオレは研究所に呼び出された。

なんでオレだけなのかは知らねぇけど。

 

そんな疑問と共に、オレはインターホンを押した。

 

 

ピンポーン!

 

「はーい?どちら様ですか~?」

 

「博士、ユウキです。」

 

「あら、来たのね?さ、上がって!」

 

「ハイ、失礼します。」

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

研究所の中は、研究スペースと、生活用の部屋があるだけだった。

 

住み込みで働いてるのかな?

 

 

「今お茶を出すわね。」

 

「あ、いーえ、お構いなく。」

 

 

家で奪うだの交渉だのと色々言ってたが、やっぱり本人を目の前にするとそんな事はする気になれないよな。

 

 

「ハイ、どうぞ。」

 

「すいません、わざわざ。

あ、それと博士。

ポケモンの件ですけど、送ってくださってありがとうございました。」

 

「お礼なんていいのよ!

きっとポケモン達にとってもあなた達にとっても、素晴らしい出会いになる事は間違いないんだから!」

 

「ははっ……。そう、ですよね…。」

 

 

あいつらにとってはいい出会いだっただろうな。

でもオレだけは____。

 

 

「アララ~。その顔じゃ、やっぱり貴方がポケモンを貰うのを諦めたのね?」

 

「なッ!?どうしてそれを!?」

 

 

顔に出てたのか!?

そんなにあからさまに反応しちまうとは……。

情けねぇな、オレ。

やっぱり諦めた事をまだ納得出来てねぇみたいだ。

 

 

「どうしてって言ったわよね?

最初から貴方が諦めるっていう予想はついていたのよ。

一番知識があって。

一番強くて珍しいポケモンを持ってて。

___そして一番あの子達の中で優しくて。

だから予想出来たのよ?」

 

「~~~~ッ!」

 

 

ポスン、とオレの頭に手を置く博士。

ベタ褒めされても困るんだけどなぁ。

 

 

「そっ、そうだ!

オレを呼んだ要件ってなんなんですか?」

 

 

あまりに恥ずかしくなって話題をそらす。

 

 

「もし貴方がポケモンを貰うのを諦めていたら、ご褒美をあげようと思ったのよ。」

 

「ご褒美、ですか?

それだったら別に手紙でオレに限定しなくても良かったんじゃないんですか?」

 

 

そうだ。

確かにあの手紙は俺だけを呼んでいた。

しかも目立たないように手紙の裏に、だ。

 

 

「うーん!

なかなか痛いとこをついてくるわね!

その説明をするにはまずご褒美についても説明しなきゃね!」

 

「じゃあぜひお願いします。」

 

「まずご褒美はポケモンなのよ。

でもただのポケモンじゃなくて、ジョウト地方ってところにポケモン孵化のプロフェッショナルがいるのよ。

その子が孵化させたポケモンはね、とても生まれたばかりとは思えない位の力を持っているの。

そんなポケモンは初心者のトレーナーにはあつかえないわ。

だから知識も実力もある貴方にあげるチャンスを与えようと思ったの。」

 

 

ふむ、なるほど。

だからオレだけを呼んだのか。

タダでポケモンを貰えるなんてラッキーだな。

 

 

 

 

 

 

ってあれ?

さっきチャンスを与えるって言ってた?

 

 

「博士………。チャンスって?」

 

「言葉通りの意味よ。

これからあるトレーナーとバトルしてもらいます。

その結果でご褒美をあげるかどうかを決めるわ。」

 

 

なるほど……。

バトルで勝って実力を認めてもらわないといけないのか。

以前は知識の面では納得してもらえたとは思うけど、

バトルを見せんのは初めてだしな。

 

いっちょ、気合いれてやりますか!

 

 

「わかりました。そのバトルを受けます。

ところでその相手は?」

 

「もうそろそろ来るころなんだけど……。」

 

「ハァッ、ハァッ、失礼しあーっす!」

 

「あら、来たみたいよ?」

 

 

ドアをバンッ、と開けて入って来たのは、

赤いパーカー、七部丈のズボン、黄色と黒の帽子に掛けてあるゴーグル、そして爆発した前髪。

その人物はポケスペでオレが一番好きな____

 

 

「っっゴールドさんだァァァァァァァァアアアア!!!」

 

 

思わず叫んじまった。

だって漫画でしか見なかった原作キャラがここにいるんだもん!

アララギ博士もいたけどさぁ、ゴールドさんからは、なんか……こう…主人公オーラが出てるんだよ!

