Infinite Fairys《IS×FAIRY TAIL》   作:ネヘモス

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前回までのあらすじ、ナツと一夏の試合が始まる。


刃よ届け!零落白夜・双式、発動!!

 

「うおぉぉぉぉぉぉ!!」

 

「はあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

試合開始から20分が経過。一見では拮抗している様に見えているが、一夏とナツの試合はナツが有利に運んでいた。炎龍王(イグニール)単一仕様能力(ワンオフアビリティ)滅竜魔法・炎(ドラゴンスレイヤー・ブレイズ)により、白式のシールドエネルギーが通常の倍のスピードで減っているのだ。

 

(クソッ!この炎どうにかしないと!!)

 

千冬にまだ一次移行(ファーストシフト)していない機体に乗せられて一夏は機体が自分について行かない事に気が付き、どうにか一次移行完了まで残り10分のところまでこぎつけた。

一方ナツは一夏の不審な挙動に気が付き、攻撃を緩めていた。

 

(まだ、一次移行が終わってないな。白式が一夏に追いついていない)

 

ナツは本気の一夏と戦いたい。束にその事を聞いてはいたが、一か八かの賭けに出る。

 

「一夏!お前の本気はそんなもんか!」

 

「くっ!?」

 

突如として炎龍王の全体から炎が湧き上がる。ナツが滅竜魔法・炎のシールドエネルギーの消耗率を上げたのである。その炎は両手に収束し、高密度の熱エネルギーの塊を生み出した。

 

「吹っ飛べ!『火竜の煌炎』!!」

 

足に炎を宿し、一夏に突っ込むナツ。そして、一夏はそれに直撃した。

 

「があぁぁぁぁぁぁ!?」

 

シールドエネルギーが一気に半分以上減っている。このままだと何も出来ずに負けてしまう。それだけはゴメンだ!!

 

「食らえぇぇぇぇ!!」

 

右の刀をめいいっぱい一閃する。だが、一夏が「不可視の斬撃」と名付けた衝撃波もナツにはすぐに避けられてしまう。負けられない、自分の為にも、そして、千冬姉の誇りにかけても、こんなところで、

 

「負けてたまるかぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ドカアァァァァァァン!!

 

一夏のいた場所から黒煙が巻上がる。

 

「一夏ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

悲痛な箒の叫びが響いた、その時、

 

「っ!?」

 

その場所からナツが飛び退いた。すると、

 

バシュン!!

 

高密度に圧縮されたエネルギー刃がナツに向かって飛んできたのである。咄嗟の判断ゆえにナツはエネルギー刃を掠めた。そして、黒煙の中からエネルギー刃の発生源が姿を現す。

 

「機体に救われたな、バカものが」

 

千冬が嬉しそうに呟く。その視線の先には一次移行を終えた白式と一夏の姿があった。灰色だった翼は青混じりの純白の翼になり、エネルギー刃を放出している雪片双型を両手に構え、右の刀はめいいっぱい振り切っていた。

 

「な、何あれ?」

 

「レベルが違いすぎる…」

 

一夏やナツを侮辱していた女生徒から感嘆の声が上がる。それはそうだろう。ナツはイギリスの国家代表候補生を一撃で倒し、一夏はそれに拮抗するように戦っていたのだから。

次元が違いすぎる、それがこの場の空気を支配していた。

 

「やっと終わったか。じゃあ、本気で行くぞ!」

 

そう叫ぶとナツは紅蓮爆炎刃を収納した。そして、もう一度全身を炎で包み込む。

 

「俺は負けられない、千冬姉の誇りにかけて!!」

 

すると、一夏の左の小太刀が右の刀の刃に寄り添うように浮遊する。そして、それぞれ2つの刀が展開しエネルギー刃が放出される。その姿は、あの世界最強(織斑千冬)を想起させた。

 

「単一仕様能力『零落白夜・双式(れいらくびゃくや・つがいしき)』、発動!!」

 

宣言とともに右の刀を両手で思いっきり振り切る。

 

「迎え撃つ!『火竜の劍角』!!」

 

ナツは一夏に向かって渾身の炎の頭突きをお見舞いする。すると、一夏の刀に寄り添っていた小太刀がエネルギー刃を放出しながらナツに向かって行った。

 

「何っ!?」

 

完全に不意を突かれてそれにナツは直撃した。高密度のエネルギー刃は炎龍王のシールドエネルギーを刈り取ろうとした、その時だった。

 

『試合終了。白式、炎龍王共に同時にシールドエネルギーエンプティー。よってこの勝負、引き分け』

 

一夏とナツの試合は意外な形で幕を閉じた。

 

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「と、いうわけで1組のクラス代表は織斑一夏君に決定しました。1組の1と一夏君の一で語呂がいいですね」

 

「あのー、山田先生?俺セシリアと戦ってないんですけど?」

 

「わたくしが辞退したからですわ…」

 

一夏の問に答えたのは意外にもセシリアだった。しかも、代表戦前よりも弱々しい声で。

 

「ごめんなさい。わたくし、男の人が全員弱いとばかり思っていて、それであんな事を…。先週の発言、取り消しますわ。日本の皆さん、申し訳ありませんでした」

 

セシリアは深々と頭を下げた。まあ、改心したならそれでいいのだが。

 

「今度からは言動に気をつけろよ、オルコット」

 

「セシリアと呼んでください、一夏さん」

 

「そうか、分かったセシリア」

 

すると、それを見ていたハッピーが、

 

「でぇきてぇるぅ~」

 

「「巻舌で変な事言うな!!」」

 

一夏とセシリアからげんこつの刑をお見舞いされた。

 

「ところで、ナツさんは何で辞退したんですか?」

 

「ドラグニルの機体はオーバースペックだからな。今度のクラス対抗でバランスを崩されても困る。だからあいつには生徒会副会長をやってもらう」

 

さらりと千冬が怖いことを言ってのけた。

 

「なんか、えらく出世したんですけど、大丈夫なんですか?」

 

「まあ、訓練機程度ならあいつは素手で取り押さえられるだろう」

 

(否定できないから逆に怖い)

 

今日もルーシィはストレスで胃酸がマッハだった。

 

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「これをこうしてーっと、よし、もう少しで完成!!」

 

同時刻、フェアリーテイル本社の整備室にて、束がルーシィの専用機の最終調整に入っていた。

 

「ルーちゃん、もう少しでできるから、もうちょっと待っててね!!」

 

尤も、この天災にかかれば「もうちょっと」っていうのは後1日のことを指すのだが。




これにてクラス代表決定戦は終了です。次回はルーシィの専用機を完成させます。ついでに少しだけクラス対抗戦に触れます。
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