 

 

「ンだようっせーなァ……。

こいつが博士が言ってた“高学歴小僧”ッスか?」

 

「呼び方はどチンピラだけどその通りよ。

この子なら貴方の孵したポケモンを扱えると思うの。」

 

 

試すような目付きで見られる。

何か余計なことしたかな?

 

てゆーか博士。

あんた【どチンピラ】っていいましたよね。

 

 

 

「いいか、よく聞けよ、小僧!

オレは高学歴ってぇのが気に入らねぇ!!

オレの周りにゃ真面目系学級委員や頭のいいシスコン野郎が居るからな!!」

 

 

なんだとぅ!これはまずい、嫌われかけてる!

えーと、ゴールドさんはおだてたら調子に乗るタイプだったはず!

 

 

「つーか、なんでそんなにオレに憧れの目を向けんだ?」

 

「ゴールドさんがジョウト地方でのマスク・オブ・アイス事件を解決したすんげぇトレーナーって聞いてますから!!

手持ちのボケモンのパワー不足をものともしないゴールドさんの戦略で幾多の死闘を乗り越えて来たって聞いてます!!

又の名を“知将 ゴールド” と、呼ばれているんだとか!」

 

 

最後の方は完全にウソだ。

ちょっと話を盛りすぎちまったな。

知将て(笑)

べるぜ○ブの古○じゃねぇか(笑)

 

 

 

「___博士。」

 

「どうかした、ゴールド君?」

 

「こいつやっぱいい奴ッスね。

タダでポケモンあげます。」

 

「さっきまでと言ってることが正反対なんだけど!?

あなたがバトルの実力を見なきゃ譲れないって言い出したのよ!?」

 

「なんだとう!?誰だそんなことを言い出した奴は!?」

 

「だからあなたって言ってるでしょーが!」

 

「そうか……そーゆーことらしいからバトルすっか。

おめーの名前は?」

 

「ユウキです。カノコタウンのユウキです!

よろしくお願いします!」

 

「よーし、負けねぇかんなぁ!」

 

「望むところです!」

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「ただいまよりワカバタウンのゴールド対カノコタウンのユウキのバトルを行います。審判は、私、アララギが務めます。使用ポケモンは一体。どちらかが戦闘不能になった時点でバトルは終了します。

それでは両者ポケモンを!」

 

「いっけぇ!バクたろう!!」

 

「頼んだぞ、サンダース!!」

 

「バァク………!」

 

「ぎゃおーーん!」

 

 

背中から炎を噴き出すバクたろうに、パチパチっと電気を出すサンダース。

お互いにやる気満々だな。

 

 

「それではバトル開始!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バクたろう、でんこうせっかァ!」

 

「こっちもでんこうせっかだ!」

 

「バッ___!」

 

「ぎゃうっ___!」

 

 

文字通り光のようなスピードで駆け抜ける二匹。

ぶつかり合った結果は____

 

 

「ぎゃんっ!?」

 

「サンダースッ!!」

 

 

_____オレのサンダースの負けだった。

 

やっぱり種族値の差がでかいな………。

 

 

「素早さを落とすぞ!でんじは!!」

 

「ぎゃおんっ!!」

 

 

やっぱバクフーンの素早さはかなり速い。

種族値100だったっけかな?

 

まぁサンダースは130族だけどな。

でもレベル差がかなりでかい。

速さではおそらく負けてるから、まずは素早さを落とす!

 

 

「そんな小手先が通用するかァ!

バクたろう、かえんぐるまで突っ込めェ!!」

 

「バックフーーーーン!!」

 

 

はぁ!?でんじはを避けねぇだとォ!?

別に素早さが下がってもいいのかよ!?

 

 

バチィッ!

 

「なっ!?弾かれた!?」

 

 

予想外すぎるッ………!

かえんぐるまの炎ででんじはを弾かれちまった!

 

 

「ぎゃぅっ!!」

 

「しまっ____!サンダースッ!?」

 

 

ゴールドさんの戦法に気を取られすぎて、

指示を送るのを忘れてた………!

結果、サンダースはかえんぐるまの直撃を浴びた。

 

 

「わりぃ、サンダース……。

まだいけそうか?」

 

「ぎゃう!!」

 

「オラオラそんなもんかァ!?

バクたろうッ!でんこうせっか!!」

 

「バッ____!」

 

 

再び超速で接近して来るバクたろう。

けどなァ、二回も同じ技にやられるかッ!

 

 

「今だ!すなかけッ!!」

 

「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃっ!!」

 

「バッ!?バクフッ!?」

 

「おいっ!バクたろう!?」

 

 

よしっ!すなかけが決まった!

相手の命中率も落ちたし、でんこうせっかも発動が止まった。

 

やっぱりリアルのポケモンバトルはゲームだけの効果じゃねぇんだよな。

技だって4つだけじゃないみたいだし。

 

 

「反撃だ!10まんボルト!!」

 

「ぎゃぁ、おーーーーーんっ!!」

 

「バァァァァァァク!?」

 

 

よし!効いてる!この調子だ!!

 

 

「でんこうせっかで近寄れ!」

 

「ぎゃぅっ________!!」

 

 

でんこうせっかのスピードを利用して、一瞬で相手の懐へと侵入した。

 

 

「そこからにどげり!相手の腹を狙えッ!!」

 

「ぎゃ、ぎゃうっ!!」

 

「バグェッ!?」

 

ドボッ、と、鈍い打撃音が響く。

攻撃が弱いサンダースでも相手の狙いどころによっては充分なダメージを叩き出せる。

人間でいう鳩尾の部分を二回も蹴られたんだから、

バクフーンにとってもたまったもんじゃないだろう。

 

 

「バクたろう、一回でんこうせっかで距離を取れ!」

 

「相手を休ませるなッ!でんげきはだ!!」

 

「ぎゃおーーーーん!!」

 

 

先ほどの10まんボルトより、やや弱めの電撃がバクたろうを追いかける。

距離を取ろうとしたバクたろうについて行く形ででんげきはは、バクたろうに命中した。

 

 

「さすがはユウキくんね………。

わざの一つ一つの効果を詳しく知っているから、指示がとても正確だわ……!」

 

 

アララギ博士がなんか言ってるのは聞こえた。

 

褒めてくれてんのかな?

 

 

「サンダース!でんこうせっかだ!」

 

「ぎゃうっ_______!!」

 

 

そろそろ決める、そう言いたそうな表情のオレとサンダース。

 

 

だが、思うように事は進まない。

 

 

「調子に乗ってんじゃねぇ!!

バクたろうッ!近寄って来たところにほのおのパンチッ!!」

 

「バクッ!バァァァァクッ!!」

 

「反撃だと!?サンダース、かわ_____」

 

「ぎゃんっっ!?」

 

 

かわせ。

そう指示する前に、カウンター気味のほのおのパンチがサンダースを襲った。

 

オレもサンダースも反撃をまったく予想できていなかったのだろう。

 

 

(クッソ…こっからどうすっかな〜……!)

 

 

少し想定外の事が起こったが、再び頭をクールダウンさせる。

サンダースの覚えているわざと効果を、脳をフル回転して思い出す。

 

 

(……………!!よし、これだ!!)

 

「サンダース、こっちまで来るんだ。」

 

「ぎゃう。」

 

 

ダメージのせいで、体を動かしにくそうだったが、愛する主人のために、体にムチをうち、主人の足元に寄った。

 

 

「________(ヒソッ」

 

「………!ぎゃう。」

 

 

ほんの一瞬だけ、サンダースに耳打ちをした。

当然それが聞こえたはサンダースだけだ。

 

 

「何をゴチャゴチャ言ってやがる!

バクたろう!突っ込め!!」

 

「バクッ!」

 

「やるぞサンダース!ワイルドボルトッ!!」

 

「ぎゃおおお、あおーーーーんっ!!」

 

 

雄叫びをあげて、バクたろうへと突っ込む。

だが、ワイルドボルトと指示したそれは、あまりにも電力が小さすぎた。

今サンダースを覆っているのは、薄い膜のような電気だけだ。

 

 

「なんだそりゃ!?バクたろう、受け止めちまえ!!」

 

「バッーーーク!」

 

 

難なく突っ込んできたサンダースを受け止める。

ワイルドボルトによるダメージもまったく見られない。

 

 

「これで終わりだッ!ブラストバー…………!?」

 

 

ブラストバーン。

そう指示をすればゴールドさんは終わりだと思っただろーな。

 

だが指示出来なかった。

 

(なんであいつはこの状況で笑ってられんだ!?)

 

 

そう。オレは笑っていた。

自分のポケモンが捕まえられて、明らかなピンチだというのに。

 

 

しかしそれも仕方がないだろう。

 

なぜなら全てがオレの計算通りに進んでいるのだから………!

 

 

「バ、バクッ!?」

 

相棒の鳴き声で、再びバトルへと集中する。

バクたろうの姿を見ると、表情を歪めて片膝をついている。

 

そして何時の間にかサンダースはバクたろうから離れている。

 

 

「どうした、バクたろう!?」

 

「バッ………ァァ……!」

 

 

見た感じ、体を動かしにくそうにしている。

ちょうどこれと同じ状態異常が存在していた。

 

 

「バクたろう!おめーまひしてんのか!?」

 

「まひですって!?どうして!?

10まんボルトの追加効果にしては遅すぎるし、サンダースのとくせいはせいでんきではなかったはずよ?」

 

「あっ!まさかさっきのワイルドボルトか!?」

 

 

予想外過ぎる展開に、アララギ博士もついていけなかった。

ゴールドはこれが正解か?と言うような目で、ユウキを見ている。

 

 

「半分は正解です。

一つ違うのは、アレはワイルドボルトじゃありません。

“でんじは”を纏ったタダの“たいあたり”ですよ。」

 

「んだとォォ!?

てめぇまさかさっきの耳打ちで!?」

 

「その通りです!全部指示しておいた作戦ですよ!

さぁサンダース、ここで決めようぜ!

かみなりッ!!」

 

「ぎゃぁぁ………ぎゃぎゃおーーーんっ!!!」

 

 

待ってましたと言わんばかりに、巨大な電気を放出したサンダース。

 

 

 

 

 

 

 

この場にいた誰もが、このかみなりで全てが終わる。

そう直感した。

 

だがしかし。

 

気まぐれな勝利の女神は、ユウキには微笑まなかった。

 

 

「なッ!?ウソだろッ!!?」

 

「ぎゃう!?」

 

 

途中まではバクたろうに向かっていた。

しかしかみなりはバクたろうのやや右に逸れて、誰もいない地面に直撃した。

 

 

「______っ、しめたッ!

バクたろう、ブラストバーンッ!!」

 

「バァァァァァクッ、フーーーーーーーーーン!!!」

 

 

ここしか逆転出来ないと判断したゴールドは、今バクたろうが持ってる最大のわざでサンダースを攻撃した。

 

巨大な火球を作り出し、それが真っ直ぐにサンダースへと放たれる。

 

吸い込まれるようにサンダースに命中し、爆煙が巻きおこった。

 

 

 

 

 

「サンダース、戦闘不能!バクフーンの勝ち!

よって勝者は、ワカバタウンのゴールド!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「よーし、バクたろう!よくやったぞー!」

 

「バァク♫」

 

 

(ああ~、負けたかァ~………。

さっき見た感じじゃあ、もうかは発動してなかったし、多分10まんボルトじゃ削りきれないで反撃されてただろうなァ……。

ま、元から命中70のかみなりを使うんだったら外すことも考えときゃよかったな。)

 

 

 

頭の中でバトルの復習をするユウキ。

あと一歩のところだったのだが、確率に敗れてしまったのだ。

 

 

 

「ぎゃうぅぅ……。」

 

 

悔しそうな鳴き声を上げるサンダース。

ユウキがサンダースの目を見ると、

【ごめんなさい……。ぼくがちゃんとかみなりを当ててたら……。】と、物語っていた。

 

 

「気にすんな!かみなりが外れたのはお前のせいじゃねぇよ!それより悪かったな…。もっといい指示を出してやれなくて……。」

 

 

落ち込むサンダースの頭をわしゃわしゃと撫でながら、ユウキはサンダースに謝った。

 

そして、おつかれさん、と呟いて、サンダースをボールに戻した。

 

 

「ゴールドさん、バトルありがとうござました。

やっぱり負けちゃいましたね。」

 

「おう、いいバトルだったぜ!またやろーな!」

 

「はいっ!じゃあオレはこれで!」

 

 

荷物を手に持ち、一度自宅に戻ってサンダースを回復させてから旅にでよう。そう考えていたところだった。

 

 

「おい待てよ!どこ行くつもりだ?」

 

「へ?サンダースを回復させてから旅に……。」

 

「別にポケモン受け取ってからでもいいじゃん。

そうッスよね?アララギ博士?」

 

「ええ、そうね。

ユウキくん、これが約束のご褒美よ!」

 

 

ユウキは2人が何を言っているのかまったく理解できていなかった。

ただ頭の中でわかっていたのは、自分が負けた事だけだった。

にも関わらず、アララギ博士はモンスターボールをユウキの前に差し出している。

 

 

 

「………へ?なんで?オレ負けたんじゃ……。」

 

「あら?わたしはバトルに勝ったらあげるなんて言ってないわよ?ゴールドくんもそのつもりだったでしょ?」

 

「もちッス!つーかあれはかみなりが当たってたらオレ負けッスもん。

つーわけでユウキ!受け取れ!」

 

「………ホントにいいんですか?」

 

「しつけぇぞ!いいか、大切にしろよ?

オレを知ってたんなら知ってると思うけど、あのレッド先輩とミョーチキリンボーイのカビゴンの子供だ!

両方の親が優秀だからしっかりと育てろよ?」

 

「_____ハイッ!」

 

 

少し返事に詰まったが、ゴールドの言葉を胸に刻み、改めてボールを受け取った。

 

 

「よぉし!出て来いッ!!」

 

 

もらったばかりの真新しいモンスターボールを宙に放る。その中からまだ幼い様子を見せるゴンベが現れた。

 

 

「今日からオレがお前のトレーナーだ!

よろしくな、ゴンベ!」

 

「………ゴン?……ゴーン!」

 

「?」

 

 

あまり状況を理解できていないゴンベ。

しかしユウキを見ると、笑顔で両手を差し出した。

 

最初はユウキも、内心どうして両手を差し出すのかな、と考えていたのだか、ゴンベというポケモンの特徴を理解して、バッグからあるものを取り出しに行った。

 

 

「これが欲しかったんだよな?」

 

「ゴーン♫」

 

 

バッグからひとつのオレンの実を取り出して、それをゴンベにあげたのだ。

するとゴンベは元からの笑顔から最高の笑顔にチェンジした。

 

 

「これから一緒に頑張ろうな?」

 

「ゴーンッ!」

 

 

それを見たユウキも笑顔になり、ゴンベの頭を撫でてやる。

それに答えるように元気な返事を返すゴンベ。

 

 

そのやり取りを最後にゴンベをボールにしまった。

 

 

「じゃ、オレは一回家に帰りますね。

サンダースを回復させないと。」

 

「いいえ、その必要はないみたいよ?

そうよねぇ、みんなぁ!?」

 

「「「えっ!?」」」

 

「はい?」

 

 

一瞬、博士が誰と話しているのかがまったく分からなかった。

間抜けな声と共に、研究所の影から顔見知りが3人も現れた。

 

「トウコ!?チェレン!?ベル!?

お前らつけてきてたのか!?いつから!?」

 

「えーと……ユウキがインターフォンを押した時から…?」

 

「つまり最初っからじゃねぇかッ!!」

 

「あはは~、そうともいうねぇ。」

 

 

トウコとベルは苦笑いでごまかそうとしてえる。

チェレンは1人ため息をついていた。

 

 

「おめーらも隠れるならもっと黙って隠れろよな!

そこのポニテギャルとパツキン帽子ギャルなんてバトルになったら大騒ぎしてたじゃねぇか!

ストッパー役のオシャレメガネも大変そうだな!」

 

「まったくです。本当にメンドーなんだから。」

 

 

ゴールドの指摘にいつもの口癖で返すチェレン。

その表情には若干の疲れが見える。

 

 

「なんでオレをつけてきてたんだ?

お前らだってすぐに旅に出りゃよかったのに?」

 

「最初はそうするつもりだったんだけどね、ベルがどうしても4人一緒に旅立ちたいって言うからさ。

それにユウキにはポケモンを譲ってもらった恩だってあるんだし、待たないわけにはいかないだろう?」

 

「……なんかわりぃな。オレが待たせちまったみたいで。」

 

 

返事に困ったが、まずは自分1人を待たせてしまったことを謝った。

 

 

「ううん、気にしないで!

わたしたちが勝手にやったことだからね!

それよりもね、これをサンダースに使ってあげて?」

 

 

ベルの手の平には、げんきのかたまりと、ピーピーマックスが乗っていた。

どちらもなかなか手に入らない貴重なアイテムだ。

 

 

「え!?

こんな貴重なモンどっから持ってきたんだ!?」

 

「えへへ~、わたしのお父さんが心配だからって言ってたっくさん貰ったんだ~!

だからユウキにも分けてあげるね!」

 

「サンキュー、助かった!」

 

 

ボールからサンダースを出して、一通りの治療を終えた後にまたボールへと戻した。

これで全員が旅立てる状態だ。

 

 

「みんなー!そろそろ出発しよーよー!」

 

「ああ、そうしようか。」

 

「ふぇぇ~、待ってよぅ!トウコぉ!!」

 

「おう、すぐ行く!

それじゃ、ゴールドさん。博士。お世話になりましたッ!

行って来ます!!」

 

「気ィつけて行って来いよ!」

 

「体には気をつけてね!それと図鑑の方もよろしくねー!」

 

「ハイッ!!」

 

 

 

 

駆け出しながら返事をするユウキ。

 

こうしてカノコタウンから4人のトレーナーが誕生した。

こうして彼らの旅が始まった!

 

 

 

 

 

 

 




と、いうわけで、第3話でした。

この調子でいろんなポケモンのキャラを出して行きたいなァ……
